資格名

※「漢字検定」または「漢検」と呼ばれる。

資格の種類

民間検定試験

主催者

公益財団法人日本漢字能力検定協会

資格試験の概要

漢字の読み方、書き方、意味をマスターすると、教養豊かな人間に成長すると言われ、漢字能力は、幅広い知識や教養を得るためには必要不可欠です。
「漢検」は、漢字能力を判定する技能検定です。単に漢字を「読む」「書く」という知識量のみを測るのではなく、漢字の意味を理解し、 文章の中で適切に使える能力も測定できることから、今では進学、就職に役立つということだけでなく、知識や教養の認定として年を追うごとに志願者数が増加し、年間約200万人が受検しています。受験級は、1級から10級まで、計12段階あります。
受検資格に制限がないので、幅広い年代の多くの人が受けています。将来のことを考えて受検する中高生や、合格する喜びを実感してやる気になった小学生、そして社会人になってからも漢検を通じて自分磨きができることから高い人気を誇っています。

きちんとした国語力を証明するものの一つとして一度は受けておきたい検定ですが、忙しい人にはコンピュータで受検できる漢検CBT(Computer Based Testing)があり、平日にも受検できます。 対象2級~準7級

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※平成24年度(2012年)第1回検定より以降は、平成22年(2010年)11月30日付けで改定された新しい常用漢字表に対応した新しい審査基準に基づく検定になります。
なお、コンピューターで受検する「漢検CBT」では、平成24年3月31日までは現行の審査基準で検定を行います。
・審査基準の改定により、 2級、準2級、3級については、対象漢字数・字種に変更があります。
・2級~10級の配当漢字表は、平成24年2月頃に漢検ホームページで公表する予定になっています。

◆漢検関連の情報
・「日本漢字能力検定(漢検)」は、平成4年にスタートし、平成27年度第2回の試験において、累計合格者数が2,000万人を突破しました。尚、累計志願者数は4,096万2,194人となりました。また、「漢検」を実施する学校も多く、平成26年度は全国の高等学校の71.6%、中学校の60.1%が「漢検」を実施しています。➡年間志願者数および合格者数の推移

合格率・資格難易度

難易度
  3級  「D」 易しい  

【資格の難易度レベル】
レベル的には、一般の社会人としての基本的な漢字の能力としては2級、準2級程度で十分なレベルと考えてよいでしょう。準1級以上のレベルになると、日常生活でもあまりなじみがなく、使用例が非常に少なく一般の漢和辞典にも載っていない読みや、熟字訓当て字も出題されています。 級が上がるほど使用頻度の低い漢字が出題されるのが漢検です。 検定対策としては、準2級以下なら、協会の問題集である程度正解が出せれば問題ないでしょう。しかし、2級以上になると、選択問題が減り、合格基準も上がるため簡単には行かなくなります。1級では、普通の辞書にも載っていない当て字の出題が多いので、勉強法は漢字検定協会が出している参考書を丸暗記するだけです。最低1日30分は継続して丸暗記の勉強を継続しなければなりません。
その他、漢検の試験対策学習法は基本的にテキストや過去問題を使った独学が主になります。空いた時間を利用してテキストを読み、問題集で実践練習をして一つでも多くの漢字を覚えることが大切です。問題集を何度も繰り返すことで覚えた漢字も増えていきます。財団法人日本漢字能力検定協会から、級ごとに様々なテキストや問題集が販売されています。
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●合格率 
・2020年度第2回漢字能力検定試験結果
1級 受験者数791名 合格者数85名 合格率10.9%
準1級 受験者数4,807名 合格者数943名 合格率19.6%
2級 受験者数45,528名 合格者数12,415名 合格率27.3%
準2級 受験者数94,795名 合格者数36,854名 合格率38.9%
3級 受験者数179,308名 合格者数89,674名 合格率50.0%

※参考データ
平成29年度第1回~第2回漢字能力検定試験結果一覧
 (H29年第1回試験結果)
平成28年度第1回~第3回漢字能力検定試験結果一覧
 (H28年第2回試験結果)
平成27年度(2015年度)第1回/第2回漢字能力検定試験結果一覧
 (H27年第2回試験結果)

受験対策・学習法ほか

漢検の勉強期間は1ヶ月から3ヶ月程度。さらに上位の級になると半年程度の勉強が必要になります。就職対策などと言うより、教養の一環として取得しておきたい資格の一つです。大学や短大の漢検合格者に対する入試優遇校が増加していることや、大学・高等学校での単位認定校の増加などから、漢検の重要性が認められていることが分かります。
2011年度入試において、「漢検」取得を人物評価、能力評価の基準のひとつとしている大学・短期大学は、 全国で460校1017学部・学科もあります。評価の内容は学校によって異なりますが、中には一般入試で「漢検」を評価する学校や、理系の学部で評価対象に採用するところもあります。高校では、漢検2級の取得を国語総合で2単位として認定する学校や、3級・準2級も認定単位数を変えて認定する学校などがあります。 



このように漢検の取得を評価し、優遇する企業・学校があり、またアナウンサーに対して入社前に2級以上を取得義務として課しているテレビ局もあります。また、他には漢字の読み書きが脳の訓練にも効果を発揮し、認知症防止に役立つということで活用されている例もあります。このように漢字の読み方や書き方、意味などを習得することは、いろいろな知識や教養が獲得でき、人物評価や能力評価が上がることは間違いありません。言語力としてだけでなく「目標に向かって学ぶ意欲」を測る指標としても活用されている漢検は、就職や転職をする際の自己アピールとしても活用されています。

※「漢検」の場合、一般的に社会的に評価される階級は2級以上です。従って、履歴書の資格欄に記入できるのも「2級以上」と思ってください。
※漢字ゲームソフトとして「ニンテンドーDS」というタッチペンにより直接漢字が入力できる携帯ゲーム機対応の協会公式ソフト・協会公認ソフト・協会協力ソフトが人気を集めています。⇒ニンテンドーDS 漢字一覧

受験資格

・制限はありません。
※検定時間が異なれば1回の検定で4つの級まで受検できます。

試験方式

●試験時間
2級:10:00~11:00
準2級:11:50~12:50
8級、9級、10級:11:50~12:30
1級、3級、5級、7級:13:40~14:40
準1級、4級、6級:15:30~16:30
●合格基準
・1~7級は200点満点とし、1級、準1級、2級は80%程度、準2~7級は70%程度で合格。
・8~10級は150点満点とし、80%程度で合格。

「CBT・IBT試験(Computer or Internet based testing)」方式もあります。
漢検CBT会場でコンピューターを使って漢検(2~7級)を受検するシステムです。合格すると、ペーパーでの検定と同じ資格を得ることができます。年3回の検定日に限定されずに、都合のよい日程を選んで受検することができます。

試験科目

●各級別の「出題内容」

  • 1級:大学生・一般程度(約6000字)※公開会場でのみ実施。常用漢字を含めて、約6000字の漢字 (JIS第二水準を目安とする)の音・訓を理解し、文章の中で適切に使えるようにする。
  • 準1級:大学生・一般程度(約3000字)※公開会場でのみ実施。常用漢字を中心とし、約3000字の漢字(JIS第一水準を目安とする)の音・訓を理解し、文章の中で適切に使えるようにする。
  • 2級:高校卒業・大学・一般程度(2136字、他に人名用漢字)※小学校・中学校・高等学校で学習する常用漢字を理解し、文章の中で適切に活用できるレベル。名用漢字も読めるようにする。
  • 準2級:高校在学程度(1951字)
    小学校・中学校で学習する常用漢字の大体を理解し、文章の中で適切に使えるようにする。
  • 3級:中学校卒業程度(1623字)
    小学校学年別漢字配当表のすべての漢字と、その他の常用漢字600字程度を理解し、文章の中で適切に使えるようにする。 
  • 4級:中学校在学程度(1339字)
  • 5級:小学校6年生修了程度(1026字)
  • 6級:小学校5年生修了程度(835字)
  • 7級:小学校4年生修了程度(642字)
  • 8級:小学校3年生修了程度(440字)
  • 9級:小学校2年生修了程度(240字)
  • 10級:小学校1年生修了程度(80字)

スケジュール

・試験日:年に3回 (6月・10月・2月)
・申込期間:検定日の約3ヵ月前~約1ヵ月前
※申し込み時に「受検地区」を指定することはできますが、「受検会場」の指定はできませんので注意ください。自宅から遠い会場になることもあります。

2023年度 漢字能力検定試験日程(第1回~第3回試験)

試験会場

個人受検の公開会場は、全国47都道府県の主要都市約180か所に設けられており、検定日の約1週間前に届く「受験票」に記載されます。 
国内受験地  海外受験地

※1級/準1級は公開会場でのみ実施します。受検申し込みには、公開会場用願書が必要です。
※公開会場とは、漢字能力検定協会または協会と特別に提携した機関が、一般の受検者のために設けた会場を指します。

受験料

1級:5,000円
準1級:4,500円
2級:3,500円
準2、3、4級:各2,500円
5、6、7級:各2,000円
8、9、10級:各1,500円

問い合わせ先

0120-509-315(無料)
http://www.kanken.or.jp/outline/place.html
財団法人 日本漢字能力検定協会

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通信講座・eラーニング

協会の「漢検トレーニング」 

通学スクール・講座

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(1級・2級の場合)
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