資格名

知的財産法学試験
別名:IPLaWTest(アイピー・ロー・テスト)

資格の種類

民間資格

主催者

一般財団法人 知的財産研究教育財団  教育知的財産教育協会

資格試験の概要

初等・中等教育でも知財教育が推進され、大学等でも知的財産法に関する教育が拡大していますが、実務知識とは別に、純粋な知的財産の法律知識のレベルを習熟段階に応じて評価するニーズが高まってきました。一般の資格試験とは異なる「新たな試験制度の必要性」が顕在化し、従来の試験制度では対応できないため、知的財産の実務に関する国家試験「知的財産管理技能検定」の実施・運営団体である一般財団法人知的財産研究教育財団が、高度な知的財産法の知識を有する人材の育成に資する新たな取り組みとして、新たに「知的財産法学試験」(通称「IPLawTest(アイピー・ロー・テスト))を創設しました。
この試験は、知的財産の「法律」分野に特化し、その知識レベルをスコアにより評価することで、教育・学習のマイルストーンや人材登用の指標としても活用できるものになっています。

この試験の特徴は、
①知的財産に関する「法律」に特化していること
②その知識レベルが合否でなく、「スコア」で評価する方式になっていること
③特許や商標など、その法領域別に受験し能力評価できる点
などで、これまでの試験制度になかった新しい制度です。
※法領域も、「特許法・実用新案法」「商標法」「意匠法」「条約」「著作権法」「不正競争防止法」の6つで、弁理士試験の範囲と同じになっていることから、弁理士試験の短答式問題が活用できることになります。



この試験は「総合テスト」と「法領域別テスト」の二つの種別があり、法領域別テストでは知的財産法の中から必要な法領域を選択して受験することができます。弁理士などの知財専門人材を目指す方はもちろん、学生や業務で知的財産の知識を必要とする方にもおすすめの試験です。試験の対象者としては、下記の方々を想定した試験になっています。
・法律・特許事務所における事務員やパラリーガル
・企業等において知的財産法知識が求められる方(企業等の知的財産部や法務部等に所属している方)
・弁理士を目指す方もしくは弁理士相当の知的財産法知識が求められる方
・法律・特許事務所における事務員やパラリーガル
・学生(特に法学部・経済学部・理工系学部等の「特許法」「知的財産法」に関する受講者、「著作権法」に関する受講者)
・司法試験受験生(知的財産法選択者)

合格率・資格難易度

難易度
  Cランク  「B」 普通   

【資格の難易度レベル】
「知財検定」と比較した場合、知財2級(難易度B)がIPLawTest「Cランク」と同一レベルと想定
できます。また試験は弁理士試験の1次試験(短答式筆記試験)と同水準の内容とされています。
この試験は出題方式や内容で見る限り、知的財産管理技能や弁理士試験と同様、基礎知識の正確で確実な習得が重要であることがわかります。すなわち、「基礎項目を徹底して覚え、習得すること」が合格の近道になります。

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●合格率  
合格率ではなく、S~Dのランクとスコアで示されます(合否の判定はありません)
 2019年第3回試験結果⇒詳細
  平均スコア:総合651  
      法領域(特許・実用新案法平均552) 

※参考データ  
・2018年第2回試験結果
  平均スコア:総合608 
      法領域別(特許・実用新案法575 商標法665 著作権法670)
・2017年第1回試験結果 
  平均スコア:総合597 
      法領域別(特許・実用新案法576 商標法659)



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受験対策・学習法ほか

弁理士試験の1次試験(短答式筆記試験)と同水準の内容ですが、結果は合否ではなく5段階の理解到達ランクで示すため、受験者は自分の水準向上を目標に継続して取り組みやすいと思います。
テスト委員会には、弁理士試験委員経験者が含まれるだけでなく、試験の法領域も、「特許法・実用新案法」「商標法」「意匠法」「条約」「著作権法」「不正競争防止法」の6つで、弁理士試験の範囲と同じになっています。また総合テストの試験時間も、弁理士試験の短答式試験と同じ3時間30分となっているため時間配分の練習にもなります。このような状況を考えると、弁理士試験受験者が試験に慣れるためにも受験するのがおすすめの試験になりそうです。結局この試験は、弁理士試験の短答式試験のよい練習になると思います。
また、結果が合否式ではなく、知識レベルをスコアと5段階のランクで評価する方式であるため、ランクアップを目標にしながら勉強でき、学習意欲を維持しやすいと思われます。

この試験では、特許法、商標法、著作権法など知的財産法が全て試験範囲となっているため、専門分野ごとに試験範囲が分かれている知的財産管理技能検定1級の合格者であっても、必ずしも高スコアを取れるとは限らないと言えます。

受験資格

受験資格はありません。誰でも受験できます。

試験方式

(1)総合テスト
・方式:マークシート方式(五肢択一式、五肢複数選択式)
・試験時間/出題数:3時間30分/60問
(2)法領域別テスト(6領域)
・方式:マークシート方式(五肢択一式、五肢複数選択式)
・試験時間/出題数:各領域70分/各20問
※五肢複数選択式は、選択肢それぞれについて正誤が採点され部分点が与えられるため、いわゆる「いくつあるか問題」と比較し、段階的に、より正確に知識レベルを測定することが可能となっています。

【試験結果の評価】
IPLawTest の結果はS~D5段階のランクとスコアで示されます。(合否の判定はありません)
・S 知的財産法の研究者レベル
(総合的、体系的に条文の解釈ができ、重要判例を理解している)
・A 知的財産に係る大学院既習レベル
(弁理士・弁護士と同等の基本的な条文の解釈ができ、重要判例を理解している)
・B 法学部等における「知的財産法」科目の既習レベル上位
(基礎的な条文の解釈ができ、基礎的な重要判例を理解している)
・C 法学部等における「知的財産法」科目の既習レベル
(既習者として最低限の条文の知識を有する)
・D 知的財産法学習中のレベル

●合否基準
試験の結果はS~Dのランクとスコアで示されます。(合否の判定はありません)
「S」知的財産法の研究者レベル
総合的、体系的に条文の解釈ができ、重要判例を理解している
「A」知的財産に係る大学院既習レベル
弁理士・弁護士と同等の基本的な条文の解釈ができ、重要判例を理解している
「B」法学部等における「知的財産法」科目の既習レベル上位
基礎的な条文の解釈ができ、基礎的な重要判例を理解している
「C」法学部等における「知的財産法」科目の既習レベル
既習者として最低限の条文の知識を有する
「D」知的財産法学習中のレベル

試験科目

IPLawTest は2つの試験種があります。
(1)総合テスト: 知的財産法に関する総合的な知識レベルを測るテスト
・出題領域と設問数
「特許・実用新案に関する法令」 20問
「意匠に関する法令」 10問
「商標に関する法令」 10問
「著作権法及び不正競争防止法」 10問
「工業所有権に関する条約」 10問
・試験時間 3時間30分

(2)法領域別テスト(6領域): 知的財産法における次の法領域ごとの知識レベルを測るテスト
「特許法・実用新案法」
「意匠法」
「商標法」
「条約」
「著作権法」
「不正競争防止法」
・各領域20問/試験時間各領域70分
※総合テストと法領域別テストは同時受験できません。
※第2回試験から、法領域別テストに「著作権法」が追加されています。また、第3回試験以降に法領域別テストの「意匠法」、「条約」、「不正競争防止法」が追加されました。

スケジュール

・受験申込み:インターネット申込み
・支払い方法:クレジットカード決済またはコンビニエンスストア決済

    
   次回の開催日時は未定です
       

試験会場

東京(23区内の大学等を予定)

受験料

【総合】7,900円(税込)
【法領域別】1科目あたり4,500円(税込)
※法領域別は1回の試験での同時受験に制限があります。

問い合わせ先

一般財団法人 知的財産研究教育財団  教育知的財産教育協会 
URL: http://iplt.ip-edu.org/

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通信講座・eラーニング

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通学スクール・講座

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教材(過去問集)

弁理士試験 体系別短答過去問(東京リーガルマインド)
弁理士試験 体系別短答式 過去問題集(早稲田経営出版)

教材(テキスト・参考書)

知的財産法学試験教材一覧

【知的財産法学試験 おすすめ教材】
工業所有権法(産業財産権法)逐条解説

関連情報

【資格の難易度情報】
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ジャンル別資格の難易度ランキング

●関連情報
  2019年から試験実施が「サーティファイ」に移管されました。

●関連資格
 知的財産管理技能検定
 弁理士