資格名

PHP技術者
※PHPはHypertext Preprocessorの略

資格の種類

民間資格

主催者

一般社団法人PHP技術者認定機構

資格試験の概要

PHP技術者認定試験は2011年に始まった新しい資格試験です。資格認定者の雇用機会や認定者が所属する会社のビジネスチャンスの拡大を図ることを目的に運営されている試験で、PHPベースのシステムを設計・開発・運用するエンジニアやWebデザイナー、PHPでシステム提案を行うコンサルタントの他、PHPを教える講師など、そしてそれらを目指す方々などを対象にした試験になっています。

PHP技術者認定試験には、次の3つがあります。
(1)PHP5技術者認定初級試験 
  (プロメトリック社の試験会場で受験。集合研修の場合、ペーパー試験での実施も可能)
(2)PHP5技術者認定上級試験 
  (プロメトリック社の試験会場で受験)
(3)PHP5技術者認定ウィザード 
  (匿名公開論文審査方式の試験で実施中)
上記のように、試験は「初級」と「上級」の2つがあり、さらにその最上位資格として「PHP技術者認定ウィザード」があります。

・【初級試験】
このうち初級試験が対象とするのは、IT企業への就職を目指す学生やWebデザイナー、新人プログラマーなどで、その受験目的はエンジニアとして必要なPHPの知識を広範囲な知識を習得することとしています。従って、初級試験ではPHPプログラミングの基本知識を問う試験内容が主体になっています。
尚、初級試験は2011年4月から始まった試験です。
・【上級試験】
スマートフォンの普及や個人向けEC市場の拡大により、Webページは静的ページから動的ページへ、さらには互換性や顧客データのデータベース化などさまざまな機能を求められています。
特に、HTMLと相性がよく対応サイト率の高い、PHPを習得した技術者の需要が高まっていますが、PHPに特化した資格や講座はまだ少なく、PHPの技術者不足が顕著となっています。
そういう背景のもとで2012年1月から登場したのが「PHP5技術者認定 上級試験」です。上級試験は3年程度の実務経験を有するエンジニアを対象にしており、知識はもとより実践的なコーディング力を問う試験になっており、PHPの言語仕様から実用的なプログラミングテクニックまでの知識が必要な内容になっています。
※初級を受けずに上級を受けることも可能ですが、受験者像としては、最低でも3年以上のキャリアを持ち、チームリーダーとして活躍できるレベルの実力を持ったプログラマーが想定されています。
・【ウィザード】
PHP5技術者認定試験最上位資格の「PHP技術者認定ウィザード」は2013年の5月から公開された認定試験です。専門分野に精通し、PHPの発展に貢献できる知識と発想力を持ち、モジュールの作成やカスタマイズができる人材を認定する資格とされています。試験は、セキュリティ、パフォーマンス、フレームワーク、インターナルの4つに別れ、それぞれのカテゴリで3人まで選出されるという難関試験です。
ウィザードの審査方式は、論文やコードを匿名で公開したものをPHP技術者認定機構関係者とPHP技術者認定試験合格者の投票によって、上位得票者で基準を満たしたものが認定される方式になっています。具体的には、1500字以上の論文、またはコードを提出するもので、これはWeb公開され、来訪者が投票にてウィザードを決定する仕組みになっています。
※試験の合格者は、PHP技術者認定機構によりPHP技術者としての技術力を公正に評価され、高い水準のPHPによるシステム開発能力を持つことを認定され、PHP技術者認定機構が発行する認定証明証が交付されます。
※ 2011年4月の開始から2013年5月11日の約2年で受験者総数が1000名を超えました。
2013年5月11日時点での初級と上級の受験者数・合格者数は以下の通りです。
・PHP技術者認定初級試験 受験者数 818名 合格者数 595名
・PHP技術者認定上級試験 受験者数 183名 合格者数 12名
(注)
PHP(PHP: Hypertext Preprocessorの略)は、Webアプリケーションの作成に特化したオープンソースのプログラミング言語で、以下のような特徴があります。
・スクリプト言語
・HTML文書への埋め込み型言語
・比較的容易な文法
・クロスプラットフォーム
・各種データベースへのインターフェースの提供 

◆PHP7技術者認定に関する情報
PHP7技術者認定初級試験が2019年2月よりスタートすることが発表されました。今まで利用されていたPHP5.6が2018年12月31日でセキュリティサポートが期限切れになったため、今後はPHP7が主流に変わっていきます。
■PHP7技術者認定初級試験概要
試験日:2019年2月1日よりほぼ一年中実施する予定です。
設問数:40問
試験時間:1時間
合格ライン:7割正解
出題形式:選択式(複数または単一選択)
受験料金:1万2千円(外税) ※学生および教職員は50%オフでの受験が可能に。
試験センター:全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター
主教材:オライリー・ジャパン「初めてのPHP(PHP7対応版)」
     ⇒詳細はこちらで



合格率・資格難易度

難易度 
  初級   「C」 やや易  
  上級   「A」 難関

【資格の難易度レベル】
・初級
PHPプログラミングの基本知識を問う試験ですが、日本語処理やセキュリティ対策を含め試験範囲は広いですが、公式教材のオライリーでなくても、自分にあった技術書を一冊購入して熟読し問題集をしっかりやるくらいで合格圏内に届く力はつくと思います。出題のレベルはPHP公式資格教科書やITトレメと同等程度と考えてよいでしょう。独学で合格を狙うだけなら教材は、ここの初級試験認定教材でも十分ですが、その後のステップアップのためには実際にコーディングをして理解を深めておいた方が良いと思います。試験の受験者の保有資格は、基本情報処理技術者資格やSUN JAVA認定資格が多いようです。受験対策で、黒本「PHP5 技術者認定[初級] 試験問題集(通称:黒本)」から相当多くの類似問題がでており、また内容的にこれを超える出題はないようなので、この本をきっちりこなしておけば、基本的にはOKでしょう。
・上級
PHPの言語仕様から実用的なプログラミングテクニックまでの知識を問う長文読解の試験問題が多く、難易度レベルもかなり高い。ソフトウェア開発企業のエース級の人材が予習なしに受験して50%の得点というのがひとつの目安となっています。一人前のエンジニアでも簡単には取得できないレベルと考えてよいでしょう。
試験問題は、主教材として市販のテキストであるオライリー・ジャパン社の「プログラミングPHP 第2版」が使用されていますが、これ以外に約3割の問題がオンラインマニュアルから出題されるなど、試験範囲がきわめて広いことも試験を難しくしています。さらに、2時間で60問の長文コードを解読しなければならない試験の構成も難易度を上げています。試験対策では、特に 範囲全体の8割を占める「プログラミングPHP 第2版」を十分に理解しながら読破しておくことが必要です。また、出題範囲の中の「オブジェクト指向」と「セキュリティ」に関しては、書籍の内容を超えた出題が見受けられるため注意が必要です。

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・合格率 
 2013年8月末現在の受験者と合格者累計
  PHP5技術者認定上級 
   受験者203名(13名合格) 合格率 6.4%
  PHP5技術者認定初級 
   受験者941名(709名合格)合格率75.3%
 合格率は平均的には、初級70%前後、上級10%前後とされています。

※参考データ
・2012年2月末現在の受験者と合格者累計
 PHP5技術者認定上級 
  受験者27名   合格者数3名  合格率11.8%
 PHP5技術者認定初級 
  受験者312名 合格者数210名 合格率67.3%

受験対策・学習法ほか

PHPはホームページ制作などで、幅広く利用されているプログラミング言語で、サーバー(データベース)と連携するようなプログラミングをする時に必要となります。たとえば、モバゲーやグリーなどが開発しているソーシャルアプリゲームなどは、ほとんどがPHPで開発されていますし、PHP自体の人気も高く、PHP経験者を募集している企業も多数あるくらいです。年間の受験者数が1000人を超えるなど、人気もあり、具体的な能力の証明としてかなり重宝されています。
ただ、PHPの得意分野はサーバーやデータベース(MYSQLなど)と連携することなので、本格的に仕事で利用する場合には、HTMLやJavaScriptの習得は必須になります。PHPを勉強すると他のWeb系システム開発言語などの知識も自然と勉強するようになるのはこういうところからきています。



プロジェクトのニーズや用途に合わせて開発言語を使い分けねばならないことから、複数の言語に精通したエンジニアを求める企業が増えています。そのためJavaに続く「第二のプログラミング言語」としてPHPの習得を目指すエンジニアも増えているようです。ただ、PHPはスクリプト言語なので、Javaと違ってRubyと似ていることもありRuby&Rails技術者はJava技術者より取りやすいと思います。平均的な難易度はjavascriptよりは難しく、C言語やJAVAよりは易しいと言うところです。日本国内でPHPを習得している技術者は既に10万人を超えているといわれています。その一方で、ソーシャル系システムが上昇機運にあることで他の言語と比べてもPHPの案件数が上位にランクされているのが現状です。新人プログラマーやIT企業への就職を目指す学生、Webデザイナーなど、さらにPHPの技術を体系的に学びたいと考える現役エンジニアにとってもお勧めの資格と言えます。
教材に関して、初級試験では技術評論社の「PHP公式資格教科書」が出版されて以来、試験の合格率上昇に寄与していますが、ただPHP公式資格教科書はWebデザイナー向けに執筆されているため、プログラマー志望の方には少し物足りないとの評価もあります。そう感じる方はオライリー・ジャパンの「初めてのPHP5」で学習されると良いでしょう。

受験資格

●初級・上級 :どちらも特に制限はありません。誰でも受験できます。
●ウィザード:上級試験に合格してから2年以内であり、指定期日までに所定の論文(4000文字以上)を提出する必要があります。尚、論文は各カテゴリについて年間1本のみ提出でき、複数カテゴリへの応募も可能となっています。

試験方式

初級・上級ともプロメトリック社が提供するCBT方式(コンピュータで受験する方式)で受験します。試験の予約や受験票の発行などは、すべてプロメトリック社のサイト上から実施できます。
試験方式は初級が合格制、上級が得点制、ウィザード試験が論文制の形式になっています。

【初級試験】
 設問数 40問 / 試験時間 1時間 / 合格ライン 7割正解
 出題形式 選択式(複数または単一選択)※多肢選択式ですが、問題によっては複数選択もあります。
【上級試験】
 設問数 60問 / 試験時間 2時間 / 合格ライン 7割正解が合格ライン /スコア認定方式
 出題形式 選択式(複数または単一選択)※多肢選択式ですが、問題によっては複数選択もあります。
※上級試験ではスコア証明書が発行されるため、TOEICのように達成スコアで実力が評価されるシステムとなっています(以下参照)。尚、上級試験で9割以上のスコアを獲得すると、「Honor Expert」に認定されます。
【ウィザード】
試験は、セキュリティ、パフォーマンス、フレームワーク、インターナルの4つに別れ、それぞれのカテゴリで3人まで選出されます。審査方式は1500字以上の論文、あるいはコードを提出するもので、これはWeb公開され、PHP技術者認定機構関係者とPHP技術者認定試験合格者の投票によって、上位得票者で基準を満たしたものを認定します。
審査基準は、PHPの発展に貢献できる知識と発想力を持つこととします。但し、以下が全て含まれる必要はありませんが、以下の点がウィザードとして評価されます。
・論文について
(1)論文が実用的であることとコミュニティの中で議論・改善されたプロセスを経たことを示せること
(2)論文で訴えるポイントが多角的・対極的に分析されているか。例えば、利便性とサーバ負荷の問題、汎用性と特化機能のメリット・デメリットなど
(3)論文で訴えるポイントが定量的な数値として示せているか
・PHPコードについて
(1)プログラミングスタイルが統一されているか
(2)コメントから意図を読み取ることが可能か
・カテゴリーについて
カテゴリは以下の通り、毎年各3名を認定する。
(1)PHP5技術者認定セキュリティ・ウィザード
(2)PHP5技術者認定パフォーマンス・ウィザード
(3)PHP5技術者認定フレームワーク・ウィザード
(4)PHP5技術者認定インターナル・ウィザード
・その他
認定者には記念のメダルが贈呈されるとともに、応募者全員に開発言語トランプ「code:deck」がプレゼントされます。
    ⇒ その他、「ウィザード」に関する詳細はこちらをご覧ください。

◆上級試験のスコア認定:以下の各レベル及びスコアは認定スコアとして履歴書に書くことができます。
・90%以上 Honor Expert認定 (※1)
  Honor Expert認定者で希望者には記念品が贈呈されます。記念品についてはこのページ最下段を参照ください。
・70%以上-90%未満  Expert認定 (※1)
  PHPの言語仕様から実用的で高度なプログラミングテクニックをもつ上級者として認定される
・50%以上-70%未満 Senior (※2)
  オンラインマニュアル等を参考にプログラミングができるレベル
・30%以上-50%未満 Junior (※2)
  オンラインマニュアル等を参考にプログラミングができるが、部分的に基礎知識の修得が必要なレベル
・30%未満 Sophomore (※2)
  基礎知識の修得を必要とするレベル
※1:合格認定証明書が送付されます。
※2:スコア証明書が送付されます。

試験科目

●出題範囲
【初級】
 「初めてのPHP5 増補改訂版 」を主教材とし、一般的な知識やPHPオンラインマニュアルなどからも出題されます。
・PHP5技術者認定初級試験の出題範囲
1章オリエンテーションと始めの一歩
2章テキストと数の操作
3章判定と繰り返しについて
4章配列の操作
5章関数
6章Webフォームの作成
7章データベースに情報を保存
8章クッキーとセッションでユーザを記憶
9章日付と時刻の取り扱い
10章ファイルの操作
11章XMLのパースと生成
12章デバッギング
13章 クラスとオブジェクト(クラス定数も含む)
14章日本語処理
付録B 正規表現の基本
付録D PHP5.1とPDO
追加1.セキュリティ(各章からのポイントの集約や一般的な知識など)
追加2.出力バッファ(エラー処理。各章からのポイントも含む)
追加3.定数・予約語
※上記の1章から付録Dまでの詳細は教材の目次を参照ください。追加1-3はオンラインマニュアル等から出題されます。

【上級】
 「プログラミングPHP 第3版 」を主教材とし、一般的な知識やPHPオンラインマニュアルなどからも出題されます。
・PHP5技術者認定上級試験の出題範囲と出題割合
 ⇒詳しい内容はこちらで確認ください。
上級試験合格対策の参考になるURL一覧

スケジュール

「初級試験」と「上級試験」が通年受験できるようになっています。
●試験時期:初級・上級 ともに随時
●申込み:申し込みはこちらから
●合格発表:初級、上級試験ともに試験終了後、約40日後になります。
※初級試験のみペーパー試験が行われる場合があります。

PHP5技術者認定初級試験
※受験可能な日程の確認とご予約はこちらをご覧ください。
PHP5技術者認定上級・準上級試験
※受験可能な日程の確認とご予約はこちらをご覧ください。

試験会場

全国にあるプロメトリックの試験会場
認定スクール会場(5名以上/回の参加での開催されます)

初級・上級:
全国にあるプロメトリックの試験会場
・認定スクール会場
※5名以上/回の参加での開催になります。
※試験監督は当機構から無料で派遣をいたします。
※日程については各認定スクールにご確認ください。

受験料

PHP5技術者認定初級試験  12,000円(税抜)   
PHP5技術者認定上級試験  15,000円(税抜)
※あらかじめ登録された学校の学生は学割価格が適用されます。
【試験結果】
・受験直後にスコアレポートはその場で確認できます。認定証などは受験月の翌月上旬に発送されます。(月末受験は翌々月上旬の発送となります)

問い合わせ先

・PHP技術者認定機構  http://www.phpexam.jp/ 
           mail:contact@phpexam.jp  

・プロメトリック㈱ 0120-387-737  FAX:03-3709-0841   

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