資格名

水路測量技術検定

資格の種類

民間検定試験

主催者

(財)日本水路協会

資格試験の概要

水路測量技術検定は、海洋の利用、開発、環境保全などのために水路測量に従事する技術者の技術の標準化、向上を図るための検定試験です。具体的には、主に船舶の航行の安全のために、常に変化する港湾や沿岸の水域の測量と、これに伴う土地の測量を行なう技術者の技術の標準化と向上を図ることを目的としています。平成12年までは海上保安庁の認定を受けて試験が実施されてきましたが、平成13年度より財団法人日本水路協会の認定試験として実施されています。この資格は従来どおり関係官庁において活用されています。
資格の種別には、沿岸1級・2級及び港湾1級・2級があります。また各資格にはそれぞれ1次試験(筆記)と2次試験(口述)があります。
※民間測量調査技術の向上を図るため、「水路測量技術検定試験」(沿岸1級及び港湾1、2級)を、日本水路協会認定試験として毎年実施しています。

【技術水準の上級及び下級】
(上級)      (下級)
沿 岸 1 級   沿 岸 2 級
沿 岸 1 級   港 湾 1 級
港 湾 1 級   2級・港湾2級
沿 岸 2 級   2級・港湾2級

※1級水路測量技術(沿岸・港湾)合格者は「水路測量講習会」を受講することにより「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格登録規程」 に基づく「国土交通省登録技術者資格」の保有者となります。

合格率・資格難易度

●難易度  
  1級・2級 「B」    普通

【資格の難易度レベル】
水路測量技術検定(沿岸・港湾)の受験対策テキストは市販されていないこともあり、試験に合格するためには、独学より協会が主催する研修を修了することをお勧めします。1級、2級どちらも難易度が高く、経験者でないと合格は難しいです。特に初学者には実技試験の難易度が高いので、時間とお金に余裕がある方には協会主催の研修会の受講をお勧めします。難易度は関連資格の測量士補や地質調査技士よりも高いです。
難易度ランク➡ 測量士>水路測量技術検定1,2級>地質調査技士>測量士補

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・合格率 
   1級(沿岸・港湾) 20%前後
   2級(沿岸・港湾) 15~20%前後

※参考情報
過去の試験結果も非公開で、受験対策の教材も市販されていないので、難易度評価も難しい上に
受験勉強の方法もつかみきれません。

受験対策・学習法ほか

水路測量技術検定の受験対策は、協会が主催する研修を受講する方法がベストです。協会が行う研修を修了(試験あり)すると、1次試験(筆記)が免除されるので、特に初学者の場合はこの方法を選んだ方が得策です。ただ、難点は研修会の受講費用が高いことと、期間も長いことです。
協会主催の研修を受講し、最終日の試験に合格すれば、1次試験(筆記)が免除されます。研修は実務が中心になるので、講義を真剣に受講したあと、2次試験までの間、講義に使用したテキストを端から端まで理解しながら読み返したら、過去問にも目を通して、できる限り数をこなして勉強することができれば、2級合格レベルには届くでしょう。
2022年度 2級水路測量技術研修

測量士は、土木にカテゴリ分けされる資格ですが、同じ測定でも水路測量技術検定は、港湾にカテゴリ分けされる資格です。従って、仕事は海の利用や開発、環境保全などのために水路測量を行います。仕事内容は、海域の深浅測量や水路測量、各種海底地質探査、全国現地調査などです。
また、就職先としては、測量業や地質調査業のほか、建設コンサルタント業などになり、この資格は関係官庁などにおいて活用されています。

受験資格

●2級
 学歴、年齢、性別などに関係なく誰でも受験が可能です。
●1級
 実務経験5年以上
 ・沿岸1級の1次試験を受けるためには、沿岸域(港湾を含む。)の測量に関し5年以上の実務経験を必要とします。
 ・港湾1級の1次試験を受けるためには、港湾及びその付近海域の測量に関し5年以上の実務経験を必要とします。

※試験の免除規定
・1次試験の免除
次の各号に掲げる者に対しては、申請により2級の1次試験が免除されます。
(1) 港湾の測量に関して6年以上の実務の経歴を有する者
(2) 当協会が実施した「2級水路測量技術研修」を修了した者
(3) 沿岸2級の1次試験の合格者
(4) 沿岸1級及び港湾1級の1次試験の合格者

試験方式

●試験は各級とも筆記による1次試験と口述による2次試験とに分けて行われます。
  ・2次試験は1次試験の合格者及び1次試験の免除を受けた者に対してのみ行います。
  ・1次試験又は2次試験の不合格科目は再度受験できます。
  ・1次試験の全科目に合格した者は、試験当日に引き続き2次試験を受験できます。

1次試験(筆記)と2次試験(口述)
①法規(沿岸1級、港湾1級のみ) ②基準点測量 ③水深測量(海上測位を含む)
④潮汐観測(沿岸のみ) ⑤海底地質調査(沿岸のみ)

※条件によって1次試験免除あり
・試験科目の免除
(1) 1次試験及び2次試験において、合格点に達した試験科目を有する者に対しては、2回目以降の当該試験又は下位の級の試験において、その科目の試験が免除されます。
(2) 測量士に対してはすべての級の試験において、また測量士補に対しては2級の試験において、申請により基準点測量科目の試験が免除されます。

試験科目

【沿岸1級】
 ①1次(筆記):法規、基準点測量、水深測量、潮汐観測、海底地質調査
 ②2次(口述):1次試験の合格者及び、免除を受けた者
【沿岸2級】
 ①1次(筆記):基準点測量、水深測量、潮汐観測、海底地質調査
 ②2次(口述):1次試験の合格者及び、免除を受けた者
【港湾1級】
 ①1次(筆記):法規、基準点測量、水深測量
 ②2次(口述):1次試験の合格者及び、免除を受けた者
【港湾1級】
 ①1次(筆記):基準点測量、水深測量
 ②2次(口述):1次試験の合格者及び、免除を受けた者

スケジュール

●試験日程
 ・1級(沿岸・港湾) 1次・2次試験2月上旬
 ・2級(沿岸・港湾) 1次・2次試験6月上旬
●申込み
 ・沿岸1級、港湾1級
   4月下旬~5月下旬
 ・沿岸2級、港湾2級
   3月下旬~4月下旬

2023年度水路測量技術検定2級 試験日程
2023年度水路測量技術検定1級 試験日程

試験会場

・東京都 (1次試験・2次試験)

受験料

●受験料(税別)
 ・沿岸1級 1次 15,000円
 ・2次     15,000円

 ・港湾1級 1次 15,000円
 ・2次     15,000円

 ・2級 1次   10,000円
 ・2次     10,000円

問い合わせ先

一般財団法人 日本水路協会 技術指導部  http://www.jha.or.jp/
〒144-0041 東京都大田区羽田空港 1丁目6番6号 第一綜合ビル6F
電話 :03-5708-7076   FAX :03-5708-7075 
E-mail : gijutsu@jha.jp

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通信講座・eラーニング

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通学スクール・講座

2022年度2級水路測量技術研修

教材(過去問集)

水路測量技術検定試験(沿岸1,2級及び港湾1,2級) 過去問題

教材(テキスト・参考書)

・研修会で使用するテキスト(市販されていません)

関連情報

関連資格
 測量士・測量士補  
 地質調査技士