資格名

AIBA認定 貿易アドバイザー

資格の種類

公的資格

主催者

貿易アドバイザー協会

資格試験の概要

貿易アドバイザー試験は、貿易実務や貿易英語、マーケティングに関して高い知識を持ち、海外との取り引きを希望する企業及び個人に的確な助言・指導を行うことができる人材の育成を目的に、貿易アドバイザー協会(AIBA)が実施する資格試験です。海外ビジネス経験者の目指すべき最高峰の資格ともいわれています。
有資格者は、仕事では貿易実務や貿易英語、マーケティングなどに精通する専門家として、海外との取引を希望する企業などに対して的確なコンサルティングを行い、貿易コンサルタントとしても活躍が期待できます。

※2007年までは「ジェトロ認定貿易アドバイザー」としてジェトロが認定・登録していた資格でしたが、2008年度からは貿易アドバイザー認定合格者で組織する貿易アドバイザー協会(AIBA)がジェトロ後援として試験を継続しています。



合格率・資格難易度

難易度
  「A」  難関   

【資格の難易度レベル】
貿易アドバイザー試験は、2008年度よりAIBAがジェトロ認定試験の精神を受継ぎ、新たに「AIBA認定貿易アドバイザー試験」を開始しました。貿易関連の試験では、貿易実務検定が有名ですが「貿易アドバイザー試験」は、さらに論文、面接まで行われ、貿易業界の診断士のような試験になっています。新規の試験になって、少し合格率が高くなりましたがそれでも、最終合格率10%前後の試験なので、それなりの準備がなくてはクリアすることはできない試験です。
試験では、貿易に関する専門知識や英語力は当然のことですが、ビジネスコミュニケーション力なども問われ、かなりの難関試験です。難易度レベルは貿易実務検定A級と同じ程度と考えていいでしょう。貿易関連資格ではトップクラスの難関資格で、合格者が少ない難関資格として知られています。

--------------------------------------------   
●合格率
 1次試験:15~20%前後  
 2次試験:80~90%
  特に1次試験の合格率が低いのが特徴です。

※参考データ
・第4回 平成23年試験の結果
 受験者数 84名 合格者数 29名 最終合格率  35%
・第3回 平成22年試験の結果
 受験者数 88名  第1次合格者数18名 第2次合格者数18名  
 最終合格率20%

受験対策・学習法ほか

試験対策は、市販されている教材が少ないため、「貿易実務検定試験」の対策書を活用します。学習する順序は、B級、準A級の問題集や解説書から始まって、貿易実務検定A級試験問題集に取り組むのがベストな手順です。一部貿易アドバイザー試験の範囲から外れる項目もありますが、やっておいて損はないでしょう。
協会の案内では、幅広いマーケティングの知識や最近の国際ビジネスの動向の理解が重視されるため、参考文献として、ジェトロ貿易投資白書、通商白書、経済財政白書の最新版の要旨を理解することを挙げています。また、貿易英語に関しては、英文ビジネス記事の理解力とビジネスの局面に応じた英文作成が重視されるとしています。
セミナーを受講できる時間のある人は、貿易アドバイザー協会が主催して行う「AIBA認定貿易アドバイザー実力養成セミナー」の受講がおすすめです。受講できない人でもセミナーで使用した「実力養成セミナーテキスト」だけの購入も可能なので、独学などで勉強する人もこのテキストを使用されると良いでしょう。
貿易アドバイザー資格は、試験も難関である代わりに 有資格者がきわめて少なく、希少価値のある資格と言えます資格取得者は、貿易業だけでなく運送業、流通業、航空会社、商社などへの就職にも有利に働くものと思われます。また、輸出入取引は、今までは貿易商社が中心でしたが、最近では百貨店や製造業など、流通業界や販売業界なども自らが行うようになってきているため、この職業の需要は年々増加してきています。

貿易アドバイザーとしての活動分野には、輸出入等貿易活動のアドバイスやコンサルティングの他、国際展示会・商談会での日本市場向けのマーケティングやセミナー、商品の国際調達の指導や代行、国内外での貿易セミナーなどがあげられます。特に日本では、貿易が欠かせないものとなっているため、貿易業務に関する専門家の存在は貴重です。貿易関連の他、運送会社や航空会社などでも活躍できる仕事です。また、この資格は運送業、流通業、航空会社、商社への就職においても有利になると思われます。現在では、全国各地で500名以上が活躍しています。 

スポンサーリンク



受験資格

●第1次試験
  原則として、3年程度の貿易業務の経験を有する者。
●第2次試験
  第1次試験合格者及びジェトロ認定貿易アドバイザー試験の前年・前々年度第1次合格者

試験方式

第1次試験と第2次試験で構成されている。
●1次試験:筆記試験 (選択式、但し一部記述式)
  貿易英語(四肢選択:35問、英作文:1問/80分)
  貿易実務(四肢選択:50問/80分)
  国際マーケティング(四肢選択:50問/80分)
●2次試験:面接と小論文(事前に送付された課題に対しA4用紙に指定された範囲の字数で回答する)
※2次試験は、1次試験の合格者のみ受験できる(前年度の1次試験合格までは受験できる)

試験科目

●1次試験:3科目 選択式、一部記述式
(貿易英語、貿易実務、国際マーケティング) 
 ・貿易英語(四肢選択:35問、英作文:1問/80分)
  1.国際ビジネスコミュニケーション①時事英語 ②英文ビジネスレターの体裁と構成 
  2.貿易関連文書の作成と運用(1)取引の創設に関する文書 (2)売買条件・発注に関する文書 (3)銀行取引 代金決済に関する文書 (4)運送と保険に関する文書 (5)契約書 (6)契約の不履行・クレームに関する文書 (7)ファクシミリ、電子メール)
・貿易実務(四肢選択:50問/80分)
 1.貿易契約の締結と履行(1)貿易取引慣習 (2)契約の締結と基本条項 (3)貿易管理制度と関連法規 (4)輸出入通関 (5)貿易手続きの電子化 (6)貿易運送と貨物の受渡し (7)運送書類、船積書類 (8)特殊貿易
 2.貿易代金決済と外国為替(1)貿易代金決済 (2)荷為替信用状 (3)貿易金融 (4)外国為替取引
   3.各種保険 (1)貨物海上保険 (2)貿易保険  (3)P/L保険) 
・国際マーケティング(四肢選択:50問/80分)
 1.貿易とマーケティング(1)輸出入販売とマーケティング (2)マーケティング戦略と組織
 2.貿易マーケティングの進め方(1)市場の情報と分析 (2)取引先の見つけ方と取引交渉 (3)販売チャンネルの概要 (4)取扱商品の開発と選定 (5)競争戦略上の位置と価格戦略 (6)現地市場とプロモーション活動 (7)マーケティングと関連法規 
  3.企業の国際化とマーケティング(1)技術提携 (2)現地生産 (3)国内市場から世界市場へ (4)対外・対内直接投資 (5)国際ロジスティクス (6)外国間貿易

●2次試験:面接と小論文(事前提出)審査
第1次試験合格者には小論文の課題を送付、指定されている字数以内でA4用紙にて回答する。小論文の審査後、面接試験が行われる。
※2次試験の審査は、職務経歴書、事前提出の小論文、資質、経験、意欲などについての総合評価になる。
※日本商工会議所の商業英語検定A級合格者は、「貿易英語」が科目免除される。
※詳細はこちらで確認ください。

スケジュール

●試験実施日程:
第1次試験 11月下旬    
第2次試験 1月中旬頃
●申込受付:9月上旬~11月上旬頃まで

  2023年度AIBA認定 貿易アドバイザー試験日程

試験会場

●第1次試験  東京、大阪、名古屋、広島、福岡、仙台、札幌
●第2次試験  東京、大阪

受験料

10,000円(2次試験のみは5,000円)

問い合わせ先

一般社団法人貿易アドバイザー協会試験事務局  https://trade-advisers.com/
TEL03-3255-2477  
E-MAIL:aiba-nintei@trade-advisers.com
〒101-0021 東京都千代田区外神田1-1-5 昌平橋ビル2F

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

通信講座・eラーニング

貿易実務関連資格 通信講座一覧

通学スクール・講座


貿易実務/通関士講座

協会主催 貿易アドバイザー試験向けセミナー・講座一覧

教材(過去問集)

AIBA認定貿易アドバイザー試験 サンプル問題

教材(テキスト・参考書)

貿易実務検定試験対策教材

関連情報

関連資格
 通関士
 貿易実務検定