資格名

農業協同組合監査士

資格の種類

国家資格

主催者

農林水産省

資格試験の概要

農業協同組合中央会は、農業協同組合法により農業協同組合の監査を行っていますが、この監査を行うには、農業協同組合監査士を置かなければならないとされています。 農業協同組合監査士は、農業協同組合法に基づき、全国農業協同組合中央会が行う農業協同組合監査士資格試験に合格した人のなかから選任されます。
資格試験に合格すると農業協同組合監査士補となり、所定の要件を満たした人が農業協同組合監査士に選任される資格をもつことになります。

◆ 農業協同組合監査士資格関連のニュース
・安倍政権の施策の一つである「農協(JA)改革」は、 特別法による民間法人である全国農業協同組合中央会(JA全中)を、平成31年3月までに一般社団法人化するものです。この農政改革は、JA全中による単協の会計監査権限をなくす内容を含むものであり、 会計士業務とも大きく関わっています。JA全中の全国の単協に対する監査を行うのは、主に国家資格である農業協同組合監査士(農協監査士)で、内容は財務諸表等証明監査と、 指導監査(業務運営監査)です。
改革案では、JA全国監査機構による会計監査は廃止され、公認会計士による監査が義務付けられることになります。 JA全国監査機構は制度改正後は、独立した新たな監査法人を設立し監査にあたる方針です。また、農協監査士資格の位置づけ、 存廃などについて課題も指摘されており、今後の議論に注目が集まっています。

(注)農業協同組合監査士とよく似た名称の資格に「農業協同組合内部監査士」がありますが、この資格は農業協同組合・同連合会・同中央会職員を対象にした資格で、職員でなければ受験できない資格試験です。
- 農業協同組合内部監査士資格の概要-
・受験資格:農業協同組合・同連合会・同中央会職員および本会会長が認めた者
・試験科目:内部監査 経営管理 会計(会社法・会計諸則・農業協同組合法) 関係法規(民法・農業協同組合法)
・試験時間:4科目/4時間
・受験料:  4科目/8,000円
・試験日:  例年 2月
・試験結果:平成25年度試験結果
 出願者4,863名 受験者数4,598名 合格者数824名 合格率17.9%



合格率・資格難易度

難易度 
  「A」  難関

【資格の難易度レベル】
この試験は記述形式の出題が多いため、筆記での解答が多いのが特徴です。また、試験対策の問題集の類がほとんど販売されていません。もともと試験問題の難易度も高いところに、それ以外の要素がさらにこの試験の難易度を高くしています。総合的に判断すると、難易度レベルは日商簿記1級やBATIC(国際会計検定)よりは低く、経営学検定上級や金融窓口サービス検定1級クラスよりは高いと考えていいでしょう。
2019年度試験では、受験者数326名(うち教科受験者8名)で合格者数97名(うち教科受験者3名)。合格者の所属別内訳は、中央会 57名、JA 31名、連合会 7名、 その他 2名でした。合格率は、29.8%。受験者数は減少し続けていますが、難易度は変わらず高いです。試験自体の難易度が高い特徴があります。

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●合格率  
2021年度農業協同組合監査士試験結果 
  合格率 26.8% 受験者数313名 合格者数84名
(合格者内訳)
JA:33人 中央会:48人 連合会:2人 その他:1人

※参考データ
・2020年度農業協同組合監査士試験結果 
  合格率 19.3% 受験者数259名 合格者数50名
(合格者内訳)
JA:41人 中央会:6人 連合会:3人 その他:0人
・2019年度農業協同組合監査士試験結果 
  合格率 29.8% 受験者数326名 合格者数97名
・平成30年度農業協同組合監査士試験結果 
  合格率 21.7% 受験者数364名 合格者数79名
・平成29年度農業協同組合監査士試験結果 
  合格率 26.3.% 受験者数380名 合格者数100名

受験対策・学習法ほか

農協内部監査士の試験は、一度にすべての科目で合格するのはかなり難しいので、「科目合格」という税理士試験と同じ資格取得制度を利用します。この試験では科目合格が、3年間有効になっていますので、これを利用して3年計画で合格することを考えるとかなり気分的にも楽になります。
資格そのものは、世間的にはあまり横展開の利かない、通用しづらい資格であり農協中央会以外ではあまり価値がない、と判断されています。試験の科目では「関係法」(民法)が一番やっかいで難しく、科目不合格者も多くなっています。対策は過去問を徹底してやること以外にないでしょう。また、法人税法は計算問題が出て、ウエイトも高いのでテキストの計算問題は必ず繰り返しやっておく必要があります。そのほかの科目も過去問は最低3年分くらいはやっておかねばならないでしょう

受験資格

受験資格の制限はありません。
※農業協同組合監査士となるためには、資格試験に合格するほか、農業協同組合監査士実務補習規程に定める要件を満たしたうえで、JA中央会に在籍し、農業協同組合中央会監査規程に基づく選任を受けなければなりません。

試験方式

●試験方式:筆記試験
●出題方式:出題 5科目6教科/試験時間1科目 2時間 
●合格基準:
 ・各科目とも200点を満点とし、関係法については、教科(法人税法、民法)ごとに100点をもって満点となります(総点数1000点満点)。 
 ・総点数600点以上を得点し、かつ、すべての科目において80点以上が合格の基準。
 ・教科免除を申請し、認められた人については、免除を申請した以外のすべての教科において120点以上(法人税法、民法については60点以上)を得点した場合に合格となります。 
※全試験教科を同時に受験しなければならない。

試験科目

●監査、会計学、簿記、農協制度、関係法(法人税法、民法)の5科目6教科。
・監査:監査論 (監査理論及び監査の実務)
・会計学:会計学 (財務諸表論及び管理会計論)
・簿記:簿記 (簿記理論及び農業協同組合の簿記実務)
・農協制度:農協制度(農業協同組合法及び農業協同組合論(協同組合論を含む))
・関係法:法人税法 (法人税法)
・関係法:民法 (民法(総則、物権、債権))

スケジュール

●試験実施:毎年9月第1週の木・金曜日の2日間

 令和3年度農業協同組合監査士試験案内
   試験は終了しました。

試験会場

東京、仙台、大津、岡山、熊本

受験料

(1)全教科受験者 40,000 円
(2)教科免除者で1教科受験者(5教科が教科免除) 26,800 円
(3)教科免除者で2教科受験者(4教科が教科免除) 28,200 円

問い合わせ先

全国農業協同組合中央会 教育部 教育企画課  http://www.zenchu-ja.or.jp/
〒100-6837  東京都千代田区大手町1-3-1
 TEL:03-6665-6260 FAX:03-3217-5073

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