資格名

土地区画整理士 
※試験名称は「土地区画整理士技術検定」

資格の種類

国家資格(技能認定)

主催者

財団法人全国建設研修センター

資格の概要

土地区画整理法に基づき、土地区画整理事業の円滑な施行が進められるように、事業に関する専門的知識の維持向上を図ることを目的 として、国土交通大臣が行う技術検定で、公正な立場で業者と土地提供者間の利害を調整し、駅前の整備や宅地造成といった土地区画整理事業をスムーズに行えるよう、事業の中心となる専門家になるための認定試験です。

資格の取得者は、土地区画整理事業の専門家として、土地区画整理法に基づいて、土地区画整理事業の円滑な施行が進められるように、公平な立場で、土地提供者間の利害を調整する専門家です。土地区画整理事業に伴う土地提供者間の利害関係を公正な立場から調整し、道路・公園・宅地などの区画整理事業を進行させるのが主な仕事です。土地区画整理士は業務独占資格ではありませんが、民間の不動産デベロッパーやコンサルタント会社では重宝されるでしょう。



試験の合格率・難易度

難易度 
  「B」  普通   

【資格の難易度レベル】
土地区画整理士技術検定試験は受験者数が少ないため、合格に必要な勉強方法等、試験に関する情報が少なく勉強の進め方などに不安がありますが、試験では過去問から大きく逸脱した問題はほとんど出題されないので、独学で十分突破は可能です。学科試験は過去問題集などで十分に対応できますが、記述式の問題では換地設計の計算問題が必ず出題されるので難易度も高くなるため、計算方法は十分に理解しておかねばなりません。推薦教材の過去問参考書で、計画を立ててまじめに勉強に取り組めば、それほど難しくはありません。勉強時間は総学習時間で50~60時間です。

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●合格率  
 2021年度土地区画整理士検定試験結果 
 学科 受験者数229名 合格者数118名 合格率51.5% 
 実地 受験者数205名 合格者数68名 合格率33.2%

※参考データ
・令和2年度土地区画整理士検定試験結果 
 学科 受験者数220名 合格者数132名 合格率60.0% 
 実地 受験者数220名 合格者数58名 合格率26.4%
・令和元年度土地区画整理士検定試験結果 
 学科 受験者数301名 合格者数146名 合格率48.5% 
 実地 受験者数250名 合格者数125名 合格率50.0%
・平成30年度土地区画整理士検定試験結果 
 平均合格率 学科49.2% 実地30.7%
  (合格者数 学科124人 実地62人) 
・平成29年度土地区画整理士試験結果 
 平均合格率 学科54.9% 実地40.8%
  (合格者数 学科141人 実地97人)
・平成28年度土地区画整理士試験結果 
 平均合格率 学科57.4% 実地39.3%
  (合格者数 学科147人 実地81人)   

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試験の内容・勉強法

土地区画整理士は厳密に言えば、士業の資格というよりは技術検定試験です。合格率はかなり高く、学科試験、実地試験共、50%ぐらいになります。ただし、実務経験が必要ですので、取得には長い年数を要します。ただ、試験は付け焼き刃の知識で対応できないので、基本的にはできるだけ多くの過去問を何度も繰り返し読んで理解して覚える方法が一番良い方法と言えます。
土地区画整理士技術検定のおすすめの参考書は、「一般社団法人土地区画整理士会」より出版されている「改訂6版・土地区画整理の手引 事業と実務の要点」です。この試験は出題範囲が限られているので、この参考書を隅から隅まで理解できれば合格が近づきます。さらに過去3年間分の学科試験と実地試験の過去問題集として「土地区画整理士試験 土地区画整理士試験問題の傾向」が販売されていますので、さらに合格を確実にするために、この過去問集で過去問を繰り返し理解しながら解いておくといいでしょう。受験対策書はこの2冊以外に必要ありません。

この試験は受験者は極めて少なく専門性の高い資格試験で関係者の受験が多いのが特徴です。士業では、不動産鑑定士や建築士の方で、区画整理事業に関して専門的知識、技術を身につけたい方にお薦めの資格といえます。マイナーではありますが都市計画、農地、住宅などへの換地は永続的な業務なので、土地区画整理士自体の将来性はあるように思われます。
土地区画整理士のメリットは、不動産会社への転職ができることです。特に大規模に土地を収用して再開発を行うようなデベロッパーでは、この資格が大変重要なものとして尊重されます。

一方で、企業や事務所側が、土地区画整理士の資格取得をスキルアップの一種として取らせているケースも多く見られますが、資格としては一般的なものでなく公共団体、建設業、不動産業などの専門業者に有効な資格です。就職する場合は、土地区画整理事務所や建設、不動産コンサルタント会社などが対象になるでしょう。都市開発や環境整備への社会的ニーズの高まりとともに、注目度も増しています。この資格を取得することで、さらなるキャリアアップを実現することが可能です。

試験日程

●試験実施:例年9月上旬 
●申込期間:5月上旬~中旬頃まで  
●合格発表:12月中旬頃

 令和5年度土地区画整理士技術検定試験案内   

受験資格

●学科試験
※学科試験科目免除
・技術士・建設部門(選択科目 都市及び地方計画)の資格を持つ者は学科試験が免除されます。
・前回の学科試験に合格した者は今回に限り学科が免除されます。
・不動産鑑定士、不動産鑑定士補で、2年以上の実務経験者は、学科試験の(2)土地評価、(4)法規が免除されます。
  (学歴・資格別必要実務経験年数) (指定学科)/(指定学科以外)
大学卒業者:卒業後1年以上/卒業後3年以上
短期大学卒業者・高等専門学校卒業者:卒業後2年以上/卒業後4年以上
高等学校卒業者:卒業後3年以上/卒業後5年以上
不動産鑑定士・不動産鑑定士補:2年以上(但し、大学の指定学科卒においては1年以上) 
その他の者:8年以上
※実務経験年数
土地区画整理法に従って行われる事業(土地区画整理法に基づく認可を受けた事業)の施行又は推進に係る実務に従事した期間の合計年数となります。実務経験は、卒業後のものしか認められていません。

●実地試験
1.当年度学科試験受験者並びに前年度の学科試験合格者
2.技術士法による技術士試験の第二次試験のうち技術部門を建設部門(選択科目を「都市及び地方計画」とするものに限る。)の合格者で、土地区画整理事業に関し1年以上の実務経験を有する者。

試験会場

仙台、東京、名古屋、大阪、福岡

受験費用

(学科・実地)18,000円
(実地試験のみ) 9,000円  

試験方式

●学科試験:択一式(全問必須)
●実地試験:記述式(必須問題+選択問題 3問中1問選択)
※合格基準:学科試験 得点が60%以上 /実地試験 得点が60%以上 ⇒詳細

試験科目

学科試験 (1)土地区画整理事業総論 (2)土地評価 (3)換地計画 (4)法規
※不動産鑑定士及び、不動産鑑定士補並びに同法による、2次試験合格者は学科試験のうち、(2)、(4)が免除されます。
実地試験 換地計画
  ・必須問題:換地設計、実務経験
  ・選択問題:事業計画、移転補償、法規

試験関連情報

問い合わせ先

〒187-8540 東京都小平市喜平町2-1-2 
  一般財団法人 全国建設研修センター 区画整理試験課  TEL042(300)6866
   http://www.jctc.jp/

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