資格名 | 公認ホームインスペクター(別名 住宅診断士) |
資格の種類 | 民間資格 |
主催者 | NPO法人日本ホームインスペクターズ協会(JSHI) |
資格の概要 | 住宅診断のことをホームインスぺクションと言い、そこから「ホームインスペクター」が生まれました。ホームインスペクターは、専門家の見地から住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、費用などを見きわめ、中立な立場でアドバイスを行う「住宅診断士」のことを指します。建築・不動産取引・住宅診断などにおける専門的知識や高い倫理観を有する住宅診断の専門家であり、中立の立場であることを消費者に明示するために、公認ホームインスペクター資格試験が2009年に始められました。その合格者が「公認ホームインスペクター」として全国で活躍しています。
主に中古住宅の売買に際して、住宅の劣化診断に関する専門知識を有する第三者として、住宅を診断します。国家資格ではありませんが、建築士資格と異なり、劣化診断という専門分野に絞った、より専門性の高い資格であるため、主に一級・二級建築士などの建築関連の業務に携わる方でこの資格の取得を目指す人が多いようです。
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国の住宅政策では、中古住宅の流通促進を進めて適切なリフォームを提供することと合わせて、中古住宅の流通量を倍増させる計画が掲げられています。こうしたことが背景にあり、中古住宅の流通市場は長期的な市場拡大が見込まれていますが、これからの中古住宅流通市場の活性化のため、それに携わる不動産や住宅リフォーム工事関係者も中古住宅の取引や建築、調査方法などに関して正しい知識を持つことで、買主に分かりやすい業界であることが求められています。
試験は、日本ホームインスペクターズ協会(JSHI)が、「既存住宅の流通にかかわる住宅の状態を診断するために必要な建物と不動産流通の知識ならびに診断のための検査方法、報告書作成、ホームインスペクターとしての振る舞いなど、実務に支障を来さない一定の知識や見識があるかどうか」を問う内容になっています。
※公認ホームインスペクター資格試験の受験申込者数が2013年度に1,252人となり、2009年の開始以来最高の数になりました。また、2013年11月1日現在の会員数は680名になっています。
※公認ホームインスペクター(認定会員)登録有効期間は2年です。登録時に入会金13,000円、年会費12,000円を納入。2年に1回、更新講習を受講する必要があります。その他、年に1回、年会費12,000円の納入が必要です
◆認定会員(公認ホームインスペクター)登録について
必要書類を提出の上、入会金、年会費を支払えば、認定会員として登録できます。また認定会員には次の2種類があります。
(1)実務登録者 入会金13,000円 年会費18,000円
(2)実務未登録者 入会金13,000円 年会費12,000円
※認定会員に登録する期限は試験の合格から2年以内です。
なお、認定会員として継続するためには、(1)1年に1回年会費を振込み、(2)2年に1回更新講習を受講する必要があります。 詳細はこちら⇒ 認定会員 |
試験の合格率・難易度 | ●難易度
「C」 やや易
【資格の難易度レベル】
この試験では、建物や建設・建築を経験していない人の場合は、協会推奨の参考図書だけで合格するのは無理があります。住宅金融普及協会が発行している「木造住宅工事仕様書(解説付) 平成22年改訂―全国版 」を何回も熟読し、木造建物の構造に関する基礎知識を習得しなければならないでしょう。また、「難易度」には関係しないのかも知れませんが、この試験は「ひっかけ問題」に注意しなければなりません。よく過去問の分析をしてどのようなひっかけ問題がどのような形で出題されているか確認しておく必要があります。さらに、どういう問題が協会推奨の「 参考図書」から多く出題されているかなども見ておかねばなりません⇒ 参考書籍・図書
ただ、参考図書に書かれていない経験上の判断問題も出題されています。例えば、建物診断の経験がなくても、建物の建設や、図面、建築基準法、住宅の劣化、一般的な取引についての考え方など、一般的な経験で知っていることや、理解できるであろうことを想定して出題されています。建築知識だけでなく、不動産取引や倫理など、全体的にバランスの良い知識が必要になります。
この試験の受験者は、60%以上が建築士(一級・二級・木造)の資格保有者で、合格者内での割合は70%を超えています。ついで多いのは宅建資格保有者で40~50%で、業種別では、新築から維持修繕・調査や設計など「建築」に携わっている方が最多で、ついでリフォーム業、不動産業になっています。
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●合格率
2023年度第17回ホームインスペクター試験結果
合格率32.0% 受験者数112名 合格者数36名
合格点31点
※参考データ
・2022年度第16回ホームインスペクター試験結果
合格率24.0% 受験者数127名 合格者数31名
合格点30点
・2022年度第15回ホームインスペクター試験結果
合格率30.0% 受験者数208名 合格者数63名
合格点33点
・2022年度第14回ホームインスペクター試験結果
合格率31.0% 受験者数267名 合格者数70名
合格点32点
・2021年度第13回ホームインスペクター試験結果
合格率31.0% 受験者数267名 合格者数70名
合格点32点
・2020年度第12回ホームインスペクター試験結果
合格率34.0% 受験者数604名 合格者数179名
合格点38点 |
試験の内容・勉強法 | ホームインスペクター試験の受験対策としては、試験の学習範囲がかなり広いため、公式テキストと過去問題を中心にした学習(公式テキストの読み込みと過去問の繰り返し習得)をするのが基本で効果的なのですが、この試験の公式テキストはページ数が400ページもあるため、習得に自信が持てない方は、この公式テキストを使っての講義が主体の通信講座の活用が効果があると思います。申込期間は毎年6月下旬~9月中旬で11月実施です。
独学でテキスト中心で勉強される方は、この試験の合格基準が高く設定されている(70~80%)ことに注意しなければなりません。過去問演習をする場合には正解率90%以上を目指して勉強しなければなりません。
この試験を分野別に見たとき、この試験のポイントになる分野は「建築」と「調査診断」であることが過去問や配点である程度分かります。中でも「調査診断」を得意分野にできるかどうかが大きなポイントになることが今後も続くものと予想されます。
ホームインスペクション(住宅診断)は欧米では利用が常識となっています。日本でも年々消費者のニーズが高まってきています。住宅の場合には、建物(住宅)に関する知識は鑑定士や評価人の能力、資質によるところが大きく、評価結果もその評価に対するインスペクションの対応もまちまちになり、統一されていないのが現状です。また、鑑定士や評価人には相談される業務も多くあり、その際資料として売主側、買手側、仲介業者側のいずれにも立たない公正、中立な第三者の報告書が必要となりますが、この報告書が過去にはありませんでした。このような状況であることから、「ホームインスペクター」が市場から要望される存在になり、業務も今後ますます必要とされ需要増加が見込めるのではないかと思われます。ホームインスペクションは、国土交通省による「中古住宅・リフォームトータルプラン」や「不動産流通市場活性化フォーラム」において、中古住宅市場活性化に重要な取り組みだといわれています。
中古住宅の流通が活発な米国では、古くからホームインスペクターの仕事が成り立っていましたが、日本でも改正された宅地建物取引業法で、不動産売買の際に宅建業者がインスペクションに関する事項を説明することが義務化されることから、関連の住宅検査市場が大きくなることが予測できます。その中では、インスペクターの人材に対する需要に加えて、高度な住宅検査を行える機器開発のカテゴリーでも、市場の拡大が見込まれています。 |
試験日程 | ●試験実施:年4回(受験者による選択制)
3月、6月、9月、12月 (各月1~15日)
●申込期間: 申込締め切りは、試験期間終了日の3日前まで受付
●申込方法:協会のホームページから試験要領、申込書を取り寄せインターネットで申込む
●合格発表:後日発表。試験当日は試験終了レポート(結果記載なし)を配布
※協会ホームページで合格者受験番号と解答番号が発表され、合否結果と得点は郵送されます。
※詳細は日本ホームインスペクターズ協会まで問い合わせください。
2023年度公認ホームインスペクター(住宅診断士)資格試験
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受験資格 | ・年齢、性別、学歴等に関係なく、誰でも受験することができます。
但し、協会が定める欠格事由に該当する方は、合格後の登録ができません。
※欠格事由
1.成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ない者
2.禁錮以上の刑に処せられ、その執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
3.協会定款第11条の規定により会員を除名され、その日から2年を経過しない者
4.住民登録、外国人登録が無い者 |
試験会場 | 共通会場にて実施 |
受験費用 | 15,000円(税込)
※登録時には以下の通り、入会金・年会費等が必要です。
◆「JSHI公認ホームインスペクター」としての登録する場合
・入会金
13,000円(初回のみ)
・年会費
実務登録者:22,000円
実務未登録者:12,000円
・更新講習
受講料3,300円 |
試験方式 | ●試験方式:CBT試験方式(マークシート方式 四肢択一式)
●出題数 :50問
●試験時間:90分
・出題形式
建築分野:15問(住宅を主とした建築関連の法規に関する知識)
診断分野:25問(住宅を主としたホームインスペクション実務に関する知識)
不動産分野:5問(住宅を主とした不動産売買に関する知識)
倫理分野:5問(ホームインスペクションを行うにあたり必要な倫理観やビジネススキル)
・合格基準
総合得点が合格点以上、かつ分野別得点が基準点以上の場合に合格となります。
※参考 2022年度 第16回試験の場合
・合格点
30点/満点50点
・分野別基準点
建築:8点/15点
調査診断:16点/25点
不動産取引流通:3点/4点
倫理:3点/6点 |
試験科目 | 【出題範囲】
主に既存の木造住宅、マンションの専有部分の「住宅診断」を行うために必要な範囲。
1.住宅に関わる建築の法規や実務範囲のガイドラインに関すること。
(建築基準法、建築士法、住宅の品質確保の促進等に関する法律)
2.主に木造住宅、マンションの構造部材等の名称に関すること。
3.住宅の給排水、衛生、空調、電気設備に関する呼称や一般的な仕様に関すること。
4.木造住宅、マンションの施工に関すること。
5.木造住宅、マンションの劣化の判断に関すること。
6.調査・診断方法に関すること。
7.マンションの管理に関すること。
8.報告書の作成に関すること。
9.一般的な住宅の売買・取引の形態や契約に関すること。
10.業務に関するコンプライアンス、モラル、マナーに関すること。
※出題根拠は、試験実施年の4月1日現在で施行されている法令による。 |
試験関連情報 | 【資格の難易度情報】
・資格の難易度とランキング
・ジャンル別資格の難易度ランキング
●試験関連情報
試験はCBT方式で、年に4回実施されます。
●関連資格
再開発プランナー
不動産コンサルティング技能試験 |
問い合わせ先 | 【JSHI公認ホームインスペクターの資格に関するお問い合せ】
日本ホームインスペクターズ協会事務局
HP:https://www.jshi.org
所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム 1111号室
●お問い合わせフォーム:https://www.jshi.org/contact/
【試験全般に関するお問合せ】LECコールセンター
TEL:0570-064-464
HP:http://www.lec-jp.com/homeinspector/
●試験全般に関しては、日本ホームインスペクターズ協会より、(株)東京リーガルマインド(LEC)に委託しております。【試験の申込方法や当日についてのお問合せ】受験サポートセン
TEL:03-5209-0553 (09:30〜17:30※年末年始を除く) |
【以下の各項には一部広告が含まれています。】 |
教材(テキスト・参考書) | 住宅診断士資格教材一覧
【公認ホームインスペクター おすすめ教材】
・JSHI公認ホームインスペクター(住宅診断士)過去問題集 2019年度試験対応
・JSHI公認 ホームインスペクター資格試験テキスト 令和新版 |
教材(過去問・問題集) | JSHI公認ホームインスペクター(住宅診断士)過去問題集 2019年度試験対応 |
講座・スクール | ホームインスペクター資格試験対策講座(Lec) |