資格名

建築基準適合判定資格者(通称 判定士)
※試験名:建築基準適合判定資格者検定

資格の種類

国家資格

主催者

国土交通省

資格の概要

「建築基準適合判定資格者」とは、建築物や建築設備・工作物等に関する建築確認申請(及び計画通知)における建築計画等が、建築基準法や建築基準関係規定に適合しているか否かの確認や検査等を行う資格者のことを言います。
住宅を建設する際に、まず建築主は特定行政庁や指定確認検査機関に建築確認申請を出します。申請には申請書や図面などの書面が必要ですが、審査ではそれらの書面の内容が建築基準法や各種関連法にきちんと沿ってできているかを確認し、適合していれば確認済証を交付します。そこで初めて工事着手となり、基礎工事が始まります。また工事途中では基礎・柱・梁などの構造的な審査をする中間検査を行います。中間検査を終え、建物が完成すると最終的な完了検査があります。

この確認検査業務に直接携わるためには、一級建築士の資格と、通称、判定士といわれている建築基準適合判定資格者の資格所有者が必要になります。建築基準適合判定資格者の資格取得には、一級建築士資格を取得し、建築審査などの実務経験2年以上を有さなければなりません。受験要件を満たしたあと、建築基準適合判定資格者検定に合格して資格が付与されます。合格して国土交通省に登録された中から、自治体長が任命して採用されます。尚、平成29年6月末時点での建築基準適合判定者(登録者)は、全国で16,405名です。
※建築基準適合判定資格者検定に合格した者で、建築主事又は確認検査員として2年以上の実務経験者は、防火対象物点検資格者講習の受講資格者の資格を得られます。

建築基準適合性判定資格者検定に関する情報
令和6年4⽉1⽇に、改正法令が施⾏される予定です。改正後は、建築確認に関する実務経験がなくても、⼀級建築⼠または⼆級建築⼠であれば受検が可能になります。
  建築基準適合性判定資格者制度改正に関する内容




試験の合格率・難易度

難易度
  「A」  難関 

【資格の難易度レベル】
合格率だけをみると、国家資格全体の平均合格率よりはやや高いため、難易度は少々低めに思えますが、合格率は低いものの建築基準適合判定資格者検定は受験資格が厳しく、受験すること自体が難しい試験です。受験資格が一級建築士で実務2年以上なので、受験資格の取得の難しさは一級建築士と同じかそれ以上と考えていいでしょう。そのため、受験生のほとんどは一級建築士です。
一級建築士試験に比べて、建築基準適合判定資格者検定は非常に情報が少ないです。そんな中で在宅学習のみで突破を図るのは難しいため、スクールなどが主催する模擬試験などを積極的に探して受験しておくことができれば非常に役立つはずです。ただ、試験自体は一級建築士試験よりはずっと易しいです。

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合格率 

・令和5年建築基準適合判定資格者検定結果 
合格率 35.7% 受験者数 890名  合格者数 318名
・令和4年建築基準適合判定資格者検定結果 
合格率 36.0% 受験者数 983名  合格者数 354名
・令和3年建築基準適合判定資格者検定結果 
合格率 29.2% 受験者数 933名  合格者数 272名
・平成30年建築基準適合判定資格者検定結果 
合格率 39.7% 受験者数 1,161名  合格者数 461名
・平成29年建築基準適合判定資格者検定結果 
合格率 35.5% 受験者数 1,299名  合格者数 461名
・平成28年度建築基準適合判定資格者検定結果
合格率 24.9% 受験者数 1,300名  合格者数 324名



試験の内容・勉強法

建築基準適合判定資格者検定は、建築基準法第5条の規定に基づき、一級建築士で一定の実務経験を持つ人を対象に、特定行政庁における建築主事や指定確認検査機関における確認検査員となるために必要な「建築基準適合判定資格者」の資格取得のために行われる検定試験です。
この検定は、公務員であれば「建築主事」に、指定確認検査機関の社員であれば「確認検査員」になり、確認済み、検査済みの決済を行えるようになるための資格です。

一級建築士が行えるのは現場監督で、建築主事はすべての最終確認を行う役職でなので、検査は建物を建築する前から建築中の現場、そして建築完成後の現場を実地検査します。検査確認には積分を用いる構造計算も行うなど、非常に難易度の高い仕事です。人口25万人以上の市区町村には、建築確認に関する事務を行う建築主事を必ず設置しなければならいと法で定められています。

試験対策では、当然のことながら基本的に建築基準法に関する知識をしっかりと習得することが求められます。それ以外にも習得しなければならない知識の量は膨大なので、できる限り効率的な学習方法が必要になります。試験対策は教材も少ないため、受験対策講習会を活用することを考えた方がいいでしょう。
この試験に合格し、建築基準適合判定資格者として登録できれば、構造設計一級建築士や設備設計一級建築士などと同様、一級建築士取得後に取れる資格であることから、一目置かれる存在になれるでしょう。

試験日程

・公告:4月1日付で国土交通大臣より公告があります。
・試験実施:8月下旬
・受験受付期間:通常6月初旬から6月中旬
・受験申込み:郵送(必ず書留郵便又は書留)で提出
・合格発表:12月下旬

建築基準適合判定資格者検定 試験対策講習会(オンデマンド)

受験資格

●一級建築士試験に合格した者で、建築行政又は建築基準法第77条の18第1項に定める確認検査の業務その他これに類する業務で、政令に定めるものに関して2年以上の実務の経験を有する者
※「政令で定めるもの」とは
・建築審査会の委員として行う業務
・大学(短期大学を除く)の学部、専攻科、大学院で教授や助教授として建築に関する教育や研究を行う業務
・建築物の敷地、構造、建築設備の安全上、防火上、衛生上の観点から行う審査や検査の業務で、国土交通大臣が確認検査の業務と同等以上の知識と能力を有すると認めた者

試験会場

札幌市、仙台市、さいたま市、新潟市、名古屋市、大阪市、広島市、高松市、福岡市の9会場

受験費用

30,000円(税込)※収入印紙

試験方式

●考査A:
 ・時間数:1時間25分
 ・出題数:17問(34点)
 ・出題形式:5択の択一式試験
●考査B:
 ・時間数:3時間25分
 ・出題数:(34点)
 ・出題形式:確認審査形式の実務と同様に、指定された項目について適合部分と不適合部分を書き出す問題(記述式)

・合格基準(過去3年間の実績)
  2022年:67%以上
  2021年:64%以上
  2020年:66%以上

試験科目

建築基準法第6条第1項の建築基準関係規定 に関する知識
・午前(考査A):建築基準法第6条第1項の建築基準関係規定に関する知識
・午後(考査B):建築基準法第6条第1項の建築基準関係規定に関する知識
木造小建築1問 大規模建築1問 構造計算1問

試験関連情報

【資格の難易度情報】
資格の難易度とランキング
ジャンル別資格の難易度ランキング

●関連資格
  一級建築士
  配管技能士

問い合わせ先

建築基準適合判定資格者検定事務局
国土交通省 住宅局 建築指導課 指導係
TEL:03-5253-8111(内線39527)
住 所:〒100-8913
東京都千代田区霞が関2-1-3
(受付時間:土曜日、日曜日及び祝日等の休日を除く10:00~12:00、13:00~18:00)

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

教材(テキスト・参考書)

建築基準適合判定資格者試験教材一覧

 

教材(過去問・問題集)

建築基準適合判定資格者検定 過去問

講座・スクール

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