資格名

介護支援専門員(ケアマネージャ) 
Care Manager

資格の種類

公的資格

主催者

各都道府県

資格の概要

「ケアマネージャ」は正式名称を「介護支援専門員」といいます。介護保険法で定められた資格で、介護保険制度において介護を必要とされる方のために、ケアプランの作成やケアサービスの調整・管理をおこなうのが主な役割。介護保険制度においては、きわめて重要な役割を担っている介護保険制度にはなくてはならない職業です。
具体的には、要介護者の依頼を受けて、その人の健康状態や家族状況や希望などを把握し、利用者の立場にたって、最も適切なサービスを組み合わせた計画 (ケアプラン)を作成し、サービスの調整を行い、そのサービスが適切に受けられるように管理するのが主な仕事になります。
ケアマネジャ試験の受験資格は、2018年10月の試験から改定され、「特定の国家資格等に基づく業務経験が5年以上かつ900日以上」「介護施設等での相談援助業務経験が5年以上かつ900日以上」のいずれかの条件を満たすことで受験資格を得られるようになりました。

ケアマネージャ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)」に合格しただけではケアマネジャーにはなれません。試験合格後に「介護支援専門員実務研修」で講義形式と演習形式合わせて87時間の研修と、居宅介護支援事業所での3日程度の実習を受けます。その後、各都道府県に登録申請をする必要があります。申請が受理されると介護支援専門員証が交付され、ケアマネジャーとして働けるようになります。




試験の合格率・難易度

難易度 
  「B」   普通 

【資格の難易度レベル】
試験の合格率は、ここ数年間の合格率は20%以下と、ずいぶん低下しました。この理由ははっきりわかりませんが、介護保険制度が始まった当初は、ケアマネジャ数が必要だったこともあり、合格基準をそれほど厳しくしていなかったことが考えられます。ただ、 ケアマネージャの数の増加と共に、質の向上が求められる時代に突入した感があり、今後、試験の内容が変化して難易度も上がることが予想されます。
試験自体の難易度はそれほど高くありませんが、受検層から考えると、主に働きながら受検することになる人が多いと思われ、勉強の時間確保が合否のカギを握ると言える試験です。主要な介護・福祉分野の公的資格の難易度ランキングは低い方から、介護福祉士精神保健福祉士福祉住環境コーディネータ社会福祉士ケアマネ―ジャ でケアマネージャの難易度が高いですが、福祉住環境コーディネータの1級には及びません。

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●合格率  
  令和4年度第25回介護支援専門員実務研修受講試験 
  合格率 19.0%  受験者数54,406名 合格者数10,328名 

※参考データ
・令和3年度第24回介護支援専門員実務研修受講試験 
  合格率 23.3%  受験者数54,290名 合格者数12,662名 
・令和2年度第23回介護支援専門員実務研修受講試験 
  合格率 17.7%  受験者数46,415名 合格者数8,200名
・令和元年度第22回介護支援専門員実務研修受講試験 
  合格率 19.5%  受験者数41,049名 合格者数8,018名
・平成30年度第21回介護支援専門員実務研修受講試験 
  合格率 10.1%  受験者数49,312名 合格者数4,994名
・平成29年度第20回介護支援専門員実務研修受講試験 
  合格率 25.1%  受験者数131,560名 合格者数28,223名
・平成28年度第19回介護支援専門員実務研修受講試験 
  合格率13.1%  受験者数124,585名 合格者数16,280名 
・平成27年度第18回介護支援専門員実務研修受講試験 
  合格率15.6%  受験者数134,539名 合格者数20,924名

試験の内容・勉強法

ケアマネージャ試験そのものは、2015年度から試験免除の廃止や問題数の増加など、試験内容が厳しくなりましたが、今はまだ難易度的にもそれほどの難関試験ではありませんが、この資格の取得が難しいところは、毎日仕事で疲れて帰ってきた後で、また子育てをしながら学校に通い、受験勉強をしなければならないという立場の人が多く、勉強とを両立させることがとても大変なことです。そういう意味で試験は決して簡単なものではなく、楽して取得できるものではありません。さらに、誰でも受験できるわけではなく、実務経験5年以上が必須の受験資格があるため、受験前にも高いハードルがあることになります。
また、試験合格後には35時間の実務研修があり、それを終え、終了証書の交付を受けてはじめて、「ケアマネージャ」の資格が取得できます。受験するためにも受験資格が必要で、試験・実務研修と資格取得までの道のりが長いのも特徴です。



一方、仕事に関してはケアマネジャは員数が不足しており、日々新聞広告等でケアマネジャの募集記事が掲載され、引く手あまたの状態です。就職難の現在において求人が極めて多い資格です。介護保険施設などには一定の人数のケアマネージャが担当できる人数が減り、有資格者のニーズは高まる一方で就職・転職や結婚・出産後の再就職でも有利です。
ホームヘルパー2級の資格は1ヶ月程の講習を受講すれば取得できるので、とにかく学校の夏休みや土日講座などで学生の間に取得してしまい、資格を取得したらアルバイトやボランティアでとにかく実務経験を積みます。ケアマネジャは実務経験の見込みがあれば受験資格となりますので、しっかりと勉強をすれば、大学生のうちにケアマネジャに合格が可能です。これが早い時期にケアマネ資格を取る裏技です。試験の合格者の職種別割合は、介護福祉士・看護婦が最も多く6割を超え、他職種についてはいずれも10%に満たない割合となっています。近年、特に介護福祉士の受験が特化してきています。

これから本格的に高齢化社会に突入する日本なので、いつも一定数のケアマネージャの需要は見込めるため、将来的に見ても活躍できる可能性がある仕事です。そういう意味では、ケアマネージャを目指すことはいいことですが、できれば時間をかけてでも、介護福祉士や社会福祉士、または福祉住環境コーディネータあたりを併せて取得しておくことをお薦めします。

試験日程

・試験実施:毎年10月中旬~下旬 (毎年10月の第4日曜日) 
      午前10時から各都道府県で一斉に行われます。

・申込期間:各都道府県によって異なります。
・合格発表:12月上旬

・受験申請受付:各都道府県で受付期間が異なります。
・ケアマネ試験願書(試験要綱)の配布:各都道府県によってばらつきがあります。
・試験要綱については、各市町村役場又は各都道府県の介護支援専門員実務研修受講試験担当課に確認してください。

令和5年度介護支援専門員試験日程(東京都)    

受験資格

ケアマネジャ試験を受験するには、以下の2項目の受験資格を満たしていなければなりません。

(1)「規定の国家資格」または「相談援助業務」で、一定期間の実務に従事していること
(2) 5
年以上の実務経験(かつ900日以上従事)

■ケアマネジャ(介護支援専門員)の受験資格に該当する職種について
ケアマネジャの受験資格を得るには、上記(1)で一定の職種で5年以上かつ900日以上の勤務実績がなければならないとされています。その一定の職種とは①国家資格、又は②生活相談員、③支援相談員、④相談支援専門員、⑤主任相談支援員のいずれかになります。

①国家資格
ケアマネジャの受験資格を得るために必要な勤務実績として認められる職種としては、保健、医療・福祉に関わる以下の国家資格等になります。
医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士(管理栄養士を含む)、精神保健福祉士
このうち、いずれかの資格を持っており、実績が5年以上かつ900日以上あれば、ケアマネジャの試験が受験可能です。
②生活相談員
生活相談員として、(地域密着型)介護老人福祉施設・(地域密着型)特定施設入居者生活介護(介護予防を含む)において、要介護者等の日常生活の自立に関する相談援助業務に従事した期間が5年以上かつ900日以上の勤務経験をもつ場合も、ケアマネジャの受験資格が認められます。
③支援相談員
同様に、支援相談員として、介護老人保健施設において、要介護者等の日常生活の自立に関する相談援助業務に従事した期間。
④相談支援専門員
同様に、障害者総合支援法第5条第16項及び児童福祉法第6条の2第6項に規定する事業の従事者として従事した期間。
⑤主任相談支援員
同様に、生活困窮者自立支援法第2条第2項に規定する事業の従事者として従事した期間が5年以上かつ900日以上の勤務経験をもつ場合も、ケアマネジャの受験資格が認められます。

※詳細については、各都道府県介護保険担当課に問合せて下さい。
  参考:公益財団法人東京都福祉保健財団「東京都介護支援専門員実務研修受講試験」

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試験会場

・原則、受験者が就業している勤務地の都道府県
・ 各都道府県により会場設定    
 ※各地域の会場:介護支援専門員実務研修受講試験担当課に確認要

 

受験費用

・7,800円~14,400円程度(都道府県によって差があります) 
※東京の場合:12,800円 

試験方式

●出題方式:五肢択一または五肢複択のマークシート方式での出題。
●出題数/試験時間:60問/120分
    ・出題
   介護支援分野 25問
   保健医療サービス分野 20問
   福祉サービス分野 15問

●合格基準
  各分野において70%以上の正答率。
  但し、問題の難易度によっては合格ラインが調整されることもあります。

試験科目

●介護支援分野
 ① 基本視点
 ② 介護保険制度
 ③ 要介護・要支援認定特論
 ④ 介護支援サービス機能・要介護認定方法論

●保健医療福祉サービス分野
 ① 高齢者の身体的・精神的特長と高齢期の疾病・障害
 ② 訪問介護方法論
 ③ 通所介護方法論
 ④ 短期入所生活介護方法論
 ⑤ 福祉用具、住宅改修方法論
 ⑥ 指定介護老人福祉施設サービス方法論
 ⑦ 公的サービス、社会資源導入方法論

※特定の資格所持による試験免除制度は、2015年度の試験から廃止となりました。

試験関連情報

●試験関連情報
 人気のある医療・福祉系資格のレベル解説|資格の難易度

●関連資格
 社会福祉士  
 介護福祉士  

問い合わせ先

・公益財団法人 社会福祉振興・試験センター  http://www.sssc.or.jp/shien/
・各都道府県の介護保険担当課

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教材(テキスト・参考書)

介護支援専門員試験対策教材一覧

TAC出版のケアマネ試験対策教材
翔泳社のケアマネージャ試験対策教材

教材(過去問・問題集)

ケアマネージャ 過去問
【平成30年度(2018年)~平成21年度(2009年)】

講座・スクール

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