資格名

マンション管理員検定

資格の種類

民間検定試験

主催者

一般財団法人 マンション管理員検定協会

資格の概要

マンションの「質」はマンション管理員の「資質」そのものに大きく関わっているといわれ、マンション管理の質の向上には、最前線の現場にいる「マンション管理員」の資質の向上が欠かせないとされています。
しかし、管理員の教育制度は管理会社によって千差万別であり、業界として統一的な教育水準が存在しないのも現実でした。またその一方で、マンション管理員の仕事については分かりにくいことが多く、管理員の教育も管理会社への入社後に受けることが一般的でもありました。
そういう背景をもとに、主にマンション管理員を目指す方や既に管理員として仕事されている方を対象に、コミュニケーション能力や情報収集能力の大切さを理解し、知識・技術・能力・資質を高めて管理員としての高い職業意識を持てるようにするために、2010年10月に「マンション管理員検定」が創設され、2011年7月に第1回検定試験が行われました。
※検定試験合格者は、その成績に応じて3段階に分けて評価し結果が通知されます。
   成績の3段階 上位者:マネージャー  中位者:パートナー  下位者:フェイス
※優秀成績をおさめた上位合格者(マネージャー)には、協会認定ピンバッジが贈呈されます。

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【マンション管理員とマンション管理士の違い】
「マンション管理士」はマンション管理適正化法に定められた国家資格です。主にマンション管理組合に対するアドバイスを業務としています。一方、「マンション管理員」はマンションの現場において、通常は受付や清掃、設備点検の立会等を行っている者のことで、まったく異なる職種です。また、「マンション管理員検定」と「マンション管理士」の違いは、マンション管理士は毎年、合格率が1桁の難関国家資格試験ですが、マンション管理員検定は民間の検定試験です。

試験の合格率・難易度

●難易度 
  「C」  やや易しい  

【資格の難易度レベル】
マンション管理士や管理業務主任者試験の基本的な部分の知識があれば何とかなりそうな内容の試験なので、この問題集やテキストの内容などと全く違う傾向の問題が出たりしなければそれほど難しくないはずです。特に、テキストを十分に読み込んおけば問題ないはずです。
試験自体も不動産関連の資格試験の中ではやさしいレベルに入りますので、未経験の初学者なら独学でも3ヶ月~半年程度をかけて勉強するといいと思います。管理員業務に関する試験と言うよりも、関連する常識を計るような出題が多く、専門色はそれほど強くありません。少し知識ある人なら、10~15時間程度の勉強で合格目標は達成できると思います。

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●合格率 (平成30年以降、合格者数以外の試験結果が非公開になっています)
 マンション管理員検定試験結果  合格者数 
  令和4年:第22回試験 102名
  令和3年:第21回試験 111名 第20回試験 125名
  令和2年:第19回試験  86名 第18回試験 121名
  令和元年:第17回試験  133名

※参考データ
・平成29年度 第13回マンション管理員検定試験結果 
 申込者数311名 受験者数295名 合格者数187名 合格率63.4%
・平成28年度 第12回マンション管理員検定試験結果 
      受験者数305名 合格者数200名 合格率65.6%
・平成28年度 第11回マンション管理員検定試験結果
      受験者数362名 合格者数231名 合格率63.8%

試験の内容・勉強法

第3回のマンション管理員検定試験は平成24年9月に実施されましたが、その時の受験申込者数は707 人であり、第1回試験の1,352人、第2回試験の1,002人と比べると、減少し続けています。
試験全体としては、公式テキスト及び問題集からの出題がほとんどであり、しっかりテキストで学習しておけば特に難易度的にも問題ないレベルの試験であると思われます。
第3回試験では、「マンション管理総論」からは第1回・第2回に続き、マンションの歴史から出題されています。これは公式問題集にも類似の問題があり、公式問題集をやっておれば簡単だったと思われます。次の「管理組合の組織と運営」でも公式テキストと問題集の範囲を出た問題はなく、テキストと問題集で対応できるレベルです。ただ、ここでは管理組合の成立が頻出なので注意が必要です。




次に、「マンションの建物・設備等」では、大半が用語の定義や設備の特徴からの出題になっています。次の「管理員の実務」も、公式テキストと問題集で十分対応できる内容になっていますが、出題形式で分類を問う形式の問題では、「管理員業務のうちどの業務に該当するか」という問題が出題されており、該当する業務を整理してまとめておく必要があるように思います。
「法令・実務(1)」も公式テキストと問題集で十分対応できる内容になっていますが、個数問題が9問中5問も出題されていたため、ここはやや難度が高かったように思います。

「法令・実務(2)」では、建替え決議の問題で、平成14年の改正の際に撤廃された「費用過分要件」について出題されています。この問題も含めて、区分所有法に関しては、第1回試験より第2回、第3回試験の方が難しくなってきているようです。
次の「マンション管理情勢」は公式テキスト及び問題集で十分対応できる問題ばかりで、十分勉強してあれば全く問題なかった出題内容に思います。
全体を通して言えることは、問題冊子を持ち帰ることができない試験なので、正解番号および合格ラインは不明ですが、公式テキストと問題集をしっかり読んで勉強していれば、それほど難解な試験ではないと思います。

この試験の主な受験対象者としては、マンション管理員を目指す方や、マンション管理会社の方、マンション管理組合の方などとされていますが、受験資格に制限はなく、誰でも受験できますので、マンション管理士や管理業務主任者へのファーストステップとして、この試験で腕試しすることもお勧めかと思います。管理業務主任者やマンション管理士試験の前哨戦にすればいいでしょう。それ以外では、マンション購入の際の知識の一環として、受験するのもいいかもしれません。知識が多いに役立つはずです。

試験日程

●試験実施:毎年3月下旬 ・ 9月下旬
●申込期間:11月下旬~2月上旬頃  5月中旬~8月下旬頃
●合格発表:4月中旬頃  10月下旬頃

  令和5年度第25回マンション管理員検定試験日程       

受験資格

年齢・性別・学歴・国籍・経験等による制限はなく、誰でも受験できます。

試験会場

全国10試験地  
札幌市・仙台市・東京都・静岡市・名古屋市・大阪市・広島市・福岡市

受験費用

9,900円(税込)

試験方式

●試験方式
 ・出題数50 問/試験時間 2時間  
 ・問題 4肢択一による筆記試験 択一問題 
 ・解答方式は、マークシート方式
 ・合格基準:正答率と得点分布を踏まえ総合的に判断して決定されます。
※マンション管理士試験、管理業務主任者試験の合格者、及び協会の免除講習で一定の成績を修めた者は、「8.マンションの管理に関する法令及び実務に関すること(2)」に該当する問題5問の免除が受けられます。
※合格者と不合格者に区別し全員に結果及び成績を通知します。
※合格者には「合格証」が発行されます。

◆科目免除
(1)マンション管理士試験、又は、管理業務主任者試験の合格を証明できる者、及び 
(2)協会が主催する免除講習を受講し修了を証明できる者
マンション管理員検定試験の出題範囲の中の「8.マンションの管理に関する法令及び実務に関すること(2)」に該当する5問(問46~問50)が免除されます。

試験科目

●試験範囲
1.マンション管理総論(出題数 1 問)
・マンションとは
・マンションの歴史
・マンション管理員とは
2.管理組合運営の円滑化に関すること(出題数 6 問)
・管理組合の組織と運営
・総会・理事会・管理組合の運営について
・管理組合のトラブル対応と対策
・トラブルの内容及び状況 等
3.マンションの建物及び附属施設の構造並びに設備に関すること(出題数 9 問)
・建物の維持・修繕(大規模修繕・長期修繕計画を含む)
・建物のライフサイクル
・建物の劣化症状(剥落・白華・ひび割れ・錆汚れを含む)
・設備管理業務(電気・ガス・給水・排水・消防用設備を含む)等
4.マンション管理員の実務に関すること(出題数 16 問)
・管理員の実務に関すること(業務と役割)
・管理員業務(受付・点検・立会・報告連絡相談・補助を含む)
・清掃業務(清掃の種類・清掃用具を含む)
・マンションの保険
・植栽管理
・体調管理、健康増進、メンタルケア
・接遇・マナー
・車庫証明 等
5.マンションの管理に関する法令及び実務に関すること(1)(出題数 9 問)
・マンション標準管理規約
・マンション標準管理委託契約書
・その他の法令(遺失物法・個人情報保護法・労働基準法を含む)等
6.マンション管理員に求められるマンション管理情勢(出題数 2問)
・AED操作
・認知症・独居高齢者・孤独死等に対する対策・対応
・専有部サービス 等
7.管理会社への就職の現状と対策(出題数 2 問)
・管理会社への就職の現状
・年金と給料・雇用保険
・履歴書・職務経歴書の書き方
・面接の受け方
・パソコンスキル(掲示文作成・情報管理・メール連絡を含む)等
8.マンションの管理に関する法令及び実務に関すること(2) (出題数 5 問)
・建物の区分所有等に関する法律
・マンションの管理の適正化の推進に関する法律
※上記1~8の出題範囲で、マンション管理員の実務に馴染みの深い分野を幅広く取り入れ、その実務知識、法的知識、及び一般常識等を問う問題を中心に出題されます。

試験関連情報

【資格の難易度情報】
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●試験関連情報
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●関連資格
 マンション管理士
 建築コスト管理士
 商業施設士

問い合わせ先

〒104‐0032  東京都中央区八丁堀4‐9‐6 塩部ビル
マンション管理員検定試験事務局 03-3524-8150(平日9時~18時)http://www.m-kanken.or.jp/ 

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