資格名

商業経済検定

資格の種類

民間検定試験

主催者

公益財団法人 全国商業高等学校協会

資格の概要

「商業経済検定」の目的は、商業経済についてどれだけの知識と能力があるかを、商業高校の在校生や卒業生対象に検定することですが、学校で学んだことや学び終えた科目についての実力を試すための絶好の試験であることから、経済社会において必要な一般的な知識から、経営活動に必要な知識やマーケティング、法律まで、経済活動全体に関する知識を認定する検定試験として一般にも広く活用されている試験です。

また、この試験では4科目のうち1科目に合格すれば2級、2科目に合格すると1級が認定されることから、就職活動の際には試験に合格することが、在学中に勉学にまじめに取り組み励んだという良いアピールになります。
・受験級は1級から3級までの3種類。受験生には商業高校の生徒、卒業生が比較的多い試験で、試験の申込み者数は、3級の場合で年間約37,000人になります。
・出題される問題は、文部科学省の学習指導要領に準拠した内容になっています。

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◆ 商業経済検定試験 関連情報
・平成27年度より商業経済検定試験の科目から「商品と流通」・「国際ビジネス」がなくなり、「ビジネス経済B」が新設されました。
商業検定試験規則(平成27年2月改正)を参照ください。
・商業経済検定試験に合格者は、下記の一部の試験科目が免除が受けられる制度があります。
【パターン1】
商業経済検定 合格科目:「ビジネス基礎」・「マーケティング」2科目合格の場合
  (免除科目) 販売士検定3級の「マーケティング」1科目免除
【パターン2】
商業経済検定 合格科目:「ビジネス基礎」と「マーケティング」と「商品と流通」/「国際ビジネス」/「経済活動と法」のいづれか1科目、合計3科目に合格の場合  
  (免除科目) 販売士検定3級の「マーケティング」・「販売 経営管理」の2科目免除

試験科目の一部が免除されるのは、全商商経検定試験に合格した直後から実施される2回の日商販売士検定の3級になります。ただし、全商商経検定試験と同じ年度の2月に実施される日商販売士検定の3級は除かれます。

試験の合格率・難易度

難易度
  1級・2級  「C」 やや易
  3級      「D」 易しい 

【資格の難易度レベル】
商業経済検定試験 は、公益財団法人全国商業高等学校協会が主催する試験で、商業や経済に関する知識がどれくらいあるかを認定する試験という位置づけなので、自己の能力アップとか、就労対策とかに活かせる資格試験ではありません。そのため難易度もどの科目もそれほど高くありません。試験科目については、「基礎」以外の4つの科目に難易度の差は基本的にはないと言っていいでしょう。ただ、1級を受験する場合、取得しやすいのは「マーケティング」と「商品と流通」です。この2つの科目は関連性があるので、2科目同時に勉強するのであれば、この2つのセットが良いように思います。また、この科目では計算が中心となるような問題は出題されませんので、用語を十分に覚えておけば何とかなるレベルです。
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●合格率
令和2年度第35回商業経済検定試験結果(平均合格率 53.0%) 
 ビジネス基礎85.4%(25,099/29,403) マーケティング66.5%(23,467/35,291) 
 経済活動と法 53.4%(6,982/13,085) ビジネス経済A 62.8%(9,823/15,649)
 ビジネス経済B 60.1%(2,328/3,874)
・令和元年度第34回商業経済検定試験結果(平均合格率 53.0%) 
 ビジネス基礎80.3%(24,568/30,600) マーケティング43.2%(14,838/34,387) 
 経済活動と法 59.9%(7,639/12,757) ビジネス経済A 64.1%(9,395/14,651)
 ビジネス経済B 40.3%(1,933/4,791)
・平成30年度第33回商業経済検定試験結果(平均合格率 53.0%) 
 ビジネス基礎61.2%(19,035/31,085) マーケティング46.4%(16,134/34,767) 
 経済活動と法 50.8%(6,647/13,089) ビジネス経済A 53.0%(7,950/15,005)
 ビジネス経済B 53.7%(2,502/4,663)
・平成29年度第32回商業経済検定試験結果(平均合格率 56.5%) 
 ビジネス基礎79.5% マーケティング48.4% 経済活動と法 40.8% 
 ビジネス経済A 41.5% ビジネス経済B 45.3%
・平成28年度第31回商業経済検定試験結果(平均合格率 61.7%)
 ビジネス基礎79.3% マーケティング61.4% 経済活動と法 39.2% 
 ビジネス経済A 52.8% ビジネス経済B 22.8%

試験の内容・勉強法

商業経済検定試験は、商業高校で学んだ内容を総合的、客観的に証明できる資格試験であり、商業高校出身者にとっては馴染み深い検定試験となっています。そのため、就職を控えた商業高校生などにとっては有益な試験であると言えますが、一般の社会人やビジネスパーソンにとっては、自己のキャリアアップや転職に有利に活かせるというほどレベルの高い資格試験ではありません。この検定試験で経営や経済の基礎知識を習得した後に、ビジネス現場で十分な実務経験を積み重ねながら、更に上位の資格にチャレンジできれば、以後のキャリアアップを目指す事も可能になると思われます。ただ、受験される方にとっては、将来に必ず実社会で役立つ検定であることは間違いないと思います。




商業経済検定試験の出題内容の概要は、
・「ビジネス基礎」(3級)
 ビジネスの基礎的な常識問題が出題されます。基本中の基本です。
・「マーケティング」
 市場調査や販売促進に関する内容です。
・「経済活動と法」
 日常生活や、経済活動の中で必要とされる基本的な法律、民法や商法の問題です。
・「ビジネス経済A」
 基礎的なミクロ経済理論やマクロ経済理論が出題されます。ミクロ経済理論は市場の価格決定、        マクロ経済理論ではGDPなどが主になります。経済理論の基礎で、難しい問題はありません。
・「ビジネス経済B」
 経済の国際化やベンチャー企業の地域振興、産業構造の変化などに関するビジネス問題です。
 
試験対策については、一番重要なのは「過去問を解く」ことです。過去問や模擬問題を時間のある限り解きまくってください。理由は、過去問を解いていると、同じ問題、似た問題が多いことが分かってきます。次に重要なのが「用語を暗記する」ということです。とにかく繰り返しすべての用語をチェックし、用語を暗記するということです。教科書は軽く補う程度にしか必要ないと思っていいでしょう。試験の合否は「過去問・模擬問題」と「用語の暗記」がどれだけできるかにかかっていると言っても過言ではありません。ちなみに、過去問は全商協会のサイトにPDF形式で載っています。さらに模擬試験問題集を一冊購入してください、用語チェックが付いている問題集がベストです。試験に合格すれば、商業・経済の仕組み、マーケティング、ビジネス法規の知識など習得認定が受けられるため、経理関係の仕事につきたい人などは、これ以外に簿記の資格と組み合わせればさらに就職に有利になります。また、高校在学中に「ビジネス基礎」、「商品と流通」、「マーケティング」、「経済活動と法」、「国際ビジネス」の5科目全てに合格した人には、卒業時に申請すれば、全科目合格表彰として賞状と賞品が贈呈されます。 

試験日程

 ・試験日:年1回(2月第1日曜日)全国一斉試験
 ・申込期間:10月下旬~11月中旬
 ・合格発表:受験日より1ヶ月以内
 【申込方法】
  ①受験票に受験料を添えて申し込む。
  ②2科目以上受験する場合には、それぞれについて受験票と受験料を提出する。
  ③在校生については、原則として在籍校に申し込むこと。
  ④高校生以外は一般受験を受け付ける試験場校に申し込むこと。

令和5年度第38回商業経済検定 試験日程

受験資格

・制限なし、誰でも受験できます。

試験会場

・全国各地(各都道府県の本部校が指定する試験場)
※下記の問い合わせ先に確認が必要
      公益財団法人 全国商業高等学校協会

受験費用

・1~3級
 1科目 1,300円(税込み)

試験方式

●(新試験方式)平成27年度試験より科目が変わりました。
新科目は、「マーケティング」 「経済活動と法」「ビジネス経済A」「ビジネス経済B」です。いずれかの科目のうち、1科目取得で2級、2科目取得で1級認定となり、 3級は「ビジネス基礎」になります。
・3級科目の出題形式は直接解答型と本文参照型とし、1・2 級科目はすべて本文参照型です。
・1,2級科目については、3級の内容を踏まえたものとなっています。
・問題は文部科学省学習指導要領に準拠し1級、2級の科目は3級の内容を基礎としたものになっています。

(合格基準)
・1級,2級
  各科目とも100点満点中、70点以上で合格となります。
 ※5科目のうち2科目合格で1級。1科目合格で2級として認定されます。
・3級
  100点満点中、70点以上で合格となります。

試験科目

・検定科目
【3級】ビジネス基礎(出題形式は直接解答型と本文参照型)
 ①商業の学習ガイダンス(出題範囲から除く)
 ②ビジネスとコミュニケーション 5問
 ③ビジネスと売買取引 15問
 ④経済と流通の基礎 20問
 ⑤企業活動の基礎 10 問
 各 2点・計 50 問
【2級】①~④のうち、どれか1科目
 ①マーケティング
 ②経済活動と法
 ③ビジネス経済A
 ④ビジネス経済B
【1級】①~④のうち、どれか2科目 
 ①マーケティング
 ②経済活動と法
 ③ビジネス経済A
 ④ビジネス経済B
※上記のいずれかの科目のうち1科目取得で2級が、2科目取得で1級が取得できます。

◇1級、2級科目の内容(1・2 級科目はすべて本文参照型)
(マーケティング)
 現代市場とマーケティング 7 問
 市場調査 7問
 消費者の購買行動 6問
 商品計画と価格の決定 15問
 販売経路と販売促進 15問
  各 2 点・計 50 問
(経済活動と法)
 経済社会と法 5 問 
 権利・義務と財産権 15 問 
 取引に関する法 25 問 
 会社に関する法 5 問
 企業の責任と法 5 問
 各 2 点 計 50 問
※(4)と(5)は、いずれか 1 項目(5 問)を選択する。
(ビジネス経済A)
ビジネスと経済 7 問
需要と供給 7 問
価格決定と市場の役割 11 問
経済成長と景気循環 15 問
経済政策 10 問
 各 2 点・計 50 問
(ビジネス経済B)
サービス経済化とサービス産業 6 問
経済の国際化 15問
金融市場と資本市場 7問
企業経営 15 問
ビジネスの創造と地域産業の振興 7問
各 2 点・計 50 問
※設問数はいずれも基準であり、年度によって各項目の設問に若干の変動があります。

●出題の細目
・ビジネス基礎部門(3級)
企業の行う経済活動をビジネスとして捉え、経済活動の基礎を学ぶ「ビジネス基礎」の教科から出題されます。
・マーケティング部門(1級・2級)
顧客が満足する商品やサービスを提供するための活動について学ぶ「マーケティング」の教科から出題されます。
・商品と流通部門(1級・2級)
生産・流通・消費という経済の仕組みの中で商品や流通が果たしている役割について学ぶ「商品と流通」の教科から出題されます。
国際的なビジネス活動において必要とされる経営と経済に関する知識について学ぶ「国際ビジネス」の教科から出題されます。
・経済活動と法部門(1級・2級)
経済活動や日常生活で必要とされる基本的な法律について学ぶ「経済活動と法」の教科から出題されます。

試験関連情報

【資格の難易度情報】
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●試験関連情報
 商業高校の在校生・卒業生などを対象に商業経済についての知識と能力があるかを検定する試験

●関連資格
 税理士  
 簿記検定    
 BATIC(国際会計)検定

問い合わせ先

公益財団法人全国商業高等学校協会
http://www.zensho.or.jp/puf/examination/economics.html
〒160-0015 東京都新宿区大京町26
Tel:03-3357-7911 Fax:03-3341-1039

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