試験の合格率・難易度 | ●難易度
3級 「C」 やや易
1級・2級 「B」 普通
【資格の難易度レベル】
日本農業技術検定は、農業に従事している人や、就農を希望する人、農業関係の学生などが主に受験しています。3級は全くの初心者でも、共通問題が多く農業の基礎についての問題なので、テキストをよく読んで問題集で勉強すれば合格できるレベルです。2級になると専門知識が必要になり少し難しくなります。3級試験に比べると専門分野に絞られた、少し深い知識が必要となります。特に、農業会計の出題割合は毎年多いため、テキストを使って十分理解しておく必要があります。
1級になるとさらに、専門的な奥深い知識が必要になります。場合によっては、テキストの勉強だけでは解けない問題も出てきます。2年の実務経験が必要であることからも難しい試験であることがわかります。1級では、生産することだけではなく、販売のための知識や農業を維持・継続していくための知識なども問われます。農業という特殊な分野であることもあり、上位級は簡単に合格できる試験ではないことは間違いありません。
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●合格率
令和3年12月度農業技術検定結果
3級 受験者数14,589名 合格者数9,874名 合格率67.7%
2級 受験者数3,183名 合格者数795名 合格率25.0%
1級 受験者数265名 合格者数14名 合格率5.3%
※参考データ
・令和2年12月度農業技術検定結果
3級 受験者数18,790名 合格者数12,399名 合格率66.0%
2級 受験者数3,015名 合格者数631名 合格率20.9%
1級 受験者数206名 合格者数15名 合格率7.3%
・令和元年7月度第1回農業技術検定結果
3級 受験者数6,008名 合格者数3,973名 合格率66.1%
2級 受験者数2,530名 合格者数576名 合格率22.8%
・平成30年12月度第2回農業技術検定結果
3級 受験者数13,510名 合格者数8,647名 合格率64.0%
2級 受験者数2,699名 合格者数555名 合格率20.6%
1級 受験者数247名 合格者数21名 合格率8.5%
・平成29年7月度第1回農業技術検定結果
3級 受験者数7,437名 合格者数4,370名 合格率58.8%
2級 受験者数2,711名 合格者数468名 合格率17.3%
・平成28年12月度第2回農業技術検定結果
3級 受験者数13,069名 合格者数8,135名 合格率62.2%
2級 受験者数2,745名 合格者数489名 合格率17.8%
1級 受験者数308名 合格者数26名 合格率8.4% |
試験の内容・勉強法 | 試験の受験者が年々増えている背景に、この数年の間に食の安全に対する関心が高くなっており、農業の重要性が見直されるようになっていることがあるように思います。これまでの農業は家業として、親の代から受け継ぐものと思われていましたが、最近では「農業をしたい」という希望者も増えています。特に、最近は土いじりに心をひかれる人も多く、家庭菜園やベランダ菜園というレベルでなく、農家への転身を希望する若い人も増えているようです。
この農業ブームを反映して一般個人受験者も増えていることが影響して、試験の出題内容も難しくなってきているようです。
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試験の受験者数は約20,000人強( 3級で16,000人程度)で、2級や1級の受験者が選択する選択科目は、栽培系が一番多く、合格率は畜産系が高くなっています。
試験のポイントは、技術を習得する過程で必要な基礎的な専門用語についての理解度や、栽培技術、飼養技術、加工技術などの体験を基にした理解力や判断力でしょう。
級別では、3級は高校の農業の教科書の中身をひと通り覚えれば合格できるレベルです。また、1級・2級も得意分野をきちっと選択して、指定の教科書に沿ってまじめに勉強しておけば合格できるレベルです。ただ、机上の勉強しかできていない人には、2級、1級の実技的な問題は難しいかも知れません。
もともと農業をする人を育てることを目的にした検定試験なので、試験の合格に向けて勉強することが農業に就く上での知識となることは間違いありませんが、農業系学部・学科の入学試験で優遇されたり、優先的に採用する農業法人などでは、検定に合格することが直接メリットとなる場合もあります。 |
受験費用 | ●学科試験
3級 3,140円(団体2,620円)
2級 4,190円(団体3,350円)
1級 5,240円(団体4,190円)
●実技試験
2級 15,710円
1級 5,240円 |