資格名 | 略称:P検、又はパソコン検定試験
※正式名「ICTプロフィシエンシー検定試験」 |
資格の種類 | 民間資格 |
主催者 | パソコン検定協会 |
資格の概要 | 「P検(ICTプロフィシエンシー検定試験)」は、パソコン検定協会が実施する初中級ユーザーを対象としたパーソナルコンピュータ利用技能の試験です。試験の三本柱は「公平・公正・中立」とされる基本コンセプトと、特定分野のソフトウェアや特定メーカーの特定アプリケーションなどに限定せず、パソコンを初めて触る方から企業内でパソコンを有効利用されている方まで、全ての利用者を対象に、幅広いパソコン操作とネットワーク管理の知識が問われるエンドユーザー向けの検定試験で、2021年度のP検の受験者総数は201,000名でした。創設以来の累計受験者数は約2,201,000名になります。
受験級は、1級・2級・準2級・3級・4級・5級の6種類(5級については、用語についての知識を問うもので、合否判定はありません)。パソコン入門者から情報化推進リーダーまでの、総合的・実践的なIC活用能力を測り、証明することを目的としています。この他にも、インストラクター試験やジュニアP検もあります。インストラクター試験は情報教育のリーダーとなる人が対象の試験で、またジュニアP検は小学生などの子供が対象で、早期の情報教育に対応した試験になっています。このようにP検にはさまざまなラ ンクと種類が豊富にあり受験者のニーズにあわせた試験を提供しています。
「ICTプロフィシエンシー検定試験」の”ICT”とは、Information and Communication Technologyの略で、パソコンやモバイル端末、ネットワークそれぞれの情報を共有し、活用することを指します。P検は、ビジネスシーンで要求されるICT活用に関する知識や技能、問題解決力等の実践力を測る資格試験として入試優遇資格として指定する大学や、取得することを推奨する企業も増え、履歴書に書ける資格になっています。
※各級の企業内での「人物像」は以下のように想定されています。(ICT=情報通信技術)
・1級 情報化推進リーダー
・準1級 情報化推進アシスタント、ネットワーク管理者補佐レベル。
・2級 ICT利活用マスター、ユーザー側の知識をマスターしたレベル。
・準2級 上級のICT利活用者。職務遂行に必要なレベル。
・3級 中級のICT利活用者。高卒・企業入社時のレベル。
・4級 初級のICT利活用者。高校レベル。
・準4級 中学程度のICTスキルを持つ。
・5級 用語理解レベル。
※各級の試験概要
・5級:
パソコンの基礎的なハードウェア(マウスやキーボードなど)やソフトウェアの名称や知識、操作方法、そして情報モラル等について出題している無料の初心者向けテスト。
・準4級:
中学生くらいの人をターゲットに作られている試験。中学校学習指導要領「情報とコンピュータ」に対応した試験になっているので中学校で習ってき たそのままの内容の試験を受験する事が出来ます。内容はコンピュータの初歩的な内容ですが、コ ンピュータを扱う上で必要不可欠な内容ばかりです。
・4級:
一般の会社に入社したときに必要となる、コンピュータの知識のレベルをを問う試験です。また、中学校での「情報とコンピュータ」を マスターしたレベルで、高等学校での「情報」学習の基本的なレベルに対応した試験です。
この4級から試験内容が大きく変わり、タイピングテストが加わってきます。この級のタイピングテストでは1500文字中450文字以上の正確さが必要となります。
・3級:
3級で想定されているレベルは一般の会社での仕事上で必要なレベルであり、高等学校の「情報」学習をマスター しているレベルでもあります。3級からはOSの知識も必要となります。タイピン グテストは1500文字中600文字以上の正確さが必要となります。
・準2級:
対象者は一般の会社で応用レベルのコンピュータ操作を出来るレベルの人で、さまざまなアプリケーションソフトを使いこなすこ とが出来、高度なパソコンの知識を持ち、ネットワークを積極的に扱えるレベルです。準2級からはプレゼンテーションソフトに関する科目が出てきます。
・2級:
ICTをマスターしたレベルであり、パソコンの知識を使って目的達成や問題解決が出来、情報環境の整備が出来るレベルの人を受験対象者としています。2級からはタイピングテストはなくなりますが、試験では、かなり高度な知識を問われ、高度な実技テストも行われ、試験の難易度がグッと上がります。
・準1級:
対象となるのは2級のレベルにさらに、データベースを理解し、サーバなどのネットワークの知識を持ちネットワーク上の問題解決を行えるレベルの人を想定しています。この準1級からはワープロ、表計算、プレゼンテーションソフトの問題は出題されませんが、その代わりにデータベースの問題が出題されます。
・1級:
準1級の知識に加え会社全体の情報化リーダが勤められるレベル。最新のコンピュータ技術に詳しく、インフラ整備やシステムの導入やシステムの開発を行える人が対象です。試験内容は、通常の選択式の問題と論文のテストがあります。論文テストも、選択式の内容もかなり高度で、知識も相当ハイレベルでなければ合格は難しくなります。 |
試験の合格率・難易度 | ●難易度
・1級 「B」 普通
・2級 「C」 やや易
・3級 「D」 易しい
【資格の難易度レベル】
P検の2級から4級までの一般問題の勉強法は、公式テキストと公式サイトに掲載されている模擬試験を使うのがお薦めです。また、準2級から4級のタイピング対策は、公式サイトの無料の「タイピング練習ツール」を使えば十分役立ちます。実技試験では、ワープロも表計算も公式サイトの模擬試験を繰り返し解いて、制限時間内で終わらせる勉強をしておくことです。
3級、4級はテキストのみで十分合格できますが、準2級以上は合格率が50%以下で難易度が少し上がりますので、勉強に不安な方は「P検合格シリーズ ドリル」や「P検オフィシャル教材」などの活用を検討してみて下さい。
P検は2級までは受験する級に応じた知識を問う出題になりますが、1級では内容が変わり、主に実務的な問題になり専門的な勉強が必要になります。1級は難易度「B」で難関試験とまではいきませんが、試験の内容自体は試験範囲が非常に広く、記述式の問題もあり、2級の合格者にとってはかなり遠い距離にある試験と思えるかもしれませんが、独学での突破は可能な試験です。
他のパソコン関連の試験との難易度レベル比較では、MOS<P検 3級<日商PC検定 2級<P検 2級<初級シスアド<P検 準1級<P検 1級 といったところでしょうか。
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●合格率
2022年度級別・職業別P検受験者データ
・P検の難易度ランキング |
試験の内容・勉強法 | 一般に”パソコンが使える、パソコンで通常の業務が出来る”というレベルが、P検3級あたりだと思います。普通にパ ソコンを使えている方なら合格して当たり前のレベルと考えてよいでしょう。従って、これからパソコンを勉強しようという方が最初に目標にするレベルとして「P検3級」あたりがお薦めになるのではないかと思います。一般に、3級合格で“一人前”と評されます
ちなみに MOSはあくまで特定のソフトの操作が出来るかどうかのみを問う試験で、P検3級はパソコンのハードからOS、ネットワーク、ソフトの使い方まで広く出題される試験で、総合力・実践力を問うため、MOSよりは難易度が高いと評価されがちでもあります。難易度としては、部分的にはドットコムマスターの近い難易度はあるようです。
5級は携帯で無料でクイズ感覚で受ける事ができる試験ですが、4級~2級まではタイピングやワープロ、表計算、インターネットなどの知識を問う問題が出題されるので、受験する級に応じた勉強が必要になってきます。 1級は科目の難易度レベルが上がり、情報セキュリティ管理や利用部門システム運用管理など、実務的な内容の問題になり専門的な勉強が必要になります。ただ、1級のハードルが高い理由は、①2級に合格しておく必要がある ②試験に記述問題がある、という2つにあるのです。まだ2級を取得していない人には、先にかなりの勉強時間が必要なことになります。記述問題では、必要なことを40字〜150文字程度にまとめて回答する能力が求められます。記述試験の採点を自分ですることは難しいということもあり、P検1級に関しては対策講座を受講する人は多いようです。
2級は実技もあり意外に難しく感じる試験です。受験対策用のテキストや問題集は多数市販されており、直販のeラーニング教材もあります。取得を推進している専門学校でも学べるほか、P検対策講座を開講しているスクールも数多くあります。きっちりと十分に勉強すれば独学でも充分合格可能な試験です。P検の公式ページでは毎年度、P検用の模擬試験データが配布されていますので、受験を考えている人は利用するといいでしょう。この試験はパソコン基礎理論に加え、オフィスソフトの実務能力も問うというバランスの取れたいい資格試験ですが、範囲も広くなります。そのため対応テキストも出ていますので、それをもとに勉強すれば問題はないと思います。
受験生の多くは女性で、社会人、主婦、学生が中心です。小学生や高齢の方も受験しています。この試験は、広くパソコンのスキルを問う試験なので、自分のパソコンスキルの証明として就職活動などに利用できますが、履歴書に記載するには2級以上は必要です。企業や学校でも有効な実践的スキルとして認定しています。
また、企業によっては、このパソコン検定を就職や転職の対象にしているところもあります。大学などでもパソコン検定の資格の有無が入試に関係するところもあるようです。
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試験日程 | ・試験実施:随時 PASS認定校の予約状況による(要予約)
1級~5級 随時
・申込受付
1級~5級 随時
・合格発表
試験終了後 即時
【受験日】
P検は全国の認定試験会場(PASS認定校)で受験することができます。
受験日は、PASS認定校によって異なります。最寄りのPASS認定校を試験会場検索ページで選んで、電話かメールにて受験の予約をします。⇒ PASS認定校での受験と予約方法 |
受験資格 | ・1級:2級に合格していることが受験の条件となります。
・2級~5級:制限はありません。誰でも受験できます。
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試験会場 | ・1級~準4級:全国約1700ヵ所のPASS認定校(協会公認試験会場)で随時受験できます。
・5級 :P検のHP上で実施
P検は、全国の認定試験会場(PASS認定校)で受験することができます。受験日は、PASS認定校によって異なりますので、最寄りのPASS認定校を試験会場検索ページで探して、電話かメールで受験の予約をします。 → 試験会場の検索はこちら |
受験費用 | ・5級:無料(P検ホームページ上にて実施)
・4級:3,060円(1,530円)
・3級:5,200円(2,040円)
・準2級:5,200円(2,550円)
・2級:6,220円(4,180円)
・1級:10,000円(各税込み)
※高校生以下は学割があります。()内は学割価格 |
試験方式 | 試験方式は、全級CBT(ComputerBasedTesting)方式です。
◇試験内容と試験時間
●1級:(選択式テストと論述式テスト10問/90分)
●2級
・パソコン一般問題(34問/30分)
・実技(8問/10分)
・総合実技(プロフィエンシー1課題/30分)
複合成果物作成型実技テスト
●準2級
・タイピング(5分)
・パソコン一般問題(38問/29分)
・実技(プレゼンテーション 各8問/各13分)
●3級
・タイピング(5分)
・パソコン一般問題(41問/29分)
・実技(プレゼンテーション 各8問/各13分)
●4級
・タイピング(5分)
・パソコン一般問題(40問/25分)
・実技(各10問/各10分)
●5級:(15分/30問)
◇合格基準
・1級 (1000点満点) 選択式および論述式
70%以上の正答率/1000点中700点以上
※1級は試験終了後その場で合否が表示されます。
・2級 以下の基準を全て満たしている場合に合格
一般問題・プロフィエンシー・実技:700点満点中490点(70%)以上
プロフィエンシー(総合実技):100点満点中60点(60%)以上
・準2級 以下の基準を全て満たしている場合に合格
タイピング:100点満点中、50点以上の得点
(日本語375文字以上、あるいは英字638文字以上)
一般問題・プロフィエンシー・実技:600点満点中390点(65%)以上
・3級 以下の基準を全て満たしている場合に合格
タイピング:100点満点中、40点以上の得点
(日本語300文字以上、あるいは英字510文字以上)
一般問題・プロフィエンシー・実技:500点満点中325点(65%)以上
・4級 以下の基準を全て満たしている場合に合格
タイピング:100点満点中、30点以上の得点
(日本語225文字以上、あるいは英字383文字以上)
一般問題・プロフィエンシー・実技:300点満点中180点(60%)以上
◇科目免除
P検の準2級から4級には「タイピング試験」や「実技試験(ワープロ、表計算)」の試験がありますが、「P検アプリ」を使用して事前試験を受けることで科目免除を受ける制度があります。
これは、「P検アプリ」で事前試験に合格することで、本受験の際に「P検アプリの合格証書」に記載されている「合格コード」を入力すれば、「タイピング試験」および実技の「ワープロ」と「表計算」が免除されるというものです。
◇テスト方式解説
・選択式テスト
設問に対する解答を選択肢の中から選択するテストです。(すべての級で出題)
・実技テスト(複合成果物作成型)
職場さながらのタスク(課題)が与えられ、必要なアプリケーションを複数利用して実際に成果物を作成するテストです。タスク(課題)は、「状況」「指示文」「データ素材」等から構成されています。(2級のみ)
・実技テスト
パソコン画面上にアプリケーションの擬似操作画面が表示されます。与えられたタスク(課題)を実際の操作によって解決していくテストです。(4級、3級、準2級)
・タイピングテスト
ローマ字入力・かな入力・英字入力から一つを選択し、5分間で受験する級の合格基準をクリアすればタイピングテストは合格。(4級、3級、準2級) |
試験科目 | ●1級:(選択式テストと論述式テスト10問/90分)
情報セキュリティ管理
企業内ネットワーク
業務プロセス改革
ICTを活用した問題解決
●2級
・パソコン一般問題(34問/30分)
コンピュータ知識(8問)
情報通信ネットワーク(8問)
情報モラルと情報セキュリティ(8問)
ICTを活用した問題解決(10問)
・実技(8問/10分)
プレゼンテーション
・総合実技(プロフィエンシー1課題/30分)
複合成果物作成型実技テスト
●準2級
・タイピング(5分)
日本語または、英字
・パソコン一般問題(38問/29分)
コンピュータ知識(10問)
情報通信ネットワーク(10問)
情報モラルと情報セキュリティ(10問)
ICTを活用した問題解決(8問)
・実技(プレゼンテーション 各8問/各13分)
ワープロ(文書の編集)(8問)
表計算(表計算ソフトの操作)(8問)
●3級
・タイピング(5分)
日本語または、英字
・パソコン一般問題(41問/29分)
コンピュータ知識(15問)
情報通信ネットワーク(10問)
情報モラルと情報セキュリティ(10問)
ICTを活用した問題解決(6問)
・実技(プレゼンテーション 各8問/各13分)
ワープロ(文書の編集)(8問)
表計算(表計算ソフトの操作)(8問)
●4級
・タイピング(5分)
日本語または、英字
・パソコン一般問題(40問/25分)
コンピュータ知識(15問)
情報通信ネットワーク(10問)
情報モラルと情報セキュリティ(10問)
ICTを活用した問題解決(5問)
・実技(各10問/各10分)
ワープロ(文書の編集)
表計算(表計算ソフトの操作)
●5級:(15分/30問)
パソコンの基礎知識(10問)
インターネット(10問)
情報モラル(10問) |
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