資格名

Ruby技術者認定試験

資格の種類

民間認定試験

主催

一般財団法人Rubyアソシエーション

資格の概要

Ruby技術者認定試験は一般財団法人Rubyアソシエーションが主催する試験制度で、Rubyをベースとしたシステムを設計・開発・運用するエンジニアや、Rubyでシステム提案を行うコンサルタントのほか、Rubyを教える講師などを対象とした認定試験制度です。
Rubyは、Web向けプログラミング言語の中ではTOP3に入る人気の言語で、世界中で多くの人が使用しているプログラミング言語で、現在受験可能な「Ruby Association Certified Ruby Programmer version 2.1」認定資格は、SilverとGoldに分類された複数のレベルのスキルを認定しています。

2017年4月現在、受験できる試験級は2種類です。
◆Ruby Association Certified Ruby Programmer Silver version2.1
「Silver」は、Rubyの文法知識、Rubyのクラスとオブジェクト、標準ライブラリの知識について、基本的な技術レベルを持つことを認定します。
◆Ruby Association Certified Ruby Programmer Gold version 2.1
「Gold 」は、Silverで求められる範囲(文法、オブジェクト指向、組み込みライブラリ、実行環境など)を更に掘り 下げた知識に、標準添付ライブラリ知識やアプリケーション設計に必要となるクラスやオブジェクトに関する知識を追加し、Rubyによるプログラム設計技術を持つことを認定します。
◆Ruby Association Certified Ruby Programmer Platinum
「Platinum」は現在策定中です。

試験の合格者には「Ruby Association Certified Ruby Programmer」として認定され、Rubyアソシエーションが発行する認定証が交付されます。
※認定証書は電子版と紙の証書が発行されます。電子版は合格後2週間以内に登録されたEmail宛てに送信され、紙の認定書は1ヶ月前後で登録住所に郵送されます。

試験方式

●試験方式はCBT方式です。
・試験時間
Ruby技術者認定試験(Ruby Association Certified Ruby Programmer Silver version2.1)        
  90分
Ruby技術者認定試験(Ruby Association Certified Ruby Programmer Gold version 2.1)     
  90分
・出題数:50問
・合格基準:正解率75%以上
・試験はRuby 2.1 を対象としています。 
Ruby技術者認定試験制度

受験資格

制限なし

試験科目

【Ruby Association Certified Ruby Programmer Silver version 2.1】
(1)文法
 ・コメント
 ・リテラル(数値、真偽値、文字列、文字、配列、ハッシュ等)
 ・変数/定数とスコープ
 ・演算子
 ・条件分岐
 ・ループ
 ・例外処理
 ・メソッド呼び出し
 ・ブロック
 ・メソッド定義
 ・クラス定義
 ・モジュール定義
 ・多言語対応
(2)組み込みライブラリ
 ・よく使用されるクラス、モジュール
  (Object、数値クラス、String、Array、Hash、Kernel、Enumerable、Comparable等)
(3)オブジェクト指向
 ・ポリモルフィズム
 ・継承
 ・mix-in

【Ruby Association Certified Ruby Programmer Gold version 2.1】
(1)実行環境
 ・コマンドラインオプション
 ・組み込み変数/定数
(2)文法
 ・変数と定数
 ・演算子
 ・ブロック
 ・例外処理
 ・大域脱出
 ・キーワード引数
 ・ラムダ式(->)
(3)組み込みライブラリ
 ・よく使用されるクラス、モジュール
  (Object、Module、Kernel、Enumerable、Comparable等)
 ・数値
 ・正規表現
(4)標準添付ライブラリ
 ・よく使用されるライブラリ(socket、date、stringio等)
(5)オブジェクト指向
 ・メソッドの詳細
 ・メソッドの可視性
 ・クラスの詳細
 ・クラスの継承
 ・モジュールの詳細

スケジュール

●試験日:随時
●申込み受付:随時
※試験申し込み及びテストセンター予約は、プロメトリック社のウェブサイトより行います。
オンライン予約 
Ruby技術者認定試験制度

試験会場

Ruby技術者認定試験はプロメトリックのの公認試験会場で受験できます。

受験料

Ruby技術者認定試験
 ・Ruby Association Certified Ruby Programmer Silver version2.1   
   16,500円(税込み)
 ・Ruby Association Certified Ruby Programmer Gold version 2.1   
   16,500円(税込み)
  ※学割適用価格 8,250円(税込み)

資格難易度

難易度
  Gold   「B」 普通  
  Silver   「C」 やや易 

【資格の難易度レベル】
ベンダー系試験の中では試験の難易度は平均的には低い方だと思われます。「ITSSキャリアフレームワーク」でもRuby技術者認定試験は、Silverがレベル1のエントリーレベル、Goldがレベル2にに位置付けされ、いづれも初心者からの登竜門になる試験であることには間違いありません。プログラミング言語として総合的に難易度を比較すると、難易度の低い順に、
(難易度低)HTML→JavaScript→ PHP→ Ruby →Python → Swift→ Java →C言語(難易度高)というところでしょう。またWeb上にも試験の情報は多く、真面目に勉強すればそれほど無理せずに合格することが出来る試験だと思います。

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●合格率 
  非公開

受験対策・資格の将来性

Rubyは、1992年に日本で生まれたスクリプト型オブジェクト指向のプログラミング言語です。海外でも人気が高く、規模を問わず多くのWebシステムなどで採用されています。他の言語と比較しても柔軟性が高く、少しのソースで多くの機能を実装できることが最大の特徴になっています。短期間のシステム開発にも向いていて、Webシステムの構築などに積極的に利用されています。技術をマスターしやすいことから、初心者にも人気の高いプログラミング言語です。Ruby on Railsといったフレームワークを使ってシステム開発されるケースが多いため、習得するならそちらも併せて習得するとベストでしょう。

・Silver試験
 Rubyの基本的な文法や、組み込みライブラリ・標準ライブラリが出題範囲となっています。Silverを取得できると、Rubyの背景、Rubyの文法の知識、Rubyのクラスとオブジェクト、標準ライブラリの知識について、基本的な技術レベルを持つことを認定されます。Silverは適切に動くソースコードを独力で書けるレベルと考えていいでしょう。
・Gold試験
Gold試験では、動的スクリプト言語・オブジェクト指向言語であるであるRubyの特徴を生かした設計ができ、保守性・拡張性を確保できるレベルへの到達を目指します。Gold試験の合格者はRubyによるプログラム設計技術をもつことを認定されます。
※他に、最上位の試験としてPlatinum(プラチナ)も企画されているようですが、2021年現在まだ実施されていません。

Ruby技術者認定試験の受験学習手順としては、 (1)基礎を理解する → (2)参考書を使って繰り返し理解しながら学習する→ (3)過去問をとく→ (4)模擬試験を受ける
この繰り返しが基本になりますが、問題集と同じような問題が結構出題される、という傾向などもありますので、(2)、(3)では出題傾向も考えながらの勉強も併せてしなければなりません。
模擬試験は、Ruby技術者認定試験公式テキストでSilverの模擬試験が出されていますので利用します。この模擬試験はかなり本番に近いので、本番のつもりで真剣に取り組む価値があります。また、模擬問題を解くことも大切ですが、実際にirbを起動し動かしてみることが一番勉強になります。参考書だけにとどまらず、実機での確認、WEBでの情報収集は必須と考えましょう。
Silverに合格できれば、次はGoldにチャレンジするか、PHP技術者認定試験(初級)にするか、それともRuby on Railsの資格試験か、が次のステップになるでしょう。なお、追加事項ですがGoldを突破するにはこの本が必要不可欠と言われます(理由はネット上に情報が少ないから)  
メタプログラミングRuby 第2版

Rubyは元々「楽しくプログラミングができること」を目的として開発されており、効率性よりも自由度を高めることを重視しているため、①オブジェクト指向が徹底し、理解度や興味に合わせてスタイルを選べる自由度があることや、②Rubyに関するコミュニティが充実していること、③習熟度を確認するための試験があることなどが、プログラミング初学者にとってRubyが最適であるとされる理由になっています。また一方で、企業によるRuby技術者の人材需要は継続的に増加傾向にあり、Ruby技術者の育成はソフトウェア産業の成長につながる問題にまでなってきています。
最近のRuby on Railsの活躍によってもRubyプログラミングに注目が集まっています。ベンチャー企業を中心にRubyを採用する会社が増えており、今後もますます需要が高まると思われます。それと同時に、Ruby技術認定者は、スキルを証明できることでRubyを用いた高い水準のシステム開発能力をアピールできるのです。

求人検索サイトIndeedによると、国内におけるRubyエンジニア(Railsエンジニアを含む)の求人数は増加しており、昨年5月の時点ですでに6,000件を超えています。これは前年比の140%以上にあたる成長率です。またその求人のうち、8割以上が年収800万円以上の募集となっています。求人年収額はあくまで目安ですが、Railsの市場が拡大していることに加えて、高額な給与に見合うビジネスが成立するようになってきたことを意味していると考えられます。
※現在、Rubyエンジニアの年収は平均606万円で、これはPythonエンジニア、Perlエンジニアに次いで3番目に高い年収になっています。

通信講座


Ruby on Railsの学習「完全サポートコース」「独学コース」|RailsHack講座

スクール

Rails技術者認定試験運営委員会認定スクール一覧

・Rails技術者認定試験運営委員会の認定スクール講座  
  Knowledgeschool Ruby研修講座

過去問

Ruby2.1技術者認定Silver 模擬試験(オンライン/無料)

教材

RUBY技術者認定試験教材一覧

【Ruby技術者認定試験 おすすめ教材】
Ruby技術者認定試験公式テキスト

関連情報ページ

関連資格
 基本情報技術者

問い合わせ先

Ruby Association事務局 info@ruby-assn.org
    URL: http://www.ruby.or.jp/ja/

プロメトリック株式会社
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ アカデミア5F 
TEL:03-6204-9830