資格名

メディカルクラーク
試験名:医療事務技能審査試験

資格の種類

民間資格

主催者

(財)日本医療教育財団

資格試験の概要

医療事務の資格の種類には、厚生労働省が認定している医療事務資格と民間会社の医療事務資格など、30以上の種類があり、それぞれが試験を実施し、その医療資格の認定をしています。その中でも、代表的な医療事務資格である(財)日本医療教育財団が主催する「医療事務技能審査試験」は、種類がたくさんある中で、昭和49年度からの約40年間で総受験者は152万人、合格者も85万人を超える試験です。年間の受験者数も5万人~6万人で、受験校も延べ300校を超えるなど、医療事務関係としては最大規模の試験となっています。
また、この試験の合格者には「メディカルクラーク」の称号が付与されます。メディカルクラークは、(財)日本医療教育財団が実施する医療事務技能審査試験の合格者だけに与えられる称号です。
メディカルクラークは医療機関からの評価も高いものがあり、医療事務技能者として活躍するためには好適な資格です。一方、試験(医療事務技能審査試験)は、医療事務業務に従事する者の知識技能の程度を審査し、証明することにより、医療事務職の職業能力の向上と、社会的経済地位の向上に資することを目的として行われています。医科、歯科に分かれており、受験者は医科か歯科を選択します。どちらも学科と実技の試験で、受付業務、レセプト作成、カルテ管理などの基本的な知識が問われます。

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合格率・資格難易度

難易度 
  「C」  やや易

【資格の難易度レベル】
レセプト業務、患者への接遇、コミュニケーション能力など医療事務職としてトータルな能力証明の裏づけとなる資格とされ、本試験を団体で受験する教育機関等(専門学校や短大、大学など)も数多く登録されており、年間5万人が受験し医療事務関係資格の中で最大規模の試験としても有名です。合格率は60%強で試験の難易度も高くなく、未経験から医療事務に従事したいという方にもおすすめの資格とされています。ただ医療事務資格の中では、診療報酬請求事務能力認定試験や、医療事務実務能力認定試験、医療事務実務士などに次ぐ難易度の試験でもあります。

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●合格率
2020年の試験結果
(医科)
 受験者数18,853名 合格者数14,969名 合格率79.4%
(歯科)
 受験者数1,429名 合格者数1,056名 合格率73.9%  

※参考データ
・2019年の試験結果
(医科)
 受験者数16,297名 合格者数13,038名 合格率80.0%
(歯科)
 受験者数1,228名 合格者数896名 合格率73.0%
・平成25年4月から平成26年3月末の技能審査試験データ
    受験者数29,594名 合格者数17,860名 合格率 60.4%
・平成24年7月から平成25年3月までの試験データ  
   受験者数3,630名 合格者数2,067名 合格率 57.0%

受験対策・学習法ほか

80種類以上あると言われる医療事務資格・試験の中で、主要な9資格・試験について,通信教育の「フォーサイト」が実施した各種の調査結果があります。この中で上位3資格に選ばれたのは、
1.医療事務技能審査試験(メディカル クラーク)
2.診療報酬請求事務能力認定試験
3.診療情報管理士 の3資格です。
調査結果の中で「医療事務技能審査試験(メディカル クラーク)」の評価が高かったのが、「医療事務現場での認知度・普及度」で”医療事務の現場で最も知られている資格・試験”の項目でした。
  ➡ 詳しい調査結果はこちらを参照ください。

調査結果を見ればわかる通り医療事務資格では、この医療事務技能審査試験と診療報酬請求事務能力認定試験が代表的な資格ですが、「メディカルクラーク」の称号は医療事務技能審査試験を合格することでしか取得できません。試験は医科と歯科がありますが、コツコツまじめに勉強すれば独学でも問題なく合格できます。資格取得者は医療機関からの評価も高く、取得できれば就職をはじめ、転職や復職にもかなり有利であるといえます。医療事務資格の取得を希望する人で調剤事務希望以外の人は、まず最初に取得すべき資格でしょう。
  ⇒(参考)給与面や採用面で優遇される資格試験




試験では、医学やレセプトに関する知識だけではなく、受付・窓口業務で必要とするコミュニケーション能力も問われます。また、実技Ⅰのみ資料等の参照ができない記述式となっていますが、内容は患者接遇ですので基本的な医事業務の知識があればそれほど難しくはありません。
学科試験は選択式で、持ち込み資料の参照できる試験なので暗記は必要ありませんが、問題を見た時に、これはこのテキストに載っている内容であるかないかの判断ができなければなりません。また、制度などについてはそういう制度があると知っている程度でよく、覚える必要はありません。診療報酬請求業務については資料を見ながら計算できればOKです。 
実技試験Ⅱで診療報酬請求書(レセプト)の点検は、レセプト作成と、間違いを含むレセプトの訂正をする問題があります。この試験も持ち込み資料を見ることは出来ますし、電卓も使えますが、事前に十分に作成や点検の数をこなして慣れておくことが大切です。できるだけ速やかに作成や点検ができるようにしておく必要があります。

医療事務の資格はなくても働ける事は働けます。ただ、医療事務と言う職業はとても人気があるため、求人情報への応募も多くなることが予想されます。その時に、無資格の人と資格保有者、どちらが有利かといえば、言うまでもなく資格を保有している人の方が良いに決まっています。級がある資格なら、難しい方に価値があるに決まっています。資格とはある面、そういうものだと思います。

受験資格

特にありません。誰でも受験できます。

試験方式

●試験は学科試験と実技試験(Ⅰ・Ⅱ)で構成されています。
【学科試験】
・試験方式:択一方式 25問/60分 医療事務一般知識 
【実技試験Ⅰ】
・試験方式:筆記 記述式 2問/50分 (医科:患者接遇/歯科:医事課患者応対)
【実技試験Ⅱ】
・試験方式:4問/70分 医科診療報酬明細書の点検
●合格基準
  学科試験および実技試験Ⅰ・Ⅱの各々の得点率が70%以上が合格となります。
※試験科目免除制度
得点率70%に達した科目は、6ヵ月間に限り受験が免除になります。

試験科目

試験の基準およびその細目
【学科】
 1.医療保険制度
 (1)健康保険(2)船員保険(3)各種共済組合(4)国民健康保険(5)退職者医療制度
 2.高齢者医療制度
 (1)制度の概要(2)特定健康診査(3)後期高齢者医療給付
 3.公費負担医療制度
 (1)感染症法(2)生活保護法(3)学校保健安全法(4)精神保健福祉法、その他 
 4.介護保険制度
 (1)制度の概要(2)予防給付・介護給付(3)介護サービスの利用方法、その他
 5.医事法規一般
 (1)医療保障制度の基礎用語(2)医療法(3)医療保険各法(4)療養担当規則、その他
 6.医事業務
 (1)医事担当者の心得(個人情報の適切な取扱いを含む)(2)外来・入院業務、その他
 7.診療報酬請求業務(医科:医科診療報酬に係わる事項/歯科:歯科診療報酬に係わる事項)
 8.医学一般
 9.薬学一般
 10.診療録
(上記の①~⑥は必須、⑦~⑩ののいずれか1つを選択)
【実技Ⅰ】 
 11.コミュニケーション:医事課患者応対 
【実技Ⅱ】
 12.医科診療報酬明細書の点検(下に掲げる科目のうち、受験者が選択するいずれか一つの科目)   医科:診療報酬請求事務 医科診療報酬明細書(出来高請求)の点検
  歯科:診療報酬請求事務 歯科診療報酬明細書(出来高請求)の点検

スケジュール

・試験実施
  医科:年12回(毎月中~下旬)
  歯科:年6回 (毎奇数月下旬)
・申込期間
  医科:年12回 試験日の2ヵ月前~3週間前
  歯科:年6回   試験日の2ヵ月前~3週間前
・試験結果発表
  試験日から約1ヵ月後に郵送
 
 2023年度医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)日程

試験会場

・在宅試験

受験料

・7,700円(税込)(医科・歯科)

問い合わせ先

一般財団法人 日本医療教育財団
〒101-0064
東京都千代田区神田猿楽町2-2-10
TEL:03-3294-6624(代)
FAX:03-3294-1787
URL:https://www.jme.or.jp/

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最新・医療事務入門2021年版
Q&Aでわかる【医療事務】実践対応ハンドブック2020年版
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