資格名

葬祭ディレクター

資格の種類

民間資格

主催者

葬祭ディレクター技能審査協会

資格の概要

資格制度は、葬祭業界に働く人にとって必要な知識や技能のレベルを審査し、認定する制度です。葬祭業界に働く人の、知識・技能の向上を図ることと併せて、社会的地位の向上を図ることを目的としています。
平成8年3月に厚生労働省に資格制度の認定を受け、資格試験の実施と認定を協会が行っています。試験の受験級は1級と2級があり、資格所有者は平成29年3月現在、31,959名(1級16,470名 2級15,489名)です。葬祭業の従事に当たってこの資格取得の義務はありませんが、この資格を持っていれば、葬祭業界においての知識や技能のレベルが一定以上あると認められます。
(1級・2級の試験内容)
・2級:個人葬における受注から会場設営、式典運営に至るまでの一般的な知識と技能
・1級:全ての葬儀における受注から会場設営、式典運営に至るまでの詳細な知識と技能
(1級・2級の仕事内容の違い)
2級は個人葬、1級は社葬までがプランニングできる、という違いがあります。



葬祭サービスに求められることは深く、広くなっており、、消費者の身になり、消費者の視線に立っての、細やかで専門性をもったものが求められています。そのため、葬祭サービスを提供するに相応しい人材であるかを総合的かつ客観的に評価する本制度が重要な役割を担っていると言えます。

試験の合格率・難易度

難易度 
  1級  「B」 普通  
  2級  「C」 やや易  

【資格の難易度レベル】
2級は個人葬の受注から式典運営までの一般的な知識と技術が試験範囲になっていて、個人葬までを仕切ることができる人間かどうかを、また1級は葬儀の全ての知識と技術が問われ、社葬までできる人間かを評価されます。試験の合格率だけ見ると、意外に簡単そうに思えるかもしれませんが、特に1級は5年以上の実務経験者のみが受験できる試験なので、誰でも簡単に受けられるわけでなく、実技を習得しながらまじめに勉強していなければ資格取得はできません。また最近、試験の難易度が全体に上昇傾向にあります。

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●合格率   
  令和元年度葬祭ディレクター技能審査試験結果 
    1級 63.7%(受験者1,228人 合格者782人)   
    2級 75.1%(受験者950人 合格者713人) 

※参考
・平成30年度葬祭ディレクター技能審査試験結果 
   1級 65.2%(受験者1,264人 合格者824人)   
   2級 72.5%(受験者1,051人 合格者762人) 
・平成29年度葬祭ディレクター技能審査試験結果 
   1級 69.5%(受験者1,517人 合格者1,054人)   
   2級 78.7%(受験者1,259人 合格者991人)
・平成28年度葬祭ディレクター技能審査試験結果
   1級 43.3%(受験者1,375人 合格者595人)   
   2級 58.0%(受験者1,141人 合格者662人) 

試験の内容・勉強法

葬祭業務を行うには、この「葬祭ディレクター」という資格が無くても問題はありませんが、資格を取得していることで会社や社員の信頼度のアップにつながります。試験の合格者は、「1級葬祭ディレクター」、「2級葬祭ディレクター」を名乗ることができ、「葬祭ディレクター」のIDカードを胸につけて業務にあたることができます。

試験は、葬儀の受注や会場設営、式典運営などに必要な知識、能力を試す技能審査ですが、これは主に葬儀社で働いている人を対象とした試験です。受験資格として実務経験を要するため、葬儀社に勤める人が取得することが多いのですが、受験者の中には、さらなるスキルアップを目的とした人もいるようです。また、最近は女性の受験者が増えていのも特徴です。
最近の傾向として、特に実技3課題の試験が合格率下降の原因になり、1級の合格率に低下傾向が続いているようですが、試験のレベルはかなり高くなっています。本試験では1級、2級が合同で行われます。
試験対策は、専門学校も全国で数ヶ所ありますが、解説書と問題集などでの独学が主になります。ただ、実技だけは講座を受講した方が合格しやすいでしょう。独学での学科試験対策は、協会の公式サイトから問題集と解説書(葬儀概論)をダウンロードして、問題集を繰り返しやって、分からないところや間違ったところを解説書を読んで理解する、という繰り返しにより最終的に解説書を読破する方法で取り組むと時間はかかりますが効果的です。2022年度版問題集もあります。

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葬祭ディレクターは、女性ならではのこまやかな心遣いが生かされる資格でもあり、最近注目されている資格ですが、まだ累計合格者数が2万人程度なので、将来のスキルアップアを狙う人には取得のチャンスではあるでしょう。資格取得できれば、一般の葬儀社、互助会、JA・生協・共済の葬祭部門などへの就職で資格が活きてくるでしょう。就労は、正社員、契約社員、アルバイトなどの雇用形態があります。
高齢化の進む日本では、非常に将来性が高い職業と言えます。また、宗教にこだわらない、さまざまなスタイルの葬儀が執り行われるようになりつつあるため、葬祭ディレクターのニーズは高まる一方です。

※葬祭ディレクター技能審査協会が認定した平成21年度の葬祭教育認定校
・鶴嶺学園 日本ヒューマンセレモニー専門学校 フューネラルディレクターコース 
・駿河台南学園 駿台トラベル&ホテル専門学校 ライフステージプロデュース学科
・東京観光専門学校 フューネラルプロデュース学科 

試験日程

●試験実施:毎年1回 9月中旬頃
●申込期間:4月上旬~5月上旬
●合格発表:11月上旬

 2023年度 葬祭ディレクター技能審査試験日程  

受験資格

●2級 受験年の9月30日現在で、葬祭実務経験を2年以上有する者
●1級 受験年の9月30日現在で、葬祭実務経験を5年以上有する者又は、または平成20年度以前に2級合格後2年以上の実務経験を有する者

 <実務経験年数について>
※葬祭ディレクター技能審査協会が認定した葬祭教育機関の所定のカリキュラムを修了した者は、実務経験に算入することができます。
※勤労学生の場合を除き、在学中のアルバイトなどの期間は葬祭実務経験年数に算入することはできません。

試験会場

札幌・仙台・大宮・東京・横浜・名古屋・京都・福岡

受験費用

・1級 54,400円(学科試験のみ 8,200円 実技試験 46200円)
・2級 39,000円 (学科試験のみ 8,200円 実技試験 30,800円)

試験方式

学科試験(筆記)と実技試験(作業と筆記)で構成されています。
●1級
・学科(筆記試験) 正誤判定問題50問、多肢選択問題50問、合計100問/試験時間50分
・実技(作業試験) 
 課題1「幕張装飾」(制限時間7分)
 課題2「接遇」(制限時間2分)
 課題3「司会」(制限時間6分)
 実技筆記試験(5問、解答時間30分)
●2級
・学科(筆記試験) 正誤判定問題25問、多肢選択問題25問 合計50問/試験時間30分
・実技(作業試験) 
 課題1「幕張装飾」(制限時間7分)
 課題2「接遇」(制限時間2分)
 課題3「司会」(制限時間4分)
 実技筆記試験(5問、解答時間30分)
●合否判定
・学科 70%以上の得点
・実技 作業試験の課題1、課題2、課題3、実技筆記試験の点数を合計して70%以上の得点。
※葬祭ディレクター技能審査には一部合格と一部受験があります。
 ・一部合格:いずれか一方の科目のみで基準点に達した受験者は一部合格者となり、3年度以内に同じ等級を再受験する場合には、合格している科目の受験と合格科目の受験料が免除になります。
 ・一部受験:最初から学科のみ、又は実技試験のみを受験すること。

試験科目

●試験の内容
1級と2級があり、両方ともマークシート方式の学科試験と上記3課題の実技試験で構成される。
(学科)
葬式におけるいろいろな基礎知識から、公衆衛生や宗教の知識、行政や法律問題が出題されます。
(実技)
課題は、「幕張」「司会」「接遇」の3つです。
 ・幕張:
 時間内に葬儀式場設営の基本である幕張装飾が正確にできるかどうかをチェックされます。
 ・司会:
 司会実演は模擬司会となりますが、良い言い回しや言葉遣いなどが審査されます。
 ・接遇:
 模擬のお客さまの意見を聞き、葬儀全体の進行や運営などすべてのコーディネートをしていく実技です。
(技能範囲)
1級 全ての葬儀における受注から会場設営、式典運営に至るまでの詳細な知識と技能
2級 個人葬における受注から会場設営、式典運営に至るまでの一般的な知識と技能

試験関連情報

問い合わせ先

葬祭ディレクター技能審査協会    http://www.sousai-director.jp
〒105-0004 東京都港区新橋1-18-16 日本生命新橋ビル9階
  Tel 03(6206)1281 Fax 03(3500)4212

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

教材(テキスト・参考書)

葬祭ディレクター技能審査試験対策教材一覧

教材(過去問・問題集)

葬祭ディレクター技能審査 2019年度版問題集

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