資格名 | 防火対象物点検資格者 |
資格の種類 | 国家資格 |
主催者 | 一般財団法人日本消防設備安全センター |
資格の概要 | 平成13年9月に発生した新宿区歌舞伎町ビル火災を契機として、平成14年4月に消防法の一部が改正され、新たにこの「防火対象物定期点検報告制度」が設けられました。
これを受けて、財団法人日本消防設備安全センター は、消防法施行規則第4条の2の4及びこれに基づく消防庁告示の定めるところにより、総務大臣の登録講習機関として平成15年1月から「防火対象物点検資格者講習」を実施し、修了考査合格者には「防火対象物点検資格者免状」を交付することになりました。
「防火対象物点検資格者」とは、消防法に定義する、防火対象物における火災の予防に関する専門的知識を有する者で、総務省令で定める資格を有する者、とされており、一定の防火対象物については、消防法令及び火災予防等に係る専門的な知識を有する防火対象物点検資格者が、用途の実態や消防計画に基づいた防火管理の実施状況等の火災予防に係る事項も含めて総合的に点検することを義務付けています。
資格の取得方法は、消防法施行規則に定めのある、防火対象物点検資格者講習を修了し、修了考査に合格することにより取得できます。また、防火対象物点検資格者講習は、消防法施行規則における総務大臣登録講習機関(財団法人日本消防設備安全センター)が行うことが定められています。
講習時間は1日8時間で4日間。講座終了後に2時間の修了試験があります。
※財団法人日本消防設備安全センター は、消防法施行規則の定めるところにより、特種(特殊消防用設備等)、第1種(主として機械系統の設備)及び第2種(主として電気系統の設備)の消防設備点検資格者講習を全国各地で実施し、修了考査合格者には特種、第1種及び第2種の「消防設備点検資格者免状」を交付しています。
※免状交付時の手数料等は2,180円。内訳:免状交付手数料1,800円、免状郵送料380円
※防火対象物点検資格者は、免状の交付を受けてから5年以内ごとに登録講習機関の講習(再講習)を受講し、免状を更新しなければなりません。
(講習科目: 点検概論/1時間 点検実務/4時間) |
試験の合格率・難易度 | ●難易度
「D」 易しい
【資格の難易度レベル】
防火対象物点検資格者となるためには、4日間の講習を受講し、その後の修了試験に合格することが必要です。修了試験の問題の多くが講習の中から出題されます。講習では重要な箇所を講師が教えてくれるため、講習の内容はできる限り聞き逃さないように受講することが大事です。
ただ、出題される内容をすべて教えてくれるわけではありませんので、講習後にはテキスト等で習ったところを復習するなりして、事前に勉強をしっかりとやっておくことが大切です。予備学習なしに講習だけを頼りに受験するのはリスクがあります。試験そのものの難易度は低く、試験の合格率はほぼ90%です。
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●合格率
2020年防火対象物点検資格者講習結果
受講者数688名 合格者数626名 合格率91.0%
(注)受講者数及び合格者数には、再考査の受講者及び合格者を含む。
※参考データ(日本消防設備安全センター)
・2019年防火対象物点検資格者講習結果
受講者数959名 合格者数863名 合格率90.0%
・2018年防火対象物点検資格者講習結果
受講者数1,055名 合格者数918名 合格率87.0%
・2017年防火対象物点検資格者講習結果
受講者数1,097名 合格者数967名 合格率88.1%
・2016年防火対象物点検資格者講習結果
受講者数983名 合格者数879名 合格率89.4%
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試験の内容・勉強法 | 消防用設備等の点検は非常に高度で専門的な知識と技術を必要としますので、この資格を取得するためには、1日8時間で4日間の講習を受講し、講座終了後の2時間の修了試験に合格しなければなりません。講習ではテキスト2冊(講習用テキストと関係法令集)を渡され、それについて勉強します。講習をまじめに受講していれば講習でポイントを教えてくれるので試験は問題ありません。
受験資格によっては科目免除を受けられますが、確実に合格するためには全講習を受講しておく方がいいでしょう。仕事では、一定の防火対象物の用途の実態や消防計画に基づいた防火管理の実施状況等の火災予防に係る事項も含めて総合的に点検し、その結果を管理権原者が消防機関に報告を行います。
就職対策としては、それほど評価を得られる資格ではありませんが、旅館やホテル、映画館等、集客施設では役立ちます。さらに言えば、建築設備検査資格をもっておけばベストです。
※令和2年防火対象物点検資格者再講習実施予定表
※防火対象物点検資格者再講習実施状況 |
試験日程 | ・講習日数:4日間
・講習日程(東京都とそれ以外)
令和5年度防火対象物点検資格者講習及び再講習年間予定
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受験資格 | ●受講資格(以下のどれかに該当すること)
- 消防設備士 - 消防用設備等の工事、整備または点検について3年以上の実務の経験を有する者。
- 消防設備点検資格者 - 消防設備等の点検について3年以上の実務の経験を有する者。
- 防火管理者 - 3年以上その実務の経験を有する者。または防火管理上必要な業務について5年以上の実務経験を有する者。
- 建築基準適合判定資格者検定に合格した者 - 建築主事又は確認検査員として2年以上の実務の経験を有する者。
- 特殊建築物等調査資格者 - 特殊建築物等の調査について5年以上の実務の経験を有する者。
- 建築設備検査資格者 - 建築設備の検査について5年以上の実務の経験を有する者。
- 一級建築士・二級建築士 - 建築物の設計若しくは工事監理又は建築工事の指導監督について5年以上の実務の経験を有する者。
- 建築設備士 - 5年以上その実務の経験を有する者。
- 市町村の消防職員 - 火災予防に関する業務について、1年以上の実務の経験を有する者。
- 市町村の消防職員 - 5年以上その実務の経験を有する者。(前記に掲げる者を除く。)
- 市町村の消防団員 - 8年以上その実務の経験を有する者。
- 特殊行政庁の職員 - 建築行政に関する業務(防火に関するものに限る。)について5年以上の実務の経験を有する者。
尚、実務経験の期間は、資格等を取得した後の期間を算定する。
※受講にはそれぞれの受講資格に応じて免状等の写し、実務経験の証明が必要になります。 |
試験会場 | ・各都道府県の地域別講習受付機関
(北海道、青森、宮城、福島、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、香川、福岡など ) |
受験費用 | ・38,000円(科目免除のない人)
※講習科目の免除時間数により36000円、30800円になります。
※振込手数料は受講者負担。
再考査手数料 3,300円
免状交付手数料 1,850円(別途、免状郵送料392円)
再講習 8,200円(別途、免状交付手数料1,540円) |
試験方式 | ●修了試験の試験科目
・法令関係:防火管理の意義と設備の維持管理関係
(防火対象物の点検制度、火災予防概論、消防法規、建築基準法規、火気使用設備等)
・消防設備・防火管理基準関係:消防設備・防火管理基準及び教育訓練関係
(消防用設備等技術基準、防火管理)
・点検要領関係
(防火対象物#点検要領)
●出題方式 出題数36問/2時間
・各科目それぞれ12問ずつ合計36問が出題されます。
●修了試験の合格基準
(以下①②の条件を満たすことで合格となります)
①各分類ごとに50%以上の得点率
②全体の出題数の70%以上の得点率
※修了試験で不合格となった場合には、試験を受けた日から1年以内に1回に限り試験を受け直すことができます。再考査手数料は、3,300円(消費税込)です。
※修了考査に関する注意事項 |
試験科目 | ●講習科目と講習時間
・講習の内容
講習は4日間実施され、講習終了後、2時間の修了考査が行われます。
・講習科目及び時間割表
第1日
受付:09:10~09:30
講習についての説明:09:30~09:40
防火管理の意義及び制度:09:40~11:40
火気管理:12:30~14:30
施設及び設備の維持管理:14:40~16:40
第2日
受付:09:10~09:30
防火管理に係る訓練及び教育:09:30~11:30
防火管理に係る消防計画:12:20~14:20
消防用設備等技術基準:14:30~16:30
第3日
受付:09:10~09:30
消防用設備等技術基準:09:30~10:30
10:40~11:40
防火対象物の点検要領:12:30~16:30
第4日
受付:09:10~09:30
修了考査の説明:09:30~09:40
修了考査:09:40~11:40
※受験科目の免除
実務経験等により受講科目の一部免除があります。詳しい内容はこちらを参照ください。 |
試験関連情報 | 【資格の難易度情報】
・資格の難易度とランキング
・ジャンル別資格の難易度ランキング
●関連資格
消防設備士 |
問い合わせ先 | 全国消防防災事業団体(地域別)
登録講習機関 財団法人日本消防設備安全センター
〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-9-16 日本消防会館7F |
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教材(テキスト・参考書) | ・防火設備関連教材一覧
・防火設備・点検関連教材一覧
【防火対象物点検資格者試験 おすすめ教材】
・一目でわかる防火対象物用途別 消防査察実務
・消防設備士6類 徹底図解テキスト&問題集 |
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