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資格名 | 電気工事士 |
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資格の種類 | 国家資格 |
主催者 | 財団法人 電気技術者試験センター |
資格の概要 | 電気工事士は、私たちの暮らしに不可欠な「電気」を安全に利用するための工事を行う専門家です。この資格は、電気工事士法に基づき経済産業大臣が認定する国家資格であり、一般住宅から大規模な工場やビルまで、様々な電気設備の設置や改修、メンテナンスに携わることができます。電気工事を行うにはこの資格が必須であり、その重要性は計り知れません。 電気工事士の資格には、扱える工事の範囲によって第一種電気工事士と第二種電気工事士の2種類があります。
電気工事士の資格取得方法は、主に国家試験に合格することです。第二種電気工事士は試験合格のみで資格取得が可能ですが、第一種電気工事士は試験合格に加え、卒業した学校の種類に応じた実務経験(電気工学科卒業者は3年以上、それ以外は5年以上)が必要です。また、経済産業大臣が認定した専門学校や職業能力開発校で所定の課程を修了することでも、第二種電気工事士の資格取得が可能です。 この資格を取得すると、甲種消防設備士や電気工事施工管理技士、専任技術者などの関連資格の受験資格が得られるほか、所定の講習を受けることで認定電気工事従事者や特種電気工事資格者への道も開かれます。さらに、一部の資格試験では科目免除や要件免除が受けられるなど、電気業界でのキャリアを築く上で強力なアドバンテージとなるでしょう。 |
試験の合格率・難易度 | ●難易度 【資格の難易度レベル】 第二種電気工事士の筆記試験は、高校で習う基礎的な数学(三角関数や指数計算など)の知識があれば理解できる内容が多く、繰り返し出題される問題も多いため、過去問演習が非常に有効です。全くの未経験者でも、3ヶ月程度の集中的な独学で合格できるレベルと言われています。一般住宅の屋内配線に特化した内容が出題されるため、範囲を絞って効率的に学習を進められます。 一方、第一種電気工事士の筆記試験は、第二種の内容に加え、計算問題の難易度が上がり、暗記量も増加します。しかし、基本的には第二種で学んだ知識の応用であり、高校卒業程度の知識があれば十分に理解できる範囲です。合格者の多くは高校生であることからも、決して超難関というわけではありません。 技能試験については、第一種・第二種ともに、与えられた材料と持参した工具を使って時間内に正確な作品を完成させる実技形式です。欠陥がなければ合格となるため、いかにミスなく作業を進めるかが重要になります。特に第一種では、より複雑な課題が設定され、限られた時間内で完成させるためにはかなりの練習が必要です。試験会場の独特な雰囲気も、受験者にとっては一つのハードルとなるかもしれません。 独学で挑む場合、第二種は基礎知識があれば3ヶ月程度で合格を目指せますが、技能試験は実際に工具に触れて練習することが不可欠です。第一種はさらに高度な知識と技能が求められるため、筆記試験に3ヶ月、技能試験に2ヶ月程度の学習期間を目安にすると良いでしょう。 実務経験がなくても資格取得は可能ですが、第一種電気工事士の免状取得には一定期間の実務経験が必要となるため、まずは第二種を取得し、実務経験を積みながら第一種にステップアップしていくのが効率的なルートと言えるでしょう。 -------------------------------------------- |
試験の内容・勉強法 | 電気工事士試験の合格には、筆記と技能、それぞれの対策を効率的に進めることが鍵となります。第一種電気工事士に関しては、高圧受電設備など大規模な工事範囲を含むため、筆記・技能ともに第二種よりも高度な知識が求められます。特に「シーケンス」「保護継電器」「高圧受電設備の概要」「変圧器の結線方式」「配電方式」といった項目が試験の中心となります。これらの知識をある程度習得している場合は、比較的スムーズに学習を進められるでしょう。 筆記試験対策としては、過去問題の徹底的な演習が最も効果的です。過去問を繰り返し解くことで、出題傾向や頻出問題を把握し、効率的に知識を定着させることができます。計算問題の難易度が上がるため、苦手意識がある場合は早めに克服しておくことが重要です。 技能試験対策は、実際に工具を使っての反復練習が不可欠です。支給される材料で、与えられた課題を時間内に正確に完成させる練習を重ねましょう。作業手順を完璧に覚え、工具の扱いに慣れることが重要です。市販の材料セットを購入したり、実技講習会に参加したりして、実践的なスキルを磨くことを強くおすすめします。特に、30分程度の短い時間で複雑な作業を完遂するためには、手際の良い作業と時間配分の感覚を身につけることが不可欠です。 独学でも合格は十分に可能ですが、筆記試験に3ヶ月、技能試験に2ヶ月程度の学習期間を見込むと良いでしょう。初めて電気工事を学ぶ方にとっては、多少苦戦することもあるかもしれませんが、理解できないほど難しい内容ではありません。集中して取り組めば、着実に合格レベルに到達できます。
第二種電気工事士試験についても、筆記と技能のバランスの取れた学習が重要ですが、特に技能試験が合否の鍵を握ると言われています。 技能試験対策は、実践練習あるのみです。
独学で挑戦する場合、技能試験の練習は市販の材料セットやDVD教材を活用すると良いでしょう。また、各都道府県で開催されているキャリアアップ講習など、技能試験対策の講習会に参加するのも非常に有効です。教材だけでは得られない実践的なテクニックや、プロの講師から直接指導を受けることで、スキルアップを加速させることができます。 筆記試験合格から技能試験までの期間は比較的短いため、筆記試験の学習と並行して技能試験の準備も進めるなど、計画的なスケジュールを立てることが重要です。一発合格を目指すことで、モチベーションを維持し、効率的に学習を進めることができます。 電気工事士の資格は、一般住宅やビル、工場など、多岐にわたる場所で電気設備の設置・改修・メンテナンスに携わることができ、そのニーズは非常に高いです。給与面での優位性や転職のチャンスも広がるため、取得する価値は十分にあります。この資格を足がかりに、電験(電気主任技術者)、エネルギー管理士、技術士といったさらに上位の電気関係資格へとステップアップしていくキャリアパスも描けるでしょう。 |
試験日程 | ●第一種試験 ●第二種試験 |
受験資格 | 一種、二種どちらも特に受験資格はありません。誰でも受験できます。 |
試験会場 | ・第一種 |
受験費用 | ・第一種:郵便申込11,300円 ネット申込10,900円 |
試験方式 | 筆記試験(マークシート)と技能試験(実技)で構成されています。 【試験方式(一種/二種共)】 ●合格基準 |
試験科目 | ●第一種 ●第二種 【筆記試験の免除】 |
試験関連情報 | 【資格の難易度情報】 関連資格 |
問い合わせ先 | 財団法人 電気技術者試験センター |
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