資格名

情報配線施工技能士 
試験名:情報配線施工技能検定試験

資格の種類

国家技能検定

主催者

特定非営利活動法人 高度情報通信推進協議会

資格試験の概要

技能検定の目的は、働く人々の有する技能を一定の基準によって検定し、国として証明することで技能に対する評価を高め、技能と地位の向上を図ることとされ、試験は国の職業能力開発促進法に基づいて実施されています。
試験基準に基づき、学科試験と実技試験が行われ、合格者には「情報配線施工技能士」の合格証書が発行されます(1級は厚生労働大臣から、2級及び3級は当協議会理事長からの合格証書が交付されます)また、検定試験に合格した人は、職種名を冠した「技能士」と称することができます。

検定試験では、光ファイバー接続、コネクターの組立て、宅内及びビル内の配線施工など、高速インターネットの普及に伴う各種ケーブルの接続やLAN配線の施工を高品質で行えるスキルを認定する試験です。試験には、1級、2級、3級の種類があります。
※1級の合格者に対しては厚生労働大臣名、2級及び3級の合格者に対しては当協議会理事長名の合格証書が交付されます。

※情報配線施工技能士の試験内容は、LAN等の情報通信配線に関する内容に特化しているものですが、工事担任者試験( http://www.shiken.dekyo.or.jp/charge/ )の内容と一部重複があります。また、工事担任者資格は「電気通信回線設備に端末設備又は自営電気通信設備を接続するための工事を行い、又は監督する業務」(情報通信に関する配線工事を含む。)に必要な業務独占資格であり、配線の技能等を対象とする名称独占資格の技能士と異なるものになっています。



合格率・資格難易度

難易度 
  3級  「C」 やや易

【資格の難易度レベル】
全体にこの試験では実技試験で、光ファイバーの融着工具などを持参しなければならないことなどがあり、作業経験者でないとかなり難しい試験になります。特に、1級、2級は難関試験です。
実技作業はYouTubeでも動画がアップされているので、参考にはなります。ただ、この試験が難関とされるのは、受験者の半数近くが制限時間内に作り終えることができない、というところも関係しています。実技は事前の練習に時間を割いてやらねばなりません。

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●合格率 非公開 (予想:1級20%前後 2級50~60% 3級60~65%) 
 令和元年度情報配線施工技能士  
    受験者申請者数555名  合格者総数 317名  平均合格率 57.1%

※参考データ
・平成29年度情報配線施工技能士受験者申請者数674名  
                   合格者総数 364名
・平成28年度情報配線施工技能士受験者申請者数508名  
  平成28年第1回1級検定試験合格者数 9名
  平成28年第1回2級検定試験合格者数 26名
  平成28年第1回3級検定試験合格者数 83名
・平成26年度情報配線施工技能士受験申請者数388名
  平成26年第2回2級検定試験合格者数 19名
  平成26年第2回3級検定試験合格者数 72名
  平成26年第1回2級検定試験合格者数 19名
  平成26年第1回1級検定試験合格者数 3名

受験対策・学習法ほか

この検定試験は、国の「職業能力開発促進法」に基づき実施されている試験で、1級・2級・3級に分かれ、1級を取得すると厚生労働大臣より情報配線技能士の合格証書が発行されます。
2004年春に、技能検定の受検資格は大幅な緩和が行われ、3級技能検定では実務経験年数が1年であったものが、6ヶ月に短縮され、また高校就学中の学生は1年生から受検可能となるなどの改正が行われ、若者がより受検がしやすいようになりました。
試験は、配線施工機材および工具、情報配信システムや配線施工法関連の知識を問う学科試験と、実作業に関する実技試験です。学科試験では、メタルケーブルや、光、LAN配線施工、配線施工機材、配線施工法に関連する知識が幅広く問われます。また実技試験の候補問題が下記の日程で公開されますので、必ず確認しておきましょう。
・公開日程
 1級:9月 2級:3月 3級:3月
・公開ページ
  高度情報通信推進協議会のホームページ
※実技試験の材料セットがインターネットで販売されていますので、事前に購入して十分練習しておくことをおすすめします。

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「情報配線施工技能検定試験」の内容は、LAN等の情報通信配線に関する内容に特化していますが、「工事担任者試験」の内容と一部重複するところがあります。
しかし、工事担任者資格は「電気通信回線設備に端末設備又は自営電気通信設備を接続するための工事を行い、又は監督する業務」(情報通信に関する配線工事を含む。)に必要な業務独占資格であり、配線の技能等を対象とする名称独占資格の技能士とは異なるものです。
※技能検定は、名称独占資格で業務独占資格ではないため「技能士」と名乗ることは出来ません。

情報配線施工技能士としての仕事内容は、主に①通信ネットワークの施工や施工管理 ②LANケーブルの配線工事や接続 ③コネクタの設置なので、就職先は電気工事会社やネットワーク設備会社です。試験の主な受験者層は、情報通信・電気通信工事会社などの業界に携わる人がほとんどです。また、この資格は、ネットワーク管理者として高い評価を得ていますので、就職や転職には有利です。

受験資格

等級と受験対象者
【1級】
●実技試験:
・1級の技能検定において、学科試験に合格した者(※1)
●学科試験
・7年以上の実務経験(※2)を有する者
職業高校、短大、高専、高校専攻科、専修学校、各種学校卒業又は普通職業訓練修了(※3)後、5年以上の実務経験(※2)を有する者
・大学(※3)卒業後、3年以上の実務経験(※2)を有する者
・高度職業訓練修了(※3)後、1年以上の実務経験(※2)を有する者
・2級の技能検定に合格した者であって、その後2年以上の実務経験(※2)を有する者
【2級】
●実技試験:
・2級の技能検定において、学科試験に合格した者(※1)
●学科試験:
・2年以上の実務経験(※2)を有する者
・職業高校、短大、高専、高校専攻科、専修学校、各種学校を卒業又は普通職業訓練(※3)を修了した者
・大学(※3)を卒業した者
・高度職業訓練(※3)を修了した者
・3級の技能検定に合格した者
【3級】
・情報配線施工関連業務に従事している者及び従事しようとしている者

※1:当該実技試験が行われる日が、学科試験の合格日より2年以内である場合に限る。
※2:実務経験とは、情報配線施工に関する業務に携わった経験のことである。
※3:学校卒業、訓練修了については、卒業あるいは終了時に情報配線施工に関する科目等が含まれる学科、訓練科であると当協議会が認めたものに限る。

一部改訂があり、2級の受験資格が大幅に緩和され、新入社員でも受検でるようになりましたが、等級別に受験対象者が細かく決められています。

試験方式

学科試験及び実技試験で構成されています。
●学科試験:
 ・マークシート方式(4答択一式)/出題数 大問30問
   ・試験時間:1級90分 2級60分 3級60分
 ・合格基準:  学科試験は満点の70%以上の得点を得た者を合格とする。
●実技試験
 ・試験時間:1級150分 2級90分 3級60分(作業、ペーパー試験各30分 )
(1)1級及び2級の場合、作業試験の各課題において配点の60%以上得点を得て、かつ、合計が満点の75%以上の得点を得た者を合格とする。
 (2)3級の場合、作業試験、ペーパー試験それぞれにおいて配点の60%以上得点を得て、かつ、合計が満点の75%以上の得点を得た者を合格とする。
※科目免除
NIP認定試験合格者、技能五輪での技能証交付者の免除適用があります。
●合否基準
・学科試験は満点の70%以上の得点を得た者を合格とする。
・実技試験は次のとおりとする。
(イ) 1級及び2級の場合、作業試験の各課題において配点の60%以上得点を得て、かつ、合計が満点の75%以上の得点を得た者を合格とする。
(ロ) 3級の場合、作業試験、ペーパー試験それぞれにおいて配点の60%以上得点を得て、かつ、合計が満点の75%以上の得点を得た者を合格とする。
●合格基準
学科試験70%以上、かつ実技試験の合計点75%以上が合格とする
●免除基準
内容と項目が増え、iNIP認定試験合格者や、技能五輪での技能証交付者の免除適用があります。
※詳しい内容はこちらの公式ページの免除基準の項を参照ください。

試験科目

●試験範囲(以下の項目について実技試験及び学科試験が実施されます)
1. 光ファイバの接続  2. コネクタの組立て  3. 試験  4. 宅内及びビル内の配線施工 

試験項目
・学科試験
(1) 情報ネットワーク概論 
(2) 配線施工機材及び工具 
(3) 情報配線システム 
(4) メタルケーブルの配線施工 
(5) 光ケーブルの配線施工 
(6) 測定試験 
(7) 安全衛生
・実技試験
 情報配線施工作業 
(1) 光ケーブルの配線施工 
(2) メタルケーブルの配線施工 
※3級の場合は、上記についての作業試験とペーパー試験が行われます。

スケジュール

●試験実施:
 ・3級/年3回:6月と9月と2月  
 ※実技試験は学科試験より約1ヵ月後が試験日になります。
 ・2級/年2回:6月と11月
   ・1級/年1回:11月

 令和5年度情報配線施工技能検定 1級・2級・3級試験日程                    

試験会場

1級:東京、大阪
2級:全国8ブロック(北海道、東北、関東、北陸、中部、関西、中国・四国、九州)
3級:全都道府県 (東京 香川、大阪 、宮城 、 埼玉、愛知 、栃木、福岡、北海道、千葉、石川、愛媛、広島など)
試験日程や会場は当ホームページを参照下さい。

受験料

1級:(学科)7,500円 (実技)28,000円
2級:(学科)7,000円 (実技)22,000円
3級:(学科)6,500円 (実技)6,500円

問い合わせ先

特定非営利活動法人 高度情報通信推進協議会 技能検定試験事務局
〒1670052 東京都杉並区南荻窪 43520ゼネラルビル 201
TEL: 0353465240   URL: http://www.b2every1.org

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