資格の概要 | クレーン・デリック運転士資格は、工場や工事現場等で荷物を移動するために用いられる各種クレーンおよびデリックを運転するために必要な国家資格免許です。動力で荷を吊り下げるクレーンやデリックの運転は危険が伴うため、法律で専門の技能や知識の習得が義務づけられています。
学科及び実技試験に合格し、免許の交付を受ければ、運転・操作ができます。一定規模以下のクレーン等は、技能講習又は特別教育を受講することで運転・操作が可能になります。
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クレーン・デリック運転士免許の種類・区分には「クレーン・デリック運転士(床上限定)」、「クレーン・デリック運転士(限定なし)」、「クレーン・デリック運転士〔クレーン限定〕」の3種類ががあります。
●「クレーン・デリック運転士〔床上運転式クレーン限定〕」
床上運転式クレーンのみ運転できる資格です。
●「クレーン・デリック運転士免許(クレーン限定)」
つり上げ荷重が5トン以上の天井クレーン、橋形クレーン、ジブクレーンなど、すべてのクレーンを運転できる運転士を認定する国家資格です。クレーン限定免許の場合は、クレーン限定となるため、デリックの運転・操作を行う事はできません。
●「クレーン・デリック運転士(限定なし)」
つり上げ荷重が5トン以上の天井クレーン、橋形クレーン、ジブクレーン、ガイデリック、スチフレッグデリック、ジンポールなどの各種クレーン及びデリックを運転するために必要な国家資格です。
尚、床上操作式クレーンの運転の業務については、床上操作式クレーン運転技能講習を修了した者が業務に就くことができるとしており、さらに5t未満のクレーンも運転・操作できます。これは技能講習で得られる運転資格でクレーン・デリック運転士資格とは異なるものです。
資格を取得するためには、まず全国の安全衛生技術センターにおいて行われる学科試験に合格しなれればなりません。また都道府県の労働局長登録の教習期間において行われる実技試験にパスする必要があります。
年齢が18歳以上であれば、試験に合格すれば免許取得となりますが、ただ試験を受けるために、実技講習と呼ばれるものを事前に受ける必要があります。移動式クレーンの場合には、特別講習という講習をあわせて受けなければなりません。
※資格の種類・区分は、実際は全部で6種類(「限定なし」「クレーン限定」「床上運転式クレーン限定」「クレーン限定解除」「床上限定解除」「デリック限定解除」)に分かれています。また、移動式クレーン運転士の免許が別に設けられています。
クレーンは、工場、倉庫、建設現場などで広く用いられており、デリックは建設現場等で用いられます。 |
試験の合格率・難易度 | ●難易度
「C」 やや易
【資格の難易度レベル】
クレーン・デリック運転士の資格を取得するには、財団法人安全衛生技術試験協会の実施する試験に合格して免許を取得しなければなりません。試験は学科試験と実技試験に分かれていますが、労働局長指定の教習所(クレーン学校)で実技教習を修了し、実技試験免除で学科試験に合格して免許を取得する方法もあります。実技に自信のない人は、教習所(クレーン学校)に通えば実技に関しては問題ありません。最後の修了試験で落ちても補習後に再試験をしてもらえます。
少し知識があれば学科試験の難易度はそれほど高いと感じないと思いますが、全く知識ゼロの場合は1ヶ月程度の勉強は必要です。教習所(クレーン学校)に通えば知識ゼロでも特別な勉強は必要ありません。テキストだけで十分対応できるレベルです。試験で難易度が高いといえば計算問題くらいです。これも繰り返し演習すれば大丈夫です
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●合格率
令和元年度クレーン・デリック運転士免許試験結果
・クレーン・デリック運転士試験
合格率 57.9% (受験者数22,031名、合格者数12,755名)
・移動式クレーン運転士試験
合格率 65.3% (受験者数5,522名、合格者数3,604名)
※参考データ
・平成28年度クレーン・デリック運転士免許試験結果
クレーン・デリック運転士試験
合格率 58.7% (受験者数20,935名、合格者数12,281名)
移動式クレーン運転士試験
合格率 67.8% (受験者数5,331名、合格者数3,617名)
・平成26年度クレーン・デリック運転士免許試験結果
クレーン・デリック運転士試験
学科試験 合格率 65.6% (受験者数18,913名、合格者数12,401名)
実技試験 合格率 48.8% (受験者数4,035名、合格者数1,968名)
移動式クレーン運転士試験
学科試験 合格率 73.9% (受験者数5,365名、合格者数3,965名)
実技試験 合格率 63.1% (受験者数659名、合格者数416名) |
試験科目 | ●学科
1.クレーン及びデリックに関する知識
2.原動機及び電気に関する知識
3.クレーンの運転のために必要な力学に関する知識
4.関係法令
●実技
1.クレーンの運転
2.クレーンの運転のための合図
※実技教習科目の内容(修了試験が課せられます)
クレーンの基本運転(4時間)
クレーンの応用運転(4時間)
クレーンの合図の基本作業(1時間)
※次のいづれかに該当する者は所持資格及び実務経験等により、科目免除があります。
(1)改正前のクレーン運転士免許・デリック運転士免許の所持者又は揚貨装置運転士免許の所持者
(2)クレーン運転実技教習を修了して1年以内のも者
(3)クレーン・デリック運転士(限定なし)免許の学科試験に合格して1年以内の者
(4)玉掛技能講習等を修了している者など。学科
1.クレーン及びデリックに関する知識
2.原動機及び電気に関する知識
3.クレーンの運転のために必要な力学に関する知識
4.関係法令
・実技
1.クレーンの運転
2.クレーンの運転のための合図
※実技教習科目の内容(修了試験が課せられます)
クレーンの基本運転(4時間)
クレーンの応用運転(4時間)
クレーンの合図の基本作業(1時間)
※次のいづれかに該当する者は所持資格及び実務経験等により、科目免除があります。
(1)改正前のクレーン運転士免許・デリック運転士免許の所持者又は揚貨装置運転士免許の所持者
(2)クレーン運転実技教習を修了して1年以内のも者
(3)クレーン・デリック運転士(限定なし)免許の学科試験に合格して1年以内の者
(4)玉掛技能講習等を修了している者など。 |