資格名

マンション管理士

資格の種類

国家資格(名称独占資格)

主催者

(財)マンション管理センター

資格試験の概要

マンション管理士は平成13年のマンション管理適正化推進法にともなって開始された国家資格です。マンションに関するさまざまな専門的知識をもって、マンション管理組合の運営、建物構造上の技術的問題等、マンションの管理に関し てマンション管理組合またはマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とします。
マンション管理のスペシャリストとして、主に管理組合の立場でマンション管理に関する様々な問題の解決をサポートすることが業務になります。
マンション管理士になるには、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録することが必要です。
宅建はマンション管理士と試験の出題数・形式が同じで、共通して活かせる知識も権利関係、宅建業法、法令上の制限などと重複します。また、「不動産鑑定士試験」では、民法が論文形式で出題され、都市計画法と建築基準法は、短答式試験の行政法規の中の法令です。不動産鑑定士試験は、マンション管理士試験をさらに広範囲に深く学習する試験と言えます。さらには、「土地家屋調査士試験」では民法と敷地権からも出題があります。このことから、「宅建」や「不動産鑑定士」、「土地家屋調査士」はマンション管理士から次にステップアップできる資格と言えそうです。

※法定講習の受講
マンション管理士は、マンション管理適正化法41条の規定により、登録講習機関が国土交通省令で定めるところにより行う講習を5年ごとに受講する義務があります。受講しなかった場合、マンション管理士としての受講義務違反(41条違反)に該当します。



合格率・資格難易度

難易度
  「A」   難関   

【資格の難易度レベル】
マンション管理士受験者の主な保有資格が、管理業務主任者(70%以上)、宅地建物取引士(80%以上)であることから、これらの資格の上位資格と言えます。また、不動産鑑定士や建築士、建築設備士などの資格保有者も多く、不動産系資格としては受験者のレベルが高い試験の1つになっています。またマンション管理士の難易度は意外に高く、合格率の観点から見ると土地家屋調査士等と並ぶ難関試験です。難易度は宅建よりも高く、社会保険労務士よりは低いレベルです。合格者の勉強期間は半年から1年程度、しっかりとした勉強をすれば1年でも独学で充分合格が狙えます。必要な勉強時間は、すでに取得している知識によっても異なりますが、おおよそ600時間が目安で、宅建の2倍くらい必要です。

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●合格率 
 令和4年度マンション管理士試験結果 受験申込者数14,342名
 合格率11.5%  受験者数12,209名  合格者数1,402名

※参考データ
・令和3年度マンション管理士試験結果 受験申込者数14,562名
 合格率9.9%  受験者数12,520名  合格者数1,238名
・令和2年度マンション管理士試験結果 受験申込者数14,486名
 合格率8.0%  受験者数12,198名  合格者数972名
・令和元年度マンション管理士試験結果 受験申込者数13,961名
 合格率8.2%  受験者数12,021名  合格者数991名
・平成30年度マンション管理士試験結果 受験申込者数14,227名
 合格率7.9%  受験者数12,389名  合格者数975名
・平成29年度マンション管理士試験結果 受験申込者数15,102名
 合格率9.0%  受験者数13,037名  合格者数1,168名
・平成28年度マンション管理士試験結果  受験申込者数16,006名  
 合格率 8.0%  受験者数13,737名 合格者数 1,101名
・平成27年度「マンション管理士」試験結果 
 合格率 8.2% 受験者数14,092名 合格者数 1,158名

受験対策・学習法ほか

マンション管理士と管理業務主任者は、試験問題の内容も8割近くが重複しているので、効率よく学習することで、両方合格も夢ではありません。どちらも四肢択一問題形式のマークシート形式で、受験対策では、それほど丸暗記をする必要もありません。両方を受験してダブルで合格を目指すことも充分可能です。この2つは必要とされる業種も同じであれば、受験時期も近く、また学歴、実務経験等の受験資格が無いということもあるので、学生のうちに受験することも出来ます。ただし、マンション管理士試験の方が管理業務主任者試験よりは難しい試験です。
試験問題は重大な法改正でもない限りは80%以上が過去問をベースとして出題されるので、過去問に徹底して取り組むのが良いでしょう。四肢択一式で50問と出題数は少ないものの、出題範囲はかなり広い試験です。必要な勉強時間は600時間以上で、試験対策は過去問と予想問題集を何回も解く、ということになりますが、ポイントは解説と参考書を照らし合わせて本質を理解することです。また、大変ですが標準管理規約・委託契約書を暗記する事。継続して覚えることで応用力がついてきます。




現在の合格者総数は全国で約4万人。実際の登録者数(マンション管理士の名称を用いる事が出来る者)は約2万6千人。合格者の約70%が登録しています。受験者の平均年齢52歳。
マンション管理業界においては、宅建資格と同じ役割を果たす管理業務主任者の人気のほうが底堅いようですが、しかし築年数が長い分譲マンションが増えていること、自主管理の限界などを考えても、今後、非常に重要な役割を担う、需要が多い仕事のひとつといえます。
就職はマンション管理士資格だけでは難しいといえます。どんな仕事にも言えることですが業務遂行には対人折衝能力が重要になるでしょう。将来性は現在のマンションブームでマンション管理士の需要が伸びてくる可能性はあります。中立の立場であるマンション管理士を使った方が、円滑に業務が進みやすいのは当然のことですが、そこで管理士を雇うかどうか、ということに尽きます。採用するマンションが増えればいいのでしょうが。

築30年以上のマンションが、約200万戸に激増するということもあり、老朽化や維持保存、建て替えなどのニーズが高まることは確実。それにともない適切な判断や、コンサルティングができる専門家が一気に必要になります。この時のために今から実績を積み上げておけば、相当な創業者利益を見込めます。この資格だけでなく、不動産関連の経験を持つ人や、行政書士などとセットで活用していくことが必要でしょう。

受験資格

年齢・性別・学歴等の制限は一切なし、誰でも受験できます。

試験方式

●筆記試験
・四肢択一マークシート方式
・出題数50問/試験時間は120分  
※管理業務主任者試験合格者はマンション管理適正化法5問が免除されます。

試験科目

(1)マンションの管理に関する法令及び実務に関すること
建物の区分所有等に関する法律、被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法、マンションの建替えの円滑化等に関する法律、民法(取引、契約等マンション管理に関するもの)、不動産登記法、マンション標準管理規約、マンション標準管理委託契約書、マンションの管理に関するその他の法律(建築基準法、都市計画法、消防法、住宅の品質確保の促進等に関する法律等) 等
(2)管理組合の運営の円滑化に関すること
管理組合の組織と運営(集会の運営等)、管理組合の業務と役割(役員、理事会の役割等)、管理組合の苦情対応と対策、管理組合の訴訟と判例、管理組合の会計 等
(3)マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること
マンションの構造・設備、長期修繕計画、建物・設備の診断、大規模修繕  等
(4)マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針  等

スケジュール

●試験日:年1回(通常11月第3日曜日)
●申込期間:9月上旬~下旬
●試験日程の公示:毎年度、6月上旬頃、国土交通大臣から官報に公示されます。

   令和5年度マンション管理士試験案内
    

試験会場

札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市及び那覇市並びにこれらの周辺地域 

受験料

9,400円(非課税)

問い合わせ先

(財)マンション管理センター  TEL (03)3222-1611(試験案内専用)  http://www.mankan.or.jp/
  〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-5-5 岩波書店一ツ橋ビル7階
   TEL 03-3222-1611

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