資格名

高等学校卒業程度認定試験(略称:高卒認定試験)
※試験名: 高認(平成16年度までは大検(大学入学資格検定)と呼ばれていました)

資格の種類

文部科学省の認定試験(国家試験の一種)

主催者

文部科学省生涯学習政策局

資格の概要

「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」は、様々な理由で、高等学校を卒業できなかった方などの学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験。学歴が中卒や高校中退でもこの試験に合格すれば、高校卒業と同程度の資格が得られるというものです。
合格者は大学・短大・専門学校の受験資格が与えられます。また、高等学校卒業者と同等以上の学力がある者として認定され、 就職、資格試験等に活用することができます。
試験名を一般に「高認」と呼ばれますが、かつては大検(大学入学資格検定)と呼ばれていた試験です。

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※この高卒認定試験に合格した場合、
1.公的に「高等学校を卒業した者と同等以上の学力がある」とみなされる。(高校卒程度認定試験規則第1条)
2.大学・短期大学・専門学校・公務員試験・国家資格の受験資格を得ることができる。
3.就職の際、地方自治体・民間企業の一部から高等学校卒業者と同等に扱われる。

試験の合格率・難易度

難易度 
  「C」  やや易

【資格の難易度レベル】
試験は旧のセンター試験より易しい中学~高校の基礎レベルなので、実際の試験でも中学卒業から高校1年で学ぶレベルの問題が多く出題されています。学力は上積みできればできるほどいいですが、高校1年の学習内容が習得できていれば問題ないということになります。各教科の合格基準も100点満点で40点くらいなので、試験対策も教科書レベルの教材からスタートすればいいと思います。高校卒程度認定試験の位置づけは、大学入学資格試験なので難易度レベルは旧の大学センター試験レベルより低くなっています。科目別に合格しても有効なので、不得意科目に絞って科目別合格を目標にすると、年数はかかりますが試験に合格できる可能性は高くなります。

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●合格率  
  令和3年度第2回高等学校卒業程度認定試験結果
  合格率47.5% (受験者数8,850名 合格者数4,203名)

※参考データ
・令和3年度第1回高等学校卒業程度認定試験結果
 合格率44.0% (受験者数8,854名 合格者数3,894名)
・令和2年度第2回高等学校卒業程度認定試験結果
 合格率46.1% (受験者数8,556名 合格者数3,944名)
・令和元年度第1回高等学校卒業程度認定試験結果
 合格率43.7% (受験者数10,479名 合格者数4,581名)
・平成30年度第1回高等学校卒業程度認定試験結果
 合格率41.8% (受験者数10,815名 合格者数4,526名)
・平成29年度第2回高等学校卒業程度認定試験結果
 合格率46.9% (受験者数10,912名 合格者数5,117名)
・平成29年度第1回高等学校卒業程度認定試験結果
 合格率40.3% (受験者数10,832名 合格者数4,362名)
 出願者数 12,434名(男6,456名 女5,978名)

試験の内容・勉強法

「高認」は学歴が中卒や高校中退でも合格すれば、高校卒業と同程度の資格が得られるという認定試験。平成16年度まで実施されていた大学入学資格検定(=大検)に変わり、平成17年度より実施されています。この試験は、基本的に落とすための試験ではなく、より多くの人たちに進学や就職のチャンスを与えるための受からせる試験ですので、この点が入学試験とは違います。そのため、難易度は入学試験ほど高くありません。 
出題内容は旧のセンター試験よりもさらに基本的な内容で、科目数が多い試験ですが、科目ごとの難易度はそれほど高くなく、ほとんどは中学~高校1年生で学習するような問題内容となっています。従って、的を絞って勉強すれば決して難しいものではなく、40%程度の正答率があれば、合格ラインを超えることができます。一部科目合格率(少なくとも1科目に合格している人)になると90%を超えています。



試験対策は、まず本屋で大検の過去問題集を購入し受験する科目の問題を見てみましょう。すこしやりながらでも、「出題傾向」と「難易度」をつかむことが大切です。
ある程度出題傾向がつかめ、問題が解けそうなら、出題傾向の強いところを中心に集中的に問題に当たって勉強すれば良いわけですが、自分の勉強では自信がなく、確実な合格を目指したいなら、予備校を利用することも有効です。この試験は、科目ごとに出題傾向があるので、傾向を知って授業を受けて学習することはとても効果的です。
ただ、注意すべきことは、高認の試験勉強では「最低限の基礎的な知識」を学習するだけなので、大学・短大等の入試問題を解くレベルの学力を身につけることはできません。そのため、高認試験の合格者が大学・短大や専門学校等への進学を希望する場合には、学習塾や予備校などで勉強することがどうしても必要になります。

(注意点)
・高認試験で受験できる科目数は最大で9科目(公民の科目で「倫理」と「政治・経済」を選択した場合)までですので、高認試験の受験のみで高校卒業に必要な単位を全て修得することはできません。
・合格者は高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められますが、高等学校を卒業しなければ最終学歴は高等学校卒業とはなりません。
・第1回試験で合格した科目は第2回試験では免除されますので、第1回試験で合格していない残りの科目を第2回試験で受験して合格することもできます。同様に次年度以降に受験することもできます。

試験日程

・試験日: (第1回試験)8月上旬、(第2回試験)11月上旬
・出願期間:(第1回試験)4月中旬、(第2回試験)8月下旬

令和6年度第1回・第2回高等学校卒業程度認定試験日程  

受験資格

●受験する年度末までに満16歳以上になる者であれば、誰でも受験できます。
※平成17年度から、全日制高等学校等に在籍されている人も受験が可能になりました。
※すでに大学入学資格を持っている人は受験できません。

試験会場

各都道府県1か所  

受験費用

7科目~10科目 8,500円
4科目~6科目   6,500円
1科目~3科目   4,500円

試験方式

●試験の解答はすべてマークシート方式。
また、試験問題の出題は高等学校の学習指導要領の範囲となっています。
※各科目とも40点前後が合格基準となっていて必要な科目の合格基準をすべて満たせば合格となります。

試験科目

●下記から合格要件を確認し、受験する科目を決定します。
尚、出題範囲については平成26年度の試験から一部変更となっています。

 高等学校卒業程度認定試験の試験科目、合格要件、出題範囲

※科目免除
1.高校などで免除要件に合う必要単位数を修得した科目
2.以下の技能審査(検定試験)を取得している科目
 ・英語:実用英語技能検定(英検)準2級以上、全商英語検定試験2級以上、国際連合公用語英語検定試験(国連英検)C級以上
 ・数学:実用数学技能検定(数検)2級以上
 ・日本史:歴史能力検定(歴検)日本史2級以上
 ・世界史:歴検世界史2級以上
以上の科目免除を行った結果全科目が免除となる場合は、任意の1科目を受験し合格すれば高卒認定合格となる。

試験関連情報

問い合わせ先

文部科学省生涯学習政策局生涯学習推進課 認定試験第二係
電話:03-5253-4111(代表)E-mail:k-shiken@mext.go.jp
高等学校卒業程度認定試験ホームページ

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教材(テキスト・参考書)

高卒程度認定試験対策教材一覧

教材(過去問・問題集)

高等学校卒業程度認定試験問題 過去実施問題

講座・スクール

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