資格名

解体工事施工技士
(試験名)解体工事施工技士試験

資格の種類

民間資格

主催者

(社)全国解体工事業団体連合会

資格試験の概要

この資格は、(社)全国解体工事業団体連合会が主催する解体工事施工に関する唯一の総合的な資格で、解体工事業に従事する現場管理者等の解体工事技術、廃棄物の適正処理、建設リサイクル法に対応した施工管理能力の向上を図ることを目的としています。解体工事業の登録要件のひとつでもあります。 
解体工事の施工技術及び施工管理ならびに建設副産物の適正処理等に関して一定の基準以上の能力を有すると認定された者に資格が付与されます。資格は、解体工事施工技士試験の受験、合格と登録により取得します。第1回試験から平成26年の第22回試験まで18,721名が合格しています。

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試験では、以下の知識・能力について一定のレベルに達しているかが検定される。
(1)土木、建築及び関係法令に関する基礎知識
(2)解体工法、機器に関する専門知識
(3)分別解体及び再資源化に関する専門知識
(4)発注者等の作成した設計図書の解読
(5)解体工事に必要な設計図書の作成
(6)解体工事施工計画書の作成
(7)解体工事費の積算及び見積書の作成 
(8)解体工事の施工管理
(9)発生した廃棄物の適正処理及び再資源化の管理
(10)解体工事現場作業員に対する教育・指導・監督

※資格者登録制度
・試験合格者は、本人の申請によって全解工連の「解体工事施工技士登録者名簿」に登録されます。
・登録者には全解工連が「登録証」及び「資格者証(携帯用カード)」が交付されます。
・登録の有効期間は5年間で、更新講習を受講することによって更新できます。

合格率・資格難易度

難易度 
  「C」   やや易

【資格の難易度レベル】
解体工事施工技士試験の難易度はそれほど高くありませんが、試験では専門知識が多く出題されますので、自信の持てない方は事前に開催される連合会主催の解体工事施工技術講習を受講することをお勧めします。この講習では試験出題のポイントなど大切なところを解説してくれますので、講習内容をしっかりと理解しておけば、試験対策にかなり有効になります。  

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●合格率  
  令和2年度第28回解体工事施工技士試験結果 
   合格率 全国平均58.8% 受験者数2,201名 合格者数1,294名

※参考データ
・令和元年度第27回解体工事施工技士試験結果 
   合格率 全国平均58.0% 受験者数2,139名 合格者数1,241名
・平成30年度第26回解体工事施工技士試験結果(合格基準計110点以上) 
   合格率 全国平均60.5% 受験者数2,276名 合格者数1,378名
・平成29年度第25回解体工事施工技士試験結果 
   合格率 全国平均48.8% 受験者数2,278名 合格者数1,112名
・平成28年度第24回解体工事施工技士試験結果 
   合格率 全国平均48.9% 受験者数3,087名 合格者数1,508名  
・平成27年度第23回解体工事施工技士試験結果 
   合格率 全国平均47.7% 受験者数2,825名 合格者数1,348名   

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受験対策・学習法ほか

試験の出題に関して、四肢択一式試験では他の国家試験と似たような問題で、土木、建築の基礎知識から施工方法、管理、法規などの問題が出ますが、特に環境や廃棄物対策の問題が多いようです。また、記述式問題では、実務経験(発注者、解体場 所、規模など)、解体方法(例:5階建ての鉄筋コンクリートのビルを解体する場合の留意点など)が出ます。また、解体工事施工技士として備わっている事が望ましい知識、技能などを10個あげよ、という問題が毎年出ているようです。

試験対策としては、全国解体工事業団体連合会が主催する講座があり、この講習会に参加するとテキストが配布され、講習会場では過去問集も購入できます。配布されるテキストの内容が試験には重要なので十分理解しておく必要があります。講習に参加したあとは、知識面はテキストと過去問集で勉強しつつ、技術面は解体工事の現場でおさえておく方法が良いでしょう。
記述式試験対策としては、仮設工事関係(足場の基本的な寸法など)の他、危険予知などに関しても目を通しておくことが必要です。

連合会主催の解体工事施工技術講習
2日間の講習ですが、受けておくと受験資格に設けられている実務経験から1年分が免除されるので受講しておくといいでしょう。受講は資格取得のためだけでなく、それ以外にも施工管理、解体工事開始前の準備作業など、法律面や施工面からも学べる講習になっています。
※全国9箇所(北海道<札幌>・宮城<仙台>・東京・静岡・愛知<名古屋>・大阪・広島・徳島・福岡)で開催されます。
・時期:10月上旬から11月中旬(または2月から3月にかけて)
・受講料: 33,600円(テキスト代・消費税含む)

受験資格

解体工事施工技士試験を受験するためには、その学歴ごとに下記の実務経験の要件を満たす必要があります。
                                                 (必要な実務経験)
(1)大学卒業者    (指定学科卒業後1年6か月以上)(指定学科以外2年6か月以上)
(2)短期大学卒業者  (指定学科卒業後2年6か月以上)(指定学科以外3年6か月以上)
(3)高等専門学校卒業者(指定学科卒業後2年6か月以上)(指定学科以外3年6か月以上)
(4)高等学校卒業者  (指定学科卒業後3年6か月以上)(指定学科以外5年6か月以上)
(5)その他の者               8年以上
※指定学科とは国土交通省令で定めている「施工技術検定規則」に規定する学科。
※「実務経験」は解体工事に関するものに限ります。

試験方式

試験は択一式試験と記述式試験で構成されています。
●択一式試験
 マークシート方式の四肢択一式試験 出題50問/時間90分
●記述式試験
 記述式問題 出題5問/時間120分
●合格基準
・試験委員会で合格基準点を決定。
・四肢択一式試験の得点、記述式試験の得点及び合計得点にそれぞれ基準点を設定する。

試験科目

●受験科目
 ・土木・建築の基礎知識
 ・解体工法・機器
 ・施工計画
 ・安全管理
 ・環境保全
 ・廃棄物処理
 ・関連法規
 ・その他
※出題範囲
・四肢択一式試験
  (1)土木・建築の基礎知識 (2)解体工事施工の計画・管理 (3)解体工事の工法 (4)解体工事用の機器・仮設 (5)振動・騒音・粉じん対策 (6)石綿対策 (7)安全衛生管理 (8)副産物・廃棄物対策 (9)関連法規
・記述式試験
  (1)解体工事の実務経験に関するもの (2)木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の解体工事施工計画の実務 (3)その他

スケジュール

●試験実施:年1回 12月上旬の日曜日
●願書配布・受験申し込み受付期間:9月~11月上旬 
●合格発表:2月中旬

令和5年度 第31回解体工事施工技士試験日程 

試験会場

札幌・仙台・東京・静岡・名古屋・大阪・徳島・広島・福岡

受験料

18,360円(税込み)
※合格者登録する場合
資格者証及び登録証交付手続料として別途4,320円(税込み)が必要です。

問い合わせ先

全国解体工事業団体連合会
〒104-0032 東京都中央区八丁堀4-1-3 安和宝町ビル6階

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