資格名

システム監査技術者(Systems Auditor Examination

資格の種類

国家資格

主催

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

資格の概要

システム監査技術者資格試験は、被監査対象から独立した立場で情報システムや組み込みシステムに関するリスクおよびコントロールを総合的に点検、評価し、監査結果をトップマネジメントなどに報告し、改善を勧告する能力をを評価する試験と定義されている。システム監査技術者試験は、IPAが行う情報処理技術者試験の1つで、スキルレベル4(高度な知識・技能)に相当します。2009年春期試験より、新試験制度のスキルレベル4に設定されました。現在、区分では高度情報処理技術者試験に分類されており、ITストラテジスト試験と並んで情報処理技術者試験の最高位に設定されています。システム監査技術者は、監査対象から独立した立場で、情報システムや組込みシステムのリスク・コントロールを総合的に点検、評価し、結果をトップマネジメントなどに報告、改善勧告を行います。

【試験要綱・シラバス】
職務の内容は、情報システムを総合的に点検・評価し、監査結果をトップマネジメント及び関係者に説明し、改善点を勧告する業務に従事しながら、以下の役割を果たします。

  1. 監査計画を立案し、監査を実施し、監査結果をトップマネジメント及び関係者に報告し、問題点について説得力のある改善勧告を行う。
  2. 情報システムに関する内部統制機能の改善を促進し、その実効性を担保することによって、企業経営はもとより、情報社会・ネットワーク社会の健全化に貢献する。




試験方式

試験はペーパー方式で、午前試験Ⅰ・Ⅱ、午後試験Ⅰ・Ⅱの計4つに分かれています。

【午前Ⅰ】
 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
 出題数/時間:30問/50分(全問回答)
 合格基準:満点の60%以上
・基準点は60点。基準点に達しない場合、午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ試験の採点は行われず、不合格となります。
・科目免除制度があり、以下の1~3のいずれかの条件を満たしていれば、その後2年間、午前試験Ⅰの受験が免除されます。
  1.応用情報技術者試験に合格する。
  2.いずれかの高度試験に合格する。
  3.いずれかの高度試験の午前I試験で基準点以上の成績を取っている場合。
【午前Ⅱ】
 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
 出題数/時間:25問/40分(全問回答)
 合格基準:満点の60%以上
・午前試験Ⅰと同様、基準点は60点。基準点に達しない場合、午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ試験の採点は行われず、不合格となります。
【午後Ⅰ】
 出題形式:記述式
 出題数/時間:3問中2問回答/90分
 合格基準:満点の60%以上
・大問1つにつき数問の設問が出題され、それぞれ20字~50字程度で解答します。
※基準点の60点に満たない場合は、午後試験Ⅱの採点は行われず、不合格となります。
【午後Ⅱ】
 出題形式:論述式
 出題数/時間:2問中1問回答/120分
 合格基準:A
・大問2問のうち1問を選択し解答します。大問1つにつき数問の設問が出題され、それぞれ700字~1400字程度で解答します。
・評価方法/合否基準:評価ランクがA~Dまであり、Aを取得すれば合格になります。
設問で要求された項目の充足度、論述の具体性、内容の妥当性、論理の一貫性、見識に基づく主張、洞察力・行動力、独創性・先見性、表現力・文章作成能力などを評価の視点として、論述の内容が評価されます。

 

受験資格

制限なし。誰でも受験できます。

試験科目

●午前試験は「知識」を問う試験で、午前試験Ⅰ・Ⅱの2種類があります。
【午前試験Ⅰ】
午前試験Ⅰは、各高度試験の共通問題で、各高度資格に必要な共通知識が問われます。
※試験は、以下の3分野から出題されます。
 ・テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステム、技術要素、開発技術)
 ・マネジメント系(プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント
 ・ストラテジ系(システム戦略、経営戦略、企業と法務)
【午前試験Ⅱ】
午前試験Ⅱはシステム監査技術者に必要な専門知識が問われます。
※出題範囲は以下の通り。
 ・データベース:テクノロジ系の技術要素
 ・ネットワーク:テクノロジ系の技術要素
 ・システム開発技術:テクノロジ系の開発技術
 ・サービスマネジメント:マネジメント系
 ・システム監査:マネジメント系
 ・経営戦略マネジメント:ストラテジ系の経営戦略
 ・企業活動:ストラテジ系の企業と法務
 ・法務:ストラテジ系の企業と法務 
※特に、「システム監査」と「法務」は重点分野とされています。

●午後試験は「技能」を問う試験で、午後試験Ⅰ・Ⅱの2種類があります。
 午後Ⅰ:記述式、午後Ⅱ:論述式
【午後試験「技能」】
出題範囲はⅠ・Ⅱ試験共通で、下記の4分野から出題されます。

  1. 情報システム・組み込みシステム・通信ネットワークに関すること
  2. システム監査全般に関すること
  3. システム監査人の行動規範に関すること
  4. システム監査関連法規に関すること

スケジュール

  • 試験日:秋期(10月第3日曜日)のみの年1回実施されます。
  • 申込期間:7月中旬~下旬(インターネット)
  • 申込方法:インターネットか郵便で申し込む
  • 合格発表:6月下旬

   令和5年度 秋期情報処理技術者試験日程
       (システム監査技術者)秋期試験
 ※令和2年度からは秋期試験になりました。

試験会場

全国各地のCBTソリューションズ試験会場
・各都道府県に1箇所以上設けられている。
 受験を希望する試験地を出願時に記入、受験者の郵便番号から試験会場(大学等)が割り振られる。

受験料

7,500円(税込み)

 

資格難易度

難易度 
  「S」  超難関

【資格の難易度レベル】
試験の難易度レベルについては、実務経験が5年程度あっても、独学で3~6ヵ月間は勉強しなければ合格できないレベルのかなり難しい上級者向き試験です。この試験をクリアするには、とにかく反復練習につきると言えます。問題を繰り返し解くなかで、解答の内容も大切ですが、それ以上に解答を導くまでのプロセスが重要になります。
試験は誰でも受けられますが、技術水準として、システム監査の立案・実施・報告を責任を持ってこなせるだけの幅広い能力が要求される上に、合格率は14%前後で相当な難関試験です。合格者の平均年齢は39才、専門校やスクールもありますがこの試験は多くの人が独学で試験に臨んでいる場合が多いようです。

(参考) 情報処理技術者試験の難易度

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・合格率 
令和3年10月システム監査技術者試験結果 応募者総数2,552名
合格率16.0%(受験者数1,877名 合格者数301名)    

※参考データ
・令和2年10月システム監査技術者試験結果 応募者総数2,350名
合格率15.3%(受験者数1,702名 合格者数260名)
・平成31年度春期システム監査技術者試験結果 応募者総数4,175名
合格率14.6%(受験者数2,879名 合格者数421名)
・平成30年度春期システム監査技術者試験結果 応募者総数4,253名
合格率14.4%(受験者数2,841名 合格者数408名)  
・平成29年度春期システム監査技術者試験結果 
合格率15.1%(受験者数2,862名 合格者数433名)   
・平成28年度春期システム監査技術者試験結果
合格率14.3% (受験者数2,524名 合格者数360名)
・平成27年度春期システム監査技術者試験結果 
合格率14.2% (受験者数2,740名 合格者数388名) 

 

受験対策・資格の将来性

システム監査技術者試験は難易度「S」で”超”のつく難関試験です。出題科目や形式も午前Ⅰでは、主に高度情報処理の知識が問われ、午前Ⅱではシステム監査の知識が問われます。午後問題になると形式が大きく変わって、午後Ⅰの出題形式は記述式、午後Ⅱは論述式の問題です。さらに合格率は約15%前後となっています。これをみると、独学で突破するにはハードルが高すぎる気がしますが、この試験は独学での合格者が多いことで知られています。その理由は受験対策がはっきりしていることと、受験教材が揃っていることだと思います。この試験は毎年の傾向として、過去問題の出題率が高いです。特に多いのが午前Ⅰ、午前Ⅱに出題される全く同じ過去問です。また午後Ⅰ、午後Ⅱは、全く同じ問題は出題されていませんが、考え方や解法が大変近い問題が出題されています。

さらに言えることは、午前Ⅰと午前Ⅱ、午後Ⅰ試験は、それぞれ独学で使える教材が揃っており、テキストと過去問集をフル活用すれば独学で突破の可能性はあります。残るのはこの試験で一番の難関とされる午後Ⅱの論述形式、小論文です。しかし、論文対策の書籍も数多く出ているので、文章構成や論文の書き方なども独学で対策できます。確かにシステム監査技術者の試験は簡単でありませんが、実際に独学で合格している受験生は少なくないことを思えば、勉強法の道筋が見えている試験には独学のメリットを活かすことで目標達成は可能と言えます。必要な勉強時間に関しては、IT関連の知識やスキルなどの基本を理解し実務経験を積んでいる方の場合は、約120~180時間程度。IT知識をほとんど持たない初心者(個人差が非常に幅広いです)が独学で挑戦するには約1,800~2,300時間程度の時間が必要になります。

あらゆる分野でコンピュータが活用されている現在、コンピュータシステムの事故や故障は、会社内部の業務を滞らせるだけではなく、企業の社会的信用を落としたり、社会に大きな混乱をもたらしたりする可能性も持っています。こうしたなかで、システム監査の持つ意味は、これまで以上に大きくなってきています。システム監査人の認定を受けるには、システム監査技術者試験に合格してシステム監査人補の認定を受け、さらに2年以上の実務経験を積むことが必要です。それ以外には、中小企業診断士、公認会計士などの資格取得後に指定の講習を受け、協会に申請してからさらに2年以上の実務経験を積む方法もあります。




仕事は、情報システムを管理するシステムが安全にかつ効率的に機能しているかを、点検し管理するのがメイン業務となりますが、情報システムを管理するだけでなく、自ら積極的に、新たなシステムを提案することも求められ、情報システム全般に関するプロフェッショナルでなければなりません。従って、単にプログラマーのような実務的な能力ではなく、経営的な総合的な能力が必要とされる仕事内容になります。言いかえれば、情報技術に関する知識と経営戦略に関する知識を持ち合わせた上で、的確な監査手段を設定・適用し、その上で論理的に説得力ある改善提案を行なうということが求められます。

資格取得者には技術者として働いている人よりも、更にその上のランクの職種の人が多く、合格者の平均年齢は30代後半です。スケジュールを立てて、しっかりと細かく学習をすれば20代でも取得可能ですが、資格、能力として必要に迫られるのは30代を過ぎてからになりそうです。システム監査技術者として働いている人はまだそれほど多くないので、合格後はシステム監査人協会による公認システム監査人の認定を受けておくと、評価や信頼が増して有利です。
この資格は企業内で資格を生かすのが一般的で独立はほとんどありません。ただ、システムはこれからいろんな企業で更に複雑化、大型化が予想されるため就職、転職先はIT系会社のみでなく多種、多業種に渡ります。転職の際には武器になる事は間違いありません。将来的にもより需要が増え有望な資格であることは間違いありません。推定年収は、企業や事業規模によって大きく異なりますが、約700~1200万円。資格手当は平均で15万円程度です。

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システム監査技術者試験 過去問
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