資格名

資格名:医学物理士
試験名:医学物理士認定試験

資格の種類

民間資格

主催

一般財団法人 医学物理士認定機構

資格の概要

医学物理学は物理工学の知識・成果を医学に応用・活用する学術分野です。その中で「医学物理士」とは、放射線を用いた医療が適切に実施されるよう、医学物理学の専門家としての観点から貢献する医療職であり、医学物理士認定機構が実施する医学物理士認定試験および認定審査に合格した者を言います。また、医学物理⼠は国際労働機関(ILO)の国際標準職業分類においてMedical Physicist(物理学に関連する科学的知識を医療の分野に応⽤する職業)と規定されている職を指します。医学物理士の業務には、①医療、②研究開発、③教育があり、「放射線治療」、「放射線診断」、「核医学」、「放射線保護・安全管理」の各分野で健康に寄与しています。

2021年6月1日現在、1,336名の認定医学物理士が臨床・研究・教育に従事しています。この認定医学物理士の大部分は放射線治療分野で活躍しており、2021年4月13日現在、60名が治療専門医学物理士として認定されております。➡ 新規・更新認定者数 年次推移

医学物理士となるためには、
(1)医学物理士認定機構が実施する医学物理士認定試験に合格する。
(2)臨床研修や業績基準を満たした上で認定申請を行い審査を受け、認定を受ける。
の双方の条件を満たす必要があります。

(参考)
医学物理士の中にあって、放射線治療の臨床医学物理業務を高い水準で遂行できる能力を有する「治療専門医学物理士」という資格があります。
治療専門医学物理士の資格や試験に関する詳しい内容は、下記のリンク先を参照ください。
 ・治療専門医学物理士認定
 ・治療専門医学物理士認定試験に関するFAQ

試験方式

医学物理士認定試験出題基準に準じて、下記方式によって実施されます。
 ・物理工学系科目:多肢選択式、記述式、
 ・医学生物系科目:多肢選択式

(物理工学系)
●記述式試験
 出題:5 科目各 2 問から3 科目各 1 問を選択:90分
 配点:60 点(20 点/問)
 試験時間:90 分(30 分/問)
●多肢選択式試験(物理工学系)
 出題:物理工学系 90問
 配点:90 点 (1 点/問) 
 試験時間:135 分(1 分 30 秒/問)

(医学生物系)
●多肢選択式試験(物理工学系)
 出題:60問
 配点:60 点(1 点/問)
 試験時間:80 分(1 分 20 秒/問)

・合格基準・合格点
  非公開

受験資格

医学物理士認定制度規程第9条に定める資格を有する者

●日本医学物理学会の正会員で、次のいずれかを満たす者。
・機構認定の医学物理教育コースに1年以上在籍または修了した者
(医学物理士の新規認定において優遇措置を受けられるため、認定を受けた医学物理教育コースを修了しておくことをお勧めします)
・理工学系修士以上の学位を有し(取得見込み含む)、医学物理士認定制度施行細則に定める業績評価点5単位以上を有する者 (学歴だけではなく、定められた臨床研修や業績点が必要となります)
・放射線技術系修士以上の学位を有し(取得見込み含む)、細則に定める業績評価点5単位以上を有する者 (学歴だけではなく、定められた臨床研修や業績点が必要となります)
・医学系研究科に設置された医学物理に関する課程の修士以上の学位を有し(取得見込み含む)、細則に定める業績評価点5単位以上を有する者
・学歴によらず医学物理の発展に寄与したと特に認められる者(出願前の段階で「医学物理の発展に寄与したか」を一般財団法人医学物理士認定機構に確認が必要)

●特例措置として前項に加え、次のいずれかを満たす者。
・平成24年度までに理工学系学士の学位を取得し、医学における経験年数3年以上の者
・平成24年度までに放射線技術系学士の学位を取得し、医学における経験年数2年以上の者
・平成22年度までに診療放射線技師免許を取得し、医学における経験年数5年以上の者
・平成22年度までに、医師または歯科医師以外で医学または歯学博士の学位を取得し、医学における経験年数1年以上の者

※医学物理士認定
試験合格後 5 年以内で、日本医学物理学会または日本医学放射線学会の正会員で、細則
に定める業績評価点を有し、かつ次の各号のいずれかを満たす者は「医学物理士」として認
定されます。認定審査資格を得るためには大学院での医学物理教育プログラムを修了し、一定期間の臨床研修を受ける必要があります。➡医学物理士認定 新規認定の項参照




試験科目

医学物理士認定試験出題基準に沿って出題されますが、物理工学系の科目は基礎物理学をはじめとした理工学の知識が前提となっています。

●記述式試験(物理工学系)
 5科目各2問から3科目各1問を選択して解く
 1.放射線物理学
 2.核医学物理学
 3.放射線治療物理学
 4.放射線計測学
 5.保健物理学/放射線防護学

●多肢選択式試験(物理工学系)

  1. 物理工学系 90問
    (放射線物理学が15問、統計学が5問、それ以外が各10問の計90問)
    • 放射線物理学
    • 統計学
    • 保健物理学/放射線防護学
    • 放射線診断物理学
    • 核医学物理学
    • 放射線治療物理学
    • 放射線計測学
    • 医療・画像情報学
    • 放射線関連法規および勧告/医療倫理
  2. 医学生物系 60問
    (基礎医学が20問、それ以外が各10問)
    • 基礎医学(解剖学、生理学、腫瘍病理学)
    • 放射線診断学
    • 核医学
    • 放射線腫瘍学
    • 放射線生物学

スケジュール

・試験実施:年1回 9月
・申込受付:8月上旬

出願方法:インターネット出願を併用した郵送受付のみ
 出願書類の作成・送付
 ①インターネット申請(WEB申請)の利⽤と申請手順をダウンロードする。
 ②インターネット申請にて出願書類一式を作成する。
 ③インターネットを利用して出願登録した後,受験料を納入。
 ④出願期間内に出願書類を郵送。

2021年医学物理士認定試験日程   試験は終了しました。
  試験期日:2021 年 9 月 25 日(土)
  受付期間:2021年8月2日(月)~ 18日(水)

試験会場

全国7会場(札幌市・仙台市・東京都港区・名古屋市・大阪市・広島市・福岡市の試験会場)

受験料

20,000 円(税込)
※郵便局、ゆうちょ銀行ATMでの納付。送金手数料は個人負担。
(例年、7月第1週から8月の出願締切日までになっています)

資格難易度

●難易度  
 「B-上」    普通の上位

【資格の難易度レベル】
過去の試験結果を見ると、受験者数が200~300人未満の少数にもかかわらず試験の合格率がおおよそ30%で、受験者の上位3割に入らなければ合格できない試験です。また受験対象者を見れば、大学院を卒業し医学物理士試験の合格を目標にした人や、臨床経験をある程度積んで、知識と経験がある方が受験できる試験になっています。そういうことから考えて、試験の難易度レベルがかなり高いことが理解できます。

この試験は勉強しなければならない科目が放射線治療や核医学などのような専門的な科目から、統計学や法律まで、とても出題範囲が広いので、ある程度科目を絞って科目別に出題傾向や難易度レベルを調べて対応するほうがいい試験です。
・記述式(物理工学系)については、難易度が平均に高い問題が出題されるだけでなく、出題傾向がつかみにくいため、記述試験対策勉強会のテキストを入手してから、テキストを活用して勉強するのが効率的でおすすめです。また、多肢選択式試験は毎年同じ問題や類題がよく出題されていますが、その中で難易度レベルが高いのは電磁気学や解析力学、基礎物理学などです。これらの科目の受験対策は過去問の繰り返し演習が効果的に思えます。放射線関連法規および勧告だけは診療放射線技師と同程度の難易度レベルですが、物理工学系の全体的な難易度は診療放射線技師より少し高いようです。また試験問題も診療放射線技師試験に類似した問題が多いようです。
・多肢選択式試験(医学生物系)の難易度も、診療放射線技師と同等レベルか、すこし高い程度ですが、放射線診断学と放射線腫瘍学の2科目は放射線技師より高いです。全体的にみると、物理工学系科目の放射線治療物理学の難易度が一番高いようです。

--------------------------------------------
・合格率 
 2021年度医学物理士認定試験結果
  受験者数225名 合格者数77名 合格率34.2%

※参考情報
・2020年度医学物理士認定試験結果
 受験者数202名 合格者数64名 合格率31.7%
・2019年度医学物理士認定試験結果
 受験者数274名 合格者数84名 合格率30.7%
・2018年度医学物理士認定試験結果
 受験者数276名 合格者数83名 合格率30.1%
・2017年度医学物理士認定試験結果
 受験者数287名 合格者数91名 合格率31.7%

受験対策・資格の将来性

受験対策については、記述式は毎年異なる問題の出題で、出題傾向がつかみにくいため過去問で演習しても効果はあまり期待できないでしょう。出題分野が非常に広範囲なため、物理工学系又は医学生物系のどちらかを重点的に受験対策を立てる場合には、全体の傾向としては物理工学系に関する出題の方が比較的多いため、選ぶなら物理工学系の分野に重きを置いた勉強をしたほうがいいと言えます。
日本医学物理士会は、毎年6月上旬に「医学物理士ミニマム講習会」を開催しています。できればこの講習会を受講し、使用されるテキストを入手しておくと受験対策には役立ちます。中でも物理工学系コースは絶対に受講しておくことをおすすめします。物理工学系も医学生物系でもこのテキストがとても参考になります。
医学物理士認定試験の記述式問題については、多くの受験者が過去の記述式問題を参考に独学で勉強しますが、自分の解釈が正しいのかどうか分からないまま本試験に臨まねばならない状況になっています。一方、本講習会は医学物理士認定試験の受験予定者を対象に、受験勉強が少しでも円滑に合格に近づけるようにサポートすることが目的なので、本講習会を活用することで目標達成に役立てば、と思います。

医学物理士認定試験の受験者は、医学物理士の資格を受験するのに必要な基礎知識がある人がほとんどと言えます。そのような中で他の受験者と競って勝ち残るためにはしっかりとした受験対策が必要になります。講習会の受講以外の受験資格としては、やはり過去問を重点的に勉強することが重要になります。過去の試験問題を参考として作られた問題集のほか、医学物理士認定機構のホームページでも過去問が掲載されています。講習会を受講されない方は、講習会用テキストが入手できませんので、その場合は、日本医学物理学会が出版する参考書を使うのが近道です。同学会の出版する「放射線治療物理学」は放射線治療に携わる医学物理士に必要な基礎から応用までの系統的な内容が一通り含まれています。

通信講座

医学物理士認定試験記述式問題対策講習会(Web開催)

スクール

-

過去問

・2020年度過去問
1.記述式 物理工学系試験問題
2.多肢選択式 物理工学系試験問題
3.多肢選択式 医学生物系試験問題

・2019年度過去問
1.記述式 物理工学系試験問題
2.多肢選択式 物理工学系試験問題
3.多肢選択式 医学生物系試験問題

2018年以前の過去問

過去問で学ぶ「医学物理士試験対策」

 

教材

日本医学物理学会出版のテキスト

関連情報ページ

●関連資格
 診療放射線技師
 放射線取扱主任者

問い合わせ先

一般財団法人 医学物理士認定機構
  https://www.jbmp.org/certification/examination/
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5 国際文献社内
問い合わせメールアドレス: exam@jbmp.org