資格名

職業訓練指導員

資格の種類

国家資格

主催者

各都道府県職業能力開発主管課

資格の概要

「職業訓練指導員」とは、職業能力開発促進法に基づき、公共職業能力開発施設及び認定職業訓練施設で技術習得を目指す人に訓練指導を行う者を言い、訓練を担当する指導員は都道府県知事から交付された「職業訓練指導員免許」が必要です。この資格は、各種の高度な技能を持った方が、民間企業で指導するための指導方法を身につけるために受験することが多いため、一定水準以上の高度な技能を持ち、指導力もある技能者であることが全国的に保証された制度になっていますので、交付された職業訓練指導員免許は全国で有効です。
(注)「職業訓練指導員試験」とは各都道府県が実施している「実技試験」及び「学科試験(指導方法・関連学科)」によって職業訓練指導員としての適否を判定するものです。この試験に合格することで、職業訓練指導員資格を取得することができます。この試験は、「職業訓練指導員の採用試験」ではありません。職業訓練指導員試験≠職業訓練指導員採用試験 に注意要

●職業訓練指導員資格の取得方法は3種類あります。
●職業訓練指導員免許の職種は123職種あります。以下の交付条件を満たす者からの申請により、都道府県知事より交付されます。
(1)指定された学歴・資格の取得
指導員訓練修了者(職業能力開発総合大学校の長期又は専門課程指導員訓練修了者。工業、商業、水産、農業、家庭等の実習教科についての高校教諭免許取得者)
(2)職業訓練指導員試験
都道府県知事が実施する職業訓練指導員試験に合格した者
(3)職業訓練指導員講習(48時間講習)
上記と同等以上の能力を有すると認められる以下の者
(例)職業訓練指導員講習(48時間講習)を修了した者
  ( 職業訓練指導員講習<48時間講習> (東京))

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※上記(2)の都道府県知事が実施する「職業訓練指導員試験」による取得について
試験は平成12年度から各都道府県の自治事務に位置付けられていますが、全国的に同一水準を保つために必要な指針を職業能力開発促進法施行規則、および職業訓練指導員試験実施要領等で国が示しています。尚、「指導方法」以外の科目については試験を実施しないか、一部の学科のみ実施する都道府県も多いです。
この試験は、職業能力開発促進法の規定に基づき、職業訓練指導員としての資格を得るために行うもので、合格者には申請により職業訓練指導員免許証が交付されます。 

試験の合格率・難易度

難易度  
  「C-下」  やや易の下位

【資格の難易度レベル】
職業訓練指導員試験は、都道府県により難易度に差があります。難しい試験ではないと言われますが、過去問や問題集などは出版されておらず、指導の理論とテキストのみで勉強するしかありません。最短で取得する方法には「指導法」のみを指導員試験で受験する方法がありますが、その方法では試験の出題範囲がわからないので合格率は低くなります。

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●合格率  
 ・講習受講修了試験:90~95%
 ・試験:70~90%(都道府県や職種によってかなり差があります)

※参考データ(職業訓練指導員試験受験の場合)
  (例)大阪府の職業訓練指導員試験合格率
    令和3年: 72%
    令和2年: 94%
    令和元年:76%
【大阪府の試験の概要】
・全ての職種(123職種)について、「指導方法」のみ試験を実施。実技及び関連学科の試験は行っていません。
・出題範囲:職業訓練原理、教科指導方法、訓練生の心理、生活指導、職業能力開発関係法規
・試験方式:出題20問/選択式(五者択一) 試験時間2時間 
      合格点:例年満点の6割以上の得点のある場合を合格

試験の内容・勉強法

上述(資格の概要欄)のように、職業訓練指導員資格の取得方法は3種類ありますが、一般的には(2)と(3)のどちらかの方法で免許取得に臨むのが一般的です。(2)の場合は、自分で勉強して「職業訓練指導員試験」という試験を受けて取る方法ですが、実際の試験はそのほとんどが実技試験は免除で、学科試験の「指導方法」だけの試験になっています。職業訓練指導員試験の合格率は70~90%前後のようです。

試験以外の指導員免許取得方法が「職業訓練指導員講習(48時間講習)を修了する」方法です。この方法は、職業能力開発促進法に基づく技能検定1級等に合格したのち、厚生労働大臣が指定する「職業訓練指導員講習(48時間講習)」を受講、修了する方法ですが、職業訓練指導員免許の取得方法で、お薦めなのがこの方法です。ただ、講習を連続して6日間受講しないといけないので、仕事が忙しくて連続した休みが取れない人には、少し無理かも知れません。
この講習の良い点は、免許取得もさることながら、実際に職場で職業訓練をする時の教え方を身に付けることができるため、職場で人を教える立場にある人にはこの講習は大変役に立つというとこです。 尚、「職業訓練指導員講習(48時間講習)」修了試験の合格率は90~95%程度です。



講習後の確認テストは、講義の内容をしっかり聞いていれば分かる内容なので心配することはなく、難易度も低く簡単な試験です。職種によっては不合格になる人はいないようなところもあります。試験対策は、テキスト「11訂版 職業訓練における 指導の理論と実際 」を有効に活用するのがが良いようです。試験はそれほど難しくはありませんが、きちっと整理して勉強していないと合格できません。筆記試験では、主に一般知識や職業訓練指導員として必要な専門知識が問われます。また、人物試験(面接)は人柄や職務の適性を判断するための試験ですが、筆記と人物試験の2段階制で行われているところが多いようです。また、試験の難易度より指導員として難しい点があります、それは職業訓練指導員が、どんなに長時間掛けてていねいに教えても、結果的に指導される側の人に教えられたことが出来なければ、指導の意味がないという点です。さらに、教えられた人が出来ないのは、職業訓練指導員の教え方が悪いからであり、どんな教え子であっても、出来るようにするのが職業訓練指導員の役目であるという共通した認識があることです。それを克服するために、職業訓練指導員と呼ばれる人は、常に教える技術を向上させなければいけないのです。

資格取得後の職務は、職業能力開発促進法に基づく公共職業能力開発施設や認定職業訓練施設(民間企業)などで指導にあたることになります。 
※公共職業能力開発施設としては次のようなところがあります。
(1)雇用・能力開発機構立職業能力開発施設、職業能力開発総合大学校、職業能力開発総合大学校東京校、 職業能力開発促進センターなど
(2)都道府県立職業能力開発施設、職業能力開発校など
(3)障害者職業能力開発校
(4)法務省矯正施設で、受刑者の職業能力開発と指導
尚、注意すべき点として、職業訓練指導員免許を取得しても、そのまま職業訓練指導員として働けるわけではないということです。実際に職業訓練指導員として働くためには、免許を取得した上で各施設が実施する採用試験を受けて、採用されなければなりません。その結果、公共職業能力開発施設に勤務する場合には身分は公務員となります。

試験日程

・試験の実施:各都道府県で年1回実施されています。(日時は各都道府県により異なります)
・受講・受験申込み:年1回(日時は各都道府県により異なります)
・合格発表:各都道府県により異なります。
※問い合わせ先  
 ・試験:各都道府県の職業能力開発主管課 
 ・講習:各都道府県の職業能力開発協会
※東京都の場合、問い合わせはこちら

 
令和5年度職業訓練指導員講習日程・講習内容(東京都)
 

受験資格

●職種に関する学歴と実務経験必要年数を満たすことが必要です。 ⇒詳細

・試験
1.職業能力開発促進法による職業訓練の修了者で一定の実務経験を持つ者。
2.高校・短大・大学を卒業後、それぞれ一定の実務経験をもつ者。
3.厚生労働大臣指定の専修・各種学校終了後一定の実務経験をもつ者。 
・講習
1.技能検定1級・単一等級合格者
2.高校・短大・大学などで免許職種に関する学科を履修し、一定の実務経験をもつ者。
3.職業能力開発促進法による職業訓練の修了者で一定の実務経験を持つ者。

試験会場

全国各地

受験費用

・受験料:学科3,100円(各都道府県により異なります)
・講習受講料:15,000円~22,000円(テキスト代を含む)各都道府県により異なります。
※問い合わせ先  
 ・試験:各都道府県の職業能力開発主管課 東京都
 ・講習:各都道府県の職業能力開発協会

試験方式

●学科試験と実技試験で構成されており、電気、建築、自動車整備、染色、機械など123の免許職種ごとに実施されます。⇒詳細
・学科試験
  全職種共通の「指導方法」と、職種別の「系基礎学科」及び「専攻学科」があります。
  試験方式は五者択一形式
・実技試験
  職種別に実施されます。 
※講習 6日間/48時間
※所有する資格によって実技試験、学科試験のうち関連学科の両方、または、どちらかが免除されます。
(例)職業訓練指導員免許を受けた者は当該免許職種に係る系基礎学科と同一の系基礎学科に限る学科試験と指導方法の試験が、指導方法の試験に合格した者は指導方法の試験が、それぞれ免除されます。
各都道府県知事宛の労働省職業能力開発局長通達により、試験の点数が6割以上で合格となっています。
・職業訓練指導員試験の合格基準
  実技試験:60%以上の得点率
  学科試験:指導方法について60%以上の得点率が必要

試験科目

●学科試験
(1)指導方法(職業訓練原理、教科指導法、訓練生の心理、生活指導、職業訓練関連法規など)全職種共通
(2)関連学科(系基礎学科・専攻学科)職種別
●実技試験
 職種別

◆講習(厚生労働大臣が指定する講習)※実施回数や期間(日数)、日程、受講料等は都道府県により異なる。以下の指導方法の講習科目について、6日間48時間。
(1)職業訓練原理、(2)教科指導法、(3)労働安全衛生、(4)訓練生の心理、(5)生活指導、(6)関連法規、(7)事例研究、(8)確認テスト
※「指導方法」以外の科目については試験を実施しないか、一部の学科のみ実施する都道府県も多い

試験関連情報

【資格の難易度情報】
資格の難易度とランキング
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問い合わせ先

・東京都産業労働局 雇用就業部 能力開発課 技能評価担当  03-5320-4717 http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/school/sikaku/shidouinmenkyo/index.html 
・大阪府職業能力開発協会  06-6534-7510  http://www.osaka-noukai.jp/
大阪府大阪市西区阿波座2-1-1 大阪本町西第一ビルディング6階 

・各都道府県職業能力開発主管課(試験)
・各都道府県職業能力開発協会(講習)

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

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