資格名 | IPO実務検定試験
(種類)
・認定IPOプロフェッショナル(通常試験合格者)
SIP(SPIはStandard-level IPO professionalの略)
・認定上級IPOプロフェッショナル(上級試験合格者)
AIP (APIはAdvanced-level IPO professionalの略) |
資格の種類 | 民間資格 |
主催者 | 日本IPO実務検定協会 |
資格の概要 | 日本で初めて創設されたIPO準備の実務能力を総合的に問う試験です。そのため、「実務を強く意識した問題」を中心に構成された試験内容になっています。試験は二段階のレベルで、「標準レベル」と「上級レベル」があります。
この試験は、証券取引所の上場審査室OBや公認会計士、弁護士などにより作成され、実務を強く意識した問題を中心に構成された企業の新規上場準備を行う人向けの資格試験という位置づけの試験です。尚、これまで累計で10,000名を超える方が受験されています。
IPO実務検定試験に合格すると、所定の手続きを経て協会の会員となり、日本IPO実務検定協会より、「SIP」(通常試験合格者)あるいは「AIP」(上級試験合格者)の資格証が発行されます。
※IPO(Initial Public Offeringの略 ) :株式公開や株式上場を意味します。
※試験合格者の想定レベル
・標準レベル試験(SIP)
上場準備スタッフとして、上場準備室長のサポート的な業務をこなすことができる。
・上級レベル試験(AIP)
上場準備室長として、上場準備に必要な業務の特定ができるほか、それらの業務を社内の適材適所にアサインしたり、監査法人、証券会社などの上場関連プレイヤーとの折衝ができる。
※試験合格者の呼称
●標準レベル:認定IPOプロフェッショナル
(英語による呼称 Standard-level IPO Professional SIP)
●上級レベル:認定上級IPOプロフェッショナル
(英語による呼称 Advanced-level IPO Professional AIP) |
試験の合格率・難易度 | ●難易度
(AIP)上級レベル 「B」 普通
(SIP)標準レベル 「C」 やや易
【資格の難易度レベル】
IPO実務検定は、経理関連の仕事に従事しておられる方なら、ぜひ取得しておきたい資格です。標準レベル試験については、実務経験がなくてもIPO実務検定公式テキストと公式問題集を併用した勉強だけで合格ライン到達は可能です。ただ、上級レベルはそれでは無理なので、上級レベル試験については、択一問題対策には「公式テキスト+公式問題集」、記述問題対策には「ケーススタディ・上場準備実務」と分けて勉強することで突破は可能になります。上級試験は問題の難しさだけではなく、時間との戦いの試験になります。特に記述式についてはPCキーボードでの文字入力を苦手とする方は相当不利になると思います。この試験はパソコンスキルが重要なウエイトを占めますので、パソコンの苦手な人には合格は難しいかも知れません。また短期間での合格を目指すのであれば、近くのスクールの検定対策講座を受講した方がいいでしょう。理想的には「簿記2級」に合格した後、ステップアップしてチャレンジするといいと思います。
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・合格率
非公開(60%前後)
公式サイトには「標準レベル、上級レベルとも合格率は60%程度で推移」と書かれています。
※参考データ
標準レベル、上級レベルが共に70%以上の正答率で合格。 |
試験の内容・勉強法 | 上場準備の担当者育成および実務能力を認定する、わが国唯一のライセンスです。会社法・金融商品取引法といった基本的な法律のほか、各種法令への準拠などコンプライアンス対応、上場準備スケジュール、内部統制報告度への対応や中期経営計画と予算管理、上場申請書類や財務会計などを対象としており、上場準備室長(上級レベル)または上場準備室スタッフ(標準レベル)として活躍しようとする方にとっては必須の資格と言えます。
既存の学問体系にはいらない横断的な分野の知識が必要とされる分野で、既存の書籍等にも、IPOの実務に完全に準拠したものがほとんどありませんが、試験科目では、出題範囲の内「上場準備実務」が問題の50%~65%を占めているため、この範囲の問題に重点を置いて勉強する方がいいでしょう。また、「倫理・社会的責任」の問題は5%~10%しか出題されませんが難しくありませんので、確実に点数を稼いでおくことがポイントです。
職種別・業種別の分布が非常にバランスのとれた試験なので、受験者はIPO実務検定試験の合格を機に転職を希望する方が4割弱を占めていることも特徴の一つです。それと合格者はIPOの専門家としてベンチャー企業や急成長企業への転職を果たす人も多いようです。
標準レベルの勉強方法としては「公式テキスト」と「公式問題集」、上級レベルも同様に「公式テキスト」と「公式問題集」+「ケーススタディ・上場準備実務」を受験対策教材のメインに据えて、あとは必要があれば関連書籍を追加するという方法で勉強します。公式テキストと公式問題集は標準レベルと上級レベルのどちらも対応できる仕様になっていますので上級を目指す時に「ケーススタディ・上場準備実務」を追加で購入すればいいでしょう。
この試験の公式テキストは分量は多いですが、内容は充実しており教科書としてはそれだけで十分という評価をされていますので、このテキストの標準レベルの箇所を繰り返し熟読して、全体の把握・理解することと、個別に論点とポイントを整理しておくことから始めます。これが終われば、次は公式問題集にかかります。間違ったところや分からなかったところはテキストとまとめたポイント集を見返して理解を深めます。またポイント集は並行して「暗記用の教材」として暗記に活用します。上級の場合も基本的には、標準レベルと同じで公式テキスト3冊を熟読するとともに、すべての問題を解き、ポイント集で暗記をする(テキストの標準レベルの部分はひと通り通読しておくといいでしょう)。上級レベルの記述式についても、ケーススタディ・上場準備実務の書籍に記載されている問題を解けるようにしておけば、問題集を繰返し解くことにより出題形式にも慣れ、合格ラインには十分します。
ここではIPO実務検定を受験しようとする人には、それなりにこの分野の知識や実務経験があるということを前提にした勉強法を提案しています。
※日本IPO実務検定協会の会員について
検定試験に合格すると、手続きを経て協会の会員になるのが一般的ですが、会員になることは強制されません。ただ、会員でなければ資格証に相当する会員登録証が発行されず、SIPやAIPの呼称を名乗ることができない他、会員特典を受けることができません。その会員特典には、次の2つがあります。
(1)継続研修
会社法・金融商品取引法・会計基準・税制・労働法など、毎年改正が行われる関連法規の改正情報の提供とその確認テストのほか「有価証券報告書作成上の留意点」「J-SOX対応」「IR」など、さまざまなセミナー(会場またはWeb)が受講できます ※協会への研修料:月額1,500円(税込、年払い)
(2)転職・就職先の紹介
IPO実務検定試験に合格し、合格者情報の提供を承諾された方には、日本IPO実務検定協会の「人材バンク」に登録されます。その後、日本IPO実務検定協会と提携している人材紹介会社から、個別にスカウトメール等が送付されることがあります。 |
試験日程 | ・試験実施日:随時(年末年始を除く)
・試験申込み:随時(受験日の3日前まで可能です) ➡申込みはこちらから。
・合格発表日:試験終了後、即時
※試験実施日時及び申込期間は、受験する人の都合に応じて、受験する会場や日時を自由に選択できます。また、申込月の翌月より3か月先まで予約可能です。詳細はこちらで確認下さい。
※受験した日から90日間は同一レベルの試験の再受験をすることができません。
(異なるレベルは可) |
受験資格 | ●(SIP)標準レベル
制限なし、誰でも受験可能です
●(AIP)上級レベル
(1)標準レベル試験の合格、あるいは(2)上場準備の実務経験が3年以上あること |
試験会場 | ・試験会場
CBTソリューションズのホームページより、自分の都合のよい日時や受験会場をを予約することができます。
※受験する方の都合に応じて、受験する会場や日時を自由に選択できます。詳細はこちらで確認下さい。
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受験費用 | (SIP)標準レベル試験
税込12,540円
(AIP)上級レベル試験
税込20,900円 |
試験方式 | ●試験方式
CBT(Computer Based Testing)方式になります。
・(SIP)標準レベル
択一式試験/試験時間 60問/60分
・(AIP)上級レベル
択一式試験60問+記述問題3問/試験時間 90分(択一式60分、記述式30分)
●合格ライン
・(SIP)標準レベル試験、(AIP)上級レベル試験ともに70%以上の正答率です。
※(AIP)上級レベル試験は、択一式の採点結果と記述式の採点結果の平均値(単純平均)により合否を判定します。
●試験結果
・(SIP)標準レベル試験 試験結果は試験直後に判明します。CBT試験の端末にスコアレポートが表示されます。
・(AIP)上級レベル試験 択一式の結果のみ、試験直後に判明します。CBT試験の端末にスコアレポートが表示されます。
※択一式の足切りライン(50%)をクリアした人のみ、後日、記述式の採点結果を含めた最終合否が通知されます。
※不合格だった場合再受験は可能ですが、受験した日から90日間は最受験できません。
※初めてCBT-Solutionsで受験される方は、ユーザIDとパスワードの取得が必要です。⇒詳細 |
試験科目 | ●試験科目は3科目です。
科目は標準レベル試験も上級レベル試験は同じです。
1. 「倫理・社会的責任」
①経営者や実務担当者が持つべき倫理、ガバナンスと企業価値
2. 「制度・コンプライアンス」
①上場の定義・意義、メリット、デメリット ②市場の種類 ③市場別上場審査基準等
④プレイヤー ⑤会社法概論 ⑥金融商品取引法概論 ⑦コンプライアンス
3. 「上場準備実務」
①上場準備のスケジュール ②戦略とリスク ③コーポレート・ガバナンス ④内部管理体制
⑤ディスクロージャー ⑥証券会社対応 ⑦証券取引所対応 ⑧資本政策
(SIP)標準レベル試験
・択一式60問
「倫理・社会的責任」から5~10%程度
「制度・コンプライアンス」から30~40%程度
「上場準備実務」から50~65%程度 の出題
(AIP)上級レベル試験
・択一式60問 記述式3問
「制度・コンプライアンス」から25~40%程度
「上場準備実務」から60~75%程度
・記述式3問
「制度・コンプライアンス」及び「上場準備実務」から3問 の出題
■出題範囲
上場を目指す市場の種類や上場基準、会社法・金融商品取引法といった基本的な法律の他に、各種法令への準拠などコンプライアンス対応、上場準備スケジュール、内部統制報告制度への対応や中期経営計画と予算管理、上場申請書類や財務会計などが対象になっています。
※詳しい出題範囲はこちらで確認出来ます。 |
試験関連情報 | 【資格の難易度情報】
・資格の難易度とランキング
・ジャンル別資格の難易度ランキング
●試験関連情報
人気のある「経営・会計 資格」のレベル解説
●関連資格
公認会計士
簿記検定
経理・財務スキル検定(FASS) |
問い合わせ先 | 一般社団法人 日本IPO実務検定協会 http://www.ipo-kentei.or.jp/
〒171-0033 東京都豊島区高田3-28-8 Tel:03-5992-7688
【受験に関する問い合わせ】
受験サポートセンター
TEL:03-5209-0553(平日10:00~17:00) E-mail: help@cbt-s.com |
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【IPO実務検定 おすすめ教材】
・IPO実務検定試験公式テキスト〈第7版〉
・IPO実務検定試験(R)公式問題集 第5版
・IPO実践ケーススタディ―IPO実務検定上級レベル試験[記述式問題]公式テキスト
・TAC出版のIPO実務検定対策教材 |
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