教育訓練給付制度
”政府が一定の資格に対して「教育訓練給付制度」という制度を設け、資格取得した人に対して助成金を出していることを知っていますか?”という質問に対して、「知っている」と答えた方は48%、「知らない」と答えた方が48%できれいに半分に割れました。そして、「利用したことがある」と答えた方は、たったの4%でした。
教育訓練給付制度とは、雇用保険の給付制度のひとつです。一定の条件を満たす在職者または離職者が厚生労働大臣指定を受けている講座を受講し修了した場合、本人がスクールに支払った教育訓練経費の一定割合がハローワークから本人へ支給される制度です。
資格取得のために講座を受講し、昇進や転職などに役立てたいと考える人は多いと思います。雇用保険に加入していれば補助を受けられ、パートや派遣社員も対象になります。民間の学校で独自の割引制度を設けるところもたくさんあります。

この制度を知らなかった方は、今回を機会に内容を知っておいた方がいいと思います。実際に受講を考える時には指定講座のあるなしはスクールを選択するひとつのポイントになります。

TOEICやTOEFL 、また中国語やフランス語などの語学系資格から日商簿記、MOSなどの事務系資格、またワインソムリエやカラーコーディネーター検定など、指定を受けた講座は多岐にわたっています。会社などから手当が出なくても、こういう助成金制度もあるので、勉強しようと思っている人は事前にチェックしておくといいでしょう。スクールで講座を受講しようと考えている方も、受講したい講座があれば、助成金の指定を受けている講座かどうかを問い合わせてみると良いと思います。「教育訓練給付制度」の概要は下記をご覧ください。


項目 内 容
教育訓練給付制度
概要
働く人の能力開発の取組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。
一定の条件を満たす雇用保険の一般被保険者(在職者)又は一般被保険者であった方(離職者)が、厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講し修了した場合、本人が教育訓練施設に支払った教育訓練経費の一定割合に相当する額(上限あり)をハローワーク(公共職業安定所)から支給してもらえます。 

平成10年12月より実施されています。(平成15年5月1日より改定)
対象講座 教育訓練給付制度では、情報処理技術者資格、簿記検定、社会保険労務士資格などをめざす講座や、ビジネスキャリア制度の認定を受けているホワイトカラーの専門的知識・能力の向上に役立つ講座など、働く人の職業能力アップを支援する多彩な講座が指定されています。
 指定内容は、『厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システム(中央職業能力開発協会ホームページ)』にまとめられており、このホームページでご覧になるか、お近くのハローワークで「厚生労働大臣指定教育訓練講座一覧」を閲覧して下さい。

※国の教育訓練給付制度以外に、民間の資格スクールで独自の受講料の割引制度を設けているところがあります。それらを上手に活用して費用ができるだけかからないようにすることも大切なことです。
              ⇒  主な資格スクール・講座の割引制度


              さらに詳しく「教育訓練給付制度」の内容を見る ⇒厚生労働省「教育訓練給付制度について」

◆ 教育訓練給付制度関連 最近のニュース      - 「教育訓練給付制度」が2014年10月より拡充されました -

(1)専門実践教育訓練の教育訓練給付金(新設)
2014年10月から「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」が新設、拡充され今年、2015年4月にスタートしました。
従来の「一般育訓練」と、支給額が拡大される「専門実践教育訓練」の2本立てになりました。新設された「専門実践教育訓練」というのは、たとえば看護師、介護福祉士、保育士、建築士など、専門的職業に就業するため勉強や、工業、医療、商業実務などの専門学校に通いたい人、専門職大学院に行きたい人へ、1〜3年間、支援をしてくれるものです。
※2015年4月は、全国におよそ728講座の開講が予定されています。
(申請条件)
 会社に在籍中か、離職後1年以内で10年以上雇用保険に加入している人で、初めての場合は加入期間が2年以上あること。
(支給額) 
 一般教育訓練の支給額は20%ですが、専門実践教育訓練の場合は、受講費の40%が支給されます。年間32万円を上限とし、最長3年間給付してもらえます。専門実践教育訓練の受講期間は最大3年間なので、最大で32×3=96万円が上限となります。さらに、受講修了後、予め指定された「資格を取得」し、「被保険者として雇用される」または「既に雇用されている」場合には、追加で受講費用の20%が支給されます。
結局、訓練経費40%と追加給付20%を合わせると、最大で計60%(年間48万円、最大144万円)を受給できることになります。
※ただしこの場合、訓練期間によって支給額に上限があります。
・受講期間1年の場合…上限48万円(訓練経費32万円+追加16万円)
・受講期間2年の場合…上限96万円(訓練経費64万円+追加32万円)
・受講期間3年の場合…上限114万円(訓練経費76万円+追加38万円)

(2)実践教育訓練の対象者(専門実践教育訓練は、雇用保険の加入期間が2年以上の方が対象です。)
◆教育訓練給付金の受給がはじめての方
  「受講開始日までに」通算2年以上、雇用保険に加入していれば、受給対象です。
◆(平成26年10月1日より前)に受給経験がある方
前回、給付金を受け取った翌月から雇用保険の被保険者期間を起算します。
受講開始日までに通算2年以上経過していれば、給付の対象となります。
(平成26年10月1日より後)に受給経験がある方
旧制度の教育訓練給付金又は一般教育訓練給付金の支給を平成26年10月1日より後に受けた場合は10年以上の被保険者期間が必要です。

(参考)
平成26年10月に拡充された教育訓練給付制度の指定講座について(動画)



 「教育訓練給付制度」を資格取得に有利に活用する例
資格取得のために予備校などに通い、受講を検討する時には、「教育訓練給付制度」も確認してみると有利です。
まず、この制度を初めて利用するという人の場合は、雇用保険の被保険者である期間(会社員である期間など)が1年以上ある場合に利用できます。初めてでない人の場合は3年以上の期間があれば利用できます。

受講する講座が給付の対象となる講座であれば、教育訓練にかかった経費の20%(上限10万円)の支給を受けることができます。教育訓練経費が10万円の場合、2万円が補填されるということになります。目指せる資格は、仕事に必要な資格や技術として指定された講座が対象になります。MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)、ウェブデザイン技能検定、簿記検定試験(日商簿記)、介護職員初任者研修、自動車免許など、幅広い講座が指定されています。
               ⇒給付の対象になる講座一覧

雇用保険の被保険者である期間が10年以上(初めて給付を受ける場合は当面2年以上)の場合には、教育訓練給付制度のうち「専門実践教育訓練給付」を利用することもできます。この場合は、 教育訓練経費の40%に相当する額などが給付され、最大144万円受給できます。条件を満たせば、合計144万円が戻ってくるので、就職を強く意識している人にはうってつけと言えます。
目指せる資格には、介護福祉士、看護師、保育士、社会福祉士、精神保健福祉士、調理師、製菓衛生師(パティシエ)、栄養士、建築士などがあります。支給条件を満たしていれば、専門実践教育訓練講座を受講後に、所定の期間内に修了すればOKです。
一般教育訓練給付金と同様、事前に講座を開講しているスクールへの申請が必要になります。申請方法はスクールによって異なりますので、事前に問い合わせが必要です。

(参考情報)
受験資格を得るためには必須単位が必要な資格の取得を検討している人や、大学卒業の資格が必要な人がよく利用するのが「放送大学」です。「放送大学」は、テレビ、ラジオ、インターネットを通じて学べる通信制大学です。入学試験はなく、大卒資格を取ることもできます。
放送大学の科目履修生(半年)や選科履修生(1年)では、「教育訓練給付制度」を利用できるコースもあります(企業会計コース、企業経営コースなど)
出願手続きは4月入学と10月入学に向けて年2回です。


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