資格の概要 | 「ホスピタリティ (hospitality) 」とは、一般に「もてなし」と訳されますが、最近よく耳にする「おもてなし」とか、「おもいやり」という言葉を意味します。特にサービス業や医療、福祉などの現場においてよく使われていますが、相手に心を込めて尽くすことを意味しています。
一方、ホスピタリティ検定試験とは、ビジネスの現場や日常生活で発揮できる“ホスピタリティ度”を測る試験のことです。ホスピタリティ度を測ることで、相手の立場に立った対応ができるかどうかの能力を確認できます。ホスピタリティを学ぶことは良い人間関係の構築や、CS(顧客満足度)の向上、部下育成とマネジメントなどに役立つため、サービス業をはじめとするあらゆる業界・業種の企業が求める人材に必要な要素を伸ばすことに貢献するとされています。
※ホスピタリティ検定試験には2級と3級があります。認定する能力は以下の通りです。
・2級
ビジネスの現場でホスピタリティを発揮して、お客様・スタッフ・地域の人々等の立場に立った対応をするための応用的な能力を確認。
・3級
社会人として、公共の場やビジネスの現場でホスピタリティを発揮して、相手の立場に立った対応をするための基礎的な能力を確認。
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資格難易度 | ●難易度
2級 「C」 やや易
3級 「D」 易しい
【資格の難易度レベル】
3級:初級レベルの試験なので、平均90%を超える高い合格率になっています。受験対策は出版されているテキストでの学習で十分突破することができる試験です。
2級:選択問題は常識的な問題が多く、テキストを十分に理解しながら読んで、問題集を併用すれば大丈夫です。記述問題もテキストと問題集で十分読んでやりこなしておけば、書ける内容なので問題はありません。選択問題でできるだけ得点を稼ぎ、記述で5割以上を目指して取れば、合格ラインを突破できます。
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・合格率
2021年3月 第34回ホスピタリティ検定試験
2級 受験者数 1,015名 合格者数 859名 合格率 84.6%
3級 受験者数 943名 合格者数 828名 合格率 87.8%
※参考データ
・2020年10月 第33回ホスピタリティ検定試験
3級 受験者数 1,149名 合格者数 1,037名 合格率 90.3%
・2019年3月 第30回ホスピタリティ検定試験
2級 受験者数 1,483名 合格者数 1,125名 合格率 78.9%
3級 受験者数 1,093名 合格者数 1,055名 合格率 96.5%
・2018年10月 第29回ホスピタリティ検定試験
2級 受験者数 1,540名 合格者数 1,091名 合格率 70.8%
3級 受験者数 1,358名 合格者数 1,207名 合格率 88.8%
・2018年3月 第28回ホスピタリティ検定試験
2級 受験者数 1,483名 合格者数 1,111名 合格率 74.9%
3級 受験者数 1,681名 合格者数 1,372名 合格率 92.3% |
受験対策・資格の将来性 | 今、我が国では広く社会全体で”心の教育”への注目度が高まっています。また、多くの企業や組織では、相手の立場に立って、心から相手のことを考えて行動する「ホスピタリティ」を、CS(顧客満足)の向上に役立てようとする取り組みがなされています。
ホスピタリティ検定試験は2004年度から始まった試験で、試験の学習を通じて相手の立場に立ったコミュニケーションや気遣い、共創やそのための職場環境、顧客満足などを学ぶことができます。そのため仕事の現場や組織内のチームワークづくりを、円滑に業務を進めるための能力として、試験の結果で証明することが出来ます。そういうことから受験者も医療や介護職など、日頃から密なコミュニケーションや人間関係を求められる職種の方が比較的多いようです。
ホスピタリティ検定試験3級では、ホスピタリティ実践に必要な基礎力が問われます。それにはホスピタリティの実践、EQとTA、コミュニケーション、マナーなどの基礎知識と判断力など。また顧客満足(CS)やクレーム対応といったビジネスパーソンには欠かせないスキルも求められます。
ホスピタリティ検定試験2級では、総合的かつ具体的、応用的なホスピタリティ実践力が確認されます。より良い人間関係の構築や顧客満足の向上、部下育成とマネジメント、人権尊重に基づいたハラスメント対策、コンプライアンス等々、企業と社会の健全な関係の構築などです。2級では幅広い知識だけでなく応用力も求められます。いづれの級も、サービス業をはじめ、あらゆる職種で活躍でき、組織内のチームワークづくり等さまざまな場面で役立つ、企業が求める人材となることを目標としています。
この検定試験では、あらゆる業界・業種の方に役立つ知識を習得することができますので、さらにそこに女性の視点などを加えることで、働く者みんなが生き生きとした職場づくりを進めることもできるはずです。受験対策は、日本ホスピタリティ協会や経済法令研究会が主催する通信講座を受講するか、又は「ホスピタリティ検定公式テキスト&問題集」で勉強してから挑戦するのが合格への近道になるでしょう。 |