資格名

診療報酬請求事務能力認定試験

資格の種類

民間資格

主催者

(財)医療保険事務協会

資格試験の概要

医療事務担当者など、診療報酬明細書(レセプト)の作成に携わる人の技能のレベルアップと人材の育成、資質の確保等をめざして実施されている資格試験です、実技試験では現場を想定した実務能力が判定されます。診療報酬請求の事務量は年々増加し、請求事務を扱う人材の確保、育成が急務になっています。試験は全国一斉統一試験で、医科と歯科に分かれています。
※試験を受ける以外にも、認定校でのカリキュラムを修了し、卒業と同時に資格を取得する方法もあります。

医療事務に関する資格試験は80種類以上あると言われています。その中で、唯一、厚生労働省が認証した公益財団法人 日本医療保険事務協会が実施する実践的な資格試験がこの「診療報酬請求事務能力認定試験」です。
多くの医療事務に関する資格試験の中で、診療報酬請求事務能力認定試験の優位性は、(1)試験で唯一、厚生労働省が認証した団体が行う試験であること。 (2)合格率が比較的低く、高難易度のため、現場からの評価が高いこと。 (3)複雑な診療報酬点数表を正しく理解し、請求事務を迅速かつ正確に行える人材の育成・確保が目的になっていること。などがあげられます。


合格率・資格難易度

難易度
  「C」  やや易

【資格の難易度レベル】
医療事務関連の資格としては、認知度、知名度、 信頼度ともにNo1の試験で、医療事務の資格試験では最難関資格です。そのため資格スクールでは通信講座だけではなく、通学講座で勉強をするカリキュラムを取りいれている学校もたくさんあります。試験では受験対策講座等を受講し、受験する人が多い試験です。求められるスキルや知識の多い難関資格ですが、未経験で医療事務に就きたい、給与面で優遇されたいという場合には最適の資格と言えます。就職や転職、キャリアアップにも有利です。医療事務の経験者が他の病院への転職などを目的として受験することが多い試験としても知られています。この試験に合格し、資格保有できれば、医療事務のなかでもとりわけ重要度の高い「レセプト(診療報酬明細書)作成業務」のプロフェッショナルとして認められるようになります。 

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・合格率 
令和3年度12月(第55回)
          診療報酬請求事務能力認定試験結果 
   (合格率)
   医科 39.4%(受験者4,913名 合格者1,934名) 
   歯科 35.5%(受験者76名 合格者数27名)

※参考データ
・令和2年度12月(第53回)
          診療報酬請求事務能力認定試験結果 
   (合格率)
   医科 42.8%(受験者5,378名 合格者2,304名) 
   歯科 34.7%(受験者72名 合格者数25名)
・令和元年度12月(第49回)
          診療報酬請求事務能力認定試験結果 
   (合格率)
   医科 28.4%(受験者6,119名 合格者1,738名) 
   歯科 27.4%(受験者95名 合格者数26名)
・平成30年度7月(第48回)
          診療報酬請求事務能力認定試験結果 
   (合格率)
   医科 41.6%(受験者3,894名 合格者1,618名) 
   歯科 35.8%(受験者53名 合格者数19名)
・平成29年度12月(第47回)
         診療報酬請求事務能力認定試験結果   
   (合格率)
   医科 30.7%(受験者7,019名 合格者2,152名) 
   歯科 37.9%(受験者95名 合格者数36名)
・平成29年度7月(第46回)
         診療報酬請求事務能力認定試験結果
   (合格率)  
   医科 31.5%(受験者4,688名 合格者1,479名) 
   歯科 35.7%(受験者70名 合格者数25名)

受験対策・学習法ほか

医療事務の資格試験にはいろいろな種類がありますが、その中で代表的な資格は、診療報酬請求事務能力認定試験と医療事務技能審査試験の2つ。中でも診療報酬請求事務能力認定試験は、合格率が30%前後と低いですが目指すならこの資格がベストです。医療事務関連の専修学校や専門学校等でも医療事務技能審査試験と、この診療報酬請求事務能力認定試験の取得を目指す人が多く、この2試験が医療事務関連の代表的な資格と言えます。受験者数も年々増加し、試験の受験者は10代から50代と幅広く、受験者数が1万人を超えるほどの人気試験ですが、合格率は3割を切ることも多く、信頼度だけでなく難易度が高いのもの特徴です。



試験では、計算能力が必要なのはもちろんのことですが、受付業務、オペレーター業務、会計業務、病棟クラーク、診療報酬請求業務など医療事務全般に関する専門的知識も求められます。
そういうことから医療事務の実務についている人が受験することが多い試験です。受験者は実務経験ののちに受験するのが一般的ですが、集中的に過去問や参考書類で勉強し短期間で合格する人もいます。学科試験は幅広い分野から出題されますが、診療報酬の算定に関する問題がメインとなります。また、実技試験では実際にレセプトを作成します。合格するには、3~6カ月程度はしっかり勉強する必要があるでしょう。
医療事務とは、受付や事務所で行われる医療に関わる事務全体を指しますが、診療報酬請求事務能力認定試験では、その中のレセプト作成に関わる能力に焦点を絞った試験です。その難易度と共に認知度も高く、就職の際も、この試験に合格していれば、十分考慮されることは間違いありません。たとえば、東大病院など国立大学病院職員募集では応募資格として、診療報酬請求事務能力認定資格所有者が条件になっている場合が多いようです。
また資格取得後は、この資格の場合は、資格手当など給与に直接反映させているところも数多くあります。

試験を受ける以外にも、認定校でのカリキュラムを修了し、卒業と同時に資格を取得する方法もあります。日本医療事務協会の養成講座や、(財)医療保険事務協会認定の専門学校で指定の学科を履修すると資格が取得できます。医療関係には、多くの民間資格やスクールの認定資格などがありますが、名称だけがよく似た他の民間資格では、取得してもあとで後悔することになりますので細心の注意が必要です。
特に医療関係に従事したいと考えている人は、数ある医療事務の試験の中でも認知度が高く、信頼度の高い試験といわれている「医療事務技能審査試験」か、又はこの「診療報酬請求事務能力認定試験」を多少難易度が高くても頑張って取得しておいた方が間違いないでしょう。
      ⇒(参考)給与面や採用面で優遇される資格試験 
処方箋の作成や医療点数を計算するなど医療機関の事務の仕事に必要な資格は、資格を認定する団体が、就職までを斡旋してくれるケースも多く、確実性に人気があります。今後は、介護施設の事務を務められる介護事務の資格もあれば間違いなく有利になるでしょう。

受験資格

特になし。誰でも受験できます。

試験方式

試験は学科試験と実務試験で構成されています。
●学科試験
  医科・歯科とも医療保険制度、その他法令等に関する問題及び診療報酬点数表に関する出題。
  計20問が出題されます。解答は5者択一式のマークシート方式。
●実技試験
  診療録(カルテ)から手書き方式で診療報酬明細書(レセプト)を作成する試験です。
  原則として医科は外来から1問と入院から1問の計2問、歯科は外来から3問出題されます。
●試験時間:合計180分
※試験場への診療報酬点数表他、の資料の持ち込みは自由。
但し、パソコン、携帯電話等の電子通信機器は持ち込みできません。

試験科目

医科と歯科のいずれかを選択した上で学科と実技試験が行われます。
●学科試験
(1)医療保険制度等 ・公費負担医療制度の概要 
(2)保険医療機関等 ・療養担当規則等の基礎知識
(3)診療報酬等 ・薬価基準 ・材料価格基準の基礎知識 
(4)医療用語および医学 ・薬学の基礎知識
(5)医療関係法規の基礎知識 
(6)介護保険制度の概要
●実技試験
・診療報酬請求事務の実技

◆診療報酬請求事務能力認定試験ガイドライン
診療報酬請求事務を正しく行うのに必要な能力を認定するために、試験が行われます。 
   ⇒詳しい内容はこちらで確認ください。

スケジュール

・試験実施:年2回(7月と12月の日曜もしくは祝日)
・申込期間:試験日の2ヵ月半前~1ヵ月半前
・合格発表:9月中旬  2月中旬

2023年 第59回診療報酬請求事務能力認定試験日程

試験会場

札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、東京都、横浜市、新潟市、金沢市、静岡市、名古屋市、大阪府、岡山市、広島市、高松市、福岡市、熊本市、那覇市(全国17会場) ⇒各試験会場予定一覧

受験料

7,500円(税込)

問い合わせ先

公益財団法人 日本医療保険事務協会 http://www.shaho.co.jp/iryojimu
〒101-0047 東京都千代田区内神田2-5-3 児谷ビル
TEL:03-3252-3811 FAX:03-3252-2233 

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