資格名

任官幹部自衛官又は医官(医師国家試験に合格後

資格の種類

国家公務員特別職

主催者

防衛医科大学教務課

資格試験の概要

「防衛医科大学」は入学時に入学金・授業料の納入はありません。大学に在学中の身分は、特別職の国家公務員で、住居は全寮制、食事、一部被服や寝具など貸与または支給されます。また、2022年現在は学生手当として117,000円と、賞与が年2回(6月、12月)支給されています。
大学は医学 約80名/看護 約120名 ( 技官コース, 自衛官コース ) 計約200名が定員です。「医学科」は、将来、陸上・海上・航空自衛隊の医師である幹部自衛官となるべき者の教育訓練を行うことを目的としています。6年間一貫教育を行い、質の高い総合的臨床能力を身につけた医療部門幹部を育成します。
防衛医科大学学生は、防衛大学校で陸・海・空自衛隊の医師の幹部自衛官をめざして学ぶ学生で、防衛医科大学校在学中の身分は防衛庁職員です。学校の修業年限は6年。卒業後は、医師の国家試験を受験すれば医師免許を取得できますが、9年間、自衛隊に勤務することが義務づけられています。卒業後は医科幹部候補生となり、幹部候補生学校で約6週間の教育訓練を修了し、医師国家試験に合格すれば、医官となります。その後、初任実務研修(2年間の臨床研修)を経て、自衛隊の病院または部隊などに勤務します。

「看護学科」は、2014年に新設されました。看護専門職者としての優れた教養・知識・技術を身につけるとともに、豊かな人間性と倫理観を養い、専門的な看護の実践を通して、防衛省・自衛隊の国内外における活動に貢献できる人材の育成を目指しています。
・技官コースは、防衛医科大学校病院に勤務する保健師・看護師である技官を養成しています。保健師・看護師の国家資格取得後は、防衛医科大学校病院に看護師として勤務することになります。
・自衛官コースは、保健師・看護師である幹部自衛官となるべき者を育成しています。保健師・看護師の免許取得後は、陸・海・空各幹部候補生学校に入校し、幹部自衛官に必要な知識と技能を学びながら、幹部としての資質を養います。
※平成26年4月に防衛医科大学校医学教育部看護学科が新設されました。関連サイト

 




合格率・資格難易度

難易度 
  「S」  超難関 

【資格の難易度レベル】
「医学科」
難易度レベルは、偏差値70前後で東大理類Ⅲと並ぶ難関。競争率67.2倍(平成19年度)というレベル。学生の学力レベルは非常に高い。※新入生の男女比率 男83%・女17%
入学したら身分は特別国家公務員で、卒業したら「学士」が与えられ、医師の国家試験の受験資格が与えられます。医師の国家試験の合格率はたいてい100%で全国1位になることもあります。普通の国立医大より難易度は高い全国トップであることが多い。
一般的な国立大医学部より難易度は高いですが、センター試験がなく、科目数も通常の医学部よりも少ないため、集中して受験対策を行えば合格することも可能です。
「看護科」
試験は1次試験で択一式テストと小論文。科目は数学が数ⅠA・ⅡB(数列とベクトルのみ)、理科は基礎科目を含む2教科選択制で、医学科よりは範囲が狭くなっています。また、1次試験の小論文と、2次試験では面接、身体検査が実施され、合わせて合否判定されます。
試験は多くの大学と異なり、9~
10月に実施されますので、早めの試験対策がポイントになります。現役生は浪人生と比べると学習進度が遅れがちなので、受験者は高1・高2の時点から学習計画を立てなければなりません。例えば、択一式テスト受験の時間配分を決めておくことや、小論文・面接の反復練習を積んでおく、ことなどがあげられます。従って、高1・高2あたりから勉強する習慣付けが必要になります。
試験の偏差値は医学科より低いですが、定員が決められているため、倍率は医学部と同じ程度で例年20倍近くになりま
す。また、年齢制限と身体検査があり、年齢が「18歳以上21歳未満」、身長が「男子は155cm以上、女子は150cm以上必要」となっています。
ちなみに、将来防衛医大を狙う人は、中学では理科と数学だけはテストで満点を取り、できれば偏差値70以上の高校に行ったほうがいいと思います。

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・合格率    
 令和4年度防衛医科大学入試結果(医学科 一般入試)
  受験者数5,391名 合格者数330名 倍率16.3 
令和4年度防衛医科大学入試結果(看護科自衛官候補 一般入試)
  受験者数1,632名 合格者数130名 倍率12.6
令和4年度防衛医科大学入試結果(看護科技官候補 一般入試)
  受験者数463名 合格者数77名 倍率6.0

※参考データ
令和3年度防衛医科大学入試結果(医学科 一般入試)
  受験者数4,883名 合格者数329名 倍率14.8 
・令和3年度防衛医科大学入試結果(看護科自衛官候補 一般入試)
  受験者数1,676名 合格者数131名 倍率12.8
・令和3年度防衛医科大学入試結果(看護科技官候補 一般入試)
  受験者数512名 合格者数77名 倍率6.6

・令和2年度防衛医科大学入試結果(医学科 一般入試)
 志願者数5,800名
  受験者数5,199名 合格者数322名 倍率16.1 

2019年度防衛医科大学入試結果(医学科 一般入試)
 志願者数6,113名
  受験者数5,516名 合格者数283名 倍率19.5 

2018年度防衛医科大学入試結果(医学科 一般入試)
 志願者数6,622名
  受験者数5,931名 合格者数336名 倍率17.7 



受験対策・学習法ほか

防衛医科大は一般大学の学校組織とは違い、文部科学省管轄ではなく防衛省管轄の大学で、防衛省設置法に基づいています。国公立大学にも私立大学にも属していません。よって、センター試験や推薦などという試験形態はありません。従って、医師になりたいという考えだけでは合格できない可能性もあります。
基本的には、医師となる幹部自衛官になるために必要な教育と訓練を受ける学生で就業年数は6年。2年次までは進学課程、3年次から6年次にかけて専門課程(基礎医学、臨床医学)を勉強します。6年間全寮制の大学校で教育を受け卒業すると、医師国家試験の受験資格が得られます。また卒業後は約6週間の幹部候補生としての教育を受けます。試験が11月ごろにあり、受験料も無料という関係で国立大学の試験のための模試感覚で受ける人が多いようです。
大学校卒業後は、約6週間の幹部候補生学校での教育を受け、また、医師国家試験に合格すると2尉に昇任します。

受験資格

日本国籍を有し、採用年度の4月1日現在、18歳以上21歳未満で、以下のいずれかに該当する者。
(1)高校卒業者(見込み 者含む) (2)高専3年次修了者(見込み 者含む) (3)高校卒業者と同等以上の学力があると文部科学大臣が認めた者。ただし、自衛隊法第38条第1項に該当する者は除く。

試験方式

●1次試験と2次試験で構成されています。
・1次試験
  マークシート 択一式・記述式
・2次試験
  口述式と記述式(小論文)、面接

※第1次試験の択一式で一定の得点に達しなかった場合は、記述式の採点は行われません。
【合格基準】
・1次試験の合格基準は非公表(模試などでは70%以上の正答率とされています。
・身長:
男子150cm以上/女子140cm以上
・体重:身長と均衡を保っているもの
・視力:両側の裸眼視力が0.6以上又は矯正視力が0.8以上であるもの
・色覚:色盲又は強度の色弱でないもの
・聴力:正常なもの
・歯:多数のう歯又は欠損歯のないもの
・その他 尿検査・胸部X線検査等
 ①身体健全で慢性疾患、感染症に罹患していないもの。また、四肢関節等に異常のないもの
 ②開腹手術の既往歴のないもの
 ③刺青がないもの・自殺企図の既往歴のないもの等、その他慢性疾患の基準もあります。

試験科目

●医学科
◆1次試験:科目数 4科目
・国語(択一式)/(記述式)国語総合・現代文B
・数学(択一式)/(記述式)数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B(数列・ベクトルのみ)
・理科(記述式)物I II・化I II・生I II (3科目の中から2科目選択)
・外国語(択一式)/(記述式)コミュニケーション 英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ
・小論文(課題による理解・判断力)
◆2次試験
・口述試験
・身体検査


●看護科
◆1次試験:科目数 4科目
・国語 国語総合・現代文(古文・漢文を除く)
・数学 数I・数A
・理科 物I・化I・生Iから1科目
・外国語 英語
・小論文
◆2次試験:口述試験、身体検査

スケジュール

・申込み期間:9月上旬~下旬    
・試験日程:1次試験:毎年秋11月上旬頃の2日間    
      2次試験:12月中上旬頃の指定日

・合格発表日:一次試験 12月上旬頃  
       二次試験 翌年2月中旬頃


令和5年防衛医科大学学生募集日程    

試験会場

・一次試験 各都道府県指定の会場(全国約50箇所)
・二次試験 防衛医大キャンパス
      所沢(防衛医科大学校)

受験料

無料(入学金のほか、授業料や施設費など全て無料です)

問い合わせ先

・各自衛隊各地方協力本部 募集コールセンター 0120-063-792
・防衛医科大学教務課入試担当       http://passnavi.evidus.com/search_univ/5310/campus.html
〒359-8513 埼玉県所沢市並木3丁目2
TEL (04)2995-1410 (教務課入試担当直通) 

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教材(過去問集)

防衛医科大学入試 過去問

教材(テキスト・参考書)

防衛医科大学受験教材一覧
防衛医科大学校(医学科) (2022年版大学入試シリーズ)

関連情報

【資格の難易度情報】
資格の難易度とランキング
ジャンル別資格の難易度ランキング

●試験関連情報
・2021年10月の大学入試試験から試験形式が大きく変わりました。
 ①昨年までは2日間あった試験が1日になりました。
 ②択一式と記述式試験を同時に実施(昨年までは択一式→記述式の順で実施)
 ③国語から古文と漢文がなくなりました。
 ④小論文が1次試験に追加になりました。

●関連資格
 医師国家試験