資格名

和裁検定試験

資格の種類

民間検定試験

主催者

共催 (一社)全国和裁着装団体連合会・東京商工会議所

資格試験の概要

和裁は反物から振袖や訪問着などの和着物をつくりあげることで、高い技術を要する専門性の高い職業です。その和服を仕立てるための和裁技術を測る試験が和裁検定です。和裁の技能を認定する資格には、国家技能検定の和裁技能士がありますが、それと並んで着物業界では知名度の高い資格試験が、東京商工会議所が主催するこの「和裁検定試験」です。受験級が4級から1級まであり、各級とも学科と実技が課されます。特に上級資格である1級取得者は高い評価を得ています。また、日本の伝統文化、和装文化の普及振興を図っています。
尚、職業能力開発促進法に基づき都道府県職業能力開発協会が行う和裁に関する1・2級国家検定合格者は、所定の手続をすることにより該当する級の実技が免除されます。

※国家検定、及び東京商工会議所和裁検定(部分縫い及び筆記)の合格者は書類審査の上、該当する級の合格証書が交付されます。希望者は国家検定合格証書(写)及び東京商工会議所和裁検定の科目別合格証明書(写)と申請手数料2,160円を添えて交付申請が必要です。

合格率・資格難易度

難易度 
  1級  「B」 普通 
  2級  「C」 やや易しい   

【資格の難易度レベル】
和裁検定4級は、基礎からきっちりと学んでいれば、難しくなく合格できますが、和裁検定3級以上は、どの級も受験資格の取得に時間がかかります。1級なら3~4年かかるのが普通です。
また、実技の技術面でも上位級になると、課題が「袷(あわせ)になるため、縫う速さも要求されるので資格取得の難易度が上がります。1級取得のためには相応の勉強と努力のほかに、指導者に恵まれることも必要になります。
国家技能検定の1つである「和裁技能検定」と似ているため、間違いやすいですが、難易度比較では、1,2,3級どれも「和裁検定試験」の方が高いです。  
 和裁検定試験1級>和裁技能検定1級>和裁検定試験2級>和裁技能検定2級

-------------------------------------------- 
●合格率  
 2021年度第64回和裁検定試験結果 (合格者数/受験者数) 
  1級51.7%(4/7) 2級25.0%(6/24) 
  3級47.1%(16/34) 4級74.0%(57/77) 

※参考データ
・2020年度第63回和裁検定試験結果 (合格者数/受験者数) 
  1級33.3%(3/9) 2級18.2%(2/11) 
  3級64.0%(16/25) 4級83.1%(69/83) 
・2019年度第62回和裁検定試験結果
  1級37.5%(3/8) 2級31.3%(5/16) 
  3級43.2%(16/37) 4級80.0%(48/60)
・平成29年度第60回和裁検定試験結果  
  1級50.0% 2級29.4% 3級57.6% 4級76.0% 
・ 平成28年度第59回和裁検定試験結果  
  1級50.0% 2級30.8% 3級57.1% 4級80.6% 
・平成27年度第58回和裁検定試験結果  
  1級7.1% 2級52.9% 3級59.0% 4級91.7% 

受験対策・学習法ほか

検定には1~4級の4段階がありますが、プロとして働くには2級以上の取得が望まれます。特に1級に要求される技術レベルとその評価は高く、年齢に関係なく仕事を続けていくことも可能です。ただ、着物を美しく仕上げるための柄の合わせ方や、着心地の良さを配慮した仕立て方など、ハイレベルな技術とセンスが求められ、さらに、納期までに仕上げる手の速さも不可欠な要素です。
●試験の級別難易度レベルは、
 ・1級 職業として更に高度の実技と理論全般について精通している。
 ・2級 職業としての実技と理論を修得している。
 ・3級 基本的な実技と理論を修得している。
 ・4級 初歩的な実技と理論を修得している。

日本和裁検定協会では1級~3級の受験者を対象に和裁検定講習会が実施されています。講習会では長着・部分縫い・筆記と3部門に分けて受講することができます。日程や申込方法の詳細については、以下の事務局まで問合せてください。 日本和裁検定協会事務局 TEL:03-3816-1858

就職は和裁教室講師、呉服販売店、和服仕立て店 結婚式場、呉服店、着物メーカー、和服仕立て事業所、スクールなどですが、実力があれば、呉服店や知人などから依頼を受けて、自宅で和服の仕立ての仕事をすることもできます。また、和裁教室を開く道もあります。

受験資格

学歴・年齢・性別・国籍に制限はありません。
※1級受験者は、東商検定もしくは国家検定の2級取得者であること。

試験方式

試験は実技試験と学科試験から構成されています。
●試験方式
・学科試験(筆記+実技+部分縫い)
 2級・1級:○×方式、多岐選択方式 
 3級:真偽法 
 4級:実技+筆記
・実技試験 作業試験・要素試験、ペーパーテスト
※学科試験では製作法、織物、染物、色彩、着装法など和装全般の専門知識まで問われます。
また、実技試験ではは採寸、裁断、縫製作業等、和服を仕立てるのに必要な技能が求められます。
●合格基準
 実技、部分縫い、筆記:いづれも科目合格基準は70 点以上(100点満点)です。
※いずれかの科目が合格の場合は科目別合格となり、次回以降の受験は免除されます。但し、4級の科目免除はありません。
●免除規定
 ・当和裁検定試験の実技、部分縫い、筆記のうちいずれかの科目を合格した場合は科目別合格となり、合格した級の科目は次回以降免除されます。(有効期限なし)
 ・国家検定1、2級の合格者は、当和裁検定試験当該級の実技試験が免除されます。
 (3.4級は免除なし)

試験科目

●1級
・実技(8時間30分)
 女子用あわせ長着
 広えりで別付けとし寸法は指定しない
 材料はつむぎ以外の絹布(羽二重・りんず・ちりめん等)とする
・部分縫い(3時間)
 被服の種類に関する出題区分表の範囲から
・筆記(50分)
 職業としての和裁の常識と裁断図解、
被服の種類に関する出題区分表の範囲から

2級、3級、4級の試験科目

スケジュール

●試験実施:年1回
 ・実技試験 9月中旬
 ・学科試験 9月中旬
●申込み受付:6月中旬~下旬頃まで
●合格発表:10月中旬。

 2023年度第66回和裁検定試験日程

試験会場

・受験票にて会場をお知らせします。

受験料

・1級(全科目)16,500円 (2科目)14,300円 (1科目)11,000円
・2級(全科目)14,300円 (2科目)12,100円 (1科目)8,800円
・3級(全科目)11,000円 (2科目)8,800円   (1科目)6,600円
・4級(全科目)5,500円   

問い合わせ先

共催 : (一社)全国和裁着装団体連合会 https://zenwasai.com/
    東京商工会議所
〒113-0033
東京都文京区本郷1-5-17 三洋ビル 4階 41号
問い合わせ先:https://zenwasai.com/contact/
       TEL:03-3816-1858

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

通信講座・eラーニング

-

通学スクール・講座

-

教材(過去問集)

過去問について(東京商工会議所)

教材(テキスト・参考書)

和裁試験対策教材一覧

【和裁検定 おすすめ教材】
DVD付き いちばんやさしい和裁の基本
図説きものの仕立方

関連情報

関連資格
 和裁技能士