難易度「B」の資格には「不動産・建築系」では不動産資格の代表とも言える「宅建取引士」や、法改正により必要性・重要性が高まり受験者数が今年27,000名を超えた「賃貸不動産経営管理士」。IT・情報資格の「基本情報技術者」、会計資格の「日商簿記2級」など、どれも年間受験者数が10万人以上になる人気のマンモス資格が並びます。その中でも年1回の試験で受験者数が20万人前後になる「宅建取引士」は、以前は人気の入門的資格でしたが、今や合格率15%の難関国家資格、と言っても過言でないレベルの試験です。法律の知識がない人が生半可な勉強で合格できる試験ではないと思っていいでしょう。試験内容では、より深い知識や実務でも使える応用力が問われる試験問題の傾向が続くように思われます。難易度Bの資格には、女性に人気のある資格が比較的多いことも特徴の一つです。「カラーコーディネータ」や「インテリアコーディネータ」、「野菜ソムリエプロ」、「消費生活アドバイザー」、「ケアマネージャー」などが挙げられます。他に、一昨年にスタートした「国家資格 キャリアコンサルタント」と「情報セキュリティマネジメント試験」、それと最近の注目資格「ビジネス統計スペシャリスト」なども難易度Bにランキングしています。「ビジネス統計スペシャリスト」は、エクセルを使用したデータ分析技能と分析結果を正確に理解・応用する能力を評価する資格試験として、2015年にスタートした資格試験です。企業や大学から高い評価を受け毎年受験者数が増加し、2020年1月~5月までの受験者数は前年同時期比200%を超え、今まさに注目される資格となっています。
「難易度B」は、5段階評価では中間ランクですが、難易度「S」や「A」が超難関・難関のレベルであることを考えれば、この「B」に属する資格も決してやさしい試験ではありません。一般的に人気が高く、今が狙い目の資格が多いので、思い切って挑戦する価値は充分にあると言えます。現に、難易度は「普通」レベルの表現になっていますが、合格するのは思うほど簡単ではない資格が並んでいます。どれも最低200~300時間くらいの勉強が集中して出来る環境と実力が必要になるでしょう。特徴として、理系資格以外は、どの試験も「暗記」に重きを置かねばならない科目が多いため、暗記を中心とした自分の学習方法を確立することがまず必要になります。それと、全体の中での自分の立ち位置が確認できる模試や事前講習会などを学習計画に組み入れることも学習には効果的なので、取り入れることをお勧めします。
独学の場合は参考書やテキストの選択も非常に重要になります。大事なことは、参考書や問題集の類はたくさん買わないこと。本来なら厳選した1冊(テキスト、参考書、問題集)を繰り返し使うことが理想です。情報収集を怠らず、厳選した1冊を繰り返し使い、頭に叩き込むこと、まずそれが基本になります。
ただ、資格試験に全く初めての挑戦という場合は、いきなり参考書を読んでも知識が頭に入らないことも多いので、まず解説を読みながら過去問を解いてみる、という手順で始めるのがよいでしょう。最初は少し大変かもしれませんが、これをきちっと続けていくと、大抵の試験は約3カ月程度で、ある程度基礎的な知識が身についてくるものです。
この方法で、ひと通り試験範囲全般を通したら、今度は本格的に参考書を理解しながら熟読ことです。苦手なところは覚えてしまうくらいに読み、過去問を合わせて解いていく。過去問は1回だけでなく、何度も繰り返してやらねばなりません。そして、ここまで来たら、次に模擬試験を受けてみます。初めての場合は、ここまでの勉強で、挑戦できそうな試験か、とても無理な試験かの判断がつきます。”とても無理”と判断すれば、迷わず通信講座かスクール通学を検討することです。(一つの目安として、国家資格で合格率が20%を切るような試験は、独学での突破はかなり難しいと思って良いと思います。)
いづれの場合でも、受験対策のポイントは合理的な事前計画と勉強、それに過去問、模擬試験などで疑似体験をいかに効果的に繰り返すかで成否は決まります。
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