資格名

CAD利用技術者
※CADとは「Computer Aided Design」の略

資格の種類

民間資格

主催

コンピュータソフトウェア協会

資格の概要

CAD利用技術者試験は、CADシステムの操作ができるだけではなく、将来、設計者やオペレーターの管理業務を目指す方が対象の試験です。CADに関する知識やスキルを明確化して評価するための試験なので、主にこれからCADを勉強する人や、設計・製図業務に携わりCADシステムを利用する人向けに行われる試験になります。その中で「2次元CAD利用技術者試験」は、CADを利用するための知識を持ち、さらに図面を正しく理解してCADを利用した作図を効率的にこなすことができる技能を証明できる試験制度です。3次元による設計・製造が進むものづくりの現場では、一方で、従来からの2次元図面も広く利用されており、2次元図面の読み描きのできる人材が必要とされています。2次元CAD利用技術者は、日本のものづくりの担い手として、その活躍が求められています。

CAD利用技術者試験には、下記の種類があります。
◆2次元CAD利用技術者試験基礎
CADシステムの基本的な知識を問う試験です。CADシステムの初心者や専門学校生など、これからCADについて本格的に学びたいと考えている人に最適です。

◆2次元CAD利用技術者試験
・1級(建築)、1級(機械)、1級(トレース)
2次元CAD利用技術者試験1級は、機械・建築・トレースの3種類があります。機械・建築の試験はその分野の設計者やオペレーターを目指す人に最適な試験です。トレースの試験はCADオペレーターを目指す人が取得すると役立ちます。
・2級
2次元CAD利用技術者試験2級は、半年以上CADシステムについて学んでいる人や、CADシステムを利用した業務に従事する人を想定した試験です。設計事務所・メーカーの営業やCADオペレーター、CADインストラクターを目指す人に役立つ資格です。

◆3次元CAD利用技術者試験1級、準1級、2級
  「3次元CAD利用技術者試験」←こちらを参照ください。

※CAD利用技術者試験の入門編といえるのが「2次元CAD利用技術者試験基礎」です。そこから「2次元CAD利用技術者試験」の2級・1級に進みます。また、2次元CAD利用技術者試験は1級になると建築・機械・トレースの3つの専門分野に分かれます。
3次元CAD利用技術者試験は2級・準1級・1級があり、主に機械系・製造系の3次元CADシステムに関する知識や技術を問う試験です。

試験方式

(注)現在、「2級」はCBT試験方式。「基礎試験」はIBT試験方式を採用している。

・2次元CAD利用技術者試験基礎
  試験方式:筆記試験(IBTシステムによる多肢選択および真偽方式)
  出題数/試験時間:50問/50分  
  合格ライン:7割以上の正解
・2次元CAD利用技術者試験2級
  試験方式:筆記試験(CBTシステムによる多肢選択方式)
  出題数/試験時間:60問/60分
  合格ライン:CADシステム・製図の各分野で5割以上、および総合が7割以上の正解
・2次元CAD利用技術者試験1級
  試験方式:CADシステムを使用した実技問題と専門知識を問う筆記問題
  出題数/試験時間:実技試験+筆記試験(25問)/80分
                               ※筆記問題、実技問題のどちらから始めてもよい。  
  合格ライン:実技試験・筆記試験が各5割以上、および総合が7割以上の正解
  ※実技問題は、DXFデータを保存したフラッシュメモリを提出します。
  ※事前に解答枠のダウンロードを行うこと。行っていない場合は採点対象外となります。

受験資格

・2次元CAD利用技術者試験基礎: 特になし  
・2次元CAD利用技術者試験2級: 特になし
・2次元CAD利用技術者試験1級: 2級有資格者および過去の1級合格者に限る

試験科目

●試験分野
・2次元CAD利用技術者試験基礎
(CADの入門編。これからCADを学ぶ方や、3ヶ月程度の実務者が対象)
CADシステムの基礎知識と利用、CADを動作させるコンピュータシステム、ネットワークの基礎知識、情報セキュリティと知的財産、製図の基礎、図形の基礎
※CADに関する基本的な知識や、図形や三平方の定理など数学に関する基礎的な問題が出題。

・2次元CAD利用技術者試験2級
(CADの仕事を目指す方や、CADを使って間もない方が対象)
(1)CADシステム分野
CADシステムの概要や基本機能、CADシステムの運用と管理について、ハードウェアとソフトウェア、情報セキュリティと知的財産、3次元CADの基礎知識
(2)製図分野
製図一般、製図の原理と表現方法、製図における図形の表現方法
※筆記試験ではCADの機能や運営に関する出題、製図試験では一般製図に関する表現方法などが問われます。

・2次元CAD利用技術者試験1級
(機械は機械設計事務所や設備メーカー、建築は建築設計事務所や住宅メーカー、トレースは土木設計事務所やアパレルメーカーなどの業務を目指す方が対象)
【実技試験】
機構部品の作図,適切な数値,投影図からの作図,RC図,木造,編集・レイヤ設定能力,トレース能力,
投影能力
【筆記試験】
機械製図の知識,建築製図の基礎知識,建築生産の電子情報,製図の知識
※受験する試験によって出題内容は異なりますが、機械と建築ではそれぞれ設計図面を作成する出題です。トレースでは、コマンド機能やレイヤを使って図面のトレースや投影に関する出題です。いづれも実技試験と筆記試験が行われます。出題比率は3種類とも実技試験:75% 筆記試験:25%。 

スケジュール

CAD利用技術者試験は、試験の種類ごとに試験日程が異なります。申込みは試験の1~2カ月前から開始され、合格発表は試験の1~2カ月後に行われます。

2021年度2次元CAD利用技術者試験日程
(注)2021年度から2級はCBT試験となります。1級・準1級と2級の併願受験はできません。

・2次元CAD利用技術者試験基礎
・2次元CAD利用技術者試験2級
  随時実施しています。また、結果は試験終了後に即時発表されます。 
・2次元CAD利用技術者試験1級(機械/建築/トレース)
  申込期間:前期:4月上旬~5月中旬頃  後期:8月下旬~9月下旬頃
  試験日程:前期:6月中旬頃   後期:11月中旬頃
  合格発表:前期:8月中旬頃頃  後期:1月下旬頃

試験会場

●試験は基本的に全国の主要都市に設けられる試験会場で受験します。
※「2次元CAD利用技術者試験基礎」は、IBT試験方式を取っているためパソコンがインターネットに接続された環境ならどこでも受験が可能です。

受験料

・2次元CAD利用技術者試験基礎
  4,000円+消費税
・2次元CAD利用技術者試験2級
  5,500円+消費税
・2次元CAD利用技術者試験1級
  15,000円+消費税(過去の1級合格者:10,000円+消費税)

資格難易度

●難易度   
  2次元1級(建築)    「B」 普通
  2次元1級(機械)    「B」 普通
  2次元1級(トレース)  「B」 普通
  2次元2級       「C」 やや易しい
  2次元基礎        「D」 易しい

【資格の難易度レベル】
2級は製図に必要な基礎知識が筆記試験で受験するため、実際の製図作業は有りません。従って、試験は筆記だけなので、初めての人でも5,60時間勉強すれば合格圏内に手が届きます。 
1級は2級とは大きく異なります。筆記試験では、建築・機械・トレースのそれぞれ専門的な知識問題になります。実技試験は各課題に沿った製図を時間内に仕上げる試験です。1級は2級と違い、製図をこなさねばなりませんので、難易度が一気に上がるため、全くの初心者では簡単に克服できません。どうしてもどこかでCADの正しい操作方法や知識を学んでおく必要があります。
2次元CADの場合は基礎を除いて、図面化の難易度に加え、読み取る難易度も高く、正しく理解できるようになるのに時間がかかるため、2級以上の試験は難易度がかなり上がります。そのため日常、会社の仕事をしながら独学で試験を突破するのはかなりハードルが高く、至難の業になります。1級を受験するとなれば数か月は勉強時間が必要になることの覚悟も必要です。
合格率は2級で平均50%程度。1級は分野で差があり、トレースは45~50%、建築は35%前後、機械は30%前後です。合格率ではトレースが毎年一番高いようです。
3次元CAD試験との難易度の比較では、1級ではほぼ同程度か、やや2次元CADの方が難しい、また2次元の2級は3次元の準1級、2級にもそれほど差はないように思います。

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・合格率 
 2019年度2次元CAD利用技術者試験結果
  2級 受験者数4,215名 合格者数2,073名 合格率49.2%
 2020年度後期2次元CAD利用技術者試験結果
 1級トレース 受験者数73名 合格者数44名 合格率60.3%
 1級 建築  受験者数86名 合格者数46名 合格率53.5%
  2019年度2次元 
  基礎 受験者数594名 合格者数390名 合格率65.7%

※参考データ
・2019年度後期2次元CAD利用技術者試験結果
 1級トレース 受験者数31名 合格者数18名 合格率58.1%
 1級 建築  受験者数49名 合格者数17名 合格率34.7%
・2018年度2次元CAD利用技術者試験結果
  2級 受験者数4,186名 合格者数2,103名 合格率50.2%
・2019年度前期2次元CAD利用技術者試験結果
 1級トレース 受験者数27名 合格者数17名 合格率63.0%
 1級 建築  受験者数39名 合格者数16名 合格率41.0%
 ・2018年度2次元 
  基礎 受験者数494名 合格者数393名 合格率79.6%   

受験対策・資格の将来性

CADの技術は、一般的には専門学校で受講するか、通信教育で学ぶ人が大半です。独学でも習得は可能ですが、独学の場合に試験勉強のベースにするのは、一般社団法人コンピュータ教育振興協会から出版されている公式ガイドブックです。試験の種類に合わせて下記の4冊が出ています。
・2次元2級/基礎公式ガイドブック
・2次元1級(建築)公式ガイドブック
・2次元1級(機械)公式ガイドブック
・1級(トレース)試験公式テキスト
1級、2級CAD利用技術者試験の内容が公式ガイドブックに準拠しているため公式ガイドブックは必携です。ガイドブックで基本的な知識全般を学んで、過去問で出題形式や傾向を把握しながら問題を繰り返し解いて、制限時間内に解答できる練習をすることが効果的です。
ただ、過去の例からみるとこの試験では過去問の出題率が比較的低いので、用語の意味やパソコンの進化に伴う新しい情報などを勉強しておくといいと思います。

よく言われるように独学の場合は費用を節約できますが、モチベーションを保つのが難しいことや、自分の現在の立ち位置がわからないというデメリットがあります。反対に、専門学校や通信教育は学習費用が高くなりますが、ポイントを押さえた最新の効率的な勉強を目指すことができます。ご自身の状況に合わせて、最適な勉強方法を選んでください。尚、職業訓練校で学ぶ方法は費用を少し抑えることができ、基礎を学ぶことができますが受講できる資格が決められていて限られています。

CADの資格にはさまざまなものがあり、その代表ともいえるのがCAD利用技術者試験です。CADは特に製造業や建築業などにおいて幅広く活用されていますので、現場でCADを使う機会がある人は、CAD利用技術者試験の勉強を通してスキルアップを図るのが良いと思います。業界では、2D CAD から 3D CAD への移行が進んでいます。2D図面だけかける人よりも、2Dも3Dも両方できる人の方が重用されますので、CADを1から勉強を始めるなら、特に機械系なら3次元CAD利用技術者試験の準1級レベルを先の視野に入れて勉強することをお勧めします。
1級を狙う人は専門的な技術を求められますので、建築やインテリア設計を専門に学ばないと合格は難しくなります。この段階で建築やインテリア設計を専門に勉強しておくと、将来、建築事務所やインテリアデザイン事務所など空間デザインに関係する仕事に就くことが出来ますが、CADの技能だけでは、デザイン関係に携わるのは無理があります。デザインを専門学校で学び、知識を蓄えながら1級CADの試験勉強を並行してやり、必要な技術と知識の両方を得るという方法が理想的で、結局は一番の近道になるはずです。

2次元図面には常に根強い需要があるため、2次元CAD利用技術者も3次元CAD利用技術者同様に資格を取得しておけばアピールにつながり、就職や転職を有利に進めることができるでしょう。

通信講座

入門者向け技術系通信講座のシーモス(就職・転職サポートつき)

CAD通信講座一覧

スクール

CAD通学講座一覧

過去問

CAD利用技術者試験過去問
 2次元2級・基礎 

教材

CAD利用技術者試験対策教材一覧

【CAD利用技術者試験 おすすめ教材】
・2次元2級/基礎公式ガイドブック
・2次元1級(建築)公式ガイドブック
・2次元1級(機械)公式ガイドブック
・1級(トレース)試験公式テキスト
以上のテキストは主催者の書籍ショップでお買い求めできます。

売れ筋教材

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問い合わせ先

一般社団法人 コンピュータソフトウェア協会   
https://www.csaj.jp/about/index.html  
〒107-0052 東京都港区赤坂1-9-5日本自転車会館1号館5F   
TEL:03-3560-8440
メール cad_cs@csaj.jp