資格名

MBA(日本では「経営学修士」にあたる)
Master of Business Administrationの略称

 

資格の種類

専門職学位(経営学修士)

主催者

日米教育委員会 (フルブライト・ジャパン)

資格試験の概要

MBAとは、Master of Business Administrationの略で、経営学修士号または経営管理修士号と呼ばれる学位です。経営学の大学院修士課程を修了すると授与されます。

●MBAの概要
・欧米や日本などの多くの国で、経営者や管理職の育成を目的として、ビジネススクールや経営大学院で提供されています。
・実践的な経営知識とスキルを身につけることができるため、ビジネスパーソンの転職やキャリアアップに有利です。
・取得には、通常、1〜2年の学修期間が必要です。
●MBAのメリット
・経営知識とスキルを身につけることができる
・ビジネスパーソンとしての市場価値を高めることができる
・グローバルなビジネスで活躍できる

●MBAの取得方法
海外MBAの取得方法は、大きく分けて2つあります。
(1)留学して取得する
海外の大学院に留学してMBAを取得する方法です。学士(四年生大学卒業)レベルの学歴や英語力など、入学要件を満たした人が願書を出願して入学許可を得ます。学力を測定するために、GPA(大学の成績評価値)とGMATやGRE(英語での学力・適正テスト)が用いられます。
留学してMBAを取得するメリットは、世界トップクラスのビジネススクールで、最新の経営知識を学ぶことができることです。また、海外で生活することで、グローバルな視野や人脈を身につけることができます。デメリットは学費や生活費が高額になることです。また、留学期間中は、仕事を辞めて学業に専念するため、収入が途絶えてしまいます。

(2)オンラインでMBAを取得する
海外の大学が提供するMBAプログラムをインターネットで受講する方法です。日本にいながら、海外のMBAを取得することができます。
オンラインMBAを取得するメリットは、日本にいながら海外のMBAを取得できることです。また、仕事を続けながら、学業に取り組むことができます。デメリットは対面授業がない分、自宅学習のモチベーション維持が難しいことです。また、海外の大学に通う留学と比べると、学費や授業内容の質が劣る場合もあります。

●MBAで学べる内容
MBAで学べる内容は、大きく分けて以下の5つです。
 ・ヒト(人的資源管理):組織人事・組織行動論
 ・モノ :マーケティング
 ・カネ(財務会計):アカウンティング・ファイナンス
 ・情報:統計学・情報システム
 ・経済力学:マクロ経済学・ミクロ経済学
これらの科目を体系的に学ぶことで、経営の全体像を理解し、実務的な経営戦略を立案・実行できるようになります。
MBAは、経営者や管理職を目指すビジネスパーソンにとって、有益な学位です。実践的な経営知識とスキルを身につけ、ビジネスで活躍するために、MBAの取得を検討されてはいかがでしょうか。

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合格率・資格難易度

難易度 
  「A」  難関

MBA 資格の難易度ランキング

【資格の難易度レベル】
海外MBAの難易度は、大きく分けて以下の3つの要素によって決まります。
1.学力
海外MBAの入学には、TOEFLやGMATなどの英語能力試験のスコアが求められます。また、多くのビジネススクールは、学士号取得者を対象としています。
海外MBAの入学要件として求められるTOEFLやGMATのスコアは、ビジネススクールによって異なります。一般的には、TOEFL iBTで100点以上、GMATで600点以上が目安ですが、世界で上位のビジネススクールでは、TOEFL iBTで110点以上、GMATで700点以上が求められることも珍しくありません。
また、学士号取得者を対象としているビジネススクールが多いですが、近年では、学士号を取得していなくても入学できるビジネススクールが増えています。

2.経験
海外MBAは、実践的な経営知識とスキルを身につけるためのプログラムです。そのため、多くのビジネススクールは、入学時に一定の職務経験を求めています。
海外MBAの入学要件として求められる職務経験は、ビジネススクールによって異なります。一般的には、3年以上の職務経験が求められますが、2年以上の職務経験でも入学可能なビジネススクールもあります。近年は職務経験の重要性が高まっている傾向があり、3年以上の職務経験に加えて、マネジメント経験やリーダーシップ経験などが求められるケースもあります。

3.適性
海外MBAは、多様なバックグラウンドを持つ学生が集まり、チームで学び合う環境です。そのため、英語力や論理的思考力に加えて、コミュニケーション能力やリーダーシップ能力などの適性も求められます。ただ近年は、より具体的な適性が求められる傾向にあります。例えば、チームワークやリーダーシップ、コミュニケーション能力、問題解決能力、分析力、グローバルリーダーシップなどが挙げられます。

海外MBAの難易度は、ビジネススクールのランキングや、入学要件の厳しさによっても異なります。一般的には、世界ランキング上位のビジネススクールは、入学要件が厳しく、競争率も高いため、難易度が高いと言えます。
また、学士号取得者を対象としていないビジネススクールや、職務経験が不問のビジネススクールは、難易度が低いと言えます。結局、海外MBAの難易度は、学力、経験、適性の3つの要素によって決まります。ビジネススクールのランキングや、入学要件の厳しさによっても、難易度は異なります。海外MBAは、ビジネス学位の最高峰と言われる資格なので、その難易度も非常に高いと言えます。

海外MBAの難易度を高める要因とは。
1.学費の高さ
海外MBAの学費は、年間100万円以上かかることも珍しくありません。そのため、経済的な負担も大きな難関となります。
2.海外での生活
海外MBAでは、海外での生活を経験することになります。言語や文化の違いによるストレスや、生活環境の変化などにも対応する必要があります。
3.競争の激しさ
海外MBAは、世界中から優秀な学生が集まります。そのため、入学・卒業後も、常に高い競争にさらされます。

海外MBAの取得は、決して容易ではありませんが、その分、取得後のメリットも大きいと言えます。近年では、ESG(環境・社会・ガバナンス)への関心が高まっており、MBAのプログラムにもESGに関する内容が取り入れられるようになってきています。MBA取得を検討している方は、これらの難易度も十分に理解した上で、計画的に準備を進めていくことが大切です。

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合格率 
(国外)
・Stanford 受験者数7,204名 合格者数488名 合格率6.8%
・Harvard 受験者数9,524名 合格者数1,071名 合格率11.2%
・Berkeley(Haas) 受験者数3,627名 合格者数422名 合格率11.6%
・MIT(Sloan)  受験者数4,782名 合格者数621名 合格率13.0%
・NYU(Stem)  受験者数4,501名 合格者数592名 合格率13.2%

受験対策・学習法ほか

英語力の証明と大学などの成績が一定の水準に達していない場合は、GMATなどの試験を受ける必要がありますふるい落とすために試験を課すわけではありません。TOEFLスコアは、出願者の英語力を示す重要な数字です。総合スコアだけでなく、各セクションのスコア、とくにリスニング、ライティング、スピーキングのスコアが重要です。総合iBT100点(Paper Basedでは620)以上、リスニングのスコアは25(Paper Basedでは60)以上、ライティング25(Paper Basedでは5.0)以上が一応の目安といえます。
GMATスコアについては、目指すプログラムのレベルによっても違います。トップ30レベルであれば、総合640程度、Verbalセクションが30、AWA4.0以上というの が目安として考えられるレベルと言えます。尚、GMATスコアのみで合格、不合格が決定されるわけではなく、あくまでも目安になります。ただ、GMAT500点以上で良しとするMBAがある一方で、600点以上ないと申請もできないところもあります。総合的に考えて、少なくてもTOEFL iBTで100点、GMATでは650点以上を目指すべきでしょう。ただ最近ではGMATのVerbalセクションのスコアがTOEFLのReadingとWritingのスコアを兼ねて評価されるケースも増えています。そのため、GMATのVerbalセクションのスコアは、TOEFLのReadingとWritingのスコアよりも重視される傾向にあります。
目標とするMBAの最低ラインと平均点について、必ず最新の情報をつかんでおく必要があります。いづれにしても、海外のビジネススクールの場合語学力だけでもTOEICで600点以上のスコアがないと厳しいでしょう。



受験対策では、TOEFLに比べて、GMATのVerbal部分は格段に難しく、英語のニュアンスの違いを読み取る問題などがあります。TOEFLの勉強から始め、TOEFL iBTで90点程度を達成し基礎的な力をつけたところで、GMATの勉強を開始するのが効率的ですが、TOEFLとGMATで学校が要求する最低点に点数を上げるまでに、一般的には1年以上の時間がかかります。ただ近年は、GMATの勉強を先に行う方が効率的である場合もあります。授業も専門用語が頻出する授業になるため、日常会話以上のスキルが求められます。入学は書類選考で決まる場合が多いですが、授業についていくのも大変で難易度は高いです。
さらに、必要な費用が半端ではなく、外国のビジネススクールの場合全部で数百万円、日本の場合は、近年は日本の大学でのMBAプログラムも充実しており、年間50万円程度で取得できるプログラムも増えています。

最近では通信教育や日本の大学でのプログラムなどもあり、留学しないでもMBAをとも取得できるようになっています。アメリカでは2年制が主流、欧州は1年制が主流です。
MBA取得には36~60単位の修了が必要ですが、MBAを取得することで、主に経営に関する専門知識(会計学、経済学、人材資源管理など)を身につけることができます。MBAは国家資格のような実効は基本的にありませんが、マネジメントのプロとしての証明になるので、就・転職で有利となります。日本のMBAは外国有名MBAに比べ、あまり評価されていないのが実情ですので、本当にMBA取得を望む方は、アメリカの有名ビジネススクールに留学する事をお勧めします。特に、外資系に勤めている人はMBAを取得して損は無いでしょう。その他では、行政関係やNPOなどでも活躍できます。

グローバル化やIT化の進展により、経営者や管理職に求められるスキルは高度化しています。今後も、MBAのニーズは高まっていくと考えられます。

受験資格

【海外MBA】
日本から、海外のビジネススクールに留学する場合、語学力を判定する試験を受けて、基準以上であることが入学の条件になります。
・原則として4年制大学卒業ですが、一部のビジネススクールでは、3年制大学卒業や、それに準ずる学位を取得していれば、受験資格を認めている場合があります。
※アメリカのスクールではGMATとTOEFLのスコアや実務経験2~3年以上が必要です。
※海外ビジネススクールへの応募には、通常、願書(英文エッセイ含む)、推薦状、GMATスコア、TOEFLスコア、最終学歴に応じた職歴(通常は、大学卒で2年以上の実務経験)が必要です。

参考【国内MBA】
・受験資格は、大学卒業またはそれと同等以上の課程の修了ですが、一部のビジネススクールでは、学士課程修了者以外の社会人を対象とした大学院もあります。
・専門職大学院の場合は、一般入試とは別に社会人向けの受験を設定していたり、最初から社会人を前提とした募集を行っています。
・出願には、ビジネススクールによって求められる内容が異なります。一般的には、エッセイと推薦状が必要ですが、追加で、志望動機書や、リーダーシップ経験を証明する書類などを求められる場合もあります。
・二次試験は、論文のほかに、ケーススタディや、グループディスカッションなど、各校ごとに独自の試験を課している場合があります。

また、近年は、オンラインMBAの人気が高まっています。オンラインMBAの場合は、英語力や実務経験の要件が、対面型のMBAに比べて緩やかになっている場合もあります。

試験方式

●アメリカの場合、ビジネススクールに入学するためには、一般に以下のものが必要です。
・学士:
 専攻は不問ですが、ビジネス関連の専攻を取得していると有利な場合がある
・大学での成績(GPA)
・GMAT:総合スコアが600点以上が目安とされています。
・TOEFL:iBTで100点以上が目安とされています。
・小論文(essay):
 自分の志望動機や、MBAで学びたいこと、将来の目標などを記述する
・推薦状
・職務経験(通常は3年以上の実務経験):
 通常は3年以上の実務経験が求められる
・面接(interview)
・個人の資質(エッセイや面接、語学力など):
 あなたのリーダーシップや、コミュニケーション能力、問題解決能力など、MBAで学び、成長する可能性をアピールする。
※特にアメリカではTOEFLとGMATの得点、学歴・職歴が重視される
※国内ビジネススクールの筆記試験は、小論文と英語(主に読解)です。

試験科目

●一般的な科目構成
MBAの試験では、ビジネスの基礎となる知識を問う科目が中心となります。具体的には、以下の科目がよく出題されます。

・会計学: 企業の財務状況を把握するための知識
・経済学: 企業の財務状況を把握するための知識
・財政学: 政府の財政政策
・人材資源管理: 人材の採用・育成・評価
・情報マネジメント: 情報システムの活用や、情報セキュリティ
・マーケティング: 消費者のニーズを把握して、商品・サービスの販売戦略の知識
・組織行動: 組織の構造や、組織のパフォーマンスを高める方法
・定量分析: 統計学や、数理モデルを用いて、ビジネスの問題を分析する知識

スケジュール

●募集時期  
9月入学で半年くらい前に願書送付するところが多い(学校により異なる)
※多くの予備校では、出願に要する時間が1,000~1,500時間、約12ヶ月~18ヶ月を要するとしています。
MBA出願までのスケジュール作成について

 米国MBAオンライン日程(例)

試験会場

●国立・私立大学合わせて29校が「経営学/経営管理修士(専門職)」の学位発行を認められるようになりました。
専門職大学院一覧(平成27年7月現在)

受験料

●受験にかかる費用 おおよそ300万円前後
・受験料:一般的に10万円~20万円程度(ビジネススクールによって異なる)
・試験準備費用:
 英語力試験
  TOEFLiBT/250ドル(約27,000円)
      GMAT/250ドル(約27,000円)
 模擬試験の受験料
  TOEFL iBTで100ドル(約11,000円)
  GMATで250ドル(約27,000円)
 参考書や問題集の購入費
  数万円
 生活費
  月額で100万円~150万円程度
●費用を合計すると、
 一般的に100万円~300万円程度の費用がかかる計算になります。 

問い合わせ先

日米教育委員会 (フルブライト・ジャパン) 留学情報サービス (アメリカ留学の場合)
URL: http://www.fulbright.jp/study/
〒100-0014 東京都千代田区永田町2-14-2山王グランドビル207号
TEL03(3580)3231

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