資格名

ICT支援員資格

資格の種類

民間資格

主催者

情報ネットワーク教育活用研究協議会

資格の概要

学校や高等教育機関などで教育の情報化をコーディネートできる人材を「教育情報化コーディネータ」と言い、教育の情報化において実務的な役割を担う人材は「ICT支援員」と呼ばれています。
ICT支援員には、ソフトの活用やネットワークなどに関する技術や知識のほかに、教育現場で実際に行われている教育活動での問題解決のためのコミュニケーション能力などさまざまな実践的能力が必要になるため、これらの能力や適性を評価するため、教育情報化コーディネータ認定委員会では、2013年度から 「ICT支援員認定試験」 が実施されています。さらに、2019年度からは、より実践的な能力を認定する「ICT支援員上級認定試験」が始まります。
※ICT支援員認定試験では、A領域とB領域同時に受験し両方ともが合格点に達したものに「ICT支援員認定証」が授与されます。
※ICT支援員資格所有者は全国に1,072名(平成29年12月認定分まで)

学校現場では「教育のICT化(情報化)」が急速に進められていますが、まだまだ思うように進んでいないのが実情です。そのため文部科学省指導の下、学校現場でICT支援員が実際に学校の中に入入って、ICT関連機器の操作の手伝いや、先生とICTを活用した授業の相談やアドバイスをしたりしています。 ※参考資料:文部科学省(学校のICT化におけるICT支援員について

※ICT支援員能力認定試験に関する最新情報 
・ICT支援員能力認定試験について2019年度試験から制度の変更があります。
(1)全国30か所以上のテストセンターで受験が可能になります(3級)
(2)ICT支援員認定試験でのA領域のみ受験および サテライト会場受験が廃止になります。
(3)受験料の一部が改定になります(2級・3級)
(4)ICT支援員上級認定試験groupあスタートします。
 詳しい内容は「ICT支援員認定試験制度変更のお知らせ」を参照ください。

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試験の合格率・難易度

難易度 
 ICT支援員 3級   「C」  やや易
 ICT支援員上級   「B」  普通

【資格の難易度レベル】
・ICT支援員認定試験
A領域の問題では表計算や著作権に関する問題以外は、全般的に情報コーディネーター3級の過去問を覚えるくらいにこなしておけば試験にパスできるレベルとされていることから、3級の難易度は「C」評価にしました。
・ICT支援員上級認定試験
ICT支援員上級認定者には、教育情報化コーディネータ検定試験(ITCE)2級の受験資格が付与され、2級不合格の場合でも準2級の認定が受けられることから難易度評価は「B」普通レベルでしょう。

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・合格率
2020年度ICT支援員認定試験 認定者数
  2級・準2級合格者 7名
       3級合格者 149名 (2019年度103名  2018年度105名) 
※ICT支援員認定試験、ICT支援員上級認定試験共に試験結果は非公開になっています。
 ICT支援員認定試験の場合、合格率は60~70%くらいと想定されます。

試験の内容・勉強法

ICT支援員として活躍されている多くの方が「ICT支援員能力認定試験」の試験を受験しています。
自治体によってはこの資格の保有を条件にしているところもあるため、ICT支援員を目指す方には今後は必要になる資格だと思います。 また、ICT支援員能力認定試験の上位資格の位置づけになっているICT支援員上級認定試験や、「教育情報化コーディネータ(ITCE)」も支援員業務を行う上で非常に有効な資格です。

ICT支援員認定試験はA領域とB領域、2つの試験に分けられており、それぞれ試験傾向も出題の内容も違います。A領域は知識や判断力が問われる試験で、合格基準は65点です。公式サイトには、出題される項目が書かれています。➡出題される試験領域
A領域の試験の出題に関しては情報が少ないので、発売された初の公式ガイドブックや国が発表している「ICT支援員ハンドブック」のほか、文部科学省の発表資料などをベースに勉強しておくと間違いないでしょう。問題集は教育情報コーディネーター3級の過去問がおすすめです。問題を解いて、その解説を覚えてしまうくらいにこなしておくとベストですが、ITCEがサンプルで出しているICT支援員試験の問題と解説を活用することもできます。教育情報化コーディネータの過去問はネット上にて有料販売されていますので購入して受験対策に活用することができます。また「ICT支援員ハンドブック」にはICT支援員の心得や仕事内容、教育現場の実状などが書かれています。

B領域に関しては、動画提出の対策ですが、試験内容は“ICTに詳しくない人に向けてのICT機器の説明”です。指定されたファイル形式への変換やトリミングなど、提出物に対する指定項目がいろいろありますので、絞らないと時間が足りないことになります。B領域は答えももちろん大切ですが、実際面ではそうした技術的なことやスキルよりも、意欲や態度などのコミュニケーションスキル(伝え方)といった面がとても重要になります。ICT支援員は先生相手だけではなく、子ども達と接する機会が多い仕事なので、笑顔で挨拶したり、相手の目を見て話をするなど、子供にも手本となるような所作が大切な仕事です。そういうことから、B領域の試験対策は、まずは課題をよく読み、問題点を想定する。そして解決のための答えの伝え方を意識して考え、試験に臨むということになります。ICT支援員認定試験の受験者は、学校の先生や教育関連企業など、やはり教育関係者が多いようです。学校の先生など、関連機器を利用する方にとっては日頃の経験が活かせる試験で、勉強をすれば70~80%は合格できそうなので資格は取得しておくほうがいいでしょう。

ICT支援員の仕事は大きく分けて以下の五つです。
(1)授業支援(教材作成支援、授業相談、授業の立会い など)
(2)環境整備(機器セッティング、後片付け、メンテナンス、簡単な障害対応 など)
(3)校内研修(ミニ研修会の企画実施、マンツーマン研修の企画実施 など)
(4)校務支援(校務システム操作支援、ホームページ作成支援 など)
(5)報告業務(日報作成、授業事例作成 など)
ICT支援員の仕事は、あく まで先生方のサポートであり、授業は行わないので教員免許は必要ありません。従って、「教員免許は無いけれど教育に携わりたい」という思いがある人には向いた仕事かもしれません。ICT支援員という仕事はまだ歴史が浅く、呼び方 も「情報サポーター」とか「ICT活用パートナー」とか呼ぶところもあります。学校現場での知名度も少しづつ広まっており、学校での勤務日数は学校や地域により異なります。現在は1校につき月2~4回訪問の巡回型が多いですが、タブレットPCの整備が進み各校に1名常駐という形で配備している自治体もあります。ICT支援員もフルタイムの人から週に2~3回勤務の方まで、いろいろな働き方があります。

ICT機器の教育現場への導入は急ピッチで進んでいますが、「ICT機器は入っているが、まだ十分に活用されていない」とか、「授業で上手に活用する方法がわからない」などという声も多くあり、ICT支援員への期待や需要は大きくなっていますが、ICT支援員自体が今はまだ十分に認知されていない職業でもあります。

試験日程

【ICT支援員認定試験】
・試験実施:年2回 (前期/2月末頃・後期/10月頃)
・申し込み方法:CBTソリューションズ
【ICT支援員上級認定試験】
・試験実施:年1回(2月末頃)
・申し込み方法:3級申込み  2級申込み

 
2023年度教育情報化コーディネータ(ICT支援員上級認定)試験日程

2023年度教育情報化コーディネータ(ICT支援員認定)試験日程   

受験資格

【ICT支援員認定試験】
・原則として20歳以上

【ICT支援員上級認定試験】
・ICT支援員認定試験のAB領域の高得点合格者後4年以内で、教育現場等でのICT支援に関連する実務経験を2年以上有する方
※高得点合格者として受験資格が与えられる方へはICT支援員認定合格時に本人に通知されます。

試験会場

【ICT支援員認定試験】
(A領域)
CBT-Solutionsが運営するテストセンター(全国30か所以上)より選択
(B領域)
・自宅や仕事先にて実施

【ICT支援員上級認定試験】
・東京

受験費用

【ICT支援員認定試験】
 13,800円(税込)

【ICT支援員上級認定試験】
 13,800円(税込)

試験方式

【ICT支援員認定試験 試験方式】
・A領域(実践的知識)とB領域(問題分析・説明力)の2領域の試験を実施。
(A領域)CBT(Computer Based Testing)
     出題数36問/時間90分 ※それぞれの問いに約90秒の制限時間
(B領域)試験実施日から数日以内に課題に対する動画を提出。
※B領域については、A領域合格後2年以内に「コミュニケーション能力研修コース」を受講・合格することによっても認定の対象となります。
・合格基準
 A領域 65点以上
 B領域 非公表

【ICT支援員上級認定試験】
ICT支援員認定者のうち、実績面、能力面で特に優秀と認められた方に認定される制度です。
・有資格者のうちの受験希望者に、C領域(問題解決・コミュニケーション能力)に関する実践的課題と面接試験が課され、合格者にはICT支援員上級が認定されます。
※ここで言う有資格者とは、以下の①、②を満たしている者を言います。
①ICT支援員認定試験AB領域とも高得点で合格している(有効期間4年)
②教育現場等のICT支援に関連する実務経験が2年以上ある。

試験科目

【ICT支援員認定試験】
(試験に出題される項目)
・A領域:ソフト活用やネットワークなどに関する技術・知識、教育活動・教育組織などへの理解。
  以下の内容に関する専門知識〔CBT方式〕
1.教育現場や情報技術などでの基本的用語
2.教育現場で利用されるアプリケーションのソフトやファイルの操作
3.現場で生じる問題に対する状況判断や対応
4.教育現場で利用されるハードウェアやソフトウェアの設定
5.学校特有の問題に関する理解(職務、子どもの扱いなど)
6.情報モラルの指導・セキュリティに関する知識
「ICT支援員 ハンドブック」が参考になります。

・B領域:ICT支援員として学校現場で日常的に遭遇する内容への問題解決、あるいは、技術的な内容について、わかりやすく説明するといった課題が出されます。
※「先生方と実際のコミュニケーションを円滑にできるか」に評価観点の重点が置かれます。
 提出された映像(および音声)は複数(5名以上)の審査員が観点別に評価し得点化します。

【ICT支援員上級認定試験】
C領域:(課題問題解決能力・コミュニケーション能力)に関する実践的課題と面接試験。
    〔課題提出、面接・口頭試問〕

試験関連情報

●試験関連
2019年度試験から制度の変更がありました。 

●関連資格
 教育情報化コーディネータ検定試験

問い合わせ先

・試験内容等
教育情報化コーディネータ認定委員会事務局
HP:https://jnk4.info/itce/
E-mail:itce-office@jnk4.org

・試験の申込等
受験サポートセンター
TEL:03-5209-0553 (09:30〜17:30※年末年始を除く)
E-mail:help@cbt-s.com

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

教材(テキスト・参考書)

ICT支援員認定試験対策教材一覧
教育情報化コーディネータ検定試験教材
ICT支援員能力認定試験ガイドブック

 

教材(過去問・問題集)

教育情報化コーディネータ検定試験3級全問題集

講座・スクール

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