資格名 | ITストラテジスト |
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資格の種類 | 国家資格 |
主催 | 独立行政法人情報処理推進機構 情報処理技術者試験センター |
資格の概要 | ITストラテジスト試験は、旧システムアナリスト試験と上級システムアドミニストレータ試験を統合し、高度情報処理技術者試験として平成21年秋期より開始された試験です。試験は情報処理技術者試験の一区分であり、試験制度の最高難易度、高度情報処理技術者試験スキルレベル4のカテゴリになります。この試験は、企業の新たな価値を実現するためのIT基本戦略を策定・提案・推進する専門能力を認定する試験とされています。 情報技術を活用してビジネスモデルやビジネスプロセスの改革・高度化・最適化を実現するための基本戦略の策定・提案・推進を行い、また組込みシステムの企画・開発を統括し、新たな価値を実現するための基本戦略の策定・提案・推進等を行うのがITストラテジストの役割です。 |
試験方式 | 試験はペーパー方式で、午前2回(午前Ⅰ・午前Ⅱ)と、午後2回(午後Ⅰ・午後Ⅱ)の計4回の試験で構成され、各回ごとに60%以上の正答率を要求する絶対値評価の多段階選抜方式を採用しています。 ●試験形式 ●合否基準 |
受験資格 | なし。 誰でも受験できます。 |
試験科目 | ●午前試験 【科目免除制度】
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スケジュール | ・試験日:春期のみの年1回 4月第3日曜日 |
試験会場 | ・全国主要50地区の受験地 |
受験料 | 7,500円(税込み) |
資格難易度 | ●難易度 【資格の難易度レベル】 ITストラテジスト試験の午前問題は、過去問を徹底して解く練習をしておくことが大事で過去問対策は必須です。この試験の一番の山場は午後Ⅱの論文試験です。情報処理技術者試験の中でも一番の難関試験で、論文は設問に沿って素直に書くことを心がけることが大事です。それと、必ず原稿用紙を用意して手書きで書く練習をしておくことです。本番当日にブッツケ本番で原稿用紙と論文に取り組むのは絶対にダメです。それと、この試験は戦略策定を行う人を対象とした試験であることを考えて、論文は「経営戦略」を意識した内容にすることを忘れないことです。ただ論文を書く、というだけでなく、ITストラテジストの立場で問題文の状況に合わせた論文を書く高い視点が必要になります。
過去問での演習は合格ラインに達するまで最低4~5年分はやり続けることです。論文対策も同様、過去問をベースにできる限り書いておくことが大切です。 (参考) 情報処理技術者試験の難易度 -------------------------------------------- |
受験対策・資格の将来性 | ITストラテジスト試験では、顧客企業にとってのベストな解を求められるため、ソフトウェア開発の経験や知識の他に、顧客企業のビジネスモデルにおける問題解決の経験が必要になります。そのため、資格を取得するにはITの知識、スキルはもちろんのこと、それ以外に経営寄りの事業戦略策定、IT戦略実行管理・評価などの他、組込みシステムの企画および開発計画策定や推進についてなど、主に業務プロセスや経営戦略におけるノウハウ、知識が必要になります。この資格取得には業務要件のコンサルティング知識や上流設計の高度な知識の習得が必要なことから、難易度もプロジェクトマネージャ試験やアプリケーションエンジニア試験よりも少し高く、情報処理技術者試験の中でも最高峰クラスの資格と言えます。 午前試験では、過去のITストラテジスト試験に出題された問題を解くことが、午前試験突破への近道となります。午前Ⅰでは他の区分と同様に幅広い範囲の学習が必要で、午前Ⅱでは経営用語の意味や内容を聞く問題が多く、ストラテジ系のみの出題です。システム戦略、経営戦略、企業と法務が出題範囲になるため、経営関係についてのきめ細かい勉強が必要です。また午前ⅡではITストラテジストの専門を中心に高度知識レベルの問題が出題されますが、試験問題は4択で、主にストラテジ、マネジメント系より出題されていますが、40分で全25問と出題数は少ないので、問題集の問題を全て覚えてしまう方が早いと思います。比較的、市販の問題集と同じ問題がよく出題されているようにも思います。ただ、基本的には専門知識や用語の意味を問う問題ばかりですが、その知識がない場合でも計算問題などの場合は、案外、解ける問題もありますので絶対にあきらめないことが肝心です。また、午前試験では、午後試験と比べると簡単なものが多いため必要な知識を確実に身につけ、足切りにあわないようにしておくことが大事です。 また、午前問題は午後試験でも役に立つような知識を問われることも多く、午前試験を軽視せずに学習することが重要です。
午後Ⅰ試験は、筆記問題で4問のうち2問を選択し回答します。試験対策では、実際の試験時間に合わせて問題集を解く練習をしておきましょう。出題される問題には一定のパターンがあり、問題集の問題を3パターンくらいで見出すことができるようになればしめたものです。問題内容は、事例解析の出題が中心で読解力に高度なものが要求されます。ただ、解答は基本的に問題文の業界の状況に合わせることになりますので、事前知識は経営戦略の基礎的な理解があれば問題ありません。 論文試験に合格できなかった方には、システムアーキテクトかITサービスマネージャの受験を先におすすめします。確実に取得するためには、一気にはなかなか無理な試験なので、一歩一歩レベルアップしていく方が良い結果が得られます。ITストラテジスト資格を取得できれば、企業の経営を左右する意思決定にかかわる高度で幅広い知識を保持していることが証明されることになります。そういう意味から、事業企画、業務改革推進、情報戦略立案、製品・サービス企画などの部門において活躍される方、さらにはITコンサルタントや営業職として顧客企業との経営戦略や業務プロセスに関する問題解決、折衝を担当する方にはぜひ取得してもらいたい資格の一つです。 就職や転職、キャリアアップにおいても非常に有用性の高い資格です。特にコンサルティングファームや、シンクタンクでの活躍を考えている方には、この資格が取得できればかなりの効果を発揮すると思われます。IT関連に全く経験のない人は、まずは基本情報技術者、ソフトウェア開発技術者の資格から取得した方がいいでしょう。そして将来ITストラテジスト試験を受験する時期が来たときは、目安として、テキストを熟読して午前試験をパーフェクトに解答できるくらいの知識を身につけることが、最低ラインになることを知っておいてください。 主に実業務に基づいた出題が多いため、技術的な解法ではなく、業務要件から適切な解決を求められる試験になりますので、テキストによる基礎知識を習得し、多面的に問題を解決するための考え方と文章作成の訓練が重要になります。主催団体のHPには新試験の出題範囲やサンプル問題が公表されていますので参考にするといいでしょう。 |
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教材 | ITストラテジスト試験対策テキスト一覧 |
関連情報ページ | 【資格の難易度情報】 ●試験関連情報 |
問い合わせ先 | IT人材育成センター 国家資格・試験部 https://www.jitec.ipa.go.jp/ |