資格名

中古自動車査定士 
※試験名は「中古自動車査定士技能検定」

資格の種類

民間資格

主催者

一般財団法人 日本自動車査定協会

資格の概要

大切な自分の車を手放すとなれば、誰でも1円でも高く売りたいものです。そして、取引には信頼できる相手を選びたいものです。そんな時に役に立つのが「中古自動車査定士」です。
「お客様の立場で最適な一台をお届けする」ことを目的として、主に中古自動車販売店の販売員を研修・試験・認定する制度です。
中古自動車は使用している状況や車体の状態など各種の要素や条件によって大きく査定価格が変わるため、査定を行なうのは難しいと言われますが、そのような中古自動車の価格査定を行うのが中古自動車査定士です。そのため、中古自動車査定士には適正な査定と円滑な中古車流通のため、豊富な知識と高度な技術、最新の中古車情報の把握が必要になります。中古自動車が車市場の多くを占める現在では、中古自動車査定士は非常に重要な資格となり、資格の有用性にも注目が集まっています。




中古自動車査定士の資格には、小型車査定士と大型車査定士の2種類があります。
 ●小型車査定士資格:
  乗用車、商用車及び最大積載量4t未満の貨物車の査定を行うことができます。
 ●大型車査定士資格:
  上記以外の大型貨物車、バス等の査定を行うことができます。
※運転免許証とは異なり、大型査定士資格で小型の査定を行うことはできません。車種に対応した種類の資格を取得する必要があります。

この中古自動車査定士資格を取得するためには、まず、検定試験前に財団法人日本自動車査定協会が実施する3日間の講習を修了し、経済産業省・国土交通省の指導の下で行われる技能検定試験に合格した後、査定協会に登録しなければなりません。登録の条件は、以下の3項目です。
  ①査定士技能検定試験に合格していること
  ②年齢20歳以上に達していること
  ③古物営業法に基づく自動車販売店に所属していること

査定士証の有効期間は満3年間ですが、期限1年の間に、査定協会が実施する技能向上研修を受講し、その際査定業務実施店に所属しており、且つ、必要とされる運転免許を保持していることが確認された者については有効期限が更新されます。 
※査定協会は査定士として登録を行った者に対し、査定業務実施店を通じ査定士証を交付します。
※平成23年現在で登録されている中古車査定士は約13万2千人にのぼります。

試験の合格率・難易度

難易度 
  「D」  易しい  

【資格の難易度レベル】
中古自動車査定士には受験資格があります。技能検定の受験にはまず、自動車運転免許保有していることが条件で、小型は普通運転免許以上、大型は大型第1種免許以上が必要です。これがないと受験できません。さらに自動車の販売または整備の経験が半年以上あることが必要です。そして、協会が行う3日間の講習を受講することが条件となっています。
受験するための条件がそろっていれば、講習とその後の試験の受験は、合格率も8~9割で決して難易度が高い試験ではありません。受験条件である「協会所定の講習」をしっかりと受講し、必要な「自動車販売・整備の実務経験」があれば難しい試験ではありません。
特に試験対策を立てなくても合格できるレベルの試験なので、試験前の学習より実務から得られる知識や経験の方が大切でしょう。資格試験の中でもかなり簡単な試験に分類されます。
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合格率
 ・令和2年度中古自動車査定士技能検定試験結果
   合格率(小型):前期91.5%  後期 71.9%
   合格率(大型) :前期のみ 91.8%
   合格者数/受験者数(小型): 
       前期43/47 後期6,596/9,179
   合格者数/受験者数(大型):前期90/98
 ・平成29年度中古自動車査定士技能検定試験結果
   合格率(小型):前期82.0%  後期 79.0%
   合格率(大型) :前期のみ 95.6%
   合格者数/受験者数(小型): 
       前期4,762/5,805 後期5,861/7,418
   合格者数/受験者数(大型):前期131/137
 ・平成28年度中古自動車査定士技能検定試験結果
   合格率(小型):前期81.0%  後期 73.8%
   合格率(大型) :前期のみ 96.5%
   合格者数/受験者数(小型): 
       前期4,816/5,948 後期5,906/8,007
   合格者数/受験者数(大型):前期166/172

試験の内容・勉強法

試験対策としては、試験前に3日間かけて実施される講習をしっかり受けていれば、よほどのことがない限り合格できると思います。教材などが必要な場合は、日本自動車査定協会が開催する講習や刊行物などを利用するのがいいでしょう。過去の問題と同じ問題の出題が多いため過去問が手に入ると一番いいのですが、講習をまじめに受講していれば、それほど神経質になることはありません。ただ、この試験は一見、合格率が高く、難易度が低いように見えますが、受験者が自動車販売や整備の経験者であることを考えると、自動車の知識があまりない人の場合には、覚えなければならない制度や法規などもあるため、合格率から判断するほど簡単ではないかも知れません。
実技試験では、実際に車を査定するのではなく、査定する車の状態が記載されている用紙を見て、車検証をもとにチェックシートに記載していくというものです。

この中古自動車査定士の資格を取得すれば、 車の傷や使用年数、車種、グレード、走行距離などから、中古車の買取や下取り価格を算出することができるようになりますので、中古自動車販売業者やリース会社、レンタカー会社などの店舗で査定業務を行うことになります。
プロになった場合には、一般的な販売知識はもちろん、店舗の在り方やお客様に対する接客姿勢なども重要な要素となってきます。

資格を取得した後、活躍できる業種としては、車のディーラー、中古車販売会社、リース・レンタル業者などですが、特に販売店や中古車買取店などに勤務する場合はぜひ取得しておきたい資格のひとつと言えます。転職の際にも、時として役立つことがあります。




試験日程

み期間:4月上旬~下旬 9月中旬~10月中旬

  • 試験:年2回(6月 12月)
    小型車査定士: 6月第3日曜日 12月第2水曜日
    大型車査定士:12月第3水曜日
  • 講習(3日間):東京の場合 5月~6月に3コース 11月~12月に3コース

※原則として年1回。 種類別に全国同時に各都道府県の協会支所ごとに実施されます。
※実技日時など手続きは、そのつど公示されます。
※講習(3日間)には実車講習日もあります。

 2024年度 第76回中古自動車査定士技能検定日程

受験資格

・小型車査定士受験者
 1. 普通第一種運転免許以上の免許所持者
 2. 自動車販売・整備の実務経験6ヶ月以上
 3. 協会所定の研修(3日間)を修了した者

・大型車査定士受験者
 1. 大型第一種運転免許以上の免許所持者
 2. 自動車販売・整備の実務経験6ヶ月以上
 3. 協会所定の研修(3日間)を修了した者

試験会場

協会各支所ごとに設定し、受験申請者に対して通知されます。
全国の事業所一覧
(例)北海道の場合は、札幌、旭川、函館、帯広、北見、釧路

受験費用

  • 小型車:16,800円
  • 大型車:17,588円
  • 小型+大型車同時受験:31,553円(研修受講費用・教材費・税込み)

※申請書の提出時に研修受講料、教材費、受験料を支払います。(消費税込。)
※申し込み方法は、協会本部または支所まで問い合わせる。




※受験申請に必要となる書面 

  1. 技能検定申請書
  2. 写真2枚(カラー・光沢仕上げのみ。サイズ・40mm×30mm)
    上半身、正面、脱帽、申請前3ヶ月以内に撮影したもの
  3. 経歴証明書
  4. 受験種類と異なる査定士資格所持者は合格証書か査定士証の写し
  5. 整備士有資格者は整備士合格証書か整備士技能手帳(全頁)の写し
  6. 整備士有資格者は整備士合格証書か整備士技能手帳(全頁)の写し
    上記の5,6の有資格者は学科試験の一部が免除されます。

試験方式

  • 試験前に協会の各支所ごとに実施される研修会を受講しなければなりません。
    ※日程や場所などは受験申し込み時、または申し込み後に各支所から連絡があります。

試験科目

●学科試験

  1. 中古自動車査定制度
  2. 中古自動車査定基準、同細則及び加減点基準
  3. 自動車の構造、その他自動車に関する法規
  4. 保安基準、その他自動車に関する事項
  5. 自動車の機能、構造等自動車工学の基礎知識
  6. その他査定に関する事項

●実技試験(ペーパーテスト)

  1. 査定の実技(乗用車)
  2. 査定の実技(貨物車)

※想定された車両について、文章と略図を使って車両の部位と状態を示し、日本自動車査定協会のカーチェックシートを使って個別査定する。

試験関連情報

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問い合わせ先

一般財団法人 日本自動車査定協会本部及び各都道府県支所
http://www.jaai.or.jp/
(本部)〒東京都港区西新橋2-34-4
TEL03(5776)0901
FAX:03-5776-0906

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

教材(テキスト・参考書)

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教材(過去問・問題集)

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