資格名

舗装施工管理技術者 (試験名:舗装施工管理技術者資格試験)

資格の種類

民間資格

主催者

財団法人道路保全技術センター

資格試験の概要

より水準の高い安定した舗装工事の施工を図ることを目的とし、舗装工事に係る技術者の技術水準、能力を評価するために創設された資格試験。試験には1級と2級があり、これに合格し登録申請を行えば「舗装施工管理技術者資格」が得られます。
仕事は公共・民間の土木、建築、河川・道路舗装工事、下水工事・舗装工事の施工管理の他、積算ソフトを使用しての設計積算及び実工予算書の作成などを行います。
舗装施工管理技術者試験は平成7年度の実施から28年が経過し、令和5年3月末で累計合格者は1級・2級とも3万7千人を超えました。(1級:37,740人 2級:37,882人 1・2級計:75,622人)

資格取得時に交付される資格者証の有効期間は、資格としての有効期限はありませんが登録日から5年間であるため、5年に1度の登録更新を行う必要があります。期日までに更新手続きを行わなかった場合は登録が失効し、再登録するには、技術講習の受講が必須となります。

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【舗装施工管理技術者技術講習について】
この技術講習は主に舗装工事に携わる技術者を対象に「最近の舗装技術の習得と技術の向上」を図ることを目的に 毎年開催されています。
・受講対象者 
①舗装施工管理技術者資格(1級・2級)の再登録申請者
②舗装施工管理技術者資格(1級・2級)の新規登録者(試験合格後未登録のまま5年以上経過した方)
③上記以外の舗装技術を勉強するために受講を希望される方
・講習科目 
①舗装事業をめぐる社会・経済情勢と各種制度 ②舗装工事の安全対策  
③建設副産物対策  ④最近の舗装技術の動向
・受講料
  8,000円(消費税、テキスト代含む)

合格率・資格難易度

難易度
  1級   「 B」 普通 
  2級   「C」 やや易

【資格の難易度レベル】
1級試験の合格率は平均10%台の難関です、特に、択一式の一般試験はクリアしても記述式の経験記述や学科記述でつまずく受験者が多いようです。難易度としては、国家資格の一級建築施工管理技士より低いですが土木施工管理技士よりは高いレベルと考えていいでしょう。
2級試験はそれほど難しくありませんので、受験対策教材を使って計画的に勉強すれば問題ないと思いますが、心配な方は道路保全技術センター主催の講座を受講すればベストです。
この試験は基本的に過去問をベースとした出題が多いので、過去問を重点的に絞ってこなしていけば、2級なら独学でも難しくありません。

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合格率   
令和4年度舗装施工管理技術者試験結果(全国平均) 
 1級 20.4% (受験者数3,145名 合格者数641名) 
 2級 45.8% (受験者数1,669名 合格者数764名)  
・令和3年度舗装施工管理技術者試験結果(全国平均) 
 1級 20.1% (受験者数2,291名 合格者数461名) 
 2級 48.0% (受験者数1,028名 合格者数493名)  
・令和元年度舗装施工管理技術者試験結果(全国平均) 
 1級 18.5% (受験者数3,509名 合格者数650名) 
 2級 32.3% (受験者数1,562名 合格者数504名)
・平成30年度舗装施工管理技術者試験結果(全国平均) 
 1級 20.2% (受験者数3,489名 合格者数706名) 
 2級 35.5% (受験者数1,507名 合格者数535名)  
平成29年度舗装施工管理技術者試験結果(全国平均) 
      1級 15.9% (受験者数3,973名 合格者数630名) 
  2級 26.2% (受験者数1,594名 合格者数418名)  
・平成28年度舗装施工管理技術者試験結果(全国平均) 
  1級 20.7%(受験者数4,060名 合格者数841名) 
  2級 54.0%(受験者数1,704名 合格者数920名)   

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受験対策・学習法ほか

舗装工事の施工に従事する技術者は、一般土木工事とは異なる舗装工事特有の専門的な深い知識(異なる表面性状、安定性および耐久性の確保など)が要求されるようになってきているだけでなく、限られた作業空間などの施工環境に問題なく、的確に対処できる豊富な施工経験が必要になっています。そういうことから、近年の試験は新規問題の増加や出題形式の変化等で、難易度も高くなってきているようです。また、建設業法の改正で民間工事においても監理技術者の配置の義務付けが平成20年11月末より施行されたことや、技術者を複数業種で重複カウントすることの制限(1人2業種まで)等の関係で受験者も増加傾向にあります。また、技術者に関しては「公共工事の品質確保に関する法律(品確法)」の施行により、一般競争入札の入札参加条件に舗装施工管理技術者の現場専任を求めるなど、今まで以上に舗装に特化した技術者の配置が求められています。さらに舗装工事の主な発注元である国土交通省や地方自治体でも舗装施工管理技術者制度を積極活用する動きが広がっているため、今後ますますニーズが高まると考えられます。

一方、試験の方は2級の一般試験では、出題4分野のなかで重要なのが、毎回出題数が約50%をしめる舗装工学の分野です。この舗装工学の分野をいかに攻略するかが最大のポイントと言えるでしょう。記述式問題では、舗装工学の分野から4題出題され、そのうち3題を選択して解答します。出題内容は、主に文章の穴埋め形式で、与えられた語句の中からあてはまる適当な語句を選んで記述する問題が出題されます、一方、経験記述問題では、”あなたが経験した舗装工事のうちから一つを選び、その工事について次の問いに答えなさい”、という問題で、工事の施工にあたって、留意した施工管理項目の課題内容を200字以内 、課題に対して現場で実施した対策を300字以内、得られた結果を100字以内で簡潔に記述せよ、という内容で出題されます。すなわち、経験記述は実際に舗装の現場経験があるかどうかを判断するための試験問題です。

1級の一般試験でも舗装工学の分野がポイントで、基準書からの細かい事柄や数値なども含めて、深い専門性が問われます。そのため、1級試験も舗装工学の分野をいかに攻略するかが一番重要になります。また、記述式問題では舗装工学の分野から4題出題され、そのうち2題を選択して解答します。主に、設計や舗装用材料、舗装の施工、舗装の補修に関する事などの出題が多く、この科目の克服も大切です。結局、出題内容を大きく分けると、舗装の設計、舗装用材料、舗装の施工、舗装の補修に関する事の4項目についてが主に出題されており、この中でもアスファルト舗装の構造設計に関する問題は、毎年のように出題されているので、ここは、しっかりと理解しておくべきでしょう。また、経験記述は記述しようとすると、なかなかうまく書けないため、実際に事前に何度も記述する練習をしておくことが大切です。
受験対策に関しては、舗装施工管理技術者試験関係の書籍は多く、書籍で勉強するには困ることはありませんが、財団法人 道路保全技術センター主催の講座がありますので、受講して基礎を勉強するとさらによいでしょう。

舗装施工管理技術者の資格が、地域によっては入札の条件とされていたり、義務づけられているところもあるため、今後ますますその重要性は高まるものと思われます。
また最近は、土木施工管理技士とセットで取得する人も多くなっているようです。

受験資格

(注)平成27年度から受験資格が大幅に緩和されました。
学歴、資格に応じて実務経験が必要。細かく規定されています。
( )内は指導監督的実務経験年数で、実務経験の中に含まれている必要があります。
 ●1級
1. 大学の指定学科卒業後3年以上(1年)、指定学科以外は4年6ヶ月以上(1年)
2. 短大または5年制高専の指定学科卒業後5年以上(1年)、指定学科以外は6年6ヶ月以上(1年)
3. 高校の指定学科卒業後8年以上(1年)、指定学科以外は11年6ヶ月以上(1年)
4. 上記以外の者15年以上(1年)
5. その他資格者(技術士二次合格者、1級土木施工・建築機械施工管理技術試験合格者他)など 実務1年
 ●2級
1. 大学の指定学科卒業後1年以上、指定学科以外は1年6ヶ月以上
2. 短大または5年制高専の指定学科卒業後2年以上、指定学科以外は3年以上
3. 高校の指定学科卒業後3年以上、指定学科以外は4年6ヶ月以上
4. 上記以外の者8年以上
5. その他資格者など ※資格所有者は実務経験を有する事(年数は問わない)

※上記以外、その他追加された受検資格も含めて詳細はこちらでご覧ください。
 ⇒令和6年度1級舗装施工管理技術者資格試験受験案内
 ⇒令和6年度2級舗装施工管理技術者資格試験受験案内 

試験方式

・1級・2級試験ともに択一式一般試験と応用試験があります。
 一般試験は学科試験で、応用試験は経験記述を基にした試験です。

●1級
 (1)一般試験
 (択一式、60問/3時間)
  土木工学、舗装工学、施工管理、関連法規
 (2)応用試験
 (記述式、必須問題1問、選択問題4問中から3問/3時間)
 設計、材料、施工、補修についての工事内容・工事概要・課題・対策・結果
●2級
 (1)一般試験
 (択一式、60問/2時間)
  土木工学、舗装工学、施工管理、関連法規
 (2)応用問題
(記述式、必須問題1問、選択問題4問中から3問/2時間)
 設計、材料、施工、補修についての工事内容・工事概要・課題・対策・結果についての選択・記述問題
※記述問題は、経験記述問題1題と計算記述式問題4題に分かれている。
※一般問題のみに合格した場合、次年度の免除申請を行うことにより応用問題のみで受験できる。

●合格基準
・一般試験:満点中60%以上の得点で合格
・応用試験:満点中60%以上の得点で合格

試験科目

1級・2級とも科目名・科目数は同じで土木工学、舗装工学、施工管理、関連法規に関する問題。
●一般試験
(1)土木工学
  土工・コンクリート構造物・安全施設・建設機械・造園・共通(契約約款、契約図書、測量、調査(ICT関連含む)、試験など)
(2)舗装工学
  設計・材料・施工・補修
(3)施工管理
  施工計画・施工管理
(4)舗装工学関連法規
  労働関係・建設業関係・道路交通関係・環境保全対策関係・建設副産物関係

●応用試験
 設計、材料、施工、補修についての工事内容・工事概要・課題・対策・結果についての選択・記述問題

【科目免除】
一般試験のみ合格した者については、翌年の試験に限り、申請により一般試験が免除されます。

スケジュール

●試験実施:毎年6月末(第4日曜日)
●申込受付:2月上旬~下旬頃までの約2週間  
●合格発表:1級、2級とも10月下旬

令和6年度 1級・2級舗装施工管理技術者資格試験案内

試験会場

1級、2級共  
札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇

受験料

・1級 15,000 円(税込):応用試験のみは7,500 円 
・2級   8,000 円(税込):応用試験のみは4,000 円       
※合格時の登録更新手数料:6,000円(税込)

問い合わせ先

(社)日本道路建設業協会  舗装施工管理技術者資格試験委員会 http://www.dohkenkyo.com/pavement/index.htm
〒104-0032  
東京都中央区八丁堀2丁目5番1号 東京建設会館3階 Tel 03-6280-5038

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年度別問題解説集 1級舗装施工管理応用試験〈2019年度〉
年度別問題解説集 1級舗装施工管理一般試験〈2019年度〉
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 土木施工管理技士
 建設機械施工技士
 舗装診断士