資格名

歴史能力検定 
※呼称を「歴検 」と省略して言われることもあります。

資格の種類

民間検定試験

主催者

歴史能力検定協会

資格試験の概要

これからの時代は、異なる歴史的・文化的背景や価値観を持つ人々と共生していくために、我が国の歴史や伝統、文化を深く理解し、異なる歴史的・文化的背景を持つ人々に対し、これを適切に説明し理解を求めたり、主張したりすることのできる能力が必要である、という考え方の基に「歴史能力検定」は創設されています。
そのため、こうした時代の要請を踏まえて、歴史を体系的に学ぶことを通じて、世の中のさまざまな出来事の歴史的背景を把握し、今の時代を理解できる力が養われるような出題内容に工夫されています。

受験級は専門家に匹敵するレベルの1級から、小学校で学ぶ程度の歴史知識5級まで、1級、2級、3級、準3級、4級、5級の6つです。また、1級と2級と3級は日本史、世界史別々にあり、準3級、5級は日本史のみ、4級は日本史、世界史混合です。 正式には、9つの受験の種類があります。
受験者数は2000年には9,835人で、2007年には46,360人と4倍に増加、一昨年2010年は少し減りましたが30,000人強で人気のある検定試験です。

※受験科目の免除制度
・「日本史1級」または「日本史2級」の合格者には、高等学校卒業程度認定試験の科目「日本史B」が、また、「世界史1級」または「世界史2級」の合格者には、高卒認定の科目「世界史B」の受検をそれぞれ免除されます。
・「日本史1級」または「日本史2級」の合格者には、国土交通大臣が実施する通訳案内士試験の「日本歴史」の科目が免除されます。 
・その他、「日本史1級」に、合計3回以上合格した者には「歴検日本史修士」の称号が、合計5回以上合格した者には「歴検日本史博士」の称号が、協会より与えられます。また、入試の際に「歴検 」の資格取得者を評価の対象や参考にする学校、また卒業に必要な単位として通常の授業の代わりに認定している学校もあります。




合格率・資格難易度

●難易度 
  準3級・4級・5級  「D」    易しい
       3級    「C」     やや易しい
       2級      「B-下」    普通の下位

歴史能力検定 難易度ランキング

【資格の難易度レベル】
歴史能力検定の難易度は、あまり多くの方に知られていないような気がします。2級以上の試験は非常に難しいです。漢検より難しいのでは、と言われることもあるくらい難易度が高い試験です。
3級までは高校の教科書レベルで対応できますが、2級以上では、2級で記述問題があり、1級では記述と論述問題が加わり、問題も大学レベルになり相当難しくなります。たぶん、歴史を専門的に学んでいない人には無理なレベルかもしれません。
一方で、傾向が強く出ている試験でもあります。5級から準3級までは合格率が高く、3級から1級までは合格率が低いという傾向にあります。ただ、1~3級の日本史と世界史では、級が同じであれば難易度の差はありません。
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●合格率
 詳細な試験結果は2015年以降は公開されていません。

 ※公式サイトには、第40回の実績として以下のように掲載されています。
 5級:94%、4級:72.7%、準3級:75.7%、3級:日本史39.5% 世界史32.1%、
 2級:日本史36.3% 世界史58.8%、1級:日本史28.3% 世界史30.7%  

・2015年歴史能力検定試験結果
 受験者数9,258名 合格者数4,822名 平均合格率52.1%
・2014年歴史能力検定試験結果 
 受験者数11,552名 合格者数6,958名 平均合格率60.2%
・2013年歴史能力検定試験結果 
 受験者数12,183名 合格者数6,903名 平均合格率56.7%

受験対策・学習法ほか

歴史能力検定試験の出題は、学校で学ぶ教科書の範囲だけでなく歴史知識や理解力、、国内外のさまざまな事柄の歴史的背景や、歴史物のテレビ・小説などからも幅広く出題されています。
試験対策は、テキストを読んで問題集や過去問で演習する方法しか特にありません。テキストや参考書は、歴史能力検定協会監修のものを使うのがいいでしょう。4級や準3級クラスまでなら、中学校の教科書と参考書を中心に学習して、あとは問題集で演習をする方法でも対応できます。1級では、歴史以外には歴史にまつわる文化の知識も意識してテキストを細部まで読んでおく必要があります。テキストは最初に一度だけ読み込む程度にしておき、あとはひたすら過去問を解きながら解答も確認し、該当の範囲をテキストでも確認するという勉強法が効果的のようです。過去問を何度も解くことで出題の形式にも慣れることができ、出題傾向のクセを把握することもできます。

この資格は、旅行関係の会社に就職し、旅行関係の資格と併用して取得しておくと、仕事の上で役立つことが多いと思います。それ以外には、趣味で歴史が好きな人には楽しい勉強になるはずですから、ついでに取っておくに越したことはないと思います。
歴史能力検定1級・2級の日本史と世界史は高等学校卒業程度認定試験の科目免除指定になっています。また、歴史能力検定1級・2級の日本史は全国通訳案士試験の科目免除指定にもなっています。

※(著者の反省)
学生の頃、私は理系を学ぶ学生であったこともあり、「歴史」という科目を習うことや、歴史の知識の必要性に疑問さえ持っていました。昔のことなど覚えなくても、知ろうと思えば書店に行けばいくらでも本がある、という素直さに欠けた考えがありました。それが、今になって非常に大きな「後悔」になっています。資格の有無とは関係なく、今は「歴史」は人生にとって本当に大切な学問であり知識であることを認識しています。

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受験資格

・受験資格は特にありません。誰でも好きな級から受験できます。

試験方式

1級から5級までレベルごとに筆記試験を実施し、各100点満点で合否を判定します。

●級・試験の方式・出題数・試験時間

歴史能力検定

※1級、2級、3級、準3級、4級、5級とも合格基準は正解率60%が目安となりますが、各試験により変動します。
※3級以上は「日本史」と「世界史」に分かれますが、それぞれ別個の試験になりますので、どちらか一方を受験することも、両方を受験することもできます。

●合格基準
・各級とも100点満点中、60%以上の正答率で合格となります。 (難易度により変動します)

試験科目

学校で学ぶ歴史知識を中心に、国内外で起こっているさまざまな事柄の歴史的背景や、歴史物のテレビ・小説などの内容など、幅広く出題されます。

級・科目毎の出題数・試験時間
・1級 日本史 30問 50分
・1級 世界史 30問 50分
【1級】学校での学習にとらわれない広い範囲から出題されます。
・2級 日本史 50問 50分
・2級 世界史 50問 50分
【2級】出題されるテーマは高校で学ぶ程度ですが、比較的高度な歴史知識が要求されます。
・3級 日本史 50問 50分
・3級 世界史 50問 50分
【3級】高校で学ぶ基礎的な歴史知識を問う試験です。
・準3級 日本史 50問 50分
【準3級】中学校で学ぶ程度の歴史知識を基本に、それにとらわれない範囲からも出題されます。
・4級 歴史基本 50問 50分
【4級】中学生程度の日本史の問題が出題されます。
・5級 歴史入門 40問 50分
【5級】小学校修了程度の基本的な日本史の問題が出題されます。

スケジュール

・試験実施:年1回(11月下旬)  
・申し込み方法:インターネット又は郵便払込取扱票での申し込み
・申込期間:8月下旬~10月中旬頃まで(年1回)
・合格発表:1月中旬頃

 第42回 2023年 歴史能力検定日程(個人受検)
             

試験会場

・全国主要都市の30会場
北海道、青森、宮城、秋田、茨城、栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、福井、山梨、静岡、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、鳥取、岡山、広島、山口、香川、愛媛、福岡、熊本、沖縄

受験料

級・科目 検定料(税込)

  • 1級 日本史 7,800円
  • 1級 世界史 7,800円
  • 2級 日本史 6,800円
  • 2級 世界史 6,800円
  • 3級 日本史 4,900円
  • 3級 世界史 4,900円
  • 準3級 日本史 3,900円
  • 4級 歴史基本 3,000円
  • 5級 歴史入門 2,800円

問い合わせ先

歴史能力検定協会
http://www.rekiken.gr.jp/ 
〒164-0001 東京都中野区中野4-11-10
アーバンネット中野ビル LEC内
電話 03-5913-6407    

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