資格名

視能訓練士 
※英語名の"Certified Orthoptist "を略して「ORT」と呼ぶことがあります。

資格の種類

国家資格(名称独占資格)

主催者

管轄 厚生労働省

資格試験の概要

「視能訓練士」は、1971年に国により法律で制定され国家資格となりました。仕事は厚生労働大臣の免許を受けて、医師の指示の下に、両眼視機能に障害のある人の視機能の回復のための矯正訓練及びこれに必要な検査を行なうこととされていますが、具体的には、眼科において治療前の検査を担当し、治療に必要な基礎データを医師に提供したり、斜視や弱視の人の視機能の回復訓練を指導・サポートする医療スタッフです。 視能訓練士の業務内容は眼科全般の検査をはじめ斜視や弱視の訓練等多岐にわたります。

受験資格を取得するには、文部科学大臣指定又は、厚生労働大臣指定の学校、養成校(大学、専門学校)などで学び、視能訓練士に必要課程を修了後に国家試験に合格する必要があります。
また、視能訓練士の有資格者数は、現在10,000名強。毎年500人以上の視能訓練士が誕生しています。 有資格者の90%が女性ですが、最近では男性の視能訓練士も増えてきています。 有資格者数は2010年時点で9,351名。



高齢者社会を迎え、視能障害をもつ人が増加する中、視能訓練士の数は圧倒的に不足していると言われていますので、病院や施設などからのニーズは今後さらに広がっていくでしょう。視能訓練士国家試験に合格すると、厚生労働大臣により視能訓練士免許が与えられ、同時に厚生労働省の視能訓練士名簿に登録されます。 視能訓練士は視能訓練士協会を中心に日本全国で活動しており、また国際学会など世界15カ国以上とネットワークを結んでいます。

合格率・資格難易度

難易度 
  「D」  易しい

【資格の難易度レベル】
試験は、第36回試験から全問題がマークシート形式になり、答え方が簡単になりました。 合格率も非常に高く、専門学校によっては100パーセントの合格率を誇る学校もあります。
国家試験の内容は全て視能訓練士養成機関の中で学びますので、視能訓練士養成機関在学中にしっかり勉強しておけば合格することは十分可能なレベルです。新規卒業者の場合は、養成講座でまじめに勉強をしていれば、まず問題なく合格できるレベルの問題ばかりです。それでも不安を感じる人は、国家試験の過去問を中心に教科書を併用して、問題を繰り返し理解しながら解く練習をしておけばいいでしょう。
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●合格率
第51回視能訓練士国家試験結果 
合格率 91.1% 受験者数 850名 合格者数 774名
(合格基準)
一般問題を1問1点(129点満点)、臨床問題を1問2点(40点満点)
、合計169点満点とし、総得点102点以上/169点を満たせば合格。

※参考データ
・第50回視能訓練士国家試験結果 
合格率 96.1% 受験者数 837名 合格者数 804名
・第49回視能訓練士国家試験結果 
合格率 98.2% 受験者数 834名 合格者数 819名
・第48回視能訓練士国家試験結果 
合格率 97.7% 受験者数 910名 合格者数 889名
・第47回視能訓練士国家試験結果
合格率 93.1% 受検者数 832名 合格者数 775名
・第46回視能訓練士国家試験結果 
合格率 94.0% 受験者数 886名 合格者数 833名

受験対策・学習法ほか

「視能訓練士」は、患者の目の機能障害を改善させる知識と技術をもった眼矯正の専門家です。日本でも1971年に視能訓練士法が制定され、約9,000名が国家資格を取得しています。パソコンの仕事の増加や高齢化に伴い眼の疾患が増加しているため、今後が期待される医療職ですが、数がその他の医療職に比べて少人数で足りていません。そういう意味では今がねらい目の資格と言え、実際の現場では女性が多く、女性にも働きやすい職業です。現状では、あと15,000人は必要な職種です。
また、肝心の養成学校が全国的に見てもまだ数が少なく、通学において場合によっては大きな負担になる可能性があります。学校に入学してしまえば、養成校の修業年限は大学で4年、専門学校で3年で、カリキュラムは、講義と実習がバランスよく配分され、視能訓練士に必要な医学の基礎知識、そして視機能と障害についての専門知識とリハビリテーションの実践力が身につくように編成されていますので、資格取得のステップに関しては安心できます。

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もちろん、仕事につくとなれば、資格の他にも求められるスキルはいろいろあります。多くの患者さんと接するため、コミュニケーション能力は一番大事です、また正しい観察力や高い技術力、状況に応じた適切な判断力なども必要になってきます。就職先は眼科を設置する病院や眼科医院など医療機関が多いですが、関連する福祉関連施設へ就職するケースも増えると思われます。 
現状で就職先は、眼科医院や総合病院リハビリテーション科、大学病院、リハビリセンター、保健所、労災病院、学校、医療系企業などです。

受験資格

受験資格を得る方法は基本的には以下の4つの方法になります。

  1. 大学や短大、または看護師や保育士の養成学校で指定科目を履修したのち、指定の視能訓練士養成所で1年以上履修する方法。
  2. 高校卒業後、指定の視能訓練士養成所で3年以上履修する方法。
  3. 外国の視能訓練士学校や視能訓練士養成所を卒業するか、外国の視能訓練士免許を取得し、厚生労働大臣の認可を得る方法。
  4. 社会人として別の職業に従事している場合、1年制の視能訓練士養成所で指定科目を履修する方法。 

※ 有資格者数は2011年現在でおよそ9,000人
※ 視能訓練士養成校一覧

試験方式

・試験方式はマークシート形式です。
(複数をマークする問題に関してはマークするべき個数も指示されています)
・出題:五肢択一式の設問のみ計150問
・試験時間:午前、午後各2時間
・合格基準:全部合わせて6割以下の場合、その時点で不合格となります。 

試験科目

・午前の部:基礎医学大要、基礎視能矯正学
・午後の部:視能検査学、視能障害学、視能訓練学

スケジュール

  • 試験日:毎年2月下旬、午前の部・午後の部に分けて実施されます。
  • 合格発表:毎年3月下旬

 令和5年実施 第53回視能訓練士国家試験要綱 
         試験は終了しました。 

試験会場

・東京都及び大阪府

受験料

15,800円(収入印紙)

問い合わせ先

社団法人視能訓練士協会
http://www.jaco.or.jp/ 

  • 視能訓練士国家試験臨時事務所
    東京都中央区日本橋1丁目20番5号
    郵便番号103-0027 電話番号03(5200)5861
  • 手続き等
    (東京)埼玉県さいたま市中央区新都心1番地1
    さいたま新都心合同庁舎1号館 関東信越厚生局
    郵便番号 330-9713
    電話番号 048(740)0810
    FAX番号 048(601)1326
    (大阪)大阪府大阪市中央区大手前4丁目1番76号
    大阪合同庁舎第4号館 近畿厚生局
    郵便番号 541-8556
    電話番号 06(6942)2241
    FAX番号 06(6946)1500
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