合格率・資格難易度 | ●難易度
「S」 超難関
・ITストラテジスト 難易度ランキング
【資格の難易度レベル】
ITストラテジスト試験は、情報処理技術者試験の中でも最高峰クラスの難易度を誇る試験です。そのため、ある程度の知識と経験があっても、合格するにはしっかりとした勉強が必要です。勉強時間は、実務経験や知識レベルによって異なりますが、ある程度の知識と経験があっても、かなり難しい上級者向け試験であることを理解しておきましょう。実務経験5年程度のベテランなら、独学でも3ヵ月くらい集中して勉強すれば合格できる可能性はある試験です。一般的にはIT業界で実務経験5年程度ベテランでも200時間程度はかかるとされています。
ITストラテジストの資格取得には業務要件のコンサルティング知識や上流設計の高度な知識の習得も必要なことから、難易度はプロジェクトマネージャ試験やアプリケーションエンジニア試験よりも少し高いと評価されます。
尚、2024年3月以降、ITストラテジスト試験は新試験に移行します。新試験への移行に伴い、勉強方法や出題傾向も変化する可能性があります。最新の情報に注意して、対策を進めていきましょう。
(参考) 情報処理技術者試験の難易度
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・合格率
・平成5年度春期 ITストラテジスト試験結果 合格率 15.5%
応募者総数 7,040名 受験者数4,972名 合格者数769名
・平成4年度春期 ITストラテジスト試験結果 合格率 14.8%
応募者総数 6,378名 受験者数4,450名 合格者数660名
・平成3年度春期 ITストラテジスト試験結果 合格率 15.3%
応募者総数 5,669名 受験者数3,783名 合格者数579名
・令和元年度秋期 ITストラテジスト試験結果 合格率 15.4%
応募者総数 7,527名 受験者数4,938名 合格者数758名
・平成30年度秋期 ITストラテジスト試験結果 合格率 14.3%
応募者総数 7,449名 受験者数4,975名 合格者数711名
・平成29年度秋期 ITストラテジスト試験結果 合格率 14.7%
応募者総数 6,984名 受験者数4,747名 合格者数700名
・平成28年度秋期 ITストラテジスト試験結果 合格率 14.0%
応募者総数 6,676名 受験者数4,594名 合格者数645名 |
受験対策・学習法ほか | ITストラテジスト試験では、顧客企業にとってのベストな解を求められるため、ソフトウェア開発の経験や知識の他に、顧客企業のビジネスモデルにおける問題解決の経験が必要になります。
試験では、午前問題は、IT全般に関する基礎知識が問われます。過去問を繰り返し解いて、出題傾向を把握し、知識の定着を図ることが重要です。
午後Ⅱ論文試験は、経営戦略とIT戦略に関する高度な知識と思考力が問われます。過去問をベースに、論文を書く練習を繰り返しましょう。また、原稿用紙を用意して、本番と同じ環境で練習することも大切です。結局、この試験では午後Ⅰの事例解析や午後Ⅱの小論文が一つのポイントで、その出来不出来が明暗を分けることになります。全体的には、実業務に基づいた出題が多いため、技術的な解法ではなく、業務要件から適切な解決を求められる試験になりますので、テキストによる基礎知識を習得し、多面的に問題を解決するための考え方と文章作成の訓練が重要になります。主催団体のHPには新試験の出題範囲やサンプル問題が公表されていますので参考にするといいでしょう。
試験の勉強方法としては、次の3つのステップが考えましょう。
①基礎知識の習得
午前問題で出題される基礎知識を習得します。そのためには、参考書や問題集を活用して、IT全般に関する知識を幅広く身につけることが大切です。
②午後Ⅱ論文試験で出題される高度な知識を習得します。そのためには、経営戦略やIT戦略に関する専門書や問題集を活用して、体系的に知識を身につけることが重要です。
③実践力の養成
最後に、過去問を解いて、実践力を養います。そのためには、模擬試験や答練を受験して、時間内に問題を解く力を身につけねばなりません。過去問での演習は合格ラインに達するまで最低4~5年分はやり続けることです。論文対策も同様、過去問をベースにできる限り書いておくことが大切です。
ITストラテジストは、就職や転職、キャリアアップにおいても非常に有用性の高い資格です。特にコンサルティングファームや、シンクタンクでの活躍を考えている方には、この資格が取得できればかなりの効果を発揮すると思われます。
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試験方式 | 試験はペーパー方式で、午前2回(午前Ⅰ・午前Ⅱ)と、午後2回(午後Ⅰ・午後Ⅱ)の計4回の試験で構成され、各回ごとに60%以上の正答率を要求する絶対値評価の多段階選抜方式を採用しています。
●試験形式
◇午前試験(午前 I・午前 II):マークシート問題
①午前 I(四肢択一 多肢選択式) 30問/50分全問必須
②午前Ⅱ (四肢択一 多肢選択式) 25問/40分全問必須
◇午後試験(午後 I ・午後 II ):記述式・論述式の事例問題
③午後 I (記述式) 4問中2問解答/90分
④午後Ⅱ (論述式) 3問中1問解答/120分
・午後試験Ⅰ:大問4問のうち2問を選択し解答します。大問1つにつき数問の設問が出題され、それぞれ20字~50字程度で解答します。大問1問50点の合計100点満点。基準点の60点に満たない場合は、午後試験Ⅱの採点は行われず、不合格となります。
・午後試験Ⅱ:大問3問のうち1問を選択し解答します。大問1つにつき数問の設問が出題され、それぞれ600字~1600字程度で解答します。
(評価方法)
設問で要求した項目の充足度、論述の具体性、内容の妥当性、論理の一貫性、見識に基づく主張、洞察力・行動力、独創性・先見性、表現力・文章作成能力などを評価の視点として、論述の内容が評価されます。評価ランクがA~Dまであり、Aを取得すれば合格になります。また、問題冊子で示す「解答に当たっての指示」に従わない場合は、論述の内容にかかわらず、その程度によって評価を下げることがあります。
●合否基準
ITストラテジスト試験は上記のように4回の試験(午前Ⅰ・Ⅱ 午後Ⅰ・Ⅱ)から構成されています。そしてこの4回の試験全てに合格しなければなりません。
【午前Ⅰ】
午前Ⅰは合計100点満点で基準点は60点以上(絶対評価)。基準点に達しない場合、午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ試験の採点は行われず不合格となります。
【午前Ⅱ】
午前Ⅱは100点満点で基準点は60点以上(絶対評価)。基準点に達しない場合には、午後Ⅰ・午後Ⅱ試験の採点は行われず不合格となります。
【午後Ⅰ】
100点満点中、60点以上
【午後 II】
ランクA |
試験科目 | ●午前試験
能力が期待する技術水準に達しているかを問う問題が出題されます。各高度資格に必要な共通知識を問われますが、技術レベルは応用情報技術者試験の午前試験と同程度です。
【午前試験Ⅰ】
出題分野
・テクノロジ゙系
(1)基礎理論 (2)コンピュータシステム (3)技術要素 (4)開発技術
・マネジメント系
(5)プロジェクトマネジメント (6)サービスマネジメント
・ストラテジ゙系
(7)システム戦略 (8)経営戦略 (9)企業と法務
【午前試験Ⅱ】
・ストラテジ゙系
システム戦略 経営戦略 企業と法務
【午後試験Ⅰ・Ⅱ】
(午後Ⅰ:記述式 午後Ⅱ:論述式)
※出題範囲はⅠ・Ⅱ試験共通で、下記の5分野から出題されます。
①業種ごとの事業特性を反映し情報技術(IT)を活用した事業戦略の策定に関すること
②業種ごとの事業特性を反映した情報システム戦略と全体システム化計画の策定に関すること
③業種ごとの事業特性を反映した個別システム化構想・計画の策定に関すること
④事業ごとの前提や制約を考慮した情報システム戦略の実行管理と評価に関すること
⑤組込みシステム・IoTを利用したシステムの企画、開発、サポート及び保守計画の策定・推進に関すること
【科目免除制度】
以下の1~3のいずれかの条件を満たせば、その後2年間、午前試験Ⅰの受験を免除されます。
1.応用情報技術者試験に合格する
2,いずれかの高度試験に合格する
3.いずれかの高度試験の午前I試験で基準点以上の成績をとる
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