資格名

栄養士

資格の種類

国家資格

主催者

管轄:厚生労働省 認定:日本栄養士会

資格試験の概要

「栄養士」とは、栄養士の名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者で、厚生労働大臣の指定した栄養士養成施設あるいは管理栄養士養成施設において2年以上栄養士としての必要な知識及び技能を修得し、都道府県知事の免許を受けたものを指す、と栄養士法で定められています。

栄養士の国家試験は平成3年を最後に廃止され、現在栄養士の資格を得るには、栄養士養成施設として指定された専門学校(2年制または3年)、短大(2年制または3年)、4年制の大学の食物栄養科等のいずれかで勉強し、卒業後、各都道府県知事に免許交付の申請すると資格を取得できます。 これで名実ともに「栄養士」になれるわけです。 従って、指定の養成施設を卒業すれば良いので資格を取得するのは難しくはありません。

高校卒業をして養成施設に入学し、最短でも2年学ばなくてはならないので、栄養士になれるのは早くて20歳ということになります。養成施設には、4年制大学、短期大学、専門学校などがありますが、4年制の大学には、栄養士養成課程と管理栄養士養成課程の両方ある大学があります。栄養士と違って、管理栄養士の場合は国家試験を受験し、合格することが必要なため、受験資格を得るために管理栄養士の養成課程がある大学に行く必要があります。

現在、栄養士養成施設としては全国で約300校が指定されています。資格取得には、そこで必修科目50単位を全て修得して栄養士養成施設を卒業しなければなりません。入学資格は高校卒業程度の学力のある者とされています。社会人で栄養士資格を新たに取得したいという場合には、栄養士養成施設は夜間部や通信教育課程は認可されておらず、全て昼間部のみであること、また独学が不可能であるので、転職するなどして栄養士養成施設に昼間通学できるよう準備が必要になります。

栄養士養成施設一覧

※資格の申請には、栄養士養成施設の卒業証明書および履修証明書、戸籍謄本または戸籍抄本、精神病または伝染病の疾病にかかっていないことを証明する医師の診断書が必要になります。  

◆ 「栄養士」と「管理栄養士」の違い
どちらも栄養指導を行う専門的な仕事ですが、違いの一つは指導を行う相手の違いがあります。
栄養士は主に健康な方に栄養指導や給食の管理を行います。それに対して管理栄養士は、管理栄養士の資格を取得し、管理栄養士の名称を用いて、栄養の指導に従事する人のことで健康な方以外にも病気を患っている方への栄養指導や給食の管理などを行います。そして、老人ホームなど、給食数を一定以上提供する施設や特別な栄養管理が必要な施設には、必ず管理栄養士を配置しなければならないことを法で定めています。

※栄養士の免許を有する者、もしくは管理栄養士養成施設(四年制大学、四年制専門学校)の卒業生でなければ、管理栄養士国家試験を受験することができません。




合格率・資格難易度

難易度 
  「D」  易しい
 ※各学校の合格率による。

【資格の難易度レベル】
現在では栄養士の国家試験は行われていませんので、基本的には試験に合格する難易度といった考え方はありません。栄養士養成施設に入学でき、普通に学習すれば、誰でもが栄養士になれます。また養成施設入学後も、学校にまじめに通って講義や実習を受ければ、国家試験のような外部の試験に合格しなくても栄養士になることができます。ただし、栄養士の上位資格となる管理栄養士は国家試験に合格が必要なので、資格取得の難易度ははるかに高くなります。従って、栄養士は管理栄養士に比べると、難易度はかなり低めです。
栄養士の資格は、専門学校の場合、時間と学費があれば取得することが出来ますが、社会人で働きながら学校に通う場合は、時間的と、さらに経済的な問題をクリアしなければならないことになります。
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・合格率
  ほぼ100%(栄養士)
※管理栄養士の合格率は約30%程度。
【栄養士の免許交付数】
 平成29年/1,079,322(累計数)、18,551(免許交付数)
 平成28年/1,060,771(累計数)、19,166(免許交付数)

受験対策・学習法ほか

栄養士の仕事は、大きく分けると、「栄養指導」と「給食管理」に分けられます。
栄養指導は、栄養学に基づいて栄養管理や栄養相談を行なうほか、病院や保健所などで生活習慣病の治療や予防をするための献立や調理法、また正しい食事法のアドバイスなどを行います。 給食管理は、学校や病院の給食センター、企業の社員食堂などでの献立や調理の指導、食材の仕入れなどに関わる仕事です。それ以外にも、生活習慣病などの慢性疾患が増えていることで、食と健康に対する人々の関心は高まっており、健康管理の専門家として栄養士の活躍の場は広くなっています。

栄養士の資格は都道府県知事の免許で名称独占資格ですが、無試験で取得することができるため、有資格者は非常に多く、資格を強みとするには、更に上級の管理栄養士の資格か、または関連資格の取得が有効です。

管理栄養士は、栄養士の免許を有する者でなければ、受験できないので、取得は有効ですが、他にはフードスペシャリストや、食品衛生管理者、食品衛生監視員、衛生検査技師などがあります。 その他「食」の資格以外では短大・大学などで必要な単位を取れば、教職員免許なども良いでしょう。 栄養士の多い職場は、病院で全体の約40%、次に福祉関係の施設と学校が、それぞれ約15%です。また大多数は雇用されていて、そのうち90%以上が女性となっています。

また、栄養士としての就職率は40%程度で高くなく、そういう意味からも、就職対策にはさらに上位の資格や関連資格とのセットでの取得を狙いたいものです。例えば、医療関係でセットで取得できれば役立つ資格には、日本糖尿病療養指導士、健康運動指導士 などがあり、 福祉関係なら、ケアマネージャーや、ホームヘルパー、介護食士など、その他では、フードコーディネ-ター、食生活アドバイザー、消費生活アドバイザーなどがセットで取得できればベストでしょう。

※学校で調理師とセットで資格を取得したい方は、短大では、中京短期大学、仁愛女子短期大学、大阪成蹊短期大学などがあります。
※通信制の大学で管理栄養士の国家試験資格をとりたい方は、ここに掲載されている学校で確認をとってください。
※栄養士の就業・職場についての詳しい内容はこちらで。⇒(社)日本栄養士会

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受験資格

●栄養士養成施設への入学資格
※栄養士になるには、まず高校卒業後に厚生労働大臣が指定した栄養士養成施設(大学・短大・専門学校)で2年から4年間学ぶ必要があります。そのため、少なくても高校卒業程度の学力は必要。

試験方式

●栄養士養成施設への入学試験について
・専門学校の場合:選考方法は書類選考と作文、面接が多い。
※学校によっては一般入試として、3教科程度(国語・英語・理科など)の基礎学力試験にところもあります。
・短大の場合は:推薦以外の一般入試は、必須と選択の2科目程度の受験。
・4年制大学の場合:小論文試験、面接など。
※一般入試の場合は、必須科目1~2科目(国語・英語など)+選択科目1~2科目(理科・数学・社会など)の3科目受験が一般的。

試験科目

●栄養士養成施設での学習科目について
必修科目
・社会生活と健康について学ぶこと 公衆衛生学
・人体の構造と機能 解剖生理学/生化学
・食品と衛生 食品学/食品衛生学
・栄養と健康 栄養学/臨床栄養学
・栄養の指導 栄養指導論/公衆栄養学
・給食の運営 給食管理学/調理学

選択科目
「食品加工学」
「食品加工学実習」
「食料経済」
「食生活論」
「運動生理学」
※養成施設のカリキュラムには、栄養士法で定められた必修科目があり、この必修科目の範囲は、大学・短大・専門学校すべてに共通しています。

スケジュール

●栄養士養成施設への入学について
・学校案内・募集要項
  毎年8月頃から申し込み開始(資料の取り寄せ)
・願書受付
  翌年1月頃から(学校によっては11月頃からのところもある)
栄養士養成施設

試験会場

栄養士養成施設一覧
※栄養士養成施設は全国にかなりの数があり、学校によって難易度も若干異なります。

受験料

●栄養士養成施設 学習費用例
 ・入学金20万円
 ・授業料50万円
 ・実験実習費20万円
 ・施設費20万円
 ・その他教材費等20万円

問い合わせ先

一般社団法人全国栄養士養成施設協会
http://www.eiyo.or.jp/
〒170-0004 東京都豊島区北大塚1丁目16番6号
大塚ビル608号

厚生労働大臣が指定した各栄養士養成施設

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