資格名

国立国会図書館職員

資格の種類

国家公務員

主催者

国立国会図書館総務部人事課

資格試験の概要

国立国会図書館は、日本の国会議員の調査研究、行政、ならびに日本国民のために奉仕を提供する図書館であり、国立国会図書館職員は、この日本最大の情報センターである国立国会図書館に勤務し、調査業務や司書業務、一般事務などの業務に従事する職員です。

国立国会図書館職員の資格は、他の公務員試験同様にⅠ種(大学卒業程度)・Ⅱ種(大学卒業程度)・Ⅲ種・Ⅲ種技術(高校卒業程度)の4種類分かれています。
国立国会図書館職員になるには、Ⅰ種からⅢ種まである国家公務員資格を取得することが必要ですが、いずれも採用者数は少なく、毎年欠員補充分の採用という非常に狭き門となっており、試験もかなりの難関試験です。コンピューターの知識はもちろん、専門的な知識と、さらに外国語の能力があることが必要になります。

国立国家図書館職員の仕事の内容は主に調査業務・司書業務・一般事務の3つがあります。
調査業務には、議会や議員などからの依頼に応じて国会などの審議に必要な、参考資料を膨大な資料の中から調査します。審議に関連した分野についての調査や研究なども行います。 また、研究者や調査研究期間からの資料の問い合わせにも対応します。司書業務には、莫大な量の書籍や資料の総合管理業務などが含まれます。また、一般事務には、総務や会計などです。とにかく、書籍や各種資料を扱う作業が多く、本が好きな人に向いている職業と言えます。




合格率・資格難易度

難易度
  「S」  超難関

【資格の難易度レベル】
この試験は例年、採用は欠員が出た分しか行われません。試験の合格率は1~3%程度で難易度が非常に高いうえ、受験者に比べて採用人数が少ないために極めて狭き門となっています。試験内容から見ても合格率から見ても、総合職も一般職も突破するのは相当厳しい試験と考えられます。
公務員の資格試験の中では最も難関であると言われるくらいで、総合職・一般職
の合格者の大半が大学卒業者です。対1次受験者に対する最終合格の倍率は100倍を超えています。

受験対策は徹底した準備が必要ですが、この試験は独学では合格がほとんど無理なため、過去の合格者の多くが公務員資格スクールを活用しています。資格スクールの公務員専門コースの活用は必須と言えます。ただ、この国立国会図書館職員採用試験対策の講座はほとんどないため、探すのは簡単ではありません。スクールなどが分からない場合には、直接国会図書館に電話で問い合わせてみてもいいでしょう。

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・合格率 
 ・令和3年度国立国会図書館職員採用試験最終結果
 合格者数
 総合職試験3名/一次受験者数295名 合格率0.8%
 一般職試験(大卒)8名/一次受験者数412名 合格率1.5%

※参考データ
令和2年度国立国会図書館職員採用試験最終結果
合格者数
総合職試験3名/一次受験者数296名 合格率0.6% 
一般職試験(大卒程度試験)14名/一次受験者数435名 合格率2.0%
令和元年度国立国会図書館職員採用試験最終結果
合格者数
総合職試験4名/一次受験者数339名 合格率 0.9% 
一般職試験(大卒程度試験)17名/一次受験者数638名 合格率 2.2%
平成30年度国立国会図書館職員採用試験結果
最終結果 合格者数 総合職試験4名/一次受験者数434名
   一般職試験(大卒程度試験)7名/一次受験者数757名
平成29年度国立国会図書館職員採用試験結果
最終結果 合格者数 総合職試験4名 
 一般職試験(大卒程度試験)10名



受験対策・学習法ほか

国立国会図書館職員採用試験は、国会議員の国政審議に対しての資料提供の仕事などを行う職員になるための国家試験ですが、合格には運の要素も必要かも知れません。他の公務員試験の場合は、最終合格=採用ではありませんが、この試験は最終合格までいくと必ず採用されるところが一般公務員試験と違うところです。合格すれば、勤務地は東京勤務(国立国会図書館、国際子供図書館)、京都勤務(京都府相楽郡精華町にある国立国会図書館関西館)のどちらかになります。
試験は国立国会図書館の主管の元で行なわれますが、この試験の大きな特徴として、図書館学を特別に勉強していなくても、その他の分野を選択して(第二次試験)十分に通る可能性があるということです。実際に、国家総合職又は、他の専門職と併願する、という人もたくさんいます。国立国会図書館は、「国立」の図書館であると同時に「国会」の図書館であるという性質上、一般的な公立図書館のイメージを持つことは間違っていると言えます。

総合職と一般職は第一次・第二次・第三次試験のいずれも同じ日に行われるため、当然どちらか一方しか受験することができませんが、一般職の第一次試験は受験地が東京又は京都のいずれかを選択することになります。大卒の場合、総合職又は一般職を受けることができ、教養科目と専門科目がありますが、教材はどちらも書店で売っている国家公務員総合職、国家公務員一般職用の問題集や参考書が使えます。尚、総合職試験には特例制度があります。これは特例を希望した総合職試験受験者が総合職試験不合格となった場合に、一般職試験受験者としての取扱いを受けることができる制度を言います。 

国立国会図書館職員は、図書館の司書としての仕事や、国会に対する奉仕業務が特徴。国会議員からの依頼に応じて、法案などの案件の分析、国政審議に必要な政治・経済・社会といった各ジャンルの調査活動を行います。従って、とにかく書籍や各種資料を扱う作業が多く、本が好きな人に向いている職業と言えます

受験資格

【総合職試験/大卒程度試験】
・受験年の4月1日で21歳以上29歳未満
・21歳未満で、大学を卒業または翌年卒業見込みか官庁がそれと同等と認定した者。

【一般職試験/大卒程度試験】
・受験年の4月1日で21歳以上30歳未満の者。
・21歳未満で、以下に該当する者。
  大学を卒業した者・卒業見込みの者
  短大・高等専門学校を卒業した者・卒業見込みの者

また、以下の者は受験することができません。
① 日本の国籍を有しない者
② 国会職員法第2条の規定により国会職員となることができない者。
 ・成年被後見人又は被保佐人(準禁治産者を含む。)
 ・懲役又は禁錮の刑に処せられて、その刑の執行を終わらない者又はその刑の執行を受けることのなくなるまでの者。
 ・懲戒処分により官公職を免ぜられ、その身分を失った日から2年を経過しない者。
 ・前3号のいずれかに該当する者のほか、国家公務員法(昭和22年法律第120号)の規定により官職に就く能力を有しない者。

試験方式

【総合職試験/大卒程度試験】
・第1次試験:教養試験(多枝選択式)/120分
・第2次試験(筆記):
  専門試験 (記述式)/120分
  英語試験(記述式)/60分
  小論文試験(1200字)/60分
・第3次試験(人物):面接試験

【一般職試験/大卒程度試験】
・第1次試験:教養試験(多枝選択式)/120分
・第2次試験
  専門試験(記述式)/90分
  英語試験(記述式)/60分  長文読解
  人物試験 個別面接
・第3次試験
  人物試験 個別面接

試験科目

【総合職試験/大卒程度試験】
・第1次試験:教養試験 一般的知識、知能を問う試験
・第2次試験:筆記試験
 
・専門試験《次のうち、受験者があらかじめ選択する1科目についての筆記試験》
法学(憲法、民法、行政法、国際法から2科目選択)、政治学、経済学、社会学、文学、史学(日本史、東洋史、西洋史から1科目選択)、図書館情報学、物理学、化学、数学、工学・情報工学(工学全般、情報工学から1科目選択)、生物学
 ・英語試験 長文読解
 ・小論文試験 与えられた時事的課題についての小論文
 ・人物試験 個別面接
・第3次試験:人物試験 個別面接

【一般職試験/大卒程度試験】
・第1次試験:教養試験 一般的知識、知能を問う試験
・第2次試験:筆記試験
 ・専門試験 記述式《次のうち、受験者があらかじめ選択する1科目についての筆記試験》
法学(憲法、民法、行政法、国際法から2科目選択)、政治学、経済学、社会学、文学、史学(日本史、東洋史、西洋史から1科目選択)、図書館情報学、物理学、化学、数学、工学・情報工学(工学全般、情報工学から1科目選択)、生物学
 ・英語試験 長文読解
 ・人物試験 個別面接
・第3次試験:人物試験 個別面接

スケジュール

【総合職試験/一般職 大卒程度試験】
●申込受付期間
・4月上旬~4月下旬頃
●試験日程
・第1次試験 5月中旬頃
・第2次試験(専門試験)6月中旬頃
・第2次試験(人物試験)6月中旬~下旬頃の指定日
・第3次試験 7月下旬頃
●合格発表
・1次試験 5月下旬
・2次試験 7月下旬
・3次試験(最終)8月上旬


令和5年度国立国会図書館職員採用試験
(総合職・一般職)大卒程度試験日程            

試験会場

【総合職試験/一般職 大卒程度試験】
・第1次試験 東京、京都
・第2次試験 東京
・第3次試験 東京

受験料

無料

問い合わせ先

国立国会図書館総務部人事課任用係 http://www.ndl.go.jp/
〒100-8924 東京都千代田区永田町 1-10-1  TEL 03(3506)3315

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関連情報

【資格の難易度情報】
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●試験関連情報
・高卒程度試験(Ⅲ種)は平成24年から行われていません。

●関連資格
  学芸員