資格名

建築物環境衛生管理技術者 
※通称「ビル管理技術者」、「ビル管理士」、「ビル管」などと呼ばれています。

資格の種類

国家資格

主催者

公益財団法人日本建築衛生管理教育センター 国家試験課 

資格の概要

「建築物環境衛生管理技術者」、通称「ビル管理士」は、多くの人々が利用する特定建築物の環境衛生を維持管理するための国家資格です。合格者は、快適で安全なビル環境を守る専門家として認められます。

具体的には、デパート、オフィスビル、映画館、学校など、一定規模以上の特定建築物において、ビル管理士の選任が法律で義務付けられています。その業務範囲は多岐にわたり、空気環境測定、水質検査、空調・給排水設備の管理、清掃・廃棄物処理、害虫対策などを実施し、データを評価して問題点を改善する、まさにビル環境の総合的な Doctor と言えるでしょう。

ビルが存在し続ける限り、ビル管理士のニーズが途絶えることはありません。景気に左右されにくい安定したキャリアを築ける、非常に価値の高い資格です。

資格取得への道は二つ

  1. 国家試験合格: 厚生労働大臣が行う試験に合格する。
  2. 講習会修了: 厚生労働大臣登録を受けた機関が行う講習会(約17日間、101時間)を受講し、修了試験に合格する。受講費用は約11~12万円です。ただし、講習会の受講資格は国家試験の受験資格よりも厳しく、実施地域に偏りがある点に注意が必要です。

ビル管理士の主な職務は、環境衛生管理に関する業務全般の監督です。具体的には、管理業務計画の立案、業務の指揮監督、測定・検査結果の評価、必要な調査の実施などが挙げられます。

知っておきたい関連情報

  • 資格取得者は、職業訓練指導員の受験資格が得られ、一部科目の免除もあります。
  • 類似名称の「ビル設備管理技能士」とは異なる資格です。混同しないようにしましょう。

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試験の合格率・難易度

難易度
  「B」  普通 

【資格の難易度レベル】
「ビル管」こと建築物環境衛生管理技術者資格は、しばしば電気系の難関資格「電験三種」と比較されます。一般的には、「ビル管の方が比較的取得しやすい」と言われることが多いようです。その理由として、ビル管試験は電験三種のような高度な数学や応用力をあまり必要とせず、暗記を中心とした学習で合格を目指せる点が挙げられます。また、試験内容が実務に近く、知識が実践で直接活かせるというメリットもあります。

さらに、資格取得による仕事面でのメリットも大きく、環境衛生総合管理業や空気環境測定業などの登録条件となっていたり、職業訓練指導員試験の一部科目が免除されたりします。

ただし、大学や高等専門学校の指定学科卒業者、または一定の実務経験者は、国家試験を受験せずに講習会を受講して資格取得を目指せる一方で、試験自体の難易度は決して低くありません。幅広い知識が求められるため、油断せずにしっかりと対策を行う必要があります。

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合格率
 令和4年第52回建築物環境衛生管理技術者試験結果 
  合格率17.9% (受験者数 9,413名 合格者数1,681名)
・令和3年第51回建築物環境衛生管理技術者試験結果 
  合格率17.7% (受験者数 9,651名 合格者数1,707名)
・令和2年第50回建築物環境衛生管理技術者試験結果 
  合格率19.5% (受験者数 9,942名 合格者数1,933名)
・令和元年第49回建築物環境衛生管理技術者試験結果 
  合格率12.3% (受験者数10,146名 合格者数1,245名)
・平成30年第48回建築物環境衛生管理技術者試験結果 
  合格率21.1% (受験者数11,069名 合格者数2,339名)
・平成29年第47回建築物環境衛生管理技術者試験結果 
  合格率13.6% (受験者数10,209名 合格者数1,387名)
・平成28年第46回建築物環境衛生管理技術者試験結果 
  合格率28.4%  (受験者数10,394名  合格者数2,956名)

試験の内容・勉強法

合格への戦略!過去問活用と効率的な学習法

ビル管理士試験は、合計180問という非常に多い問題数と、広範囲にわたる知識と技能が求められる点が特徴です。そのため、合格には正しい知識の習得と問題形式への慣れの二つが重要となります。

具体的な対策としては、

  1. 公式テキストの活用: 試験範囲を網羅した公式テキストで基礎知識をしっかりと身につけましょう。
  2. 過去問による学習: 過去問題を繰り返し解くことで、出題傾向を把握し、問題形式に慣れることが不可欠です。

試験の平均合格率が10%台と低い背景には、問題範囲の広さと高い合格基準に加え、実務経験を得やすいビル管理業界にいる多くの人が安易に受験する傾向もあると言われています。

しかし、試験問題自体は難問ばかりではなく、基本的な事項をしっかりと押さえた上で、過去問とテキストを繰り返し学習することが合格への近道です。

効果的な学習のポイント

  • 過去問の徹底分析: 主催者が公開している過去問題集を活用し、出題傾向を十分に把握しましょう。
  • 問題集の絞り込みと繰り返し学習: 多くの問題集に手を出すよりも、良質な問題集を一つに絞り、時間をかけて何度も繰り返し解く方が、問題の傾向を掴みやすく、効率的な知識習得につながります。
  • 環境問題への意識: 近年の出題傾向として、環境に関する問題が増加しているため、関連知識も意識して学習しましょう。

講習会受講という選択肢

資格取得には、試験の他に講習会を受講する方法もありますが、受講資格には学歴や実務経験の条件があります。講習は約17日間と長期間にわたり、費用も高額です。実務経験があり、基礎知識を持つ方にとっては効率的な手段となりえますが、一般的には試験による資格取得を目指す方が多いのが現状です。

資格取得のメリット

ビル管理士資格は、ビルメンテナンス業界や特定建築物を所有する企業からのニーズが高く、就職やキャリアアップに有利な資格です。資格手当を支給する企業も多く、その社会的価値はますます高まっています。

資格保有者は、ビルメンテナンス業、建築物所有企業の管財部門や総務部門の管理職などが多く、昇進の条件としている企業もあります。

ビル管理士資格取得は、安定したキャリアと専門性を高めるための強力な武器となるでしょう。




試験日程

●試験実施:10月第1日曜日
●申込期間:5月上旬~6月中旬(願書配布と受付)
●合格発表:11月上旬

 令和7年度建築物環境衛生管理技術者試験日程
 令和7年度建築物環境衛生管理技術者 講習会日程

受験資格

厚生労働省令で定められた建築物の用途部分において、同省令の定める実務に2年以上勤務した者。
【試験の受験資格】
●次の(A)の用途に供されている建築物の当該用途部分において、(B)の環境衛生上の維持管理に関する実務を業としての実務経験(2年以上)が必要です。
(A) 現在、受験手続時に公表されている建築物の用途
①興行場(映画館、劇場等)、百貨店、集会場(公民館、結婚式場、市民ホール)、図書館、博物館、美術館、遊技場(ボーリング場等)
②店舗又は事務所
③学校(研修所を含む)
④旅館、ホテル などの特定建物
(B)必要な実務内容(建築物における環境衛生上の維持管理に関する実務)とは、次のような業務をいいます。
①空気調和設備管理
②給水・給湯設備管理
③排水設備管理
④ボイラー設備管理
⑤電気設備管理(変電、配電等のみの業務を除く)
⑥清掃、廃棄物処理
⑦ねずみ、昆虫等の防除ほか
上記の「設備管理」とは、設備についての運転、保守、環境測定及び評価等の業務をいい、修理専業、アフターサービスなどは、該当しません。
※受験資格について問い合わせは、(公財)日本建築衛生管理教育センター国家試験課(電話03-3214-4620)




【講習の受講資格】
・(学歴)
① 大学の理学、医学、歯学、薬学、保健学、衛生学、工学、農学または獣医学の課程、防衛大学校の理工学の課程、海上保安大学校を卒業し、実務経験1年以上の者。
② 短期大学・高等専門学校の理学、保健学、衛生学、工学または農学の課程を卒業し、実務経験3年以上の者。
③ 高等学校・中等教育学校の工業に関する学科を卒業し、実務経験5年以上の者。
④ 上記①~③以外の区分の学科の卒業者もしくは、大学・短期大学・高等学校の文科系等を卒業し、実務経験5年以上の者。
・(所有資格)
①医師、一級建築士、技術士の機械、電気電子、上下水道、又は衛生工学部門の登録を受けた者。②第一種冷凍機械責任者で実務経験1年以上の者。もしくは第二種冷凍機械責任者で実務経験2年以上の者。
③臨床検査技師で実務経験7年以上の者。
④第一種電気主任技術者、第二種電気主任技術者で実務経験1年以上の者。もしくは、第三種電気主任技術者で実務経験2年以上の者。
⑤特級ボイラ技士で実務経験1年以上の者。もしくは、一級ボイラ技士で実務経験4年以上の者。
⑥大学に入学することができる衛生管理者で、実務経験5年以上の者。
※詳しい受講資格はこちらを参照ください ➡受講資格一覧

試験会場

・試験/講習会ともに
 札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市

受験費用

【試験】13,900円(非課税)
【講習】108,800円(非課税、テキスト等教材費含む)
※講習会の受講料は場所によって異なります。
 ⇒登録講習会受講料金一覧

試験方式

【試験】
●試験は学科試験のみ。マークシート方式による五肢択一式。
午前(90問)、午後(90問) 合計180問。試験の時間は午前、午後それぞれ3時間、計6時間です。
・午前 (試験時間3時間/3科目)
 ・建築物衛生行政概論(20問)
 ・建築物の環境衛生(25問)
 ・空気環境の調整(45問)
・午後 (試験時間3時間/4科目)
 ・建築物の構造概論 (15問)
 ・給水及び排水の管理(35問)
 ・清掃 (25問)
 ・ねずみ、昆虫等の防除(15問)
●試験の合格基準
 例年、7科目の合計で65%以上の正解率、かつ、各科目40%以上の正解率となっています。
※筆記試験だけで、実技はありません。
※科目合格制度はありません。

【講習】講習期間と時間数(約3週間/101時間)
 ・建築物衛生行政概論(10時間)
 ・建築物の構造概論(8時間)
 ・建築物の環境衛生(13時間)
 ・空気環境の調整(26時間)
 ・給水及び排水の管理(20時間)
 ・清掃(16時間)
 ・ねずみ、昆虫等の防除(8時間)
※約3週間で101時間、各講習ごとに100名の募集人員です。受付期間内であっても募集人員に達した時点で、受付は終了になります。

●講座の修了認定基準
定められた科目のすべてを受講した者に対して試験を行い、良好な成績を収めた者。

試験科目

【試験】
・午前 
 ・建築物衛生行政概論
 ・建築物の環境衛生
 ・空気環境の調整
・午後
 ・建築物の構造概論 
 ・給水及び排水の管理
 ・清掃 
 ・ねずみ、昆虫等の防除

【講座】
 (講習科目及び受講時間)
  ・建築物衛生行政概論
  ・建築物の構造概論
  ・建築物の環境衛生
  ・空気環境の調整
  ・給水及び排水の管理
  ・清掃
  ・ねずみ、昆虫等の防除      

試験関連情報

【資格の難易度情報】
資格の難易度とランキング
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●関連資格
 労働衛生コンサルタント  
 衛生管理者  

問い合わせ先

〒100-0004 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 大手町ビル7階743区
公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター国家試験課 03-3214-4620
                  http://jahmec.or.jp/faq/kokka/index.html
〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2
厚生労働省健康局生活衛生課 TEL:03-5253-1111 内線2432

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