資格名

中国語検定(中検)

資格の種類

民間検定試験

主催者

一般財団法人日本中国語検定協会

資格試験の概要

中国語の検定試験は、この「中国語検定試験」以外に、「HSK漢語水平考試」や「中国語コミュニケーション能力検定」などがありますが、1981年の第1回試験実施以降、累計で受験者数60万人、合格者数18万人を排出している「中国語検定試験」(中検)が歴史もあり、日本国内においては中国語能力を測る指標として使われることも多く、メインになっています。
「中国語検定試験」は中国語の基礎から実務での運用能力までを測る検定試験で、1級、2級、準2級、3級、4級、準4級が設けられており、3級取得で基本的な読み書き能力、準2級以上で実務レベルの中国語運用能力の証明となる。20年以上の歴史があり、年間3万人以上が受験しています。こういうことからも社員に中国語能力を求める企業からの評価も高いものがあります。
このページは「中国語検定試験」について詳しく解説しているページです。

ただ、現在受験者数が一番多い試験は、中国政府教育部(日本の文部科学省に相当)が公認する中国語資格試験の「HSK」です。HSKの次に多いのがこの中国語検定試験です。
HSKは最も広く世界に認知されている検定資格とされ、世界88の国と地域で実施されており、日本でも中国市場で活躍を目指すビジネスマンや学生を中心に受験者が年170%以上のペースで増えています。HSK日本実施委員会は、平成25年9月に実施するHSKの試験会場を、受験者急増にあわせて全国主要26都市に拡大することを発表しています。
  ※「HSK漢語水平考試」の詳しい内容はこちらを参照ください。

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合格率・資格難易度

難易度
  1級  「A」 難関 
  2級  「B」 普通
  3級  「B」 普通~「C」 やや易

【資格の難易度レベル】
中国語検定(中検)の級別の受験者数は3級が一番多く、年間約8,000名です。続いて4級、準4級、2級の順です。準1級になると、受験者数も年間1,800名以下で、2級以上は専門的な領域と言えます。ちなみに、難易度は大学専攻科卒業レベルで単語数は3級の3倍にもなります。私立大学の中国語学科の卒業目標が「中国語検定2級」になっていますので、それを見ても難易度の高さがわかると思います。準1級のレベルは、中国語がペラペラ話すことができて、自分の専門分野で中国語を実際に生かして使っているという人がほとんどになります。2級取得は一般的に数年の学習が必要になるレベルです。1級は通訳専門家でも難しい超難関試験。特にリスニングと作文の力が必要です。

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●合格率 
・2022年度3月(第105回)中国語検定試験結果  
(1次試験)
準1級 受験者数368名 合格者数79名   合格率21.5% 
2級  受験者数1,113名 合格者数349名 合格率31.4% 
3級  受験者数2,117名 合格者数973名 合格率46.0%
(2次試験)
準1級 受験者数87名 合格者数74名   合格率85.1% 

※参考データ
・2021年度6月(第103回)中国語検定試験結果  
(1次試験)
準1級 受験者数373名 合格者数57名   合格率15.3% 
2級  受験者数1,123名 合格者数272名 合格率24.2% 
3級  受験者数2,331名 合格者数1,015名 合格率43.5%
(2次試験)
準1級 受験者数61名 合格者数59名   合格率96.7% 
・2020年度6月(第100回)中国語検定試験結果  
(1次試験)
準1級 受験者数254名 合格者数95名   合格率37.4% 
2級  受験者数754名 合格者数292名 合格率38.7% 
3級  受験者数1,444名 合格者数673名 合格率46.6%
(2次試験)
準1級 受験者数93名 合格者数89名   合格率95.7% 
・平成29年度11月(第93回)中国語検定試験結果  
(1次試験)合格率
1級 4.5% 準1級 22.2% 2級 34.3% 3級 38.9%  4級 52.9%
(2次試験)合格率
1級80.0% 準1級96.7%
・平成28年度11月(第90回)中国語検定試験結果  
(1次試験)合格率
1級 5.8% 準1級 12.2% 2級 21.6% 3級 24.3%  4級 45.5%
(2次試験)合格率
1級83.3% 準1級100.0%

受験対策・学習法ほか

中国語検定(中検)の試験時間は準4級1時間から1級の2時間まで、級によって異なります。試験形式は1次が聞き取りと書き取りの記述式、2次は面接試験です。中国語に関する能力を準4級から1級までの6段階で判定する試験で年間3万人近くが受験しています。平均合格率は1級10%、準1級は15%と難しく、2級30%、3級は45%、4級は60%、準4級は75%ほど。特に3級と2級のレベルの差が大きく、ビジネスの世界では2級以上が求められることが多くなっています。2級,3級,4級のいずれもリスニング100点と,筆記100点の両方に対して,合格基準点が各々定められています(試験難易度考慮し調整の場合有)ので、合格にはバランスが必要です。他の中国語試験と比べ、3級や4級ではリスニングは比較的易しいですが、筆記問題には発音問題もある点が違います。
中国語検定の学習に必要な時間の目安は、準4級で60~120時間、4級で120~200時間、3級では200~300時間でしょう。4級、準4級クラスは独学でも問題ないと思いますが、中、上級クラスになると発音の習得には中国語の講座を利用したほうが早道になります。
第一目標は日常会話レベルの3級合格を目指し、その後はニーズに応じてレベルアップを計るほうが良いと思います。語学の勉強法はリスニングやリーディングを地道にコツコツと勉強することが
大事です。
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21世紀に入り、経済的にも文化的にも、アジアとりわけ中国の重要性は間違いなく高まり、中国のWTO加盟等を契機として、中国熱が再上昇し、今後とも中国語の重要性は増すと考えられます。
従来、日本をはじめとする多くの海外企業にとって、中国はローコストオペレーションのための「生産拠点」でした。しかし、経済が急速に発展し豊かになった現在、世界は中国を最も重要な「消費市場」の一つとして認識しています。中国語の実務的な能力があることを証明できれば、海外進出企業での昇進や希望職種への異動などで大変有利となるでしょう。もちろん、ガイドや通訳へのニーズも高く、多方面での活躍が期待できます。
語学系資格全般に言えることですが、中国語も話せなければ意味がありません。ある程度の会話能力があって初めて、就職や収入に影響することになります。中国語を生かした就職を考える場合は、2級くらいは取得しておきたいところです。将来性の面でも、これからは中国関連の需要がかなり伸びてきます。これから勉強するなら英語よりも中国語の方がおすすめでしょう。大企業などではこぞって中国支社を設立しているのが実状です。

受験資格

受験資格に制限はなく、誰でも受験できる。
但し、小学生以下の受験者については、本試験が一定レベルの日本語読解力があることを前提とした試験なので、その点を踏まえて申込みが必要です。

試験方式

●試験方式はマークシートによる解答方式のほかに、一部記述式問題があります。
・1級(試験時間120分)
  1次:高難度の文章の日本語訳・中国語訳ほか
  2次:面接試験 中国人との会話及び通訳
・準1級(試験時間120分)
  やや難度の高い文章の日本語訳・中国語訳
・2級(試験時間120分)
  ①リスニング、②筆記
・3級(試験時間100分)
  ①リスニング、②筆記
・4級(試験時間100分)
  ①リスニング、②筆記
・準4級(試験時間60分)
  ①リスニング、②筆記

※合格基準(以下の条件を満たすことで合格となります)
・1級
 リスニング・筆記共に 100点満点中、85点以上
・準1級
 リスニング・筆記共に 100点満点中、75点以上
・2級
 リスニング・筆記共に 100点満点中、70点以上
・3級
 リスニング・筆記共に 100点満点中、65点以上
・4級
 リスニング・筆記共に 100点満点中、60点以上
・準4級
  100点満点中、60点以上

試験科目

●筆記(語彙・単熟語)●ヒアリング    ※全級に筆記とヒアリングがある。

(出題内容)
・1級
(1次)時事用語も含む難度の高い中国語の日本語訳と中国語訳。熟語、慣用句等を含む総合問題(年1回11月実施)
(2次)中国人との会話及び通訳(年1回12月実施)
・2級
新聞・雑誌・文学作品・実用文などやや難度の高い中国語の日本語訳と中国語訳
・準2級
単語・熟語・慣用句の日本語訳と中国語訳、多音語・軽声の問題、語句の用法の誤り指摘、100~300字程度の文章の日本語訳と中国語訳
・3級
単語の意味、漢字のピンイン(表音ローマ字) への表記がえ、ピンインの漢字への表記がえ。常用語1,000~2,000による中国語複文の日本語訳と日本語の中国語訳
・4級
単語の意味、漢字のピンイン(表音ローマ字) への表記がえ、ピンインの漢字への表記がえ。常用語500~1,000による中国語単文の日本語訳と日本語の中国語訳
・準4級
(1)基礎単語約500語(簡体字を正しく書けること)
(2)ピンイン(表音ローマ字)の読み方と綴り方
(3)単文の基本文型
(4)簡単な日常挨拶語約50~80
※「出題・解答方式」「合格基準点」「認定基準」に関する詳しい解説はこちらを参照ください。

スケジュール

●試験日
 ・1級(一次):11月の第4日曜日
 ・1級(二次):一次の翌年1月
 ・準1級(二次):一次の約1ヵ月後
 ・準1級~準4級:3,6,11月の第4日曜日
●申込受付期間
 ・1級:9月中旬~10月中旬
 ・準1級~準4級:
   1月中旬~2月中旬 4月中旬~5月中旬 9月中旬~10月中旬

2024年度中国語検定試験日程(第111/112/113回検定)

試験会場

 全国各地の指定会場
・一次/1級~準4級
  札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、福岡などの全国主要都市 と台北、シンガポール
・二次(準1級・1級)
  Zoomによるオンライン

受験料

・1級  11,800円(各税込)
・準1級 9,800円
・2級  7,800円
・3級  5,800円
・4級  4,800円
・準4級 3,500円
※一次試験免除者の二次試験受験料:
  準1級4,500円 1級5,000円

問い合わせ先

日本中国語検定協会  http://www.chuken.gr.jp/index.php
 〒102-8218 東京都千代田区九段北1-6-4 日新ビル5
 電話 03-5211-5881  e-mail:info@chuken.gr.jp

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関連情報

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●試験関連情報
 中国語検定1級合格者は通訳案内士試験の外国語筆記試験が免除されます。

●関連資格
 全国通訳案内士  
 漢語水平考試(HSK)