資格名

冷凍空調技士

資格の種類

民間資格

主催者

社団法人 日本冷凍空調学会

資格試験の概要

「冷凍空調技士」は、冷凍・空調用設備の設計や製造、施工、調査等の業務に携わる技術者を認定する資格で、技術者が最新の技術動向を継続的に学ぶことで設備や機器の不備による損失や事故の発生を防止することを目的に、日本冷凍空調学会が個人会員を対象に認定しています。
この資格は主に冷凍・冷房機器の製作会社や、食品の冷凍や流通に関連する企業において必要とされる資格で、60年以上の長い歴史もあり、約2千名の資格取得者が冷凍空調分野で活躍しています。冷凍空調分野でのスペシャリストに位置付けられ、冷凍空調業界では高く評価されている資格であり、この業界での活躍を目指す方にはおススメの資格と言えます。冷凍空調技士の資格を取得した技術者は、冷凍・冷房など低温用冷凍機器などの検査や保安のチェックが、主な仕事となります。尚、冷凍空調技士は他の団体が認定するこれらの資格要件にも含まれています。

※検定試験に合格後、3年以内に登録手続きを行う必要があります。登録を行わない場合は、冷凍空調技士の資格が失効します。また、技士登録時には実務経歴書を提出しなければなりません。
※2018年3月末日現在の登録者数
 ・第一種冷凍空調技士 1,369名
 ・第二種冷凍空調技士  762名




合格率・資格難易度

●難易度 
  二種  「C」 やや易しい  

【資格の難易度レベル】
冷凍・冷蔵の製造に関する技術を問われる試験であるため、まず基本的な用語や単位、構造についての知識と理解が必要になります。さらに圧縮機、凝縮器、蒸発器等の種類や特徴、またそれらに付随する電動機、制御機器、空調機器などに関してもよく理解し、知っておかねばならないので、特にこの試験では実務経験が重要になります。ただ、一方で記述式では、計算過程を数式で示して記述で解答したり、冷凍空調に関する公式や専門用語の定義を記述説明するなど、理論的な内容も理解しておくことが必要になります。過去の試験結果は合格率しか情報は公表されていませんが、近年では第一種冷凍空調技士の合格率は約40~50%程度、第二種冷凍空調技士は約50~65%程度で推移しています。
試験に関しては実務経験のある方ならそれほど難しい試験ではありませんが、独学で挑戦する人は、二種は比較的出題傾向が分かりやすいのでテキスト主体で過去問を併用した学習方法がいいでしょう。受験準備講習を受講すればさらに合格は近くなります。第一種冷凍空調技士の資格難易度は、国家資格の第二種冷凍機械責任者より少し高いと思っていいでしょう。
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・合格率 
   近年の冷凍空調技士試験 合格率(学会公式データ) 
 ・第一種冷凍空調技士 約42%
 ・第二種冷凍空調技士 約77%

※参考データ
・2017年度冷凍空調技士試験 合格率 
  第一種冷凍空調技士 50.9%
  第二種冷凍空調技士 50.3%
・2016年度冷凍空調技士試験 合格率 
    第一種:29.7% 第二種:49.1%
・2015年度冷凍空調技士試験 合格率 
   第一種:45.5% 第二種:66.7%

受験対策・学習法ほか

冷凍空調技士は、冷凍・冷蔵の設備や機器の製造には欠かせない資格です。第一種が取得できれば、装備検査員や特別装備検査員の資格も取得できます。ただ、第二種を取得するよりも第一種の方がかなり需要も高いというだけでなく、仕事の幅が広いため横展開が効きやすいことから、キャリアアップを目指すためには、最終的には第一種の取得を狙うべきです。将来的にも需要の見込める業種であり、製造だけでなく検査や保守点検においても必要な技術で、特に業務用エアコン工事にはこの資格が必要になります。
また、この資格は冷凍空調工事保安管理者と冷凍機器溶接士の認定要件になっており、第一種冷媒フロン類取扱技術者や、冷凍装置検査員・冷凍特別装置検査員を取得するための資格要件の一つにもなっています。そのため幅広い年齢層で目指すことができ、将来性がある資格の一つです。
試験は、直接受験することも可能ですが、3日間の受験準備講習会が実施されます。実務経験の浅い方で自信のない方は、この講習会に参加した方が無難です。
※第二種正会員(個人会員)であることが、技士認証の必須条件となります。

冷凍空調技士資格によく似た資格に「冷凍機械責任者」があります。この資格は、主に小型冷凍空調機器を備えている施設や、冷凍倉庫、冷凍冷蔵工場等において、製造(冷凍)に係る保安の実務を含む統括的な業務を行う方に必要な資格で、1日の冷凍能力が100トン未満の製造施設に関する保安に携わることができます。一方、冷凍空調技士の資格では、その種の業務には携われないため、冷凍関係の仕事をしている方であれば、冷凍機械責任者を取得する方が、いろいろな面でいいように思います。

受験資格

●第1種
1.冷凍・冷蔵・空気調和、その他低温・高温の実務経験4年以上の者
2.大学、短大、高専で工学又は理学を修めて卒業し、実務経験2年以上の者
3.第二種合格後、通算1年以上の実務経験を有する者
4.工業高校卒業後、通算3年以上の実務経験者
5.冷凍空調学会主催の通信教育を優秀な成績で終了し、実務経験2年以上の者
●第2種
制限なし。但し認定には実務経験2年以上が必要(合格後に実務経験証明書の提出が必要)

受験資格について確認下さい。

試験方式

・試験方式:筆記試験
  第1種試験:一部の択一式を除き、すべて記述式
  第2種試験:すべて択一式問題
・試験時間
   理論(理論) 2時間
   技術(技術) 2時間
・合格基準:第一種、第二種
   満点中、おおよそ60%以上の得点で合格。

試験科目

●理論(筆記試験)
 ・冷凍サイクル 圧縮機
 ・伝熱・熱交換
 ・冷媒、冷凍機油、ブライン、冷凍装置設計計算
 ・圧力容器の強度
 ・空気調和(Ⅰ)空気調和(Ⅱ)

●技術(実技試験)
 ・冷凍装置の設計計算
 ・冷凍装置の自動制御
 ・冷媒配管・付属機器、
 ・冷凍装置の運転と保守
 ・保安
 ・空気調和機器

試験科目について確認下さい。

スケジュール

・試験実施:年1回(毎年2月後半の日曜日)

 2023年冷凍空調技士試験日程
   試験は終了しました。
受験準備講習会日程
冷凍空調技士受験準備講習会(一種・二種共通)概要
 講習会を受けずに直接試験を受けることも可能です。

試験会場

東京、名古屋、大阪、福岡

受験料

●第一種
 受験料:10,000円
 技士登録料:7,000円
 入会金:1,500円
 年会費:9,600円
●第二種
 受験料:10,000円
 技士登録料:5,000円
 入会金:1,500円
 年会費:9,600円

※受験準備講習会
 会員25,000円(税込み)、非会員30,000円(税込み)

問い合わせ先

公益社団法人日本冷凍空調学会
〒103-0011東京都中央区日本橋大伝馬町13-7 日本橋大富ビル5F
TEL 03-5623-3223 FAX 03-5623-3229
https://www.jsrae.or.jp/index.html

 

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

通信講座・eラーニング

空調学会主催の「冷凍空調技術講座(初級コース)(毎年6月と10月の年2回開催)

通学スクール・講座

冷凍空調技士受験準備講習会

教材(過去問集)

冷凍空調技士試験 過去問題と解答例

教材(テキスト・参考書)

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