資格名

社会福祉法人経営実務検定試験
  旧名称:社会福祉会計簿記認定試験

資格の種類

民間試験

主催者

「一般財団法人 総合福祉研究会」と「公益社団法人 全国経理教育協会」との共催

資格試験の概要

簿記の検定試験は、日本商工会議所などが主催して実施されており、一般に認知されています。それに比べて、社会福祉法人の簿記会計には社会福祉法人特有の経理方法があるため、日商の簿記検定などでは充分カバーきないところがあったため、平成17年11月に、第1回社会福祉会計簿記「初級」認定試験が全国で一斉に開催されたのがこの試験のスタートになっています。
このように、「社会福祉会計簿記認定試験」は、社会福祉法人会計の専門知識を学び、社会福祉法人の円滑な会計業務を遂行する人材の育成を目指すための認定試験で、社会福祉会計分野で唯一の民間試験です。社会福祉法人の会計業務は、一般企業等における会計業務とは大きく異なり、その特殊性に配慮した専門的な知識が必要になります。

社会福祉会計簿記認定試験の試験級は、初級・中級・上級の3段階で上級には、上級(簿記会計)と上級(財務管理)があります。

※試験級と受験対象
●上級(簿記会計と財務管理):(受験対象)財務担当役員レベル
社会福祉法人全体の統括会計責任者や、法人理事長、役員ほか、指導的立場にある職員など。
●中級:(受験対象)経理責任担当者レベル
●初級:(受験対象)経理担当者レベル

※試験関連情報
・令和4年より、試験制度・出題区分等が変更。
 名称が「社会福祉会計簿記認定試験」から「社会福祉法人経営実務検定試験」に変更。




合格率・資格難易度

難易度
  上級  「A」 難関
  中級  「B」 普通
  初級  「C」 やや易

【資格の難易度レベル】
社会福祉会計簿記認定試験の中級の難易度は、日商簿記検定2級と同等か、やや低いレベルで、簿記3級の知識があれば独学で十分対応できます。また初級に関しては、難易度は日商簿記3級より低いですが、簿記知識のない人の場合は、日商簿記3級のテキストで勉強してから、社会福祉会計簿記の勉強をしなければなりませんので、両方の合格を狙って勉強することも可能です。
上級は会計関係の資格の中でもA級にランキングされる難関資格です。上級(財務管理)の場合では、計算問題、理論問題(語句選択、記号選択、論述問題)などの難問が出題されます。指定のテキストで勉強するだけでは突破はとても無理な試験です。

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・合格率 
 2021年第17回社会福祉会計簿記認定試験結果
  初級 受験者数478名 合格者数373名 合格率78.0%
  中級 受験者数459名 合格者数290名 合格率63.3%
  上級(簿記会計)受験者数120名 合格者数42名 合格率35.0%
  上級(財務管理)受験者数103名 合格者数39名 合格率37.9%

※参考データ
・2020年第16回社会福祉会計簿記認定試験結果
  初級 受験者数503名 合格者数396名 合格率78.7%
  中級 受験者数396名 合格者数118名 合格率29.8%
  上級(簿記会計)受験者数144名 合格者数20名 合格率13.9%
  上級(財務管理)受験者数111名 合格者数22名 合格率19.8%
・2019年第15回社会福祉会計簿記認定試験結果
  初級 受験者数640名 合格者数467名 合格率73.0%
  中級 受験者数479名 合格者数130名 合格率27.1%
  上級(簿記会計)受験者数156名 合格者数22名 合格率14.1%
  上級(財務管理)受験者数104名 合格者数18名 合格率17.3%
・2018年第14回社会福祉会計簿記認定試験結果
  初級 受験者数533名 合格者数393名 合格率73.7%
  中級 受験者数524名 合格者数211名 合格率40.3%
  上級(簿記会計)受験者数151名 合格者数35名 合格率23.2%
  上級(財務管理)受験者数106名 合格者数29名 合格率27.4%
・2017年第13回社会福祉会計簿記認定試験結果 
 初級 受験者数558名 合格者数403名 合格率72.2%
 中級 受験者数576名 合格者数165名 合格率28.6%
 上級(簿記会計)受験者数194名 合格者数27名 合格率13.9%
 上級(財務管理)受験者数113名 合格者数21名 合格率18.6%

受験対策・学習法ほか

●試験級と学習内容
・初級
社会福祉法人会計基準に基づいた仕訳の考え方や勘定科目の習得およびそれを計算書類に作り上げていく複式簿記の仕組みについて学習します。
・中級
簿記の原理に基づいて「初級編」から一歩進んだ内容をより理解を深めていき、拠点・区分ごとの決算が行える程度の技能を習得することを目標とした学習をします。
・上級(簿記会計)
社会福祉法人全体の統括会計責任者や、法人理事長、役員ほか、指導的立場にある職員など法人の方針に大きく関わる者が理解しておくべき内容を学習します。
・上級(財務管理)
財務数値の理解およびそれに伴う法人経営の視点についての学習をします。

社会福祉会計簿記認定試験を主宰する一般財団法人 総合福祉研究会では、社会福祉法人会計基準に基づき、社会福祉施設等で会計実務を担当される職員の方や、社会福祉法人会計に携わっている方、またこれから学習を始めようとしている方などを対象とし、社会福祉法人会計の基礎を学習するための講座を毎年各地で開催しています。誰でも参加できるので、受験対策として受講することもおすすめです。講座の詳細は下記で参照ください。
社会福祉会計簿記講座(初級・中級・上級)

初めて簿記を勉強するという人は、日商簿記3級のテキストや、日商簿記の練習問題から始めるといいでしょう。日商簿記3級に合格したら、日商簿記2級から1級や税理士へのステップアップも王道ですが、社会福祉法人簿記検定にチャレンジすることも一つの新しい道です。福祉法人の会計職への転職を考えておられる若い方は、社会福祉法人簿記検定を受けるとよいと思います。社会福祉法人の会計に特化したものを学ぶことが出来ます。社会福祉法人を顧問先にもつ税理士や会計士の方々も、社会福祉法人簿記検定中級から上級を目指すことで仕事の幅が広がります。
会計業務の経験や知識のある人は、社会福祉会計簿記認定試験上級にぜひチャレンジしてください。日商簿記1級を狙うのもいいですが、上級が取得出来たら、社会福祉事務所を顧問先に持ってる税理士事務所なら必ず評価してくれます。

受験資格

特になし

試験方式

●試験方式:筆記試験
・試験時間:各級2時間
  初級・上級(簿記会計)10:00 - 12:00
  中級・上級(財務管理)14:00 - 16:00
※時間が被らなければ併願も可能
※試験はどの級からでも受験できます。
・合格基準:
 全級とも100点満点のテストの内70点以上獲得で合格。ただし、大問のうち1つでも0点があると不合格となります。
※上級は1科目ずつ受験が可能ですが、簿記会計と財務管理の2科を両方合格して「上級合格」となります。
※1科目ごとの合格有効期限は受験の年から2年間です。

試験科目

出題区分表

・初級
 社会福祉法人の会計補助者として必要とされる、主に基礎的な内容が問われます。
・中級
 初級の基礎的な内容の上に、さらに社会福祉法人の会計担当者として実務に必要な内容が問われます。
・上級
 社会福祉法人の経営管理責任者、または会計責任者、会計の専門家等に必要とされる、より応用的で高度な内容が問われます。

【試験範囲】
・初級
 「社会福祉法人会計 簿記テキスト(入門編・初級編)
・中級
 「社会福祉法人会計 簿記テキスト(中級編)
・上級簿記会計
 「社会福祉法人会計 簿記テキスト(上級 簿記会計)
・上級財務管理
 「社会福祉法人会計 簿記テキスト(上級 財務管理)

スケジュール

●試験実施:全級とも年1回実施。(12月の第1日曜日)

2023年第19・ 20回社会福祉会計簿記認定試験日程

試験会場

全国主要都市で実施予定
※会場は決定次第、ホームページで発表されます。

受験料

・上級 1科目10,800円
 上級 1科併願17,280円
・中級 8,640円
・初級 6,480円(いずれも税込)

問い合わせ先

 一般財団法人総合福祉研究会  http://www.sofukuken.gr.jp/index.html
〒170-0004東京都豊島区北大塚1-13-12
TEL 03-5961-6061  FAX 03-3915-2661
 mail:info@sofukuken.gr.jp

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通信講座・eラーニング

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通学スクール・講座

簿記講座
※総合福祉研究会会員による各級の簿記講座および初心者のための入門講座が毎年7月頃より順次開講している(総合福祉研究会ウェブサイトにて公表)

教材(過去問集)

「社会福祉会計簿記認定試験過去問題(簡易解説付き)」
(総合福祉研究会ウェブサイトより申込可能)

教材(テキスト・参考書)

【社会福祉会計簿記認定試験 おすすめ教材】
「新会計基準」版社会福祉法人会計簿記テキスト 入門編・初級編
「新会計基準」版社会福祉法人会計簿記テキスト 上級(簿記会計)編
「新会計基準」版社会福祉法人会計簿記テキスト 中級編「新会計基準」版

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