資格名

建築鉄骨検査技術者

資格の種類

民間資格

主催者

資格認定 (一社)鉄骨技術者教育センター

資格試験の概要

「建築鉄骨検査技術者」とは、建築で用いられる鉄骨や製品の精度を判定する専門家で、「建築鉄骨製品検査技術者」と「建築鉄骨超音波検査技術者」の二種類の資格があります。

●建築鉄骨製品検査技術者
一般的な鉄骨検査のうち、溶接部の超音波探傷検査を除く検査を行います。
●建築鉄骨超音波検査技術者
鉄骨溶接部の超音波探傷検査を行います。
それぞれの区分に応じて、検査業務の遂行のあと、検査記録の作成、検査報告書の作成を行います。

建築鉄骨検査技術者試験(学科・実技)に合格し、(社)日本鋼構造協会運営の建築鉄骨品質管理機構の認定資格者として登録することで建築鉄骨検査技術者の資格が取得できます。
資格登録の有効期間は5年間です。新規および更新の認定登録後、有効期間満了の前1年以内に継続講習を受講することにより、有効期間を5年間延長することができます。
また、継続により延長した有効期間の満了の前1年以内に更新試験 (実技) に合格した者は、更新の認定登録を受けることができます。
※2020年4月現在の資格保有者数
・建築鉄骨製品検査技術者  9,836名
・建築鉄骨超音波検査技術者 3,902名




合格率・資格難易度

●難易度 
  「C」  やや易しい  

【資格の難易度レベル】
「建築鉄骨製品検査技術者」と「建築鉄骨超音波検査技術者」、どちらの試験も、基礎的な知識があれば学科も実技もそんなにむつかしい試験ではありません。よほど大きなミスでもしない限り問題ないと思いますが、どうしても自信が持てない人は事前に開催される講習会を受講されたらいいでしょう。講習会を受講すればほぼ確実に合格できるはずです。但し、実技の講習会では、それぞれの測定器具の使い方や測る場所、柱頭と柱脚の方向等々、本番でミスをおかさないように講習をまじめに受けることが大切です。
独学で突破を狙う人は、学科試験は「建築鉄骨〈製品・超音波〉検査技術者  学科試験問題と解説集」で十分勉強してください。不安があれば事前講習を受講すれば問題はありません。ただ、実技は実際に関わってない人は、実際の鉄骨で十分練習をしておく必要があります。それと、「慣れ」も実技試験には必要です。慣れていないと時間が足りなくなる可能性がありますので要注意です。

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合格率
【鉄骨製品検査】
・2022年度(学科)
受験者数783名 合格者数628名 合格率80.2%
・2022年度(実技)
受験者数756名 合格者数451名 合格率59.7%
・2021年度(学科)
受験者数551名 合格者数437名 合格率79.3%
・2021年度(実技)
受験者数729名 合格者数496名 合格率68.0%
・2020年度(学科)
 受験者数641名 合格者数543名 合格率84.7%
・2019年度(学科)
 受験者数735名 合格者数642名 合格率87.3%
・2019年度(実技)
 受験者数903名 合格者数586名 合格率64.9%

【鉄骨超音波検査】
・2022年度(学科)
受験者数253名 合格者数189名 合格率74.7%
・2022年度(実技)
受験者数233名 合格者数153名 合格率65.7%
・2021年度(学科)
受験者数195名 合格者数142名 合格率72.8%
・2021年度(実技)
受験者数224名 合格者数155名 合格率69.2%
・2020年度(学科)
 受験者数217名 合格者数157名 合格率72.4%
・2019年度(学科)
 受験者数325名 合格者数225名 合格率69.2%
・2019年度(実技)
 受験者数308名 合格者数205名 合格率66.6%
  
【2020年4月 現在有資格者数】
  建築鉄骨製品検査技術者:9,836名
  建築鉄骨超音波検査技術者:3,902名

受験対策・学習法ほか

「建築鉄骨検査技術者資格」は、国土交通大臣が認定する鉄骨製作工場の性能評価基準における製品検査管理技術者および超音波検査管理技術者の資格要件の一つとして位置付けられています。
また、国土交通省監修の「建築工事監理指針」や「鉄骨造等の建築物の工事に関する東京都取扱要綱」等において、受入検査員が保有すべき資格として指定または推奨されています。
また、この建築鉄骨検査技術者資格には「建築鉄骨製品検査技術者」と「建築鉄骨超音波検査技術者」の2種類の資格がありますが、建築鉄骨超音波検査技術者は日本建築学会「鋼構造建築溶接部の超音波探傷検査規準」の中で、検査技術者に要求される資格の例として挙げられており、さらに鉄骨工事の非破壊検査に携わる場合にはこの両方の資格が必須になり、製品検査の時と報告書の時に提出が求められます。

このように”鉄骨検査のプロ”、ともいわれる建築鉄骨検査技術者ですが、ただ、それだけ工場では製品の製作には高い精度や溶接の正確さ等が要求されます。工場では図面に基づいて正確で慎重に製作は行われますが、それを担保するのが「製品検査」になります。最終の製品検査報告書にサインし、押印するのは「建築鉄骨製品検査技術者」の有資格者です。
有資格者は求人も多く、仕事内容も責任ある仕事に従事しているという自負や緊張感はありますが、有資格者にならないと次のステップアップや目標が決められないという現場が多いようです。

●建築鉄骨製品検査技術者の主な仕事
・仮組作業の段階で、ルート間隔・開先角度・寸法等の確認を行う。
・溶接完了・超音波探傷検査完了後、外観検査・寸法チェックを行う。
・外観検査・寸法チェックの結果をまとめて、元請業者に提出する。
●建築鉄骨超音波検査技術者の主な仕事
・超音波探傷検査技術者とあまり変わりませんが、複数の技術者で検査を行う場合にはその技術者の計画工程・検査内容・検査結果種類の管理を行います。
※超音波探傷検査技術者
 いずれかの資格、および1年以上の実務経験を有した者しか取得できない。

受験資格

●建築鉄骨製品検査技術者
 次の内いずれか1つを有する者で満20歳以上の者
①鉄骨に関する業務に5年以上従事した経験を有する者。
②鉄骨製作管理技術者1級又は2級の資格を有する者。
③(一社)日本溶接協会溶接技術者資格認定企画(WES8103)の1級又は2級資格を有する者。

●建築鉄骨超音波検査技術者
JISZ2305「非破壊試験-技術者の資格及び認証」に基づき、(一社)日本非破壊検査協会(JSNDI)が行うUTレベル3、UTレベル2、UTレベル1のいずれかの資格を有し、かつ鉄骨溶接部の超音波検査に1年以上従事した経験を有する者。

試験方式

学科試験と実技試験で構成されています。
●建築鉄骨製品検査技術者
 ・学科試験
  試験時間:120分
 ・実技試験
  製品精度検査、溶接検査及び判定
●建築鉄骨超音波検査技術者
 ・学科試験
  試験時間:120分
 ・実技試験
  距離振幅特性曲線の作成、鉄骨溶接部の超音波探傷試験及び判定
※資格認定の基準
 建築鉄骨の検査を行う上で必要な知識、技術及び合否判定を行う能力、について審査されます。

※学科試験に合格した者は、合格した年を含む3年間学科試験が免除となります。

試験科目

【学科試験】
●建築鉄骨製品検査技術者
鉄骨構造、鉄骨溶接、鉄骨製作材料、鉄骨検査一般、鉄骨の制度、外観検査、検査計画立案に関する知識
●建築鉄骨超音波検査技術者
鉄骨構造、鉄骨溶接、鉄骨製作材料、鉄骨溶接部の超音波探傷検査計画、建築学会規準の運用方法、合否判定等に関する知識
※試験問題は、「建築工事標準仕様書JASS6鉄骨工事(2015年改定)」、「鉄骨制度測定指針(2014年改定)及び「鋼構造建築溶接部の超音波探傷検査規準・同解説(2008年改定)」に基づき出題されます。

【実技試験】
●建築鉄骨製品検査技術者
 ・製品精度検査
 ・溶接検査
●建築鉄骨超音波検査技術者
 ・距離振幅特性曲線の作成
 ・鉄骨溶接部の超音波探傷試験及び判定

スケジュール

学科試験は年1回夏季に実施され、学科試験の合格者のみ秋季に行われる実技試験を受験することができます。

・学科試験 →試験・講習会
  毎年度夏季に全国主要都市で実施されます。
・実技試験 →試験・講習会
  毎年度夏季以降に全国主要都市で実施されます。

  
 2024年度建築鉄骨検査技術者(製品・超音波)試験日程

試験会場

●建築鉄骨製品検査技術者
(製品)札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、高松、福岡

●建築鉄骨超音波検査技術者
(超音波)仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、福岡

受験料

●建築鉄骨製品検査技術者/建築鉄骨超音波検査技術者(どちらも同一額)
  学科試験 :11,000円(各税込)
  実技受験料:30,800円

  新規登録料:11,000円
  継続受講料:5,500円
  継続登録料:5,500円
  更新受験料:16,500円
  更新登録料:11,000円

問い合わせ先

一般社団法人 鉄骨技術者教育センター
〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町21-7 兜町ユニ・スクエア
TEL 03-6661-2255

https://www.seec.or.jp/arkinfo.html

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通信講座・eラーニング

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通学スクール・講座

2020年度 建築鉄骨製品検査技術者 学科試験講習会(各支部開催)

教材(過去問集)

建築鉄骨〈製品・超音波〉検査技術者 学科試験問題集

教材(テキスト・参考書)

主催者の推薦教材

超音波検査士認定試験 テキスト・問題集一覧

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