資格名

社会福祉士(別名ソーシャルワーカー)

資格の種類

国家資格

主催者

(財)社会福祉振興・試験センター

資格試験の概要

「社会福祉士」は、社会福祉士及び介護福祉士法で位置づけられた、社会福祉業務に携わる人の国家資格。福祉に関わる全資格の中で最上位資格であり、ソーシャルワーカーの国家資格である。業務そのものは資格がなくても行うことができるが、資格取得者以外の者にその資格の呼称の利用が法令で禁止されている名称独占資格(介護福祉士、理学療法士、作業療法士などと同じ)です。
社会福祉士は、専門知識や技術をもって、心身や環境上の理由から日常生活を送るのに支障がある人たちや生活困難に直面している人に対して相談にのり、問題解決に向けて助言、援助を行う社会福祉業務の専門職です。
介護保険制度や障害者支援費制度のスタートに伴って、ますます活躍が期待され、今注目されている資格です。令和3年度末現在の社会福祉士登録者は、266,500名です。

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合格率・資格難易度

難易度
  「B」 普通 

【資格の難易度レベル】
福祉系の資格では試験の難易度だけなら「社会福祉士」が一番難しいですが、名称独占資格であり職場での権限はそれほどないと思っていいでしょう。社会福祉士の場合は働きながら、勉強して受験する人が大半なので、試験では普段十分な勉強時間の確保が難しい人たちの受験者が多いことが難易度を高くしている可能性もあります。受験資格別でみても、4年制の社会福祉士専門課程の大学を出ている人はほとんど合格しますが、4年制のコース以外の実務経験コースなどの場合は、合格率はかなり低いのが実状です。試験の合格率は30%程度で難易度は低くありません、簡単に突破できる試験ではありませんが、しっかりとスケジュールに沿った試験対策を立て、まじめにきちっとテキストに沿った勉強を進めていれば、合格を手にすることができるレベルです。
合格に必要な勉強時間数は、300時間程度が目安で、1日2時間勉強すれば約5ヶ月になります。もちろん、個人の学習習熟度や勉強する時間帯やペースによっても必要な勉強時間は変わってきますが、4年制の社会福祉士専門課程の大学を出た人と、4年制のコース以外の実務経験コースの人で、必要な学習時間に大きな違いはないようです。どちらの場合でも、試験の出題範囲は広く幅広い知識や理解が求められるため、しっかりと学習計画を立てて計画的に勉強を進めることが大切です。
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合格率 
 令和4年度 第35回社会福祉士試験結果
   合格率44.2% 受験者数 36,974名 合格者数 16,338名 
・令和3年度 第34回社会福祉士試験結果
   合格率31.1% 受験者数 34,563名 合格者数 10,742名
・令和2年度 第33回社会福祉士試験結果
   合格率29.3% 受験者数 35,287名 合格者数 10,333名
・令和元年度 第32回社会福祉士試験結果
   合格率29.3% 受験者数 39,629名 合格者数 11,612名
・平成30年度 第31回社会福祉士試験結果
   合格率29.9% 受験者数 41,639名 合格者数 12,456名
・平成29年度 第30回社会福祉士試験結果
   合格率30.2%  受験者数 43,937名 合格者数 13,288名
・平成28年度 第29回社会福祉士試験結果
   合格率 25.8%  (受験者数 45,849名  合格者数 11,828名)
・平成27年度 第28回社会福祉士試験結果 
   合格率 26.2%  (受験者数 44,764名  合格者数 11,735名)

受験対策・学習法ほか

受験対策は試験の科目数も多く、試験内容も幅広い福祉知識の全般に及ぶため、出題傾向を的確につかみ、且つバランスが取れた狙いを定めた学習が必要です。さらに、本試験で制限時間内にいかに要領よく回答するかという受験テクニックも要求されます。試験問題の難易度等に関しては多少変動はありますが、今まで通り、過去問学習やテキスト・参考書を確認する、といった学習が欠かせません。最近の傾向からも、基本的な問題で取りこぼさないことが大切です。合格するための学習方法についてはいつも通りであり、今後も変わることがないといえます。 
また、働きながらの受験者も多く、時間の確保が勝負の分かれ目になります。受験資格が大変ややこしいのも問題です。

福祉施設や行政機関はもちろんのこと、近年増加するシルバー産業でも広く求められ、活躍の場は年々増え続ける一方です。資格取得者割合は、福祉系大学等卒業者が65%、養成施設卒業者が35%です。今後、在宅サービスの窓口として活躍することが期待される資格でもあります。
社会福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法に基づいた国家資格で、生活困難に直面している人に対して、社会福祉の専門的知識や技術をもって相談に応じ、問題解決に向けて援助する専門職です。介護保険制度や障害者支援費制度に伴って注目される資格です。精神保健福祉士試験と同時に受験することも可能な試験です。




資格取得後は、福祉の相談員・指導員として働くほか、ケアマネージャー(介護支援専門員)として現場に出る道を選ぶこともできます。福祉系に就職する際には有利です。 
ただし、今後、ますます高齢社会を迎える中、福祉系の資格は注目を浴びており、社会福祉士国家試験の受験者数も、年々、増加傾向にあるため、試験がさらに難化することも予想されます。福祉系の仕事を考えている人は、比較的、取りやすい今のうちに取得しておくべき資格であると言えます。ただ、業務自体を遂行するのに社会福祉士資格は必要ありませんが、周りや世間の信頼を得るためには取得しておいた方が都合が良い場合が多いのです。採用側も資格取得者を主に採用している傾向があります。

就職先としては、病院、児童相談所、養護施設、知的障害児施設、福祉事務所、知的障害者更生施設、特別養護老人ホーム、在宅介護支援センター等があります。
人口の高齢化に伴い、行政による福祉サービスの見直しが進んでいますが、それらのサービスが実際に利用される時に窓口となり市民の相談にのり、サービスの選択や手続きを行うのが社会福祉士の仕事になります。
社会福祉士資格を取得していれば民間機関ならほとんどの福祉施設で就職自体はできます。また収入に関しては比較的恵まれている事が多く、高齢化社会を迎えるにあたってこれから伸びてくる資格と言えるでしょう。

受験資格

受験資格は最終学歴により異なり、細かく定められています。
①4年制大学で指定科目を修めて卒業した者
②2年制(又は3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した者
③社会福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した者
④社会福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した者
⑤児童福祉司、身体障害者福祉司、福祉事務所の査察指導員、知的障害者福祉司及び老人福祉指導主事であった期間が5年以上ある者
⑥4年制一般大学などを卒業し、一般養成施設等で1年以上履修した者
⑦3年制一般短期大学等などを卒業し、指定施設において1年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者
⑧2年制一般短期大学等などを卒業し、指定施設において2年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者
⑨4年以上相談援助の業務に従事し、一般養成施設等で1年以上履修した者

試験方式

●学科(筆記試験) 
 ・全問マークシート方式 出題は五枝択一による多枝選択形式。
 ・出題数は150問、総試験時間数は240分
●合格基準
(1)問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者
(2)上記(1)を満たした者のうち出題科目の「18の得点群」すべてに得点があった者(1群でも「0点」があったら不合格)
●科目免除
精神保健福祉士が社会福祉士試験をする場合、下記試験科目のうち、1.から11.の試験が免除されます。
※精神保健福祉士試験と社会福祉士試験の同時受験が可能です。

試験科目

筆記試験の科目(19科目)指定科目と基礎科目に大別される。
1.人体の構造と機能及び疾病
2.心理学理論と心理的支援
3.社会理論と社会システム
4.現代社会と福祉
5.地域福祉の理論と方法 
6.福祉行財政と福祉計画
7.社会保障
8.障害者に対する支援と生活保護制度
9.低所得者に対する支援と生活保護制度
10.保健医療サービス
11.権利擁護と成年後見制度
12.社会調査の基礎
13.相談援助の基盤と専門職
14.相談援助の理論と方法
15.福祉サービスの組織と経営
16.高齢者に対する支援と介護保険制度
17.児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
18.就労支援サービス
19.更生保護制度

スケジュール

●試験実施:毎年1回(例年2月上旬)
●試験の申込期間:例年9月上旬~10月上旬
●合格発表:試験が行われた年の3月末


第36回(令和5年度)社会福祉士国家試験日程
 

試験会場

北海道、青森県、岩手県、宮城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、福岡県、熊本県、鹿児島県及び沖縄県

受験料

●社会福祉士のみ受験する場合:19,370円
・社会福祉士と精神保健福祉士を同時に受験する場合:36,360円
     (=社会福祉士16,840円+精神保健福祉士19,520円)
・社会福祉士の共通科目免除により受験する場合:16,230円

問い合わせ先

(公財)社会福祉振興・試験センター 試験室  http://www.sssc.or.jp/shakai/
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1丁目5番6号 SEMPOS(センポス)ビル
   TEL 03-3486-7559   FAX 03-3486-7527

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